kabu達人への道

マスコミで深く触れられることのない投資の裏側や
投資にあたっての疑問など赴くままに綴っていきます。

急落は不可避だった

2020-06-12 12:53:31 | 日記
週明けの楽観ムードはどこに行ってしまったのでしょう。メジャーSQの12日
東京市場はNYダウの大幅下落を受け一時2万2000円を割り込みました。それで
も午前中の下げ幅は341円に止まったのは前日既に東京市場はダウ先物安を警
戒して652円安していたことと後場からの日銀買い期待からだったのでしょうか。

ダウ急落の原因を米国での感染拡大という理由がついていますが、すでに週明
けにはいくつかの州で感染者増加が伝わっていました。しかし予想外の雇用統
計の改善から悪材料は無視されていました。米国では経済再開を決める州が増
えていて人の往来が増えれば感染者も増加するというのは別に不思議ではあり
ません。

米全土に広がったデモ活動も感染者増につながるという指摘は出ていました。
ウイルスの封じ込めとは程遠い状況で経済再開を急いだ訳ですから感染者増加
も仕方ありません。問題は医療体制が崩壊する程、感染者が増加の一途をたど
るのかどうかです。その答えを出すにはもう少し時間の経過が必要です。

東京市場では今週の株価見通しで中心線は2万3200円でした。これで3週連続で
市場関係者の見通しは大きく外れることになります。朝の経済報道番組で大和
証券のK氏は裁定売り残高が1兆円解消されるとざっと日経平均を1000円ほど
押し上げる効果があると過去のケースを持ち出して解説していました。

確かに今回の株高は売り方の買戻し主導での上昇で需給関係にフォーカスする
のは間違いではありませんが、そんなに都合よく売り方が行動するとは少々我
田引水だったのではないでしょうか。世界の投資家の現金比率が高いことで
「持たざるリスク」を囃しましたが、実体経済の伴わない急激な株高をプロの
運用者の多くが素直に追随するとも思えません。

需給関係は株価を決定する要因の一つですが、内容が伴わなければ相場の脆さ
と背中合わせです。今回はテクニカル的な過熱感などを警戒して提灯買いを控
えた投資家が懸命だったようです。
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コロナ後もテック企業

2020-06-12 05:26:08 | 日記
日本でもその発言に注目が集まるアメリカの国際政治学者イアン・ブレ
マーは新型コロナの影響で10年かけて起こる変化が2、3年に縮まり加速
するだろうとの見解を示しました。

ブレマー氏といえば2012年に「Gゼロ後の世界」という本を出版しまし
た。かつての米国のような強力なリーダーシップを発揮してきた国が存
在しなくなり世界の秩序は大きく変わる。

G7といった先進国の代表による会議が形骸し役割を果たせなくなる各
国は協調よりも国益を優先するようになり危機への対応も難しくなる。
というような内容だったと記憶しています。

その後米国ではトランプ政権が誕生し自国第一主義を唱え地球温暖化
防止を話し合う会議からの脱退やTTPからの離脱を発表しました。強
力な経済力と軍事力を背景にした世界のリーダーから米国が完全に地
位を降りました。

中国でも習体制が2期目に突入すると大国のエゴがあからさまになる
政策が多くなりました。日本とは尖閣諸島問題、東南アジアの国とは
南沙諸島をめぐって軍事力を背景に強硬手段も辞さず関係各国と摩擦
を引き起こしています。

香港問題をめぐる強硬策も世界からの非難を覚悟しての行動です。ま
た新型コロナを巡って両国の関係は再び悪化しています。国際機関で
あるWHOもWTOももはや各国の利害調整ができず機能していません。

経済分野ではデジタル化がますます加速しそうです。DX(デジタルト
ランスフォーメーション)という言葉をここ数ヶ月よく見かけます。
コロナ対策で企業はテレワークやWEB会議を実施する企業は急増しま
した。小売り分野ではリアル店舗からネット通販へのシフトが加速し
ています。

DXで恩恵を受けるGAFAMはいち早くコロナショックによる下落を取
り戻し相次いで高値を更新しました。オンラインで会議システムを提
供する米国のZoomは今年前半の業績も株価も大躍進しました。今後
もネットを通じた様々なサービスが出てきてその中で高成長する企業
も出現しそうです。10年で起こる変化が数年に縮まることで経済分野
でも変化は加速しそうです。

昨日のバリュー株の脆さを考えれば売り方の買戻し以外の買いは広が
っていないのではないでしょうか。やはりオールドエコノミーの人気
は長く続かずはやはり市場をリードする企業は画期的なサービスを提
供できるテック企業が最後残ることは間違いないようです。
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