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●科学技術ニュース●HAPS モバイルと APB、成層圏通信プラットフォーム向け全樹脂電池の開発に向けて基本合意

2021-01-06 09:32:11 |    電気・電子工学

 三洋化成工業は、関係会社の APB とソフトバンクの子会社である HAPS モバイルが、HAPS モバイルの開発する成層圏の通信プラットフォーム(High Altitude Platform Station<HAPS>)向けに、高いエネルギー密度の蓄電池を開発することを目的に協業することに基本合意した。

 HAPS は、成層圏に位置する通信プラットフォームで、インターネット環境が整っていない地域に対して、成層圏から LTE や 5G などのモバイルインターネットを提供することができる。

 HAPS モバイルが開発している HAPS向け無人航空機「Sunglider(サングライダー)」は、大型の無線機を搭載して長期間サービスを提供することを想定し、大容量かつ軽量化された蓄電池のさらなる改良を目指している。

 HAPS モバイルと APB は、全樹脂電池は、その高いエネルギー密度や高い異常時信頼性といった特長によって、Sunglider の長期間にわたる成層圏での飛行を支えられると考えている。

 全樹脂電池は、APB の現代表取締役である堀江英明と三洋化成が共同で開発したバイポーラ積層型のリチウムイオン電池です。高分子設計・界面制御技術を有する三洋化成が新開発した樹脂を用い、活物質に樹脂被覆を行い、樹脂集電体に塗布をすることで電極を形成している。
 
 このような独自の製造プロセスにより、従来のリチウムイオン電池よりも工程を短縮することで、製造コスト・リードタイムの削減を実現するとともに、これまでにない高い異常時信頼性とエネルギー密度を実現している。

 部品点数が少なくて済むバイポーラ積層型で、樹脂で構成しているため、電極の厚膜化が容易に行え、セルの大型化が可能で形状自由度が高いことも特長。(三洋化成工業)


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