胴体は何とかカタチになりました。キャノピーから前方へ象の鼻みたいに伸びるロング・ノーズ、意外とこの手の機体は先尾翼を取り付けない方が格好良く見えるんです、プッシー・ガロアにしてもボアザン水上機にしても。しかも今回のバリアントはボアザンでこうなっていればかなり飛ばしやすいのではと思っていた先尾翼の上反角がこれでもかっ!ってくらいきつめに付いています。コレはコレで収穫でしたがあまりにもその角度が過激に見えてまいりました。
これはもしかするともしかするぞ!イヤ安定が良すぎて旋回しずらいとか?なんて心配も作る前から出てきたのであります。主翼も先尾翼もアンダー・カンバー付で、紙貼りはちょっとやっかいですが、先ずは図面通り主翼から作ることにいたします。
リブは上面と下面のテンプレートを別々に作り、2回の作業を行います。最初は恐る恐る、慣れてくればサクサク、予備も含めて12枚ほど。リブ下面には糊を付けて紙を貼りますからリブ自体が紙の収縮で波打つ事もありません。軽めのバルサ・シートを使います。
アンダー・カンバーが深い翼ですと平板の上で組み立てるにはちょっと厄介ですから切り落とした下側のパーツをバルサかボール紙の上にリブ間隔で並べ、その上に薄いバルサ・シートを張って組み立てボードにする事があります。
でも今回は特に難しそうでも無いので平板の上でやっちゃいます。後縁材を接着するときちょっとリブの後部を1ミリ程浮かせてやれば問題ありません。
切り出したリブはブロックの上に並べ横から押さえて周りを整形します。リブの長さは使用する前&後縁材を並べて正確に合わせます。もちろんリブ両端の厚みも前&後縁材に合わせてサンディングを最小限に済ませられる様にしておきます。
今回は前縁から場所を決めリブを接着していきます。上反角のつく場所は始めに切り込みを入れておきます。
前&後縁材を接着したらスパーを2本入れます。リブが斜めにならないようバラストで挟みながら接着します。
翼端はラミネートの2枚合わせ、更に2本のスパーとの高さを調整しながら曲げて接着します。二次曲線となりますから細めのバスウッドを使いました。サンディングして外側の1枚はほぼ曲面にします。
主翼の出来はこの翼端Rでほぼ決まりです、ここが美しければ良いんです。ここが醜い曲線でしたらもう全体まで見なくっても製作者の工作技術はおよそわかってしまいます。
何度やっても左右同じ様に美しく出来ません・・・
翼端を含めてアウトラインが整形できたら上反角を付けます。前後縁は仮付けしてあった切り口から分割し、角度を付けてサンディングします。削り過ぎない様、無理に端面を合わせて翼がねじらない様、ネジレるんならネジリ下げ・・・
先尾翼も同じ工法ですから一気に作ります、小さくなっただけでほぼ同じ作業なんですが、どちらかと言えば少し強度のあるバルサを使った方がカナード機の場合、壁に先尾翼が当たる確率が多いので安心です。ま、程々のバルサで作ってノーズ・ウエイト乗せるくらいなら先尾翼を頑丈に作っておいた方が修理の回数は減るんでしょうネ。
完成した主翼を胴体に乗せてみます。前縁がはまりこむ胴体部分は翼型に合わせて削りながら主翼を押し込んでいきます。
胴体先端から糸を引き左右翼端までの距離を測りながら主翼の位置決めをします。接着場所が決まったらサインペンでマーキングしておきます。
主翼の紙貼りが終わった時点で胴体に取り付け、その後胴体上面を貼ります。
主翼と一緒に作った先尾翼、調子に乗ってガシガシ作って翼端上反角まで付けちゃって完成! でも、これどうやって胴体に押し込むんでしょう?
絶対無理ですね・・・尾翼をぶった切るか胴体の穴を大きくえぐるか二つにひとつ。
差し込んでしまうと迎え角(取り付け角差)変更するのに面倒ですし、ガーンと尾翼がぶつかった時、逃げ場が無いので胴体もろともへし折りそうな予感、そこで尾翼を半分に切断、胴体内に入る部分は削除し、取り付け部分が斜めですからバルサブロック張り付けてから削りだしする事に。
悩んでるより先に切り落としてしまう早業(荒業?)・・・これで中央をカーボン・シャフトで繋げば自由に角差を変更できます。
カーボン入れてみる、差し込んでみる、隙間調べてみる、何とかいけそう。
この先尾翼、胴体上部に付けていたらなんかザワザワした感じになってしまいそうで、やけに存在感を主張しそうで、やはり下側で正解でした。
脚無しでバルサ部分、ペラを除いて完成。でかいイメージですが本当にでかい。脚が付くともっと存在感ありそうでございますネ・・・