ほぼ週刊イケヤ新聞ブログ版

コピーライター・ミュージシャン池谷恵司の公式ブログです。
私的メールマガジン「ほぼ週刊イケヤ新聞」のブログ版です。

見よ、マイク・スターン(Mike Stern)のパシフィカ(Pacifica 1511MS)だ

2008年06月29日 22時03分26秒 | 仕事、あるいはGTD
LM NEWSというフリーペーパーというものをやっている話は、先日書いたわけだが、すでに7月末に発行の第二号の取材を始めている。で、先日ついに逢ってしまったのが、ジャズギタリスト、マイクスターンである。そうだ、あのマイルスバンドの。そうだよ、WE WANT MILESの。
いやー、先日のSteve Gaddもびっくりしたけどさ、でも俺はドラマーじゃないので、それほど、神ではない。わけです。が、マイクスターンだからさ、おれもギタリストの端くれ、ジャズファンの端くれ(自分がジャズギタリストとは決していえないが)。
で、マイクですよ。しかも、通訳が本番に遅れたため、マイクと直で、英語でしゃべるわけですよ。冷や汗ですよ。

でも、本当にいい人だった。
オークラの部屋についたとたん、初対面の俺に「Hey, Come on in man」ヘイメーンですよ、テイク・イット・イージーメーンですよ。イヤーカッコイイよモノホンのジャズマン。アコースティックギターの試奏を頼めば(僕ではなくY社の方がね)、どれを弾いてもFackin' Greatだしさ。
ゴイスなメンバーと演奏すると、感動するだけじゃなく、「Kick My Ass, you know」なわけ。

さて、写真がマイク・スターンのシグネーチャーモデルのパシフィカ。テレシェイプ、フロントがダンカンのハムバッキング(たしかJB)、リアはシングルサイズのハンバッカー、たぶんびBill Lawllence のホットレイルだろう。
同じモデルをあるいきさつでライブで一曲だけ使用したことがあったが、たしかに実にいい音だったし、ジャズっぽい音もロックぽい音も出て、そのバーサタイルな感じにしびれたことがある。
が、本人のテレは、持たせてくれたんだが、これはビックリするぐらい重い。ベースかと思った。重い詰まった比重の木を使っている。
その理由は音色であり、彼はテレシェイプのギターだが、ダークでヘビーでウォームな音を出したかったという。
たぶん以前彼が使っていたフェンダーのテレも重くて深い音が出るものだったのだろう。
一部本当に古いヴィンテージのテレは、重くてレスポールのような音がD得る、と聴いたことがある気がする。。
マイクも「お客の背中に悪いので、通常のラインのものは網ちょっと軽くしたよ」と言っていた。

しかし、見よ、これがマイク・スターンのパシフィカだ。
この使い込まれた指板。とにかく入手していらいこのギターばかり使っているようだ。そしてこの汗で酸化したブリッジとピックアップ。もはや風格すら漂い、マイクのカラダの一部のようである、と思わないか?

すごいね。

Pacifica パシフィカ1511MSはこちら
http://yamaha.jp/product/guitars-basses/el-guitars/pacifica1511ms_natural/




ええ、あと数週間で一気に原稿を作りますので乞うご期待。
できあがったらまたご連絡します。




ザ・マン・ウィズ・ザ・ホーン
マイルス・デイヴィス,マーカス・ミラー,フェルトン・クルーズ,マイク・スターン,ビル・エバンス,サミー・フィゲロア,アル・フォスター,ロバート・アービング
ソニーレコード

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Play
Mike Stern
Atlantic

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Jigsaw
Mike Stern
Wounded Bird

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スター・ピープル
マイルス・デイヴィス,ビル・エヴァンス,マイク・スターン,アル・フォスター,ミノ・シネル
ソニーレコード

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Who Let the Cats Out
Mike Stern
Universal Japan

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Standards (and Other Songs)
Mike Stern
Wounded Bird

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Dedication
Bunny Brunel & Mike Stern
Emarcy

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Upside Downside (Mike Stern/Wounded Bird)
Mike Stern
Wounded Bird

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Give and Take
Mike Stern
Wounded Bird

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ウィ・ウォント・マイルス
マイルス・デイヴィス,ビル・エヴァンス,マイク・スターン,マーカス・ミラー,アル・フォスター,ミノ・シネル
ソニーレコード

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These Times
Mike Stern
Esc

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『すごい会議-短期間で会社が劇的に変わる』を読んだ。面白かった。

2008年06月28日 12時39分31秒 | レバレッジリーディング
すごい会議-短期間で会社が劇的に変わる!
大橋 禅太郎
大和書房

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コーチングとか、ファシリテーターとか最近流行っているけど、この本は、会社やチーム、グループ、つまり会議で集まるような人数のグループに対してファシリーズテーションをするという面白いものだった。

たとえばまず会議の前に一人一人が最近うまくいったことを話す、とか。
会議の目的をまず全員で確認するとか。
発言の前に紙に書いてから発表するとか。

これは実際に定式化されたメソッドがあるようなので、まずはそのメソッド通りに会議をしてみるべきだという。


なるほど面白そうだ。一回やってみよう。


すごい会議のやりかた

最初の質問→いま、うまくいっていることはなにか?
(イケル感じのムードを作る)

