相続をアテにするな、インフレで消える

2013-02-25 10:28:15 | 塾あれこれ
昔、私の叔父に「団塊の世代は若い人たちからは
働き過ぎだと文句を言われます」とこぼしたところ
何を言ってるんだ、という顔をされました。

今の団塊世代など昔に比べたらずいぶん楽をしている、と。

労働の質や生産性は比較が難しいでしょうが
労働時間や、精神的負担などを考えると、確かに
叔父の言う通り、昔の方が大変であったに違いありません。

私が社会に出たころはまだ昔の名残があり、諸先輩を見つつ
「ああは出来ねー」と思いましたから。

逆に今の人たちは楽だと言いきることもできません。

高度な技術、要求される仕事の質の高さ、国際的競争・・
これらは昔の比ではありませんから。

いつの世も大変だということでしょう。
(今だけが大変というわけではない)


高齢者が金融資産を沢山持っているという統計があります。

少子高齢化社会で若者の負担が大きいのに
トシヨリは金持ってて、けしからん、と言われちゃいます。

私のように「日本経済のために」若い頃から収入に見合わぬ
支出を繰り返し、現在も資産が少ない人間もいますけれど
多くはしっかりと生活設計をされていますから
高齢者やそれに近づく人が資産を持つのは当然でしょう。

若くして金融資産が多いなんて、ありえませんよね。
まだ働いて収入を得た期間が短いのですから。

人間はみんな、何十年も働いて老後に備えるのです。

そうしていたら「年寄りが金持ってるのは、けしからん。
年金貰って優雅に海外旅行とは!」と文句の嵐。

なんちゅー品のない国になったのでしょうかね。

それなりに労働をし、経済大国にしてきたのに
経済大国の恩恵を受けて育った世代からお荷物視です。

もっとも、そんなバカ者を育てたのは高齢者ですから
自業自得なのですが。


消費税を上げ、インフレにもっていき、というのは
団塊以上の世代の「眠っている資産」の価値を減らし
社会へ還元しようという意味合いが強いものです。

しかしそうであればあるほど年寄りは財布のひもを
閉めますね。
こんな国、こんな若者が信用できるとは思えない。
できるだけ防衛しなければ。

なにしろ自分やカミサンが幾つ迄生きるか分からない。
60なのか80か、それとも100まで生きるか、
ン十年もの開きがあるのですから、いくら貯金があっても
足りそうもありません。

大きな病気になるかもしれませんし介護を長期間受ける
かもしれないのです。

インフレで資産が目減りすることが分かっていても
おいそれとは使えませんね。

2010年現在で65歳以上の人口が国の23%
来年には昭和24年生まれが65歳になりますから
確実に人口の四分の一は高齢者です。

3%税が上がれば出費を10%減らすでしょう。
増税の効果がでるどころか・・かもしれません。
(現在高齢者世帯で平均20万円の支出ですから
多少の税収増になるのかなあ)


自分たちで苦労して得た資産を死後次世代へ相続させるのも
アホくさいですね。
「早く死ね」とばかり大事にされないのだもの。

海外への資産流出も増えるのではないですかね。
国内で支出すれば若者に金が回りますから。
相続もアフリカのどこかへ寄付しちゃうか。

そんな高齢者ばかりでもないでしょうが、若者よ
あまり相続に期待しない方がよろしい。
インフレでどんどん目減りするのですから。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