ほぼ週刊イケヤ新聞ブログ版

コピーライター・ミュージシャン池谷恵司の公式ブログです。
私的メールマガジン「ほぼ週刊イケヤ新聞」のブログ版です。

ディジュリドゥ(Didgeridoo, Didjeridu)の基本は循環呼吸。

2009年02月28日 07時04分36秒 | BAND
先日菅沼さんが参加したディジリドゥのコンサート「プロジェクト和豪」に行ったわけだが、先日のレッスンの帰り際に、ディジリドゥの演奏について、ちょっとお話をうかがった。

ちなみにディジリドゥとはオーストラリア先住民族のアボリジニの楽器で、文献に乗らないぐらい古くから存在し、人類最古の管楽器ではないか、とも言われている。
詳しくはこちらを
ディジュリドゥ(Didgeridoo, Didjeridu)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%87%E3%82%A3%E3%82%B8%E3%83%A5%E3%83%AA%E3%83%89%E3%82%A5

で、菅沼さんと話していたのは、ディジリドゥの演奏って、循環呼吸してますよねって話。
循環呼吸というのは、信じがたいと思うが、口から息を吐いていると同時に、鼻から息を吸う、だから循環だ。息継ぎなくいくらでも演奏できる奏法であって、オーボエはこの呼吸で吹くのが普通だ、というし、フルートでやる人も多い。
トランペットだとウィントンが循環呼吸でとんでもなく超絶な演奏をしていて、ぶっ飛んだことがある。

が、ディジリドゥを吹けるということは菅沼さんもできるということ?
「できますよ、あれ、4日でできます。僕はその日にできました」
まじですか。
「ストローで練習するとか、みんな余計なことやりますよね。こうやって口をプップップってやりながら、同時に鼻で息は吸えますよ」
えー、そうですか、ちょっとやってみよ。

って思って、ちょっとだけやってみたら、できなかったけど、ちょっとできそうな感じだった。おお、やっぱり意識の問題なのか。

菅沼さんはトランペットも吹くらしいんだが(エーってびっくりだ)、ディジリドゥで循環ができるようになったら、トランペットでもできました、って軽く言ってた!

たしかに4日ぐらいやればできるかもしれないなぁ。
やってみようかな。

ちなみに循環呼吸の最長は、非公式ながら、ジャズのサキソフォン奏者(同時に日本も三本もサックスを吹く男)ローランドカークの2時間21分だそうだ。
公式にはケニーGの45分47秒。それはギネスブックに書いてあるそうだ。
出典は循環呼吸ウィキペディア
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%BE%AA%E7%92%B0%E5%91%BC%E5%90%B8


We Free Kings

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「記憶する心臓―ある心臓移植患者の手記」を読んだ。

2009年02月27日 11時44分22秒 | レバレッジリーディング
記憶する心臓―ある心臓移植患者の手記
クレア シルヴィア,ウィリアム ノヴァック
角川書店

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心肺同時移植を受けた女性の手記。
最初になぜこの本を読んだのか、というと、知的生産、頭脳労働のときに、脳の効率的な使い方ばかり考えてしまうが、実は脳は身体の一部であり、いろいろ体を動かすことで脳をほぐすことができる。知的労働の生産性を高めるという話があって、参考文献で挙げられていたからだ。

もっと過激にいえば、この本にも細胞記憶という学説が紹介されているが、実は思ったより知的な営みは脳に集約されているのではなく、たとえば体のいろんな部分の細胞が記憶などをしていると考えられるというものものある。

現実に心臓(=英語でハートだ)をもらった女性は中年の女性だったが、若者の男性の心臓をもらったことで非常に活発になり、以前は決して食べることがなかったファーストフードを食べたくなり、お酒をあまり飲まないはずなのに、のどが渇いてビールを欲したり、嫌いだったピーマンが大好物になったりした。