●質問
達成したいことは何か
→まずは自分の経営の意志を作る

●質問
誰を会議に呼ぶか
→ドリームチームを作る

●質問
いま直面している問題は何か
→「どのようにすれば」の形に置き換えてみよう

●質問
言えない問題は何か
→タブーを破れ

●質問
貴方自身のひどい真実とは何か
→実はキャラクター

●質問
これから6~12ヶ月で
このチームが達成する成果は何か
→いままでのやり方でできる目標は、目標とは呼ばない

●質問
戦略的フォーカスを達成するのに
必要不可欠な担当分野は何か
→期待を合意する

●質問
それぞれの担当者が、いつまでに何を達成すれば
戦略的フォーカスが確実に達成されるのか
→コミットメントリストを作る

●質問
いまから一ヶ月以内に、自分の起こす一番大きなインパクトはなにか?
→人はチャレンジされたがっている



ブルーノーツを聴いて感謝で涙が溢れた。僕はどれだけ多くの人に、音楽的に育てられてきたのだろうかと。

2008年06月28日 10時51分25秒 | CD&コンサートレビュー
このまえ浜松をベースに活動するビックバンドの原田さんにプロ/アマチュアに関しての考え方で、一喝されたことを書いた。心に響く一言だった。その原田さんが、我がトランペットの師匠原朋直(http://blog.goo.ne.jp/hoboike_diary/c/672018a64cffd906d0ee9d84ecc96a94)さんをソリストに迎えて制作したブルーノーツhttp://bluenotes.web.infoseek.co.jp/のCDを送ってくれた。

それにしてもブルーノーツのCDは本当に素晴らしいCDだ。(ブルーノーツのホームページにあります。試聴も可能http://bluenotes.web.infoseek.co.jp/
原田さんのおっしゃった、アマチュア/プロの境界なんてない、音楽的に充実した、しかも最先端の音楽を作るという意気込みに溢れたCDだった。こんな素晴らしいミュージシャン、こんな素晴らしいバンドリーダーがいいたバンドにほんのわずかだが高校時代参加できたことは僕の誇りであり、その後の僕の音楽人生にいかに多大な影響を受けたのかが、いまさらながら、よくわかる。
ある意味、フルタイムのミュージシャンよりもピュアで先鋭的な活動ができるのはアマチュア否、生活の糧を音楽以外からも得ているパートタイムのミュージシャンのメリットであって、その良さが十二分に出ている。しかもアマチュア(音楽は趣味ですから!)という甘えは一切無い。
僕が日経のオヤジバンドコンテストに大いなる違和感を感じていた理由が、数ヶ月越しでやっと明確になった。その話はこちらに→http://blog.goo.ne.jp/hoboike_diary/e/69ebde3c4abdf4f1e8cb2b6f50120d9b


このCDに納められた最後の曲、スイス組曲は特に素晴らしい。しかもこの曲は僕が高校時代、まだブルーノーツに入れてもらう前、だから多分高校2年の頃(1978年ぐらいか)に浜松市民会館でのブルーノーツのリサイタルで演奏したテイクを、でっかいラジカセ(当時レコーディングウォークマンなどなかったのだ)を持ち込んで、現場で録音したカセットで、何十回も聞いた。何百回かもしれない。その時はデビュー前の本多俊之が、恐らく楽屋であまりの演奏の素晴らしさにソプラノサックスで飛び入りした演奏だった。思わずこの曲を、今日、明け方に仕事をしながら聴いていて、つい泣いてしまった。それは懐かしさだけでなく、このバンドから教えられたモノが以下に大切だったかを思いだし、その感謝の気持ちが心からあふれ出たからだ。

この曲にはブルーノーツの素晴らしさが凝縮されている、ビックバンドがフリージャズに雪崩れ込むスリリングさ、その快感は今でも忘れない。こんなビックバンドは、プロをふくめそうそうないのではないか。45年の人生でたくさんのビックバンドを見てきた(今日も10個ぐらいみるよ取材で)が、ブルーノーツを知っているせいか、あのNo Name Horsesですら、脱帽するほど見事だと思うことはなかった。最初に見たビックバンドが素晴らしすぎたのだ。

ブルーノーツの原田さんをはじめ、僕はどれだけ素晴らしい人々に育まれ、幸福な音楽人生を送ってきたのだろうか。信じがたいほどだ。浜松にいたときだけで考えても。中学・高校時代にいっしょにラッパを吹いた仲間たち。花島。垣野内、平野。宮野、金子。斉田。バイオリンのトッププロになった森下幸路。中学・高校でともにギターを弾いた仲間たち。太田、西岡。江間。水野。その後ともにバンドでプロになった、青柳、佐藤。ギターを買ったときに家まで呼んでくれて丁寧にギターを教えてくれた東海楽器(キャッツアイ)の福島さん。浜松のロックバンドの方々、イザベラ。田中さん、石野さん、青山バンド、青山さん。WAWミュージックの渡辺さん、袴田さん。江間。ジャズ喫茶のタイム。その悪いオヤジ。So many guys and girls。本当に幸運で、多くの人に育まれた音楽人生だ。東京に来てからはとても書ききれない(今度書こう)その全ての素晴らしいミュージシャンのみなさんに、僕はどれだけ感謝しても感謝しきれない。

すべての方に、ありがとう。



トランペット吹き諸氏。原朋直と佛坂咲千生さんが出演のヤマハCM。アンブシュアに注目せよ。

2008年06月26日 20時23分44秒 | 原朋直トランペットレッスン講義ノート
トランペット吹き諸氏。原朋直と佛坂咲千生さんが出演のヤマハCM。アンブシュアに注目せよ。

私のジャズトランペットの師匠である原朋直さんと(ま、教室に通っているだけですが)そのクラシックのお師匠さんであるNHK交響楽団の佛坂咲千生さんが出演しているヤマハの企業CMがあります。これがまた、トランペット吹きのハートを直撃するスバラシイできなのですが、そのCMの動画と、メイキング(5分以上の充実したもの)が、ヤマハのHPで見られます。ぜひごらんいただきたいと思います。

