『雪の轍』

2015-08-28 11:22:42 | 映画
映画『雪の轍』。
名画に久しぶりに出会った感じです。

小津の映画が内容を説明できないのと似ています。

ストーリーはただの手段。
映画でしか味わえない世界にひたります。

3時間20分近い長編が短く感じられました。


小津の映画が、人間を描いたとしか言えないように
この映画も、平凡極まる表現になりますが、
「人とは何か」を問う作品でした。

良かった、感動した、・・もありますが
考えさせられた、というところが大きいですかね。


人はみなセコくて、傷ついて生きています。
表向きは取りつくろっていますが。

人間のそういうところを否定しさらない映画で
気が落ち込む作品ではありません。
不思議ですね。


すごい作品でした。

五輪エンブレム=2

2015-08-26 20:48:15 | 塾あれこれ
五輪エンブレム盗作疑惑。

まず言うべきことは、プロの仕事にシロートが何を言うか
という反応の御粗末さです。

上から目線でガツンとやる、そのこと自体が
すでに怪しさを含んでいますね。

エンブレムを観るのは一般人であって
その目から「随分似ているな」と思われないようにするのが
プロの仕事じゃ、ありませんか。


審査委員の永井氏が代表して発言され
盗作ではないと強調されました。

原案を修正して、商標未登録のものと似たものが
できてしまった、最初のものは似ていなかった、そうです。

ん~、証拠があるのかな。

先の佐野氏の会見でなぜその話が出てこなかったのかな。

こんなに遅いタイミングになるまでなぜ黙っていたのかな。


原案修正後のチェックが甘かったのではないか。

プロなんだから、類似のものがないか調べるべきで
たまたま似てしまった、では済まないはずです。

知っていて、登録してないことを幸いに、パクって、
あとで問題になれば知らぬ顔で済ます、予定だったか。

素人を舐めてるからそんな行為に及ぶのですね。

原案が別のものと似ていたら、その時点で
審査をし直すべきでしょう。

何が何でも佐野氏でゆくことが決まってたのかな。


それにしても、疑惑が続きましたね。

これほど浮かび上がってくるのは異常じゃないですか。

山頭火=52

2015-08-26 13:49:25 | 句など
山『ぬいてもぬいても草の執着をぬく』
井 「抜いてもぬいても雑草が」

山『ながい毛がしらが』
井 駄句

山『てふてふうらからおもてへひらひら』
井 平凡ですけれど光景は目にうかびます

山『わかれてきた道がまつすぐ』
井 「さよならと言ふた道は真直」

しくじり先生風に

2015-08-25 16:37:45 | 塾あれこれ
「しくじり先生」風に申しますと
私は塾の先生には不向きでした。
学校の先生など、もちろん、更に不向きです。