もっといえば、自分の中に、若者がいることを感じ、二つのソウルがある状態を感じた。そして夢ではその若者の名前を知ったり、その若者の気持ちを象徴する夢を見たりした。


つまり、心臓に、臓器提供者の魂、記憶、意志があった、という話だ。

現代医療では心臓はポンプにすぎないとする。だから脳死が許容されるわけだが、それは本当なのか、と考えさせられる。

ちなみに、内蔵がものを考え、脳はそれをモニターするだけ、というぐらいの説もあるという。

近代は、脳と身体、コンセプトと事象、などいろんな二元論で物事を簡潔化し、高度なコンセプトワークを行ってきたわけだが「それって、ほんとう?」と問い直したほうがいいかも。


それと、現実的には、デスクワークは、立て続けにやると確実に効率が落ちる。
ブレイクのときは意識的に体を動かす。
右脳と左脳のバランスを取るようにする。
右脳と左脳がコネクトするような、体操をする。
たとえば右で四拍子を左で三拍子を振るような、また右手で左のつま先を、左手で右のつま先を触れるような動きであり、耳をもみほぐすようなものでも、効果は高い。

荻窪のライブハウスLive Bar BUNGAでプロジェクト和豪with 菅沼孝三

2009年02月26日 09時28分25秒 | CD&コンサートレビュー
荻窪のライブハウスLive Bar BUNGAでプロジェクト和豪with 菅沼孝三を見た。
子どもがヤマハ渋谷道玄坂センターで開講されているドラマー菅沼孝三さんのドラム道場に通っているのだが、家のそばで、ディジリドゥ関連のライブがあるということなので出かけてみた。
文字通り、和と豪のプロジェクトであって、津軽三味線とオーストラリアの民族楽器、ディジリドゥがメロディをとる、面白いグループで、そこにドラマーとして菅沼さんが参加するものだった。

それにしても、菅沼さんは、本当に手数王であって、びっくりするぐらいの手数だ。一部と二部の間の休憩でドラムを見に行って驚いたんだが、実際にたたいていたドラムは、ヒップギグという、ヤマハのコンパクトなドラムで、タムもワンタム。胴もすべて薄いもので、よくあのチビなドラムで、あの音量と手数がだせるものだと、驚かされた。たぶんステージが狭いということであのドラムにしたのだろうが、菅沼さんほどの力量になると、セットの規模には関係ないんだな。

でも本当に聴きたかったのは、菅沼さんのディジリドゥだったのだ。
当日は、ほんのちょっとしか聞けなくて残念。
和豪の哲J (ディジュリドゥ)さんのディジリドゥとはずいぶん音が違ったんだが、リズミックで、音が太くて低い感じ。哲Jさんのそれは、もっと高次倍音が入った複雑である意味ノイジーだが、実は豊穣な音だった。
人によって随分音が違うんだな。

それから驚きは、ディジリドゥは基本、循環呼吸だということ。
循環呼吸はご存じですか。
管楽器をやったことのない人は知らないと思う。
一般には信じがたいと思うけど、これは息継ぎなしで管楽器を吹き続ける技術だ。
実はオーボエ奏者も一般には循環呼吸を使っているという。

わかります?
口からいきを吐きつつ、鼻から息を吸う。
これは、どう考えてもあり得ない。
でも、やってます。
トランペットでできる人は少ないと思うけど、
現代最高のトランペッター、ウィントン・マルサリスは楽勝でやっていて、信じられないような長く複雑で美しいフレーズを循環呼吸を使って吹きまくり、世の中のあまたのトランペッターを奈落の底へ突き落しています。アンナことは、人間には普通できないと思うよ。

脱線してスイマセンでした。

プロジェクト和豪のホームページはこちら
http://www.dinkum-j.com/WA-GO/



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視覚化情報を駆使するようになりたい。

2009年02月26日 09時00分10秒 | レバレッジリーディング
視覚化情報を駆使するということ

目を閉じてみて、一瞬開けて、また閉じてみる。
そして何を思い出せるかを考えてみる。

実は、すごい量のものが思い出せる。
人間は、実際にはすごい量の視覚情報を得ていて、
それを必要なものだけ自分のフレームワークにあてはめて取捨選択している。

画像の持つ情報量、それは一説によればテキスト情報の数百倍である。
これは実際にテキストデータとデジカメの画像データのデータ量を見ればわかる。
または、表組みの数字と、グラフデータを比べてみればわかる。
または、マンガが、どうしてこれだけ読まれているのか。
マンガが、どうしてあれだけ速く読めるのか。

