ほぼ週刊イケヤ新聞ブログ版

コピーライター・ミュージシャン池谷恵司の公式ブログです。
私的メールマガジン「ほぼ週刊イケヤ新聞」のブログ版です。

村上 龍『案外、買い物好き』は、肩の力が抜けた、意外な感じのエッセイだった、楽しめます。

2008年06月01日 14時06分59秒 | レバレッジリーディング
案外、買い物好き
村上 龍
幻冬舎

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私は村上龍好きを公言しているが、意外とエッセイは読んでなかったりする。たまに読んでもエッセイの方がかえって読みづらかったりすることもあってね。

この本はタイトルからしてすでに三枚目風なんだが、本文を読んでもそこはかとなく、でもかなり三枚目な感じが出ていて、しかも力んでいない感じがあって、とても軽く、でも楽しく読めた。

この本で告白しているように、村上龍は全然おしゃれには興味がなかったそうで、アイドルとの飲み会でフード付きジャージでいって、信じられないという目つきで見られたあたり、実話だとは思うが三枚目風でおもしろい。

それから、イタリアでは飢えたようにシャツを買うそうだが、イタリアのシャツの店にいって40万。信じられますか。
やっぱり若くして成功した人は金銭感覚が少し狂ってる、という話を某フォークシンガーのPHOTOを撮っていたカメラマンからきいたことがあるが、若くして文学賞を取った人も同じだな、と思う。
が、笑えるのは、このシーンで村上龍は高いと思って、カードを出す手が震えるのである、金銭感覚が狂ってるところと、でもリアルなところま入り交じっていておもしろいと思う。

でもイタリヤのシャツはいいんだろうな。あと、15000円ぐらいする最高級コットンでできたTシャツってのは気持ちいいだろうなぁ。

いずれにしても作家にとって、買い物は最高のエンターテイメントだし、気晴らしなんだろうな、お金はあるんだろうし、商売にはそんなにお金がかからないわけだから、こういう大人買い(もしくはバカ買い)でもしないと、行き詰まってしまうだろう。箱根で一週間小説だけを書き続けるというマネは、とてもではないができる所行ではない。少なくとも俺には。

ドゥドウ・ニジャエ・ローズ・パーカッション・オーケストら・コンサートに行った。(横浜関内ホール)

2008年06月01日 09時36分29秒 | CD&コンサートレビュー
もう半月も前か……。

去る2008年5月16日、アフリカンパーカッション(セネガル)のパーカッション、
ドゥドウ・ニジャエ・ローズ・パーカッション・オーケストラ・コンサートに行った。(横浜関内ホール)。
というのも、ジャズと人生の師匠であるNさんが、ドラムをやっているムスコの響に見せた方がいいよ、とアドバイスしてくれたからだ。

この話は私の妻が書いているブログ「響けブログ」にも掲載されていますのでぜひご覧ください。
http://blog.goo.ne.jp/hibikeblog/e/8622300fc34585c8a04c8c03d46cf7ae

横浜公演ではヒダノ修一太鼓プロジェクトが前座であり、今風の和太鼓パーカッションアンサンブルを聴かせてくれた、いや人気あるんだなと思った。なかで異彩を放っていたのが、和太鼓ではなくマーチングスネアで参加していた石川直で、このスネアはスゴイよ。僕は二度ほどインタビューしているんだが、まるで打楽器のイチローみたいなもので、アメリカのマーチングスネアのコンテストで(本場中の本場ですよ)優勝していたりする。あの「BLAST」のオリジナルメンバーでもあります。
石川さんの記事についてはこちらをごらんください。http://www.yamaha.co.jp/artists/broadband/vol-004.html
演奏も入った動画コンテンツです。インタビュアーはワタクシです。

で、いよいよドゥドウ・ニジャエ・ローズ・パーカッション・オーケストラなわけですが、これが日本のハイテンションなパーカッションアンサンブルとは異なって、実にゆったりと延々としたもので、わかりやすい物語性もない。とにかくリズムで20人以上いるメンバーが語り続ける、会話し続ける、リズムの楽しさを共有する、集団的な高揚感を現出される、という感じ。だがそのドラムの音を聞いていると本能がくすぐられ、脳の古い皮質、狩猟時代の本能がソワソワしてくる。
彼らの演奏は実に高度に洗練されていて、よーく聴くと非常に細かい解像度でリズムの応酬をしているのがわかるんだが、なにせ、当方にはそこまでの解像度がないので、磨りガラス五枚分ぐらい向こうから見ているような感じとなってしまう。一方子供は非常に明瞭にわかっているようで、とても興味深そうに見続けていた。終わって外に出たら、そのリズムのマネすらしていたのだ、いやー子供の方が解像度と受容のキャパが全然多いなと思ったわけです。



ドゥドウ・ニジャエ・ローズ・パーカッション・オーケストラ・コンサート
アフリカン・パーカッションの生きた伝説、ドゥドウ・ニジャエ・ローズ。西アフリカのセネガル出身。2007年音楽生活50周年を迎え、セネガルにおける初の人間国宝に認定される。2008年4月27日には、これを記念誌、世界各国のアーティストを招いてガラコンサートが開かれる。音楽を演奏できる特権階級であるグリオのタムタム奏者の家系に生まれる。「ニジャエ」とは百獣の王ライオンの意。子供の頃から太鼓の魅力にとりつかれ、年月を経て精密な技を身につける。ドゥドウー族200人で構成されるパーカッションオーケストラを率い、1980年代からは世界中で演奏活動をしている。1986年のナンシー・ジャズ・フェスティバルにおいてマイルス・デイヴィスのオープニングアクトとして登場お。1989年はフランス革命200周年記念イベントにセネガル代表都市t参加。1990年のローリングストーンズの世界ツアーに同行しステージにたつ。ほかのジャンルの音楽も意欲的に導入し、それまで閉鎖されていた女性演奏に門戸を開くなど、伝統音楽音枠を超える活動を展開。モーリス・ベジャールが主宰する学校「ムードラ」でパーカッションを教え、世界中でワークショップを開き、彼の愛するリズム、そして人々との出会いのすばらしさを広めている。77歳を迎えた現在でも、飛び跳ねるように指揮し、オーケストラを鼓舞する姿は変わらない。



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石川 直
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