原朋直さんと佛坂咲千生さんのCMとメイキングが見られるヤマハのwebサイトはこちらです。
http://www.yamaha.co.jp/product/wind/cf/


特に、アンブシュアに注目。原朋直さんは、前述した、唇の脇を固定したカタチ。これはマイルスも、ウィントンも同じパターンです。そして佛坂咲千生のアンブシュアは、原さんによればドイツ式だそうですが、口が「ほ」を発音するときのカタチになっています。原朋直さんよれば、佛坂咲千生さんは常にその口だそうで、煎じ詰めれば、アンブシュアが変わらなければ、つまり音域によって発音体が変わったりしなければ、どんなカタチでも本人が吹きやすければいいということのようでした。ま、それは達人の域であって、我々はなんでもいい、なんていっているばあいではありません。

またアンブシュアだけでなく、トーンの違い、音のタッチの違いも興味深いところ。トーンは明らかに原朋直のほうが、ダークでヘビィ。佛坂咲千生さんはあくまでも柔らかで、軽やか。それからま、方言みたいなものでしょうが、音のタッチもクラシックとジャズでは全然違いますね。クラシックはどこか伸びやかで必ずビブラートを入れる感じ。ジャズは食いつき野スピードが速く、ちょっとはすっぱな感じ。でも原朋直さんのうたいはかなり上品な方でしょう。僕はチェット・ベイカーのボロボロな感じの歌い方、あのヤバサにグッとやられています。それから、僕はほとんどビブラート成分がゼロの人が好き。自分でもビブラートはかけません。ラッパと歌では。でもなぜかエレキだとビブラートもチョーキングもしますけどね。



朝練 管楽器の呼吸法 呼吸法・喉とアンブシュアの関連性 藤井完/著
藤井 完
全音楽譜出版社

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アンブシュア―管楽器奏者のための
大室 勇一,荒木 雄三,モーリス・M・ポーター
全音楽譜出版社

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マジオ金管教本 (1983年)

パイパーズ

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トランペットレパートリー ジャズ・スタンダード名曲選 IV アドリブ不要! CD付

ヤマハミュージックメディア

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秋田透のトランペットが吹ける本 参考演奏 カラオケCD付 トランペット初心者のためのとてもやさしい教則本
秋田 透
ヤマハミュージックメディア

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エビデンス・フォー・マイ・ミュージック
原朋直(tp), 緑川英徳(as), 吉田桂一(p), 上村信(b), 井川晃(ds)
キングレコード

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憂鬱と官能を教えた学校

河出書房新社

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絶対わかる!曲作りのための音楽理論―必要最小限の理論知識だけでOK!
デイヴ スチュワート
リットーミュージック

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改訂版 ポピュラー音楽に役立つ知識

シンコーミュージック

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ジャズスタディ 渡辺貞夫

エー・ティ・エヌ

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ジャズピアニスト南博のエッセイ『白鍵と黒鍵の間に』を読んだ。痛々しかった。

2008年06月26日 03時26分04秒 | レバレッジリーディング
白鍵と黒鍵の間に―ピアニスト・エレジー銀座編
南 博
小学館

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南博というピアノストを始めて知ったのは下のPHOTOのアルバムだった。菊地成孔氏がプロデュースをしており、帯でも菊地氏が南博のピアノ嘆美性を絶賛していたので、買ってみようと思ったのだ。それはスタンダードジャズをピアノとストリングスで紡ぐ、本当に芳醇でしかし糖度の低いが甘露度は高い、オトナの夜中の音楽だった。当時精神的にきつい時期でもあり、ずいぶんこの音と音楽に助けられた。
また短めなことろがいい。通常の値段のCDだが、長さが30分しかない。このタイムがまた、ちょうど一枚聴き終わるのにいい時間だった。
(だいたいくだらない曲ならない方がいいよな、と思わせるアルバムが多すぎないか、いわゆる捨て曲)
Touches&Velvets
南博
ewe records

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で、この本を買ってみたのはまたまた菊地成孔氏が、この本のことを帯で絶賛しているからであり、like someone in loveのライナーでは、この本を買って詰まらなかったら菊地氏が自腹で買い取るといってる。

が、読んでみたら本当におもしろい。
忙しいのに、つい一日で読んでしまうぐらい。
ほんのちょっとだけ年上の南さんだが、
同時代に東京で音楽をやっていたのに、やはりジャズは実にジャズ的な場所に生息していて、いわゆるハコ。ハコバンをやっているんだな。
ハコってのは、ああいうふうになっているんだな、
オネーさんも出てくるし、893は出てくるし、不思議な人間たちはたくさん出てくるし、なぜかギャラはいいし。

音楽遍歴を見ていると、痛々しくて、でも、気持ちが大変よくわかる気がした。

バークリー音楽院留学後とその後の話も是非聞きたいところである。

Like Someone In Love
南博 Trio,南博,芳垣安洋,鈴木正人
ewe records

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ちにみに前述のアルバム「Touches&Velvets」と以下の「ELEGY」は名盤であって、私は強力にレコメンドするものであります。

Elegy
南博
ewe records

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南米のエリザベス・テーラー(DVD付)
菊地成孔,カヒミ・カリィ,内田也哉子,南博,大友良英,菊地雅晃,Kasper Tranberg,坪口昌恭,水谷浩章,野口千代光,藤井信雄
イーストワークスエンタテインメント

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songs
南博3
ewe records

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Red Context-anthology of live 2007-
BOZO,津上研太,南博,水谷浩章,外山明
インディペンデントレーベル

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CELESTIAL INSIDE
南博 GO THERE!
イーストワークスエンタテインメント