視覚化情報を、駆使する技術を身につけるべきだと思ったわけです。

脳と視覚―グレゴリーの視覚心理学
リチャード・L. グレゴリー
ブレーン出版

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僕のHONDA GB500が車検です

2009年02月25日 22時09分54秒 | 自転車のはなし
もう二年か。
ホンダのGB500という古い単気筒のバイクに乗っている。
車検なので、残念だがしばらくの間乗れないことになった。
ついでにけしからんヤツに切り裂かれたシートも、この際、再度張り直すことにした。
なので、数週間は乗れないかな。

で、行きつけの関東ホンダというバイク屋さんで車検をお願いしたんだが、親切なことに代車として50のスクーターを貸してくれた。
こういう風に代車として貸してもらっている時期でないと乗らないんだが、乗ってみると意外なことに、楽しいんだな。これが。

ちっちゃくて、軽くて、すいすい走る感じが、重厚な単気筒とは対照的だが、なんか水すましに乗っているような、軽快な気持ち。ま、軽いので安定している感はないんだが。なんかギャップとかだと、すぐにフワリと吹いてしまう。

でも。そこがまた。いいね。

しばらくこの浮遊感を味わいたいと思います。

そうだ、ガソリンを満タンにしたんだが(空になったわけじゃなかったが)、払ったお金は300円台だったよ。

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天声人語で「おくりびと」をとりあげている

2009年02月24日 08時57分25秒 | DIARY
今朝の朝日新聞の天声人語で「おくりびと」をとりあげている。
ちゃんと、英語の題の事も書いてある。
直前のエントリーでは、すいません。当該部分を消しておきます。

天声人語で本木さんが読み込んだという、青木新門さんの著書『納棺夫日記』はぜひ読んでみたいと思う。

ところでひょっとしてだが、この天声人語を読むと、筆者はこの「おくりびと」を見ていないように僕には思えるが、見たことのあるかた、如何だろうか。
ま、「おくりびと」のアカデミー賞外国映画賞受賞は、サプライズだったと思うから、準備ができて無くてもしかたないとは思うけどね。

祝!映画『おくりびと』 第81回米アカデミー賞 外国語映画賞受賞!

2009年02月24日 04時05分13秒 | Photo&エッセイ
それにしても、この映画がアカデミー賞外国映画賞を受賞したとは、実にめでたい。薫堂さん、凄いです。初映画脚本で、アカデミー賞ですか!
http://ielab.jp/2009/02/okurribito06.html

「おくりびと」は、ほんとうにいい映画だった。ここに僕が書いたレビューがあります。http://blog.goo.ne.jp/hoboike_diary/e/3016bc92e9bf2c96701c3bac1ec6d581

でも考えてみると、この映画はドメスティックな国内向けの映画のようで、実はグローバルに高く評価される資質を持っていたようにも思えます。

たとえば『生と死』という、人間にとって普遍的なテーマの描き方。
そして日本特有の「葬式」への、エスニックな興味。
おくりびと(納棺師)の行う、儀式の所作の、茶道や能のような美しい所作。

前述のエントリーでも書いたけど、「死は門のようなもの」という考え方、そして「いままでごくろうさま、あっちでまた逢おうな。いってらっしゃい」というセリフは、いまでも忘れられないものだった。

思い出して残念だったのは、チェロを弾く所作だなー。あまり弾ける人の手には思えなかった。そのあたり、本場ハリウッド映画は徹底してるからなー。ま、ギャラと時間のかけかたがちがうんだろうと思う。

広末。国際女優にデビューかも。あると思います。

マイミク吉田さんに教えてもらったが
ここにこの映画に関するすばらしい対談がありましたので
みなさんにもご紹介しておきます。

☆ほぼ日刊イトイ新聞 『死を想う』
 http://www.1101.com/okuribito/index.html



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原朋直トランペットレッスン、リズムとはキープするものではありません。動くものです。

