『母の身終い』

2014-02-27 18:23:31 | 塾あれこれ
映画のポスターを見ました。
もうすぐ広島でも上映されるようです。

ご高齢の婦人が、すっと立っておられる写真と
タイトルとで、美しく深い映画と推測できます。

しかし

たぶん見には行けないでしょうね。


「あんたはすぐに泣くけえ、駄目」

カミサンに言われるに決まっています。

「ちょっとググっとくるくらいならまだしも
 わーわー大泣きするじゃろ、ふうが悪い」

は、おっしゃる通りです。

「しらける、ほかのお客さんもそうよ」

笑うのは良くて、泣くのはいけないらしい。

アメリカ人がつまんないところで馬鹿笑いするのも
ナニだと思うのですがねえ。

確かに、じわーっと来てるときに、親爺が
「おえっ、ぐえっ、おおおお・・」と
大声をあげて泣いたらシラケるでしょうね。

仕方ないじゃん、泣けるんだから。。。。


つまり、お涙ちょうだいのようなハナから
予想がつくような映画には行けないということです。

家で見るしか、テがないようです。

しかし、『母の身終い』は見にいきたいなあ。


もう七回忌もすみましたが、母が突然亡くなり
同居はしていなかったのですが、片づけをしました。

庭を広く取った90坪近い敷地に平屋建て。
質素な住まいでした。

車を持たない私はJRと郊外バスを乗りついで
母の住まいを片付けました。

大変ですが母との会話を独占できるよう
おおむね一人で少しずつ、何カ月もかけて整理
しましたね。

使っていない新聞社のタオル、町でもらったティシュー
あちこちから山ほど出てきましたね。

一枚の写真に見入り、手紙を整理し、中には広告の裏に
手紙の下書きもあったりして、気をつけねば。
パパッとは進みませんでした。

ゆっくりと続いた「対話」です。

墓まで持って行った思いの何割かは引き継ぎましたが
私が死ねばそれで終わりです。


こんなものなんですね。


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