まさかこんなにはやくこの日が来るとは思わなかったのだが、ボーカルのマリーのお陰で、ついに念願のジャズクラブデビューしたのだった。
場所は曙橋FILL INという小さなライブハウス。そこにかねてから懇意のマリー(
こちらをごらんくださいhttp://blog.goo.ne.jp/hoboike_diary/e/10aa4d71f4b666149aa51d0632c26a23)が出演するから、ということで連絡をもらっていたのだが「ラッパをぶら下げてきてね」と書いてあった。これは飛び入り依頼である。
しかし。
●まだジャズのライブハウスで吹けるような腕でも身分でもないのは、自分がよく分かっている。
●でも、ここで断ったらジャズバーで吹く機会は一生ないかもしれない。
●恥をかいたところで、守る物はないし、なによりステージで恥をかくのが一番上手くなる秘訣だと、長年のステージ経験(ギターの)で知っていた。
という上記3つのポイントの方程式を解いたところで、結局ノコノコフリューゲルホルンを下げて曙橋に時間よりちょっと前に出かけた。というのも少しぐらいはリハができるかな、というスケベ心があったからだ。なんといっても飛び入りってのは、まったくリハができないし、全く吹いていない唇からいきなり本番を吹くので、ちょっとハードルが高いのだ。
が、淡い希望は軽く砕かれて、マリーは来ていない、リハは一回も、カケラもしないでぶっつけ本番と、これまたジャズなお作法でのライブだったのだ、。早く来ただけ長く緊張する時間があって、これなら遅く来ればよかったと思ったぜ。
で、本番、1ステージめは出番無し。2ステージめ、ハウスバンドの最初のインストが終わったところで出て行って「マイファニーバレンタイン」をインストで。さらに続けてマリーのボーカルが入り「サテンドール」。そして一瞬引っ込んで何曲かを聞いていたら最後の曲で再度呼ばれて「バイバイ・ブラックバード」。
マイファニーバレンタインは、インストだ……。インストはテーマを丁寧に吹くべしというのが、前回の赤坂でのライブの教訓だったのでちょっと丁寧に吹いた。ソロは、吹いているうちに没我した。目を瞑って吹くと左にドラム右にベース背中からピアノと、3リズムに包まれて、自分の演奏にバックが反応するという、極めてとてつもなくすこぶる気持ちのいい経験をさせてもらった、ま、終わってから演奏を反省すると、いつもより稚拙かもしれない、と思ったが。
二曲目のサテンドールは、歌をマリーの背中を見ながら素敵なボーカルを愉しんで、ソロはワンコーラスだけ「僕は僕でしかないのです」的ソロをさらりと決めるが特に誰も褒めてはくれない、そんなものであるのだ。
三曲目のバイバイ・ブラックバードはちょっと吹くとは予想していなかったし、以前この曲でソロを吹いたことがなかったので、まったくの出たトコ勝負。難しかった、一番出来がわるかったのは、まぁ間違いないでしょう。
次の機会がいつあるかはわからないですが、いつ会ってもいいように精進しておきたいと思っています。
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