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ミスター・ピーノの【見るが勝ち通信】その81
海外滞在が長く、外国語にもご堪能な方ですが、
一週間程度で
物凄い量のものを見る、読む、聴く。
とにかく私もビックリ。
私も見習いたいと思っております。
読者の皆様、感想等ございましたら
私が責任を持ってお伝えしますので
ぜひコメント欄にお願いします。
◇『五年後の会』という名の集まりに参加しました。 毎回、講師を招いて
講演を聞く勉強会で、今月は日経の静岡支局長 K氏による「裏解き日本
経済」がテーマ。 さすが日経支局長人脈で日銀や三菱商事の支店長が
参加され、計30数名の出席。 K氏とは昨年11月の視察見学会で広島に
ご一緒しましたが、カイロ支局に5年、ジャカルタに5年の駐在経験があり、
中東~東南アジア通ですね。講演内容は、昨年を「神話」「想定」「限界」
が崩れた年ととらえ、2012年は各国の政権交代があり「転換点」と指摘。
◇高1の時の同級生Mと会食。 新宿ゴールデン街“Nちゃん”で落ち合い、
ヨモヤマ話。 ビールで乾杯から赤ワインに変え、煮物や大根サラダ、焼き
鯖が美味しく、隣では50年前から舞台に立つ俳優さんが集まり同窓会を。
この店には30年以上前から来てますが、毎月第1金曜に出る特製カレー
が有名で、この日は最後に「カレーうどん」をオーダー。 平めん(きしめん)
を使い、後から辛さが効いてくるカレーと相性が抜群。20代半ばに気持が
タイムスリップしたところで女性バーテンダーK子さんのBar“H”にハシゴ。
http://ogidai.com/06/0601/post_1.html
◇“中日新聞”ネタでもうひとつ。 従姪は“ワシントン支局”勤務ではなく、
「アメリカ総局」(ワシントン)勤めだそうで、彼女の上司にあたる「総局長」
は、1980年代後半に東海本社の報道部で“経済担当”をしており、当地
で取材をされていたことが明らかに(笑) '80年代末といえば海外営業課
の南欧担当として年間 100日以上海外出張していた時期で、スペインに
赴任する直前。 父の葬儀から中日新聞の話になり、恩師の亡くなられた
親友も現アメリカ総局長も東海本社に勤務していたという“偶然”の一致。
【演劇】
■劇団鹿殺し 「青春漂流記」(紀伊國屋ホール、12/01/21 ★★★★)
作:丸尾丸一郎、演出:菜月チョビ。1990年、神戸のモトコータウン(元町
高架下商店街)で活躍した5人組アイドルグループ“MOTOKOH Five”が、
テレビの懐メロ番組に出演するため再結成する物語。 フィンガーファイブ
やカルチャークラブのパロディ満載で、高田聖子(劇団☆新感線)が熱演。
初の新宿紀伊國屋ホール進出公演で、終演後、チョビが感慨深げに7年
前東京進出した際には、新宿通りで“路上ライブ”を繰り広げていたのが、
今は劇場内でお客さんを前にして演じられることへの感謝の気持を表明。
http://shika564.com/wordpress/
■ハイバイ 「ある女」(こまばアゴラ劇場、12/01/21 ★★★☆)
岩井秀人の作・演出。 主人公の「女」を岩井と菅原永二(元猫のホテル)
がWキャストで演じ、菅原バージョンのほうを観劇。冒頭、フィルム映像が
流され、元彼と別れた女性が転職先の上司にひかれていき、2人の奇妙
な関係から周囲の人たちを巻き込む結果に。 男優が「女」を演じることで、
不倫にまつわる生々しい会話や表情が奇妙で滑稽なものに変わります。
ラストは一転して悲劇的な結末を暗示させて、男と女の身勝手さを露出。
http://hi-bye.net/2011/10/29/1781
■劇団ブラジル 「イエスタディ」(座・高円寺1、12/01/22 ★★★☆)
ブラジリィー・アン・山田の作・演出。 三人姉妹(柿丸美智恵、桑原裕子、
肘井美佳)が、事業の失敗、離婚、刑期満了で、父の住む実家に戻って
みると、家政婦と彼の兄と称する男が転がり込んだ状態。連帯保証人と
なり破産した夫婦や元夫や元彼が押しかけ、終盤はホラー映画的展開。
○違いに刃物状態で、若い女性が包丁やチェーンソーを振り回しながら、
逃げまどう3姉妹との追い駆けっこは、“お化け屋敷的要素”が満載です。
http://www.bra-brazil.com/
【映画】
■ALWAYS 三丁目の夕日'64 (★★★☆)
西岸良平原作漫画のシリーズ第3弾、昭和39年(1964)の東京が舞台。
車修理の鈴木オートで働く六子(掘北真希)と菊池医師(森山未來)の恋