2009年02月23日 10時11分30秒 | 原朋直トランペットレッスン講義ノート
子供バイオリンの発表会に出たとき、妻がピアノで伴奏をしたことがある。
妻のピアノは、正直言って悔しいけどクラシックを弾かせれば結構上手いのではないかと思う。
が、子供の伴奏の時に気になったのが、子供のバイオリンのテンポが遅くなると、急き立てるように弾いたりして、教育的指導が入ることが、俺はとても違和感を感じた。これは、音楽ではない、というか、音楽的に非常に「良くない」と感じたのだった。
でも、その時は理由が分からずに、そういう弾き方は良くない、とアドバイスをしただけだった。

でも、先日原先生のトランペットレッスンの時に、アンサンブルとリズムについての話があって、
管楽器どうしでソロと伴奏をするというアカンパニメントのレッスンだったのだが、
「ソロが遅れても伴奏がそれを修正しようと絶対しないでください。それは音楽でなくなるので」という話があり、
私は、非常にその時自分が感じたことが「理解」できた。そうだ、そういうことなのだ、と思った。
それは要旨としては以下。
●リズムが曲の中で動いてはいけない、というのは間違い。リズムとは動いているものである。
●自分が感じているリズムでないリズムで演奏すること(伴奏によって不本意なテンポで演奏させられること)は音楽ではなくなる。
●もしテンポが動いてしまうことで音楽的な魅力が減じるのであれば、テンポが動かないように個人練習でスキルを上げるしかない。その音楽が、その奏者自身の音楽なのだから。アンサンブルの中で矯正するべきでない。理由は上記の第二項である。

ということだった。

以下、原先生のお話のお裾分けです。


僕はリズムキープをしちゃだめだって前にお話ししたことがあると思うんですが、リズムはキープする物じゃないので。リズムは変化する物です。
リズムがタイトじゃない、遅れていけばダラダラしただらしのない音楽になるし、速くなれば詰まってセコセコした音楽になります。
でもそれは実力です。

たとえばベースが遅れてしまったとする。そのときに「きみ、遅れてるから、遅れないようにしてくれ」って言ったとします。
ベースの人はものすごく抽象的なことを言われていることになる。なぜなら、その人はリズムを遅らそうとしているんではなく、技術がないせいで、遅れていってしまうんです。

もしベースがみんなに悪いと思って自分が感じられるリズムより速いテンポで演奏したら、音楽じゃなくなっちゃうから。遅いなら自分が思っているより早く弾けばいいか、って思って弾きはじめたら、音楽じゃないです。自分がその時に感じているものではないですから。

何がいいかっていと、ちゃんと練習してタイトなリズムがだせるような人たちと演奏をするってことなんです。お互いに共有してやれば良い演奏になります。キース・ジャレットトリオなんて聴くと、お互いにずっと会話して会話しているんだけど、テンポなんでどんどん変わってます。

もし正しい言い方をするのなら「あなたはリズムが遅れていってしまうので、個人練習の時に、リズム感をタイトに一定に保つべく練習をするべきだ」って言うことになります。ま、そんなことを言ったら喧嘩になりますけどね、お前のトランペットはどうなんだって。でも、それが正しい。いま遅くなって困る、ということを言うしかない。

ということで、いまからやる演奏はぐにゃぐにゃしていいです。これ凄い難しいです。コンピングは、2,4拍の三連符の裏です。

中山元氏の「遅読の技法」の二つの方法に、膝を叩く。

2009年02月22日 08時17分35秒 | レバレッジリーディング
速読術、フォトリーディング。
短い時間に、たくさんの本を読むための技術が流行っている。もちろん不勉強な俺としては、速読術をたくさん身につけたいものだと考えているわけで、古典を含めいろんな本を読みたいし、追体験して自分の思考に資する資するものとしたいと考えている。もちろん、量が質へと転化する、というのも間違いのない事実だ。

ただ、文字を書く生業をしている身として考えると、あまりに滑るようなスピードで文書を読み飛ばされると、本当に意味、いやその背後の考え方まで伝わっていないのではないか、と思うこともある。

昨日2009/02/21の朝日新聞の夕刊に「言葉と思考 遅さの技法」という中山元(哲学者・翻訳家)という方のコラムが載っていて、これが、非常に印象深かった。デリダ、フーコーらの翻訳を多数手がけている方だそうだ。

