kabu達人への道

マスコミで深く触れられることのない投資の裏側や
投資にあたっての疑問など赴くままに綴っていきます。

もうはまだなり

2020-06-23 15:06:17 | 日記
本日の東京市場の大引けは前日比111円高の2万2,549円でした。前場の
ザラ場中に米中通商協議や中東情勢緊張化に繋がるニュースでアルゴリ
ズムが反応して急落する場面がありましたが、その後買い戻されました。
後場は2万2650円を挟んで小動きでしたが、引けにかけて売り物に押さ
れ上げ幅が半分程度に縮小しました。

東京市場はNYダウよりも戻りが大きく今月高値を更新したナスダック市
場には及びませんが、底堅く推移しています。結果的にコロナによる感
染者、死者数とも欧米に比べて少なく経済再開のテンポも速いというこ
とが日本株の評価に繋がっているのでしょうか。

日経平均はコロナショック後の戻り高値が現在のところ6月9日の2万3,178円
です。このまま再度2万3,000円を回復するのか、あるいは3月からのラリー
の余熱で相場が高値圏にいるだけで調整局面入りも警戒しなければならない
のか分水嶺に差し掛かっているようです。

投資指標から米国株の割高感を指摘する見方は多く、米株が調整すれば日本
株の下げは避けられません。全体からすれば上値追いには慎重な見方が多く
投資家の警戒心は高いようです。一方多くの投資家が強気に転じれば当面の
天井は近いという経験則もあり、ひょっとしたら「もうはまだなり」なのか
もしれません。

短期投資はロスカットなど投資ルールを決め基本順張りでの対応、中長期投
資家はコロナ禍でも成長を続けられる銘柄の選別が重要なのかもしれません。
まあ小回り3ヶ月説からは次の上昇があるとしても当面は日柄調整可かも知れ
ず新規に買うなら下げたところを狙いたいところです。押し目買い待ちに押
し目なしの銘柄を選べれるかどうかが今後の投資成果に繋がりそうです。
24日は急用のため更新はお休みします。
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東芝は還元優先で良いのか?

2020-06-23 06:02:57 | 日記
22日の東京市場で東芝株が大きく上昇しました。秋に上場を予定
しているキオクシアホールディングスを売却した場合、売却代金
総額の過半を株主還元に充当するという発表を好感した上昇だっ
たようです。

キオクシア株の4割を保有している東芝は収益のブレの大きな半導
体事業から距離を置きたいようです。会社の方針からは保有株の売
却は既定路線のようです。しかし株主還元を再び強化する方針で本
当に良いのでしょうか。

既に東芝は7000億円の自社株買いを実行済みです。背景には海外
ファンドに主に引き受けてもらった6000億円の増資の還元でした。
2019年3月時点での海外投資家の持ち株比率は7割近くに達してい
ます。

直近ではかなり減少しているかもしれませんが、会社側への還元圧
力は強いのかもしれません。しかし医療事業やメモリー事業を次々
に手放した東芝に残っている事業で今後の成長をけん引する大きな
事業は見当たりません。

当面の経営の大目標は将来の収益を稼ぎ出す事業の育成です。自社
に足りないものがあればM&Aも有力な選択肢です。米国の原発事業
の巨額買収で東芝が経営難に陥った原因の一つでしたから会社には
M&A慎重な見方もあるでしょう。

しかし手厚い株主還元で一時株価が上昇しても稼ぐ力が高まらなけ
れば株価は再び下落するのは多くの企業で実証済みです。株主還元
が悪だとは言っていません。資本効率上から言っても余剰資金をた
め込むのは主に海外投資家に不評です。

資金の使い道で株主還元が最優先の企業もあるでしょう。しかし
既存事業での成長に限界のある企業は次の柱になるような事業へ
の成長投資がもっとも必要です。

東芝の場合株主還元よりも成長投資に大きく舵を切るべきです。
精密各社のようにデジカメや複写機に次ぐ成長事業の育成が疎か
になり収益低迷に苦しんでいる企業は多いのが現状です。成長を
続けることが最大の株主還元になることは明白なようです。拙速
な株主還元は短期筋を喜ばせるだけです。

手持ち資金の多さや配当性向の低さなど株主還元に消極的だとみ
られているキーエンスや過去最高値を更新していることは成長期
待の高い企業は株主還元よりも本業の収益力の強化の方が評価さ
れるという市場からの答えです。東芝が成長を目指すのなら答え
はひとつしかありません。
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