平櫛田中展

2011-05-20 12:19:02 | 塾あれこれ
ひろしま美術館の平櫛田中展に行きました。

流石ですね。
見ねば分かりません。


岡山県に生まれ、福山の平櫛家に養子となった人。
生家のほうが田中家であったということらしい。

広島県だとか岡山県だとか言いますが、備後は備後
安芸とはずいぶん違います。

妙な分け方ですが、広島県は安芸・備後・県北と
文化的には三分割されるかもしれませんね。

私は備後生まれでカミサンは安芸の人です。

どおりで、あちらは強く私は軟弱・・・
備後はセコくて安芸はガサツ・・・


平櫛田中は希代の技術力で「何でも出来た」ようです。
ねばり強い人だったのでしょうね。

大きくない木彫が驚くほどのボリュームで迫ります。

柔らかさ、強さ、細かさ、動き、時間、精神性、遊び
これらがあふれ出てきます。

東洋の伝統的な世界に、西洋の写実や芸術観を加え
私のような素人にも分かりやすい作品です。

絵画は2次元ですが、彫刻は3D
分かり易さが違いますよね。
その分、作る方は大変でしょう。

超職人芸が必要なのかもしれません。


先日、TVで特集された七宝の並河靖之。 
皇室所蔵の黒い壺の美しいこと。

この作品も超絶技巧で作られていました。

平櫛さんと通じるような(芸術だとか工芸だとか
そんなの関係ねー)というしっかりとした世界が
江戸~明治~昭和前期までは存在していたようです。


今回、観に行った展覧会は展示品の数が少なすぎました。
たぶん代表作が他にも数多くあるに違いありません。
地方の美術館ではこれくらいなのでしょうね。

それでも堪能できたのですから、田中の世界を一堂に
集めたらどんなにスゴイかなあ。


上手すぎるじゃん。
スゴすぎるけれど・・・。

あえて欲をいうならこうでしょうか。

日本が生んだ天才なのか、芸術としては・・という人か
代表作をいくつも見てからでないと分かりませんね。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