それによれば、やはり文章は思考をたぐるものであり「他人の思考を理解するということはその人の言葉のうちで呼吸している思考を理解する」ということ。それにはその文章と長い時間を過ごすことが必要であって、そのための技巧は二つ。

 1.その文章を朗読し、録音し、自分でそれを聴く。
 2. その文章を自分がしっている言語に翻訳してみる。

もしくはこの二つを組み合わせることだという。たしかに、写経するだけでもずいぶん内容が深まるわけだから、朗読してそれを聴けば、濃度が深い理解ができるだろう。

いずれにしても、量も大事だが、密度も大事であって、自分がいいと信じた文章を繰り返し読んだり、上記の方法で遅読したりして、濃いエッセンスを得ることも大事だな、と思ったわけです。

先日のエントリー「iPod Touchを買ってオーディオブックを聴いてみた」http://blog.goo.ne.jp/hoboike_diary/e/a718b89f6437ec6aaa4f05102391e6e1
にも書いたけど、オーディオブックは、家事しながらなど、耳と脳の隙間時間に聴けるという効率面でも多大なメリットがあるけど、理解している脳の部位が違うようにも思う、スルスルと入っていくような気がするから。

近々、自分でオーディオブックを作ってみようと思いましたよ、自慢のICレコーダーPOCKETRAK CXでね。

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阿佐ヶ谷のトンカツ屋さん『岡膳』は、本格手品が見られるトンカツ屋さんです

2009年02月21日 21時50分17秒 | Photo&エッセイ
家のそばに杉並区立阿佐ヶ谷図書館があって、重宝しているんですが、そのすぐそばに、一見普通のトンカツ屋さんで『岡膳』という店があります。判る人にしか判りませんが、旧中杉通りの終端といったあたりですので、阿佐ヶ谷駅からはちょっとあります。

この店、トンカツももちろん美味しいんですが(僕は味噌カツが旨かったと思います)不思議なことに、マスターに手品をお願いすると、目の前で手品を実演してくれるんです。子供と一緒にいったので「小学生2年生にわかるような手品をみせてあげるよ」ということで、そうだな、カードの手品、鉄のリングの手品、ゴムの手品、スプーンが消える手品など、どんどん繰り出してくれて、子供は目を丸くして驚いていた。秘密だが、俺も1つも種が判らず、目を丸くして驚いていたのだった。
それにしても、好きです、阿佐ヶ谷。
手品が見られるトンカツ屋が、家から最寄りのトンカツ屋だなんて、素敵なことじゃないですか?

岡膳のホームページはこちらです。
http://web.mac.com/okazen1/iWeb/Site/C7AECEC7-978B-4516-9C99-2E26340733BE.html




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私も嘘は嫌いだ。でも広告は嘘です、すいません、から始めなくては。

2009年02月21日 08時41分52秒 | Photo&エッセイ
広告は、すでに嘘であることがばれてしまっている。

それを承知の上で、何が伝えられるか、ということを考え、
表現を磨き上げるのが広告クリエイターの立ち位置であって、
その立ち位置を間違えてしまったら、その広告クリエイターではなく
広告している商品そのものに対しての
イメージが低下してしまう。

たぶん、偽装などの社会での「嘘」にひっかけ、
嘘のないクオリティ、ということを言おう、
ストレートなPhotoで、強いコピーと斬新な表現で
などと書かれたパワーポイントでプレゼンしたのだろう。

しかし、もう一度言おう。
広告は嘘であることがばれてしまっている。
そこで私は、嘘は嫌いだ、と言ってはいけないのではないか。
むしろ、広告は都合の良い嘘です、すみません、でも
この商品は本当のところ、あなたのお役に立つかも知れないので、
ちょっと話だけでも聞いてみてください、というアティチュードが
大切なのではないでかな。
クリエイター諸氏!