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妻はある朝言った「私たちの仕事は、愛され度なのよ」

2008年06月25日 10時56分18秒 | 心にしみる妻のひとこと
一部で大反響を呼んでいる、心に残る妻の一言である。

私の妻は、同業である。つまりライター、コピーライター、著述業である。

日々の妻の私への過度な叱咤激励はつまり、家計を司る家内としての発言ではなく、同業者としてのそれであり、悔しいことに、実は正鵠を得ていることが多い。

先日は朝、子どもが出かけたところで、唐突にこう言った。


「私たちの仕事はね、実力じゃないの」


え。そうなの。

「愛され度なのよ。つまり自分のファンを増やすことなの。だって、いいか悪いかの基準なんてないんだから。いいヤツだから愛されるんじゃなくて、自分をバンバン出して、愛されることが大切なのよ、わかってんの、そのあたり」

・ ・・・・・・・・・・・・。

妻が書いている「週刊リョーシカ」という
量子入門の面白いブログはこちらです。
http://www.famipro.com/ryosika/index.html

妻(と息子)ブログは、以下である。
http://blog.goo.ne.jp/hibikeblog/

以下は妻と量子物理学者の妻の妹との共著の著書であります。
ようこそ量子 量子コンピュータはなぜ注目されているのか (丸善ライブラリー)
根本 香絵,池谷 瑠絵
丸善

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妻の妹、根本香絵のホームページはこちら
http://www.ryosi.com/

トランペットのアンブシュア、低音でもわざわざ唇の両脇に力を入れて固める、原朋直は言った。

2008年06月24日 07時18分25秒 | 原朋直トランペットレッスン講義ノート
原朋直さんのジャズトランペットコースに通ってます。もう二年を過ぎました。そこでいつも音楽やジャズに関わる素晴らしい話が聞けるので、読者諸氏にもおすそわけしています。

ちなみに、原朋直さんのレッスンノートは、こんな感じで書いてきています。
よかったらまとめてお読みください。
http://blog.goo.ne.jp/hoboike_diary/c/672018a64cffd906d0ee9d84ecc96a94

今回はトランペットのアンブシュアのお話。敢えて唇の両脇を固めて振動体の状態をいつも同じにする。というお話。


奏法について。自分のあったものを探してくださいと言いましたが、私が最近一生懸命研究して、やっと最近定着したのでご紹介しましょう。

口の脇の筋肉で支えましょうとか、張りましょうとかいうのを読んだことがありますが。僕は笑った感じのと言う風にジャズライフでも言ったんですが、紆余曲折あって、最近は気にしなくなっちゃったんですが。

ところが最近、あるところで情報を仕入れて上から下まで同じアンブシュアをするためにやったらうまくいって非常に吹きやすくなって持久力もついたのでご紹介します。

ここの筋肉ありますよね(口の横の筋肉)、これをグっと固定してします。大概の人はチューニングベーを出すときそういう顔をしているんですが、まんなかのソとか何もしなくてもでてしまうし、それよりしたはどんどん出るんですが。結局そういうことをすると、ここの形状(振動体)が変わるわけですね。厚さが変わるし、固さがかわるし。しわが増えてみたいな。それをここの筋肉でロックして吹くという。ボビー・シューが提唱している吹き方です。

バジングってありますよね、あれをボビー・シューは振動体のウォーミングアップのために、ここの筋肉を強くするためのトレーニングとしてやる、と彼は言いますね。(バジング実演、非常に綺麗ではっきりとした音が出る)全部鳴らします。ここで固めてニコっとして(バジングでピッチが綺麗に変わる)。彼はこれを1日3分とか、何分かやるといっています。それ以上やると振動体に非常に良くないので。それを毎朝吹く前にやると言ってました。

で吹く前にさっき言った、チューニングベーの時はサッとなるんですが、真ん中のソの音で、わざわざそうやって口を作って吹くとですね、ここが(振動体)がすごいリラックスします。唇の脇で固定されることで、振動体がいつも同じになります。

人間は感情で口角が変わります。嬉しいときは上がって、悲しいときは垂れ下がります。頑張るときは歯を食いしばりますね。うまくいって無くて歯を食いしばると最悪のアンブシュアができあがります。カッチンコチンの。それで吹くともの凄い空気がいるし、万が一震えてもペラペラの音がします。それをしないために、嬉しくても悲しくても動かない見たくやってみて。

ちょっとやってみましょう。ニコニコした感じです。気に入らない人と2時間いっしょにいなきゃいけなくて、無理やり笑ってるとここが疲れてきますよね。あの感じです。具体的に言うと奥歯でほっぺを噛んでいる感じです。ホントに噛んじゃダメですけど。

それでソを出してみましょう。

どうですか、わかんないですよね。

Question
それは、どんな低音でもハイトーンでも変わらない口で吹くということですか。
A
その通りです。僕も変わってしまったのでこれで。一日九時間ぐらい吹きたいと本気で思っているので、この方法をやってみています。まだ九時間は無理なんです。今日はかれこれ6時間。半分ぐらい吹いてるから3時間ぐらい、正味ワンステージやってるぐらいは吹いていると思います。でも今日はもうバテはじめて。

で、これを作って、見ていてください。(最低音から最高音まで同じ口で吹く)。

これは実はハイノートを吹くときに非常に便利なんですが、ローノートでキチンとできるようにならないと絶対にできない。この練習を普通、低い音が出れば高い音が出るって知ってるけど、低い音は出るから結局練習しないんですよ。これをですね、ローベーの下の音で阿呆のようにやると、出るようになります。これは本当です。

倍音
ソが一番倍音がなるんです。定次倍音というんです。教会とかでちゃんと倍音が出る人が吹くと、ソの音を吹くとまずオクターブ上のソの音が聞こえます。チリチリした金属音のように聞こえます。定次倍音というのは遠くへとんでいきますから、その音は遠鳴りします。遠くまで飛んでいくんです。水紋みたいに。聞こえると言うことですね。

