kabu達人への道

マスコミで深く触れられることのない投資の裏側や
投資にあたっての疑問など赴くままに綴っていきます。

複雑なパズル

2016-08-23 07:42:12 | 日記
英国国民投票でEU離脱が世界の金融市場を大混乱に陥れてから今日で
まる2ヶ月が過ぎました。Brexitというブラックスワンが表面化したことで先行
き不安を危ぶむ声が多かったにも拘わらずその後の世界の市場はまったく
予想と違って大きく上昇する結果になりました。

英国株はポンド相場急落で輸出競争力が増したことやポンド安で観光客が
2割増加したことなどプラス面が先行する形で株高が進み今のところ負の影
響は余り目立ちません。ちょうどロンドン市場は2013年から2015年の東京市
場のようにポンド安・株高になっています。独・仏の市場も当面は影響も限定
的という見方から離脱前の水準を超えています。もっとも良いとこ取りの相場
がいつまでも続く保証はありません。イタリアの銀行問題も小康状態ですが
いつ火種を抱えたままです。

東京市場は小幅に離脱前の水準を超えていますがドルベースで見ればNY
市場には届きませんが欧州市場よりも遥かに上回っていて2015年6月の水
準に迫るほどの高値です。この結果から導かれるのは円高が進んだにも拘
らず株高も継続したという事実です。また円高局面にも拘らず輸出株買いの
内需株売りというトレンドになったいう今までにはなった現象です。

もっともポンド安で恩恵を受ける英国企業と違って離脱前の水準から主要通
貨に対して5%程度円高が進んでいる日本企業の業績懸念は一部の企業を
除いて完全に消えないのも事実です。日銀のETF効果で株高が維持できて
いることは事実です。日銀の買い期待で下値不安が少なくなっています。し
かし現状の円相場の水準では業績懸念もあり1万7000円を越えるほどの株
高にも自信は持てず相場は膠着状態です。しかしこの状態が3ヶ月、半年と
続くことは考えられずいずれ上下どちらかに放れる事になりそうです。

Brexitでドルやユーロそしてポンドに対しても円高が進んだことで日本の輸出
企業が一番貧乏くじを引いた格好です。日経平均がまずまずの水準を保って
いることで100円という円高にも拘らず株式市場には緊張感が見られません。
今後日銀ETFの支えがなくても実力で現在以上の株価水準を保てるのかま
だ答えを誰も知りません。
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