みんなに好かれようとして、みんなに嫌われる。勝つ広告のぜんぶ
仲畑 貴志
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ホントのことを言うと、よく、しかられる。勝つコピーのぜんぶ
仲畑 貴志
宣伝会議

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下着でやせるとは、どういうことだ?
仲畑 貴志
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コピーのぜんぶ―仲畑貴志全コピー集
仲畑 貴志
宣伝会議

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先端技術ショーケース‘09で見た、パノラマボールビジョンは楽しかった。

2009年02月20日 14時09分01秒 | Photo&エッセイ
先端技術ショーケース‘09で見た、パノラマボールビジョンは楽しかった。

文化庁メディア芸術祭@新国立美術館に行った話は先日書いたが(http://blog.goo.ne.jp/hoboike_diary/e/32ca8859aae26335c08046ab1a2faf7b)、
同時開催の先端技術ショーケース‘09もちょっとだけ覗いてきたのだった。
最終日ということもあり、出口の直前ということもあって、とても混んでいて、ほとんどの物が観られなかったが、目立っていたこのパノラマボールビジョンというのを見た。これはまん丸のディスプレイであって、宙に浮いているような感じ。天空を映すのにいいと思うし、360°前方向から見られるということで、何か良い使い方があるような木がした。

そういえば、NYに旅行で行ったとき、気象衛星からの地球の映像を丸いモニターで、リアルタイム(もちろんレイテンシーは一時間とかあると思うのだが)で見られる展示があって、まるで自分が地球外から地CUBASEを鵜を見ているような気持ちになった。リアルタイムで雲が動いている様子が見られた。たぶんオーストラリアの大規模な山火事なども、ハッキリと宇宙から見えているはずだ。

ああいう素晴らしい展示ものが、もっといろんなところで簡便に見られるようになるだけで、世界は1つ、というメッセージが、わかりやすく伝えられるのではないだろうか。

いや、先端技術と、現代アートはハンドインハンドで新しい領域を開拓している物だなと思う今日この頃。


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iPod Touchを買ってオーディオブックを始めてみました。凄い効果です。

2009年02月19日 12時21分11秒 | Photo&エッセイ
どういう気まぐれかiPod Touchを買ってみた。多分に携帯電話が古くなっており、iPhoneに乗り換えようかという気持ちもあったので、ちょっと試してみようという気持ちだったのではないか、と自己分析する。
ライブハウスのオーナーの人に話を聞いていて、あるバンドの紹介を、すっと目の前で、iPod Tochを出して、youtubeを検索し、こんなバンドなんですよってプレゼンされたことの衝撃もある。

で、買ってみたんだが、これはもはやデジタル音楽プレイヤーなんてものじゃないね、他の人からずいぶん遅れて、そんなことを言っているのもなんだけど。驚きました。ヘタすると、ウェブブラウズとメールを送るだけのパソコンユーザーなら、これだけで十分用は足りるのではないか、と思う。さいきんのwebPCも、この手軽さにはかなわないだろう。

で、オーディオブックである。
いまやカツマーかもしれない俺だが、勝間和代さんをはじめ、多くのビジネス書の著者たちが、オーディオブックを強く推薦していて、なるほどな、とは思っていたが、実行には移してこなかった。(そこが俺のだめなところだ)が、iPod Touchを買って気をよくした俺は、ついに、オーディオブックを購入してみたのだった。

最初、形のない物に本と同じ金額を支払うことにちょっと抵抗はあったんだが、ま、そうはいっても金額は知れてるし、だまされたと思って買ってみた。で、皿洗いや洗濯(最近その辺の家事は俺のタスクになったのだ……。)をしながら聴いてみると、これが、脳にするする入るのだった。

文字情報で頭に仕入れているときとはまた違う回路で入ってくるので、新鮮だし、なにより字面では実感できなかったことが実感できる。さらに、机に座っているのではなく何かをしながら、主に体を動かしながら聴くので、脳の状態、右脳、左脳の状態が通常の読書と違うのだろう、ずいぶん違うプロセッシングをしているように思う。

結果として、ダマされた、という気がする。つまり、もっと速くやっていれば良かったのに、と悔やむほど、凄い効果があると思う。

俺はバイク通勤、自転車通勤が多いので電車使用率は低いんだが、先日自由が丘まで撮影に出かけた行き帰り、ドアto 現場の往復で2時間ぐらいだろうか、オーディオブックを聴きながらだと、たぶん部屋で二時間読書をしているより濃い学習が出来たのではないかと思った。

俺のトライアルは、片手に、このRHODIAのメモを持っていることで、聴いて重要だと思ったことを次々に書き殴っていくと、意識に重要なWordやコンセプトをアンカリングできる。これは、ただ聴いているよりもさらに効率が高いのではないか、と思った。

これは、いいな。電車通勤に切り換えたくなるぐらいだ。

ちなみに、僕が買ったオーディオブックのサイトはこちらです。
http://www.febe.jp/


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アレックス・オズボーンの「SCAMPER」で、アイディアを生み出せ!