その倍音をならすためには、発音体がいい感じでリラックスしていて柔らかいことが必要です。で、それをこういう形で作ってしまうわけです。これがプとかブリブリとか(バジング)にしないということです。

で、すぐにはできないと思うので、ソでまず形を認識します。どんな音がすればいいかというと、こんな音です。ちょっと金属の音がして芯のある丸い音です。こういう締まった音です。これで確認して、ローベーの音。これでわざわざ形を作って下のドを。(吹く)。シだしてください。その時に口が普通にならないように。

これはできるだけ長く。16拍やって、8拍休み。一番いいのは、息が無くなるまでやること。下のベーでやってみましょうか。mfで。僕ね、だいたい1分ぐらい吹けるんですよ。50秒ぐらいできるといいですよ。こういう風にやると伸びます。

口を固めているところは、力んでください。

これはある1つの方法です。

こうやって吹くのはクラーク・テリーとかマイルス・デイヴィスとかウィントン・マルサリスとか。クラシックの王道みたいな。低い音をバーっと出すのは簡単なんですが、薄いし汚いですね。こういう音が鳴ったら歯を空けてください。

このロングトーンをたくさんやってください。

僕どのくらいやってるかというと、基礎練習としてこれをやっています。で休憩して、次の練習をする前に又ロングトーンをする。ローノートのロングトーンばっかりやってるんです。

固定されて歯が空くと、何もできなくなります(これ以外の方法では)。でローノートがキチンとできるようになると、ハイノートはこれより簡単にできるようになります。口を開放して、空気のスピードを下とお腹を使ってあげてあげれば、ハイノートはローノートより簡単に出るようになります。

多分最初の数日は筋肉痛になると思います。




朝練 管楽器の呼吸法 呼吸法・喉とアンブシュアの関連性 藤井完/著
藤井 完
全音楽譜出版社

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アンブシュア―管楽器奏者のための
大室 勇一,荒木 雄三,モーリス・M・ポーター
全音楽譜出版社

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マジオ金管教本 (1983年)

パイパーズ

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トランペットレパートリー ジャズ・スタンダード名曲選 IV アドリブ不要! CD付

ヤマハミュージックメディア

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秋田透のトランペットが吹ける本 参考演奏 カラオケCD付 トランペット初心者のためのとてもやさしい教則本
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原朋直(tp), 緑川英徳(as), 吉田桂一(p), 上村信(b), 井川晃(ds)
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絶対わかる!曲作りのための音楽理論―必要最小限の理論知識だけでOK!
デイヴ スチュワート
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改訂版 ポピュラー音楽に役立つ知識

シンコーミュージック

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ジャズスタディ 渡辺貞夫

エー・ティ・エヌ

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浜松のブルーノーツのコンマス原田さんに「アマチュア、っていうのは失礼だよ」とガツンと言われた。

2008年06月23日 15時41分06秒 | CD&コンサートレビュー
先々週末と先週末は浜松ジャズウイークというところにいた。先々週は週の半分ぐらい浜松にいたことになる。
半分ぐらいは取材の仕事であって、浜松ジャズウイークの企画運営の責任者である原田さんというかたに、いろいろお世話になった。

実はその原田さんという方はY社の社員として浜松ジャズウイークの企画運営に携わっているが、プライベートでは浜松でトップグレードと言うだけでなく、日本のレベルでも非常に高い水準と言えるビックバンド「ブルーノーツジャズオーケストラ」http://bluenotes.web.infoseek.co.jp/
の主宰者でもある。しかもそのビックバンドはすでに結成30周年以上の歴史を持っておりこれは本当に自慢だが、高校時代、トロンボーンの花島とともに、トランペットとして参加していたことがあるのだ。正直言って、良く入れてくれたと思います。ほとんど何も吹けなかったので。

で、今回は、ついに初めて仕事として原田さんと出逢ったという、とても感慨深い出来事でもあった。あちらは「あのはな垂れ高校生が髭なんか生やして生意気だ」というところだろう。

さて、それで僕が原田さんに電話でお願いしたのはWEB音遊人(http://www.yamaha.co.jp/myujin/)のわれら音遊人というコーナーの出演者で、その依頼をするときに「できるだけアマチュアで音楽を楽しんでいます、という感じの人がいいです」とお願いした。「たとえば仕事は医者だけど週末はミュージシャンみたいな」といかにもマスコミウケする感じの人選を無意識にお願いしていたわけです。
その時、僕は原田さんに叱られた。「イケヤクンさー。真剣に音楽を演奏している人で、僕はアマチュアだ、と思ってやっている人なんていないよ。だから『アマチュアとしての音楽とのつきあい方は?』みたいな質問は失礼だと思うよ、そんな方向だと誰も紹介できないな」と、非常に落ち着いた口調ながら、はっきりと言われた。

僕は恥ずかしかった。そうなのだ。オレは昨年の日経大人のバンド大賞の東京大会で演奏した時の、やり場のない苛立ちと怒りの正体を、原田さんに教えてもらった気がした。そしてマスコミ人が、記事にしやすい、ストーリーが作りやすいという意味で、アマチュアミュージシャンの「アマチュア性」や「家庭人として」「職業人(日経的にはビジネスパーソン)として」のことを強調する意味も分かった。

