金森正臣先生のカンボジアの文化・教育・食べ歩き体験記
金森先生のカンボジア日記
ヒトの家畜化 7 ヒトの家畜化と親子の関係
ヒトの家畜化 7 ヒトの家畜化と親子の関係
現在のような核家族が一般的になり、いろいろな電子機器が氾濫し、情報が過剰に押し寄せてくる様になったのは30年ぐらいのことであろう。しかしながら、この変化が親子の関係に大きく影響している。
親がスマホをいじりながら授乳していると、子どもへの注意が散漫になり、授乳に際して乳児が発するサインを見落とすことになる。この乳児が発するサインと母親との関係が、子どもがこの世に生まれて初めてのやり取りになる。この関係こそが、人間関係の始まりで、この出発点が、成長後の人間関係に大きく影響する。
この段階で子どもが発したサインを無視されると、子どもは人間関係の最初の段階の発達が遅れ、以降の成長に大きく影響する。
さらに成長が進んだ段階でも、子どもの育児をテレビやスマホに任せている場合も見受けられる。忙しい場合には仕方が無いにしても、安易に機械で子守を行うと、当然のこととして人間関係が発達しない。また愛されている感覚が薄く、ヒトに対する愛情が薄くなる。最近の離婚の多さは、この様な人間関係の希薄さの結果でもあろう。離婚も確かに自由ではあるが、多くの場合は自分自身にも愛情が持てない場合が多いように思われる。
小学生や中学生でも、スマホなどに依存傾向はあり、高校生になるとさらに進む。この結果、ヒトとの関係を作る機会はますます少なくなる。少しトラブルになると、すぐに離れてスマホなどに依存する傾向がある。
現在はこのような状態で育った親が多くなり、その結果として育てられた子どもは、人間関係が上手では無い割合が増えている。この状態は今後ますます進むであろうから、人間関係の苦手な子どもは増加し、結婚などをしない傾向も増加するであろう。
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