2009年02月18日 10時18分24秒 | レバレッジリーディング
創造力を生かす―アイディアを得る38の方法
アレックス・F. オスボーン
創元社

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アレックス・オズボーンの「SCAMPER」で、アイディアを生み出せ!

アレックス・オズボーン最近知った話。

アイディアを豊かに出すためには、発想が大事だ。
ブレーンストーミングを発案したアレックス・オズボーンは9条のチェックリストを考案している。
これは頭文字をとってSCAMPER(スキャンパー)という。

オズボーンのチェックリストは全部で9つあります。

Subustitute
代用してみたら?

Combine
繋げてみたら?”

Adapt
応用してみたら


Modify
変形してみたら?

Put
置き換えてみたら?

Eliminate
減らしてみたら?

Reorder
逆転してみたら


である。

前提を疑い、見方を変え、組み合わせてみることが、 アイディアだし、俺個人的には、特にキャッチコピーを考える際には肝要だ。

映画「ベンジャミン・ボタン ~数奇な人生」は、なぜそれほど面白くなかったのか<★★★☆☆>

2009年02月17日 23時24分05秒 | 映画レビュー
大変期待していたわけだが、期待には届かなかったと言うべきか。
もちろん平均点を上回る映画だとは思うんだが、
<★★★☆☆>と、ちょっと辛めにしてみた。

ではなぜ。
(さて、ここからネタバレなので、これから見る人は読まないように)







1つはストーリーが単調だった、というか、この映画は、人生をリバース捨てる時間生きた人物の話で、老人から赤ちゃんになって終わるわけだが、ほんとうに、それだけの話とも言えて、これを再度リバースすれば、単に普通の人生のように思える。数奇ではあるが、ノーマルのリバースだ。

2点目。長すぎる。最近英会話のまねごとをしてるんだが、先生であるジェーンが、あれはグレート・ギャッツビーを書いたF・スコット・フィッツジェラルドの短編だ、と言っていた。なるほど、数奇な運命も短編で上品に描けば、不思議な味わいのあるファンタジックな作品と言えるだろう、掌編というやつだ。でも、この映画は徹底的に描いていて長すぎる、ある種、こういうエキセントリックな設定の映画であれば極端な省略などがあってもいいと思った。

3点目、設定がエキセントリックすぎて、どの登場人物にも感情移入できず、終始、自分とは関係ない世界の話を見ている気がした。


がだ、この映画の素晴らしい点も書いておかなければアンフェアというものだ。

何が凄いか。それはブラット・ピットとケイト・ブランシェットのとてつもない役者魂だ。ブラット・ピットも、ケイト・ブランシェットも、若者の役から、老境に至る役までを見事に演じている。本当の子供時代の子役を別にすれば人生のすべての年令を演じていると言っていいが、これが、実に素晴らしく演じられていて、これはもう、とんでもない演技力だというほかない。ブラット・ピットは、特に素晴らしい。ケイト・ブランシェットも、いままで彼女の映画をあまり見てきていなかったが、実に素晴らしい演技だったと言えるだろう。

ところで、この映画をいて連想したのは『アルジャーノンに花束を』である。
アルジャーノンに花束を
ダニエル キイス,小尾 芙佐
早川書房

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アルジャーノンに花束を [英語版ルビ訳付] 講談社ルビー・ブックス
ダニエル キイス
講談社インターナショナル

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これは、智恵遅れから、天才になって、また智恵遅れに戻ってしまう話だったが、実に素晴らしい本で、泣きに泣いたことを思い出す。それに比べると、この映画はもうちょっと、何かできなかったのだろうか、と役者がよかったからな、と思うのであった。

俺的には、ブラピの最高傑作はこれ。

ファイト・クラブ (ベストヒット・セレクション) [DVD]

20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン

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