プノンペンで22日に大きな事故

プノンペンで22日に大きな事故   2010.11.25.  金森正臣

 カンボジアでは、雨期明けのこの時期に「水祭り」と言う大きな祭りが有る。雨期明けを祝い、盛大にボートレースが行われる。1ケ月以上かけて地方で予選が行われて、その後選抜ティームは練習を重ねて、本番のレースに臨む。もともとは水軍を使っていた時代に、強い水軍を選ぶために行われたらしい。

 水祭りには、地方から300万人以上がプノンペンに集まり、町は人口が倍に膨れ上がる。ボートレースの行われるトンレサップ川岸は、長さ3km、幅1kmぐらいは通行止めになり、動けないほどの人出になる。王宮前がレースのゴールになり、王様も観戦する。今年の水祭りは、11月20日から22日までの3日間と振りかえ休日で23日が休みの4連休。

 今年は、トンレサップ川とメコン川の合流する地点の近くにある島が開発され、橋が出来た。島には、遊園地や展示場などのイベント会場が出来、コンサートなどが開かれた。コンサートが終わったころに、参加者が橋にかかったころに小さな事故がもとで、多くの人がパニックに陥った様だ。その結果、将棋倒しになったり、橋から飛び降りたりした人が沢山亡くなった。その数は370人を超えている様だ。更に怪我をした人も亡くなった人以上に多く、まだ正確な数はつかめていない。写真のように橋は小さく、とても300人以上が死ぬ場所のようには思えないのだが、実際に惨事は起こってしまった。

 首相も、内戦時以降では最大の惨事であると話し、11月25日に国として追悼式をすることを決定した。そのため今日は、朝から各署で半旗が掲げられ、哀悼の意を表した。夜のコンサートが終わった後であったために、若者が多く、プノンペン市内の私立大学でも無くなった学生の追悼式が行われていた。市内の家では、入り口に米と塩を盛った器と水やバナナ供えて亡くなった人の冥福を祈っている。日本人でこの事故に巻き込まれた人はいなかった様であるが、亡くなった方々のご冥福をお祈りする。
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