初代・鈴木正夫

2011-06-01 21:09:47 | 塾あれこれ
気持ちの良い声です。
福島民謡・「會津磐梯山」を聞きました。
昭和の中ごろに亡くなった方ですから録音で。

もとは1952年のEPレコードらしい。
録音時間はほぼ3分。

前奏があってひと声掛け声がかかって(アア・ヨイショ)
しばらくして聞こえてくる初代の声の良いのなんの。

快晴の磐梯山もかくやあらむ、という声ですね。

♪えんやあ 會津磐梯山は 宝の コリャ 山よ

端正で気持ちよく聴ける美声ですが
決して目いっぱいに張り上げてはいないようです。
余裕たっぷりですね。

「声こそ命」
節回しとかリズムなどはそのあとのこと!

3分の歌なのにたっぷりと聴いた気になります。
嘘だと思う方はどうぞ聴いてみてください。

昭和も30年ころまではこんなに豊かな日本が
残っていたのです。
一曲の歌で推察できるってスゴイことですねえ。


今は♪あいづ、を平板に歌うことが多いようですが
このレコードで聴く初代は「あ」にアクセントをおき
高い声で歌われます。

これに記憶があるので初代の歌もNHKでの
竹内先生の番組で聞いていたかもしれません。


踊りのための歌ですから単純です。

更にはコミカルな歌詞ですから実は歌うのが難しい。

我々世代なら誰もが知っています。
♪小原小助さん、何で身上つぶした、
 朝寝、朝酒、朝湯が大好きで・・

・・この歌を、さらりと品良くというのが肝心。
近年のように濃い味付けで歌うと品が悪くなります。

これが東北文化の奥深さなのです。
鈴木正夫さんような人物が多く出てきますね。

(我々広島人は奥行きにおいて彼らに負けますね)


肝心なことを忘れていました。

この鈴木さんの歌はインタネットで聴くことができます。

国立国会図書館のウェブサイトが「歴史的音源」を
公開し始めたのです。
館内のみの公開が圧倒的に多いのですが一部をネットにも
流しており、鈴木さんの會津磐梯山もそこで聴けるのです。

「歴史的音源」のタイトル一覧をチェックすると
左側に黒いマークがついたものがあります。
ト音記号などが黒いバックに浮かぶマークで
これが付いたものがネットで聴けるようです。

「會津磐梯山」は1頁目ですね。


どんどんと公開が増えることを期待します。
館内だけじゃなく、ね。

日本が誇るべきは(質の高い文化)です。
国会図書館も大いに発信してほしいですね。
まさに、宝の山。

今回の震災で東北人の素晴らしさが世界に発信されました。
これが基盤になって世界が認めてくれるのです。
経済の復興もここを欠いたものでは脆弱。

日本観光だって、景色や食文化だけではなく、
日本人のありようや、奥深い日本文化こそが
重要なのです。


現代の日本人も先人の文化に恥じないよう!

わたしのような平々凡々たる庶民でも、
知識くらいは身につけておきたいと考えつつ
・・・それがナカナカ
勉強してればよかった。。。


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