ほぼ週刊イケヤ新聞ブログ版

コピーライター・ミュージシャン池谷恵司の公式ブログです。
私的メールマガジン「ほぼ週刊イケヤ新聞」のブログ版です。

小さなタイヤの自転車はひょっとして凄く便利かもしれないな。

2006年08月31日 20時28分53秒 | 自転車のはなし
小滝橋通りを新宿へ向かう途中で見かけたのが、この超超小径車の自転車である。走っているところも見たが、ちゃんと早めの自転車のスピードで巡航しており、不自由そうなそぶりはなかった。

この写真は駐車中のものだが、他の自転車と比べると以下にタイヤが小さいか分かるだろう。ほんとにCDぐらいの径ではないだろうか。

これは多分すごく折りたためる自転車だと思うが、これを折りたためばかそのまま電車に乗っても違和感ないだろう。都内で気軽に輪行できれば、もう怖いモノないよね。僕が電車が嫌いな理由は、駅から歩くのが遅くてかったるいからだが、電車+自転車ならかなり早いだろう。

ひょっとして、めちゃくちゃ便利なのでは無かろうか?





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いつかチェット・ベイカーのように、歌いたい

2006年08月30日 00時24分37秒 | Photo&エッセイ
ジャズトランペット奏者原朋直さんのジャズトランペットのレッスンに通い始めて10ヶ月ほどだつ。一ヶ月に一回だけのレッスンだが、毎回課題があってなかなか厳しい。

今月の課題は

1) Eのブルースでアドリブをする(シャープが4つもあってアドリブ!)

2)There will be never another youという曲のドミナント、もしくはセカンダリドミナントの部分をなるべくコンビネーション・オブ・ディミニシュのスケールで吹く

3)さらにTheriving from a Riffというチャーリー・パーカーの曲のテーマとアドリブ部分をコードのアルペジオで淀みなくテンポ160で吹く

だった。どれも結構真剣に練習しないと出来ないです。でもなかなか練習