Peanut scale.....fly above the rest!

伝説のピーナッツ・スケール
原始的?もしかしてハイテク?な、ゴム動力スケールモデル

ANBO-41 Lithuanian Air Force リトアニアの星 No.3

2018-10-29 | PEANUT SCALE MODELS







最初はただ漠然と胴体三面図を眺めたりして・・・
どのあたりに胴枠入れると宜しいんでしょうか?
アクロバチックな変形とかはありませんからまだ許せます。エンジンマウント部は真円(断面A)で、そこから一気に断面Bに移るにはやはりブロック削り出しが有利か?
胴体側面はほんのり膨らんだ状態ですが、これは無視できる範囲としましょう。コックピットの段差や操縦席のサイズなんかも違うし、先ずは動き出さないと解決しない所もあったりして、「考えてないで、早く始めろ!」と言われているような・・・





難しいことは考えず、シンプルな部分からスタートします。ゴムかけもオーソドックスな位置、コックピットの形状とか考え出すと手が止まってしまうので「無心」でここまで。





水平尾翼はサイズを拡大してますから、胴体にピッタリ収まるよう最後尾の「かまぼこ」位置を決めて接着します。





垂直尾翼も胴体の下へはみ出さないかチェックしてサイズを修正します。





胴体前部はゴチャゴチャ考えないでいっその事・・・ 
ブロック削り出しで行くことにします。重心位置のテール・ヘビー対策はシリンダーとかカウルの重さで如何様にもなります。ブロックを使うにしてもかなり薄くしないといけませんが、外側整形は問題無いとして、内側をどうやって削るか?胴体に接着後はおそらく無理!
外側を緩めに削りながら内側を攻める・・・これで行きます。





サークル・カッターで先端の真円部分を1枚作ったらブロックに貼り付けて置きます。これ以上削り込まないようにハード・バルサ使ってます。胴体上面のプランクは微妙に変形してますから、1枚で無理することもないので3ピースで張り付けました。
これを先に張っておかないとブロック削りが出来ないんです。





外側の整形が済んだら内側を攻めます。ちょっと余裕を持ってまだ厚目ですが、胴体とすり合わせながら透ける手前まで削ります。この作業、ホコリとバルサ・クズは一杯出ますがカタチが出来ていくのは意外と楽しい!







大きな失敗もなくブロックは完成、晴れて合体!
もう少し削りたいところもありますが、ブロック裏側にもプランク材にも余裕がないので諦めます、紙1枚になったところは裏側に瞬間1滴落として補強。後部はストリンガーじゃなくてプランクでも良かったかも?
細かいこと考えなければ、問題なくここまで進みました。





次に控えるカウリングは非常に問題アリなんですが・・・





その前に「内部作業」始めます。シリンダーとか外から見える部分は必要ですから作らないと、でもカウルに隠れてそんなに見えない・・・事を良いことに、シンプルなシリンダーで!「素晴らしいカウリング」作れば?シリンダーなんて目立たない・・・か?





エンジン・ブロックは貼り合わせ、この外周にシリンダーが付きます。ノーズ・ソケットが小さ過ぎないか?とか、いやこれ以上大きくするのは無理でしょ・・・とか、色んな事考えながら。

でも最後にこの部分削ってほとんど無くなるんですが!





シリンダーの乗る部分はともかく、ソケットをはめ込む部分はこれじゃ耐えられない!
そこで、外側にバルサ・シートを巻き付け、マイクロ・グラスで武装。





これサイズ的に問題ありませんか?
例えばペラがカウルから前に激しく飛び出したり、シリンダーのスペースが確保できないとか、ノーズ・ソケット取り付けた時の強度とか・・・
ま、そんなことは大切なことなんですが、現物あわせで作ってますから大きく狂うことも無いと、そして作り直せば済むこと、うーん楽観的。





結局外側に巻いたシートの部分だけ残りました、言い換えればそこしか残らなかった。まだ弱そうなので裏側に「瞬間」補強しておきます。
シリンダーが載っかる部分は少し残りました、言い換えれば残さないと不安。





ノーズ・ソケットを作ったら何度もはめ込んで調整します、今はスラストとか考えない、決めても最終的にズレてたら無意味ですしね。





完成写真、時間はかなり掛かったんですが、これなら大丈夫かと・・・






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ANBO-41 Lithuanian Air Force リトアニアの星 No.2

2018-10-10 | PEANUT SCALE MODELS





主翼にも赤のラインを入れてみますが、こちらは「どうしてもこの位置に入れないと!」いけない箇所と、「もう少し間引きしたら?」の駆け引きですが、結局この赤のラインのまま行くことにしました。





主翼のリブ用バルサを切り出します。前縁&後縁材とスパーを選ぶ時も3本のバランスが取れていないとね。そちらのほうが本当は重要だったりします。





リブ上面のパーツを切り出します。
数本折ってみてそんなに弱くなきゃ大丈夫。





同じ切り出したバルサから下面の角材も切り出します。
角材とリブが揃ったら、いよいよ興奮の始まり・・・





前・後縁共かなりソフトなバルサなので少し太めですが、ここは我慢して。





ちょっと変則的な組み方です。ここまで進んだら前・後縁のエッジに沿ってクリヤー・フィルムを切り取ります。





それを裏返したら同じ位置に同じものを組み立てます。これでアウトラインとリブの位置は左右の翼で一致します。





出来ることならこの状態で外側だけサンディングしておくと気分的にスッキリするかも・・・
でも壊しちゃったらいけません!





