金森正臣先生のカンボジアの文化・教育・食べ歩き体験記
金森先生のカンボジア日記
ストレスとイライラ 2
ストレスとイライラ 2
ストレスの原因の一つに、二元対立的思考に頼る現代人の問題がある。戦後の教育で西洋的思考が主体になった。この西洋的思考は、科学をする上では分かりやすいし説明ができ、大きな武器となる。しかし世界は、二元対立だけでは成り立っていない。もっと複雑な状況で成り立っている。
二元対立の世界では、対立点が見つけやすく理解がしやすい。しかし問題はいくつかの視点が存在すると、いくつかの対立点があり問題は複雑になる。話し合っている時に相手と自分の視点がずれていると、なかなか合意点は見つからない。お互いに自分の主張の正しさを主張しても、すっきりした解決には至らない。これは多くの物事には、他にも異なった視点が存在するからである。
実際にはいろいろ中間があり、もっと世界は広い。このことに気付かないと他とずれている時に、ストレスがたまる。自分は正しいことを言っているのに、相手が理解していないと不満を持つ。これらがストレスの原因となる。
一神教(キリスト教やイスラム教)の世界では、自分の正しさが基準となる。この世界で育つと、思考がそのようになる。しかし多神教(仏教やヒンズー教)の世界では、異なった世界観がある。そのために二元対立の世界観だけでは、ずれが生じる。ストレスは不満を産み、結果として攻撃的になる。この様な循環が現代社会では、増幅されている。これが弱いところに出ると子どもの虐待であったり、いじめになったりする。「子ども庁」などもこの点を理解していないと、問題の解決にはならない。
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