きちんとした人間が行うべき仕事だから、です。


サラリーマンを辞め、何も知らないまま飛び込んだ
塾の仕事は、当初は有り難いと思いました。

子どもと遊べる嬉しさ。
こちらが失敗しても彼らは許してくれます。

大人の世界のイヤラシサ、
それをたっぷりと身につけていた私です。
身を清められる思いでした。


分かりやすい授業をする、この一点に絞っておれば良い、
というありがたい職業、塾。

しかし、しばらく経つと、それだけで良いのか、が
自分の中で意識されてきたのです。

教育とは何ぞや、私が教育することは何か
などと思案するようになったのです。
「教育」の勉強をかじると、そうなりますね。

塾は表面的には「鶴亀算」を教えれば終了です。

けれども、その向こうに何もない、ではいけない、
きちんとしたポリシーを持っておく必要があるのです。

そのうえで、いかなる塾講師であるべきか。


私が出会った先生方は立派な方が多くいらっしゃいました。

自分はとてもそのような真似はできません。
見栄をはるわけにもいきません。

で、結論は
「欠点も多い等身大の一個の人間として臨む」

長所も短所も誤魔化さず、あるがままに。


その結果、生徒からは「先生らしからぬ」と
否定されてしまいました。

もちろん親ってくる人などいません。
「怖い先生」の役も引き受けましたしね。

多くの先生方の様な立派な存在ではありませんでした。

「何やら威張るやつ」だったのです。

距離は遠くなるばかり。
当然とはいえ、さすがに淋しいものがありますね。


立派な人こそがなしうる「教職」
ダメな人間が手を出すべきではありませんでした。

山頭火=51

2015-08-25 14:12:37 | 句など
山『雪へ雪ふるしづけさにをる』
「雪の上に又降り積もる音もなく」

山『ここにふきのたうがふたつ』
井 山形で蕎麦屋へゆくのに田圃道を歩きました。蕗の董も出て。

山『いちりん挿の椿いちりん』
井 駄句

山『春風の鉢の子一つ』
井 「春風や 空の鉄鉢通りゆく」

アベノミクス風前

2015-08-24 21:02:22 | 塾あれこれ
今年は台風が多いですね。
しかも大きい。

二酸化炭素のお蔭で地球が温暖化し
日本近海も水温が高いそうです。
低気圧が強くなるはずですね。


荒れ模様なのは天気に限りません。

暫く前からの中国の株の暴落は
かなり不穏な空気を醸し出しています。

一度には崩壊しないでしょうが、危険ですね。

今日の東証の株価はその心理の現れでしょう。

低気圧が前線に近づいて荒れた天気をもたらすように
中国経済の落ち込みが世界経済をゆるがすのです。

こんな時、我がアベノミクスの価値はどうでしょう。
ほぼ力が無いように見えますね。


私はアベノミクスは蜃気楼だと思っています。

ただ、たまたま世界経済が日本に都合のよい風で
あっただけです。
実態以上の円高の修正もありました。

気圧の谷間を動く台風のようにふらつくことしか
アベノミクスの力はありません。
自分ではぐるぐる回るだけ。

日本政府・日銀はここが出番なのですが
何もできないで、風を待っているのでしょうね。

山頭火=50

2015-08-24 10:11:06 | 句など
山『蠅も移つてきてゐる』
井 擬人法めいた作は「発信」をミスしやすい

山『のびあがりのびあがり大根大根』
井 畑で育つ様子かなあ、「のびあがる」・・?

山『夕日に夕刊がきた』
井 駄句。朝、朝日がのぼるってだれも書きません

山『わらやしたしくつららをつらね』
井 「したしく」が余計です。

山頭火の主題による変奏、も今日は一休みです。

「もう秋の日差しきらめく昼支度」

地域商品券

2015-08-23 16:31:46 | 塾あれこれ
全国でフィーバーになっている地域商品券。
広島市でも発売されました。

1万円で1万2千円の買い物ができます。

上記の差額は税金が埋める、のだそうです。

だったら、たとえわずかでも税金を納めている身として
利用しない手はありません。


購入限度額は一人5万円まで、予め郵便などで申し込み
抽選をした結果が通知されます。
それを持って商品券を買いに行くのだそうで。

枠を最大に使えるなら、1万円の税金の還付を受ける
のと同様になります。
つましい生活をする家庭には有り難いことです。

税金をそれほど多額に納めている者ではないので
自分んチに、カミサンと合わせて2万円の「還付」は
申し訳ないですね。

悩んだ末に、一人2万円の購入を申し込みました。

つい先日、抽選の結果が届きました。
申し込み分は認められています。
一家で8千円のモウケですね。

まあ消費税だけでもそれなりに取られていますから
これくらいは許していただける・・かな?


1万2千円の商品券ですが、使い方の指定があります。

8千円分が大手、4千円が中小のお店。

この4千円が問題ですね。
商品券の有効期限内に扱っている店で買い物をしなければ
なりません。

市のHPで調べると、商品券を使える店が少ないのです。

無理やり使うことはできるでしょうが、折角の還付金!
大切にしたいものです。

我家のように市の端っこにいる家族は損ですね。

街の中央で、買い物に便利な家庭は、使いやすいでしょう。
私には、行ったことが無い店ばかり。

(実は、一人5万の枠を使わなかった理由の一つです)

無理やり、使うってのも背徳的です。


日本経済における個人消費の落ち込みをなんとかしようとの
予算配分。

これなら消費拡大につながると読んでの作戦です。

今の様子では成功しかけているようですね。

でも、郊外にお住まいの方などは、恩恵がうけづらい、
不公平な税金の使い方です。


さて、我家で儲けた8千円、財布の中に上手に取り込み
政府の望む「むだづかい」は決していたしません。

年寄りは財布の口を固くするのが善行。

どうせ消費税も上がります。

上がった分、しっかりと消費を抑えましょう。
政府が高齢者を眼の敵にするのですから、自衛策です。


山頭火=49

2015-08-23 09:45:42 | 句など
山『さみしい風が歩かせる』
井 「さみしさの風が背中を押す乞食」

山『一人となればつくつくほうし』
井 「一人です、つくつくほうし鳴いてます」

山『月が昇つて何を待つでもなく』
井 「月のぼる 何も待たない男へも」

山『花いばら、ここの土とならうよ』
井 句としては良い出来と思います

司法取引

2015-08-22 15:06:27 | 塾あれこれ
今国会で司法取引の法案が通りそうです。
マスメディアはあまり報じませんが重大な案件です。

早い話が、司法の米国化です。
アメリカと同様のシステムにしておけば
TPP後の「日本侵略」が容易になります。

しかし、社会の違いが大きいのにそんなことをして
果して日本は大丈夫なんでしょうかね。

「本場」のアメリカでさえ問題が大きいのです。
個人の弱い、競争社会に揉まれたことが無い、日本です。

検察や裁判所には、やり易い面が多いでしょう。
負担も軽減されます。

国民には色々な負担が起きて来る恐れが大です。

様々な 冤罪の恐れがあります。
今でも危惧されているのに、です。

司法取引には弁護士が立ち会う、とされています。
つまり、お金持ちは有能な弁護士を頼めるのですが
貧乏人は、国選弁護士みたいなのを頼むしかない!
検察側の言う通りになるでしょう。


少し前に、米国で日本人妻を殺した犯人が司法取引に応じ
より軽い刑で済ませた、というニュースがありました。

初めに、もめるぞという空気を見せておき、司法取引で
刑をより軽くしてしまうことがあるのですね。