スパーもこの状態で同じ位置に接着してしまいます。
それからフィルムに2枚が重なっているどちらか1枚をはがします。





そしてもう一度図面上でリブ上面を追加します。

中央部分とか翼端の処理とか、今は考えないようにします。





上面のリブはサイズの同じものを2本作って、左右一緒に接着していきます。





中央のへこんだ部分は後縁材と同じバルサでそれなりに・・・
実機写真を見てみるとセンターリブの後端、パイロットの頭上部分には小さなメーターが取り付けられていますから、後縁の厚みはそれほど薄くなっていないと解釈して、中央だけ敢えて薄くしませんでした。





翼端はソフト・バルサのブロック。一応お約束で中は肉抜きしてみました。





主翼を取り付ける場所にはピアノ線が差し込まれることになりますから、そこにもバルサを埋めておきます。同じように左右の支柱が取り付けられる場所とかにもね。それ以外は翼端ぶつけると外れそうなしわ寄せが来るような場所に三角材を追加しました。





薄刃のカミソリをU字に曲げて瞬間とテープで止めたら後縁の必要箇所をカットしておきます。ピッチが狂うと見苦しいのでサインペンでラインを引いておきます。





これで主翼は完成! 今度は難解な胴体を作り始めます。


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ANBO-41 Lithuanian Air Force リトアニアの星 No.1

2018-10-06 | PEANUT SCALE MODELS





”Facebook”でお友達になったリトアニアのErnestas Dambrauskasさんとのコンタクトで、昨年この機体を作ることになり、その製作工程は”Facebook”上で紹介し、その後は放置されていました。この機体を製作中に撮った写真は1.200枚程ありますが、ピックアップした写真と製作記事を一緒にしてこちらのブログにも掲載することにしました。
記憶に留めておく意味も込め、そしてリトアニアに愛を込めて・・・





通称Ernest Damさんはリトアニアのインドア競技機スペシャリストで、現在は仕事の関係でノルウェーに住んでいます。フェースブック内のスケール模型サイトで世界中のスケール機が紹介される中、我が国の機体がまるで出てこない、空軍国籍マークも誰一人知らない・・・そんな無名ではあるけれど、リトアニアの航空設計者アンタナス・ギュスタスティス(Antanas Gustaitis )が設計し、リトアニア国内で量産されたアンボ41(ANBO 41)をぜひ作って紹介してほしいという依頼でした。そしてトドメに1冊の本が送られてきました。
スケール・モデルを趣味とする人達は超人気機種もこぞって作りますが、超不人気機種もしくは誰も知らないような珍しい機体ばかりを探し出して作るマニアも多くいます。やはり人気機種となると軍用機ではマスタング、民間機ではパイパー・カブあたりが長者番付のトップに君臨しているようです。そしてどちらにも属さない忘れ去られたような機体とか、あまりお目にかからない国籍マークの機体とか、名前さえ知らない製造メーカーの機体とか、取り立てて個性の無い平凡な機体とか・・・・
ま、世の中にはそんな機体も存在しますから、不公平?といえばそうなんですけどね。





今回の機体”ANBO 41”はリトアニア空軍において1940年夏にソ連のバルト海軍占領時に偵察飛行隊の機体として使われたものです。至極平凡なパラソル機で、ちょっと厄介な後退角が着いた後縁ギザギザ主翼、シリンダーは手抜き出来そうですが、外側のカウルは頑張らないと目立ちません。ピーナッツ図面無しで直接実機の三面図から作ることになるのですが、はたして飛ぶのか?





なかなか火がつかない状態でしたが、三面図をピーナッツ・サイズに拡大して眺めてみると、変更しなくちゃいけないところも多々ありそうです。水平尾翼のサイズ変更とか、主翼支柱の取り付け方とか、カウリング後端の薄さとか、色々ございますが何とか乗り切れる方向で引き受けることにしました。





水平、垂直尾翼を15%ほど拡大してみます。自信はないけど、この程度あれば暴れないと思います。赤のラインを入れてリブの入る位置を決めておきます。





そして「バルサ使い初めの義」・・・まあ、適当に1枚水平だけ作ってみましょう。ラミネートとか考えずに出来上がった水平はちょっと頑丈過ぎましたが、ノーズ・ヘビーを期待すればこれくらいでも・・・ 
しかし、心配になったのでいつもの癖でもう1枚、そしてもう1枚、3枚あれば選択肢は増えますぜ!




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