あのときの俺の怒りは、他のバンドが「アマチュア」であることを是認し、アマチュアだからできる「お笑い」「自己卑下」「とんでもないアウト・オブ・デートなこと」などに無批判であるからだったんだ。そしてそれを大いに評価するコンテストの在り方だったんだ。それといっしょにされることを心の底からイヤだと思った。
アマチュアと言う言葉が嫌なわけではないが、板の上に立って演奏するときに「僕はアマチュアです、ちょっとトチった感じがかわいいでしょ、ビジネスパーソンの時と別の顔でしょ」というのが、イヤだ。
板の上では、井上陽水がいようと、マイルス・デイヴィスがいようと、オレ(オレ達)がいようと同じなのだ。その視点から音楽とパフォーマンスを考えなくてはいけない。芸が甘くなる。

所詮、そういう態度は板の上に上がれば、すべての観客から瞬時に見抜かれる。あのとき、アレグリアとパイレーツをのぞくすべてのバンドがイヤだったし、一緒にされたくなかったのだ。

僕の高校以来のジャズと音楽の師匠である原田さんは、40の半ばを過ぎてもバカなオレを、またも真実の音楽の道を示してくれたのだ。もう決して浜松に足を向けて寝ることはできない。

しかも、25年ぶりに聴いたブルーノーツの演奏は、これまた涙が出るぐらい素晴らしいものだったのだ。
ライブの様子は又後ほどご報告します。

ブルーノーツジャズオーケストラのホームページは以下です。
http://bluenotes.web.infoseek.co.jp/





ライブ・アット・スイート・ベイジル
ギル・エヴァンス&ザ・マンデイ・ナイト・オーケストラ,ギル・エヴァンス,ザ・マンデイ・ナイト・オーケストラ
キング

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イントゥ・ザ・ホット
ギル・エヴァンス,ギル・エヴァンス・オーケストラ,アービー・グリーン,ジョー・ワイルダー,フィル・ウッズ,セシル・テイラー,クラーク・テリー,ジーン・クイル,ジミー・ライオンズ,ボブ・ブルックマイヤー,エディ・コスタ
ユニバーサル ミュージック クラシック

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マイルス&ギル コンプリート・スタジオ・レコーディングBOX
マイルス・デイビス,ザ・ギル・エバンス・オーケストラ
ソニーレコード

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ライヴ・アット・モントルー
マイルス・デイヴィス,クインシー・ジョーンズ,ザ・ギル・エバンス・オーケストラ,ジョルジュ・グルンツ・ジャズ・アンサンブ
ダブリューイーエー・ジャパン

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秋吉敏子 JAZZ ORCHESTRA featuring ルー・タバキン
秋吉敏子ジャズオーケストラ Featuring ルー・タバキン,秋吉敏子,秋吉敏子ジャズ・オーケストラ,ルー・タバキン,日野皓正
ワーナーミュージック・ジャパン

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ヒロシマ そして終焉から
秋吉敏子ジャズ・オーケストラ・フィーチャリング・ルー・タバキン,秋吉敏子
ビデオアーツ・ミュージック

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フォー・シーズンズ
秋吉敏子ジャズ・オーケストラ,ルー・タバキン
BMGビクター

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運命のような飲み会だった。

2008年06月22日 10時42分42秒 | Photo&エッセイ
運命のような飲み会だった。
前夜、諸先輩方の食事会に仕事に行けず(徹夜でした)残念な思いをしていたのだが、ひょんなことで、金曜日の夜飲み会を主催することになった。といっても、声をかけたのは気心が知れた元バンド友達の佐藤と、最近ゴールデンタイムのドラマの音楽を担当して大活躍中の作曲家福島祐子女史である。

珍しく前の予定がエビスで早く終わったので、飲み会の渋谷へ。タワーで30分ほどCDを物色していると、誰もいないカントリーのコーナーで、何年ぶりかでバンドの友達、坪井に会った。アコースティックギターとマンドリンを背中に背負っていたが、あまりに普通に二人で並んでいたことに気づき、驚いた。

おー。信じられないタイミングだよ。これから佐藤に逢うんだよ、といったら参加するということになり、私はジャズピアニスト南博の新しく出たエッセイと、菊地成孔のマイルス・デヴィス研究本「M/D」、そして坪井に教えてもらったトーンポエムズの#4のCDとチェット・ベイカーのボックスを買い込んでの飲み会へ。先輩がやっているバー、イッシーで、近況の報告をしたが、イヤー楽しかったな。あそこで坪井に逢うとは。運命の飲み会としか思えない。

坪井はいま、いろんな有名アーティストのギタリストとして活躍しているようで、本当にうれしい。知り合いがミュージシャンとしてがんばっている姿は、本当にうれしいものです。特に印象深かったのが、最近ツアーを手伝っている肉体派フォークシンガーの話で、ツアー先にもレコーディングスタジオにもトレーニング室が用意されているようで、ダンベルなんかはいつもゴロゴロしているらしい。Auditionの時も、一対一で向き合い、ワンコーラスぶんシンガーが歌ったところで「カモーン!」とか言われてギターを弾いたそうです。いや、見てみたいな、ライブを。あと岡村孝子、沢田聖子、森口博子などステージは長年ギターで支えています。福島祐子は売れっ子作曲家でちょっと休みが必要だと思ったよ。

坪井寛のプロジェクトBe-ProjectのHPはこちら。
Be-Project http://www.7tsubo.com/

白鍵と黒鍵の間に―ピアニスト・エレジー銀座編
南 博
小学館

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M/D マイルス・デューイ・デイヴィスIII世研究
菊地 成孔,大谷 能生
エスクアイア マガジン ジャパン

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Tone Poems
David Grisman
Acoustic Disc

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I'm Beginning to See the Light
Martin Taylor,David Grisman,Acoustic Jazz Quartet
Acoustic Disc

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So What
Jerry Garcia & David Grisman
Acoustic Disc

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BEST~風~
瀬尾一三,長渕剛,鈴木茂,石川鷹彦,笛吹利明
フォーライフ ミュージックエンタテイメント

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「ストーンズは、れっきとしてるのよ」と妻はいった

2008年06月19日 11時53分50秒 | 心にしみる妻のひとこと
今日は風邪で体調を崩していたので午前中は家で片付けをしていた。
で、珍しくベースの練習もしてみたのだった。
というのも来週は、ベースで参加しているバンドの練習だ。
イラストレーターの佐々木悟郎さんとドラムにはジャズと音楽の師匠Nさん。ここでベースを弾いているのだから畏れ多いと言わざるを得ない。

で、今日はストーンズのライブ盤「ノー・セキュリティ」をばっくに弾いていたところ、「うるさい」と妻が行ってきた。

「それ、ストーンズでしょ。ストーンズは嫌いな訳じゃないけど、そうじゃなくてどうしても聞いてしまうからうるさくて仕方がない。わからない?  つまり、ストーンズは、れっきとしてるのよ」と妻はいった。



……やっぱり、意味不明です。



ノー・セキュリティ
ザ・ローリング・ストーンズ
ヴァージン・ジャパン

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『巧告。』を読んだ。いい広告入門だと思います。

2008年06月19日 00時25分39秒 | レバレッジリーディング
巧告。 企画をヒットさせるために広告クリエイターたちが考えること
眞木 準,副田 高行,中島 信也,山本 高史
インプレスジャパン

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京都のコピーライター講座での講義録のようだった。
なかなかビギナーにはわかりやすい何ようだと思う。
が、広告本をよく読んでいる私には(というか広告をすでにやっている俺には)かんたんな復習という風情ではあったが。

とはいえ、初心を忘れまくっているわたしにとって、とてもいい刺激になった。
山本高史さんの項は、コピーの添削が秀逸。副田氏は、解説しているさくれいが非常に美しい。尊敬する仲畑さんの様子も窺い知れるし。湯村テリーの話が出てくるが、私も湯村テリーにイラストをお願いしにいったことがある。まさに圧倒された。描いてくれたイラストも、オーダーに応えるといった次元ではなく、すでにテリーさんの作品として完成されている。だいたいお願いした以上のことが描かれているのだ。

そして圧巻だったのが、眞木 準。自分の一週間のスケジュールを公開し、そこで行われたことを解説することでコピーライターの仕事を俯瞰しようという試みなんだgあ、このスケジュールがとんでもなく過密で濃密。たぶん並のコピーライターの3ヶ月分とか半年分とかあるのではないだろうか。俺の一年分以上か? いや、スゴイです。平日は打合せ、撮影、プレゼン、オリエンが連打で入っていて、週末の土日が自分にとって祈りのようなコピーワークな時間ということだそうだが。

いや、スゴイとしか。いいようが。

『バカの壁』を今さらながら読んでみた

2008年06月18日 08時50分44秒 | レバレッジリーディング
バカの壁 (新潮新書)
養老 孟司
新潮社

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風邪で寝てます。パワーがないときなので、簡単そうな本を。

以前、松山に出張したときに養老教授の講演を夜中のテレビで放映していてノーカットの風情だっが、かなりライブな感じの講演会だった。とても面白かったんだが、この本はそういう講演会を文字にしたものだと思う。
多分喋っただけで自分では書いていないのではないだろうか。

特に中心となる趣旨は感じられず、ちょっと面白いなという話がさわり程度あって、すこし今話題の何かの批判になっていて、それが連続しているという、ま、居酒屋あたりで尊敬されるような話題のかたまりかな、という印象だった。

風呂で読んだり、出張で2時間ぐらい電車に乗るときに、いい本かもな。

池袋東武の赤坂飯店でマーボー豆腐を食すが、風邪をひく

2008年06月17日 20時12分18秒 | 一食入魂&つけ麺ジャンキーズ
知り合いのIさんと会食することになり、場所を提案したら図らずもすべて中華になってしまった。辛いのが苦手なIさんなのに赤坂飯店のマーボ豆腐。結局私がたくさんいただいてしまった。

いろいろ日本の音楽界の話などをしたのだが、咳が止まらなかった。今日朝起きてわかった。風邪を引いてしまったのだった。Iさんに風邪をうつしていなければいいのだが。

『ジャズラックに告ぐ』を読んだ、杜撰な本だが、勉強はできた。

2008年06月16日 16時08分30秒 | レバレッジリーディング
JASRACに告ぐ(晋遊舎ブラック新書 5)
田口 宏睦
晋遊舎

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ジャズラックに告ぐ

著作権の問題、特に音楽の著作権と、ジャスラックという団体(俺も会員)に興味があったので読んでみた。

ま、大前提として苦言だが、この本の作りは粗雑だ。著者の立脚点も雑で、全体として粗末な作りと言わざるを得ない。

が、新聞で取り上げられた事例や、その人たちへの取材での生の声を聞くことができるのは評価できる。

問題は二段階あり、
1)お店、ミュージシャン側が著作権について無理解。
2)著作権については理解し賛同するがジャスラックのやりかたには賛成できない

とまとめられる。

1)は問題外であって、著作権は音楽家の糧であり、音楽を愛する人なら良く理解をしなければならない。

2)こそがここで提起されるべき問題だ。

ジャズラックは
・業務を日本においては事実上独占している
・設定している著作権料が高い、官僚的な算定。
・ミュージシャン、作者への支払はグレーでわかりにくい。(これは体験的にもそう思う)
・厳格に著作権者の権利を代行し、とりたてている(特にカラオケ店、ライブハウスなど)。取り立て方が非人道的で強硬。
→おとり捜査のようなことをする(客を装って入店しリクエストをして曲がかかるところを録音し証拠とするなど)
・見せしめの効果(交通違反と同じ)を狙ってか、取り立ては強硬で情け容赦ない、過去に遡って数百万もの請求をすることがある。しかもこれらは合法ギリギリであって、訴訟で負けることはない。
・有力な天下り先になっている
・潤沢な資金を持ち、政治家への献金も巨額
・古賀財団への無利子巨額融資など、不正事件が発生している。不明瞭な事態で有力ジャスラック会員間での訴訟合戦となった。小林亜星、なかにし
れい、などの件。


●たとえばオーケン事件
大槻ケンジ。自分の楽曲を著作に引用したことをジャスラックに咎められて、著作権料をジャスラックに支払った。しかしジャスラックからの支払はなかった、とか。

●新潟ストリートジャズ
街起こしイベント、無料のストリートジャズに、法外な著作権料を要求した。オリジナル曲などの想定がない。

●ジャスラックの由来
勉強になったのは、ジャスラックの由来。(官製組織だった。ウィルヘルム・プラーゲというドイツ人が著作権を無視した日本の現状に憤り、エージェントとして活躍したところ(これは正当だったようだ)、政府から疎まれ、許認可してとされた挙げ句に不許可となった、そのときに許可されたのはいまのジャスラックの元。プラーゲはその後、日本の著作権の父と賞されている)。そして日本における著作権を確立した元祖は、福沢諭吉だったということだ。copyrightを版権と訳したのは諭吉だそうだ。そういえば諭吉は他にも有名な訳語をたくさん作っていたような気がするな。


ウィルヘルム・プラーゲ
日本の著作権の生みの親


ウィルヘルム・プラーゲ―日本の著作権の生みの親
森 哲司
河出書房新社

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今、とんでもないことに気づいた。
世の中にはJASRACが題についている本はこれしかない。
カタカナ表記のジャスラックとついている本は一冊もない。
この本がメチャクチャマイナーなところから出ているのはそのせいか。
テレビでトヨタの批判ができないのと同じだな。

ジャスラック批判は怖ろしいことに、出版界ではタブーなのかもしれない。
いやー、怖いなー。

大丈夫か、俺?

浜松ジャズウイークのアマチュアに驚愕、浜松はラッパ王国なのか?

2008年06月15日 11時09分13秒 | CD&コンサートレビュー
先週末、今週末と浜松ジャズウイーク関連の仕事で浜松に来ている。間で東京に戻り仕事をしていたので、一週間で二往復だ。

さて、まず先週見たのが、地元のアマチュアジャズバンドを集めた「ハママツ・ジャズ・ストリート」。女子高生から、大学生、社会人のビックバンドがどんどん出てくるわけだが、これが上手くて驚く。





俺は演奏家としてはアマチュアだけどさ、聞き手としてはプロの域にあると自負しているわけだが、これはウマイよ。ベンチマークとしてちょうどいいと思ったのが、その日ゲスト出演していた東京都の職員によるビックバンドだ。
東京都の職員って言うのはかなりの人数だろうし、もうしわけないが公務員なので時間もあるのでは。そのビックバンドとなれば、ま、アマチュアとしてはかなりウマイ部類になるだろう。が、その日の浜松のバンドたちは、ほとんど実力としては互していた。



写真でみてもわかるように、実に普通のオトーサンたちなんだが、とにかくしっかりとした演奏技術でアンサンブルもいい。さらにいえば安手のプロにありがちな、ハッタリなんかも全然無い、ケレンミの無い誠実な演奏だ。正直言って、ちょっと感動した。浜松は僕の故郷なので、そのひいき目があると仰る方もいるだろうが、繰り返すけど、僕は耳だけはプログレードなのでね。センチメンタルなバリューで、評価を変えたりはしないつもりだ。



浜松祭りで1つの町内で20本以上の小学生のラッパ隊がいるのを見て、ここはラッパ王国かと思ったが、ほんとだな。こうなると「俺って音楽できるからさ」なんて気持ちで浜松の街を歩いていると、とんでもない目に遭う。バスにのれば、この運転手はバリサクかベースの名手かもしれないと気になる、ドーナッツ屋のカウンターで、オッサンがBGMにあわせてリズムをとっているなら、それは凄腕ドラマーかもしれない。馬鹿話して歩いているオヤジは、ひょっとしてリードトランペッター、屈託無くわらってるカワイイ女子高生はブレッカーも真っ青のハードなアドリブを聞かせるテナーサキソフォニストかもしれない。



さて、上の写真は、僕の知り合いもたくさんいるバイオレットブラスであって、彼らはビックバンドというよりは、にぎやかなブラスロックバンド。真っ赤に燃える、太陽だから~、という感じで恋の季節もぶちかます楽しいバンド。おれも浜松に帰ったら入れてもらおう。後輩たちがガンガン音楽活動を続けているのは嬉しい話で、ぜひ頑張ってもらいたいところ。俺も負けずに頑張るぜー。

No Name Horses
NO NAME HORSES,Samuel M. Lewis,小曽根真,中川英二郎,三木俊雄,エリック宮城
ユニバーサル ミュージック クラシック

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NO NAME HORSES選曲 ビッグ・バンド・ベスト
オムニバス,マーシー・ルーツ,ザ・シンガーズ・アンリミテッド,クインシー・ジョーンズ,クラーク=ボラン・ビッグ・バンド,レイ・ブラウン,ケニー・バレル,ギル・エヴァンス,オリヴァー・ネルソン,カウント・ベイシー,ディジー・ガレスピー
ユニバーサル ミュージック クラシック

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恋の季節/涙の季節/星空のロマンス
ピンキーとキラーズ,岩谷時子,いずみたく
キング

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