kabu達人への道

マスコミで深く触れられることのない投資の裏側や
投資にあたっての疑問など赴くままに綴っていきます。

二極化が進む

2020-06-16 05:45:09 | 日記
高校野球も花火大会もない夏がもうじき始まろうとしています。東京
都はステップ3に移行しナイトクラブやカラオケ、ライブハウスなど
への自粛も解除されます。しかし、かなり厳格な感染対策を求められ
るので利益面では苦戦を強いられるようです。必要な対策とはいえ新
たな生活様式を受け入れることは当面は経済への影響が大きいようです。

経済活動再開を無条件で好感する動きは先週の前半でひと段落しまし
た。経済再開を急げば感染第2波への懸念は当然出てきます。予想以
上に良かった雇用統計でNYダウは急騰しましたがよくよく考えればワ
クチンの実用化に目途がたった訳ではありません。

完全終息に程遠い状況でいいとこ取りの相場が長く続く訳もありません。
弱気筋の買戻しや高水準の待機資金で需給面が強気につながりました。
買戻しを迫られた売り方も高水準な待機資金もコロナ下での経済回復へ
の道のりは厳しいという見方からでした。

行き過ぎた悲観ムードが修正されたのが株高の大きな要因だったとした
ら水準訂正後は業界や企業によって回復がまだら模様になることは分か
っています。パンデミックを発生させない程度での経済再開ではやはり
経済をリードするのはあの業種であり、あの企業でしょう。

経済が割と早く回復するという甘い見積もりでも将来性を期待できない
業種は指数が上昇することにより多少の恩恵は受けるでしょうが業績面
から考えてもあまり期待できません。特に大手鉄鋼や化学などの素材産
業は日本企業の競争力の低下は否めません。

まして中国企業が業界を牛耳っているケースでは価格競争は激しくレッ
ドオーシャン市場で日本企業の出番は減少しています。素材だけでなく
液晶パネルや薄型テレビは中国勢に市場を席巻されていますから日本企
業はもはやかつてのように世界のプレーヤーではありません。

PBRが0.5倍以下の企業はそれだけ海外投資家の人気が低下しているか
ら株価もそこまで下落してしまったのです。コロナが10年で進む産業
構造の変化が2、3年で急激に進むという見方も出ています。一見割安
に見えますが、PBRのすごく低い銘柄の将来は概して明るくはありま
せん。経済の低成長が続くから低金利下が長く続くのです。日本経済を
俯瞰すれば否定できない事実です。

低金利下の市場では解散価値よりも高成長期待の企業により光が長く当
たることを忘れてはいけません。コロナまだ終息まで数年かからことも
予想され経済や医療体制の脆弱な新興国中心に本格的に経済回復するま
で時間がかかりそうです。素材などオールドエコノミー銘柄の収益回復
も鈍いことも予想されます。最終的には高成長期待株との二極化が進み
そうです。
コメント
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