kabu達人への道

マスコミで深く触れられることのない投資の裏側や
投資にあたっての疑問など赴くままに綴っていきます。

ニコンの凋落

2014-08-12 05:42:11 | 日記
一眼レフカメラ市場の2大メーカーと言えばキャノンとニコンです。圧倒的な
ブランド力を背景にこの2社の優位性は当面揺るぎそうもありません。もっと
も数年前に登場したミラーレス一眼市場はパナソニックやソニーやオリンパ
スが上位を占めています。しかもミラーレス一眼の性能も進化していて一眼
レフの市場を侵食する可能性もあり2大メーカーと言えども安泰ではないか
もしれません。

2011年から進んだ円高で国内生産が主力だったキャノンに逆風が吹きまし
たが一部の高級機種以外の一眼レフカメラを全量タイで生産していたニコン
は円高の影響を受けず優位な立場でシェアを伸ばしました。ところが2012年
の11月から始まった円安トレンドでキャノンとニコンの立場は入れ替わりまし
た。このところキャノンの販売攻勢でニコンのシェアは再び落ちているとの
報道もあるようです。

そして一眼レフ市場の縮小とキャノンの販売攻勢の前に特にニコンは苦戦が
伝えられています。デジカメ以外に事務機という安定した稼ぎ頭を持っている
キャノンに対して液晶や半導体の露光装置で苦戦しているニコンとの業績格
差は昨年から目立つようになりました。

この2年間キャノンの株価は決して市場平均よりも良好な訳ではありません。
それでもニコンに比べれば遥かに堅調です。精密5社(キャノン、ニコン、リコ
ー、オリンパス、コニカミノルタ)を比べてもニコンの株価不振は際立っています。
リコー他2社の株価が大きく上昇しているのに対してニコンのみ現在の株価が
2年前の水準を下回り一人負けの状態です。業績面での不振が大きく影響して
います。

ニコンが今度取り組まなければならない課題はデジカメ部門の建て直しと次の
収益の柱になるような分野の育成です。新しい稼ぎ頭が現れないとニコン株の
本格的な上昇は期待できません。ニコンにとってしばらくは厳しい状況は続き
そうです。

さて週明け11日の東京市場は352円の大幅上昇でした。欧州市場も大幅に反発
しました。やはりNY市場が世界的な株価の下落の歯止め役になったようです。
ほぼ全面高だった東京市場でもつぶさに個別銘柄をみるとトヨタなど自動車株
は寄り値を上回れず余り勢いは感じませんでした。外部環境次第ではまだまだ
下値不安が浮上しそうです。

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