の行方と、小説家(吉岡秀隆)と作家志望の息子との確執が描かれます。
オリンピック開催で沸き立つ東京の街がCGで俯瞰され、下町の中高生が
既に“コカコーラ”を飲む習慣があったとは思えず、エレキギター・ブームも
'60年代半ば過ぎのことですね。 なんでもかんでも1964年でくくるのには
少し無理があり、すべて古き良き時代ではなかったことだけは確かです。
http://www.cinematoday.jp/movie/T0010182
■アニマル・キングダム <原題 ANIMAL KINGDOM>(★★★★)
メルボルンで強盗や麻薬密売を行っていた犯罪一家のもと、母を亡くした
17歳の高校生(J・フレッシュヴィル)が祖母に引き取られ、同居生活から
仲間に加わる様子を淡々と描写。 原題とは裏腹に警察の特捜班の強引
なやり方が目立ち、弱肉強食のようなアクセントが乏しい内容の前半で、
「アレレ?」と不安になり始めたところで、「ドーン!」と大きな衝撃シーンが
最後に控えていました。 すべてがこのラストにいたる伏線だったわけで、
優柔不断な主人公が過去の自分と決別する叫びともいえるシーンでした。
公式HP(音声注意) ⇒ http://www.ak-movie.com/
【Book、新書】
■木村俊介 「物語論」(講談社現代新書、11/11/20 ★★★★)
作家、漫画家、音楽家、映画監督他、17名による「創作」や自分の作品・
物語について語った内容。 『まだ発展途上』(村上春樹)、ヴァイオリンの
特色は『歌うこと』(諏訪内晶子)。 『100回のメシより1回のインタビュー』
(渋谷陽一)。『目の描き方』(かわぐちかいじ)や『コマ割り』(引兼憲史)。
小説の技術について、具体的に文章を抜粋しながら『今の自分が読んで
おもしろいものを書く』伊坂幸太郎までさまざま。“ものを語ること”により、
小説や音楽や漫画など独自の彼らの舞台裏を垣間見ることができます。
http://www.bookclub.kodansha.co.jp/bc2_bc/search_view.jsp?b=2881292
■阿川佐和子 「聞く力」(文春新書、12/01/20 ★★★☆)
週刊文春の対談連載が900回を越え、今春から20年目に突入する著者
が実際のインタビューから学んだ「聞くこと」のヒント集。 事前準備はほど
ほどにして質問は3つに絞り込み、「トークは生もの」という鶴瓶の言葉や、
「ただ聞くこと。それが相手の心を開く鍵」(河合隼雄)などの教えを守り、
知ったかぶりをせず素朴な質問を大切にする。それにしても、憧れである
ジュリー・アンドリュースの前で、彼女の代表曲である「My Fair Lady」や
「The Sound of Music」を歌ってしまう“図太さ”こそ、彼女の持ち味です。
http://www.bunshun.co.jp/cgi-bin/book_db/book_detail.cgi?isbn=9784166608416
【オマケ、今週の気になった言葉】
■帰る場所の意味をもっと広げると、ひとであるかもしれないですよね。
両親や夫、恋人とか。 ひとには、そういう意味でのホームが必要です。
自分のアイデンティティがそこで確立されたと思えるような場所、或いは
相手です。それは、もしかしたら妄想かもしれない。もういないひととか、
もうなくなってしまった家とか。
(by 江國香織、「Best Book 2月号」インタビューより)
昔、旧友Mと『自分が帰属する場所』について話し合ったことがあります。
その時のぼくの答えは確か『実家と高校とS(ジャズ喫茶)の三角地帯』
10代半ばから一番多くの時間を過ごした場所です。 今では実家も高校
もSも建て替えられたり、店が変わったり、当時の面影やイメージは頭の
なかにしかなく、会社勤めとなってからも、3~5年周期で転勤・引越しが
繰り返され、どこかに『定住する』という考えがなく、行き当たりバッタリ。
カッコウ良く言えば『ロジャー/Lodger:間借人』(by David Bowie)であり、
“デラシネ/dracin:根なし草/故郷を喪失したひと”なんですよね。 「今、
自分がいる場所がホーム」という考え。もちろん、こんな生活もある時点
でピリオドが打たれるわけですが、気持は「今住んでるところが一番!」
http://nasumayo.blog44.fc2.com/blog-entry-238.html
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