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●科学技術ニュース●産総研とマクルウ、押出し加工を利用したマグネシウム合金スクラップ材のリサイクル技術を開発

2024-08-06 09:33:55 |    化学
 株式会社マクルウ(本社:静岡県富士宮市)は、産業技術総合研究所(産総研) マルチマテリアル研究部門 千野靖正 研究部門付、斎藤尚文 招へい研究員、中津川勲 招へい研究員との共同研究により、押出し加工を利用したマグネシウム合金スクラップ材のリサイクル技術を開発した。

 同技術は、産総研が有する「固相リサイクル法」に関する技術的ノウハウと表面分析技術および組織解析技術をもとに、令和3~5年静岡県先端企業育成プロジェクト推進事業費補助金を活用し、開発したもの。

 杖や車いすをはじめとした福祉機器への採用など、最軽量金属であるマグネシウムへの注目が高まる中、環境負荷低減などの観点でマグネシウムのスクラップ材のリサイクル技術が求められている。

 マクルウは、産総研との共同研究により、マグネシウム合金スクラップ材を直接押出し加工して固化・再生する「固相リサイクル法」を活用したリサイクル技術を開発した。

 同技術は、リサイクル工場に回収され再生されるものと異なり、低エネルギーでリサイクルが可能であり、かつリサイクル品の品質が劣化しないことが特徴。

 同開発を通じて、「固相リサイクル法」により再生したスクラップ材(パイプ材)が、再生前の素材とほぼ同じ機械的特性および耐食性を示すことを確認した。

 今後、同技術を活用したリサイクル材の加工を通じて、マグネシウム合金再生材の構造材としての利用に加えて、機能材への採用を目標とした事業展開を進める予定。<産業技術総合研究所(産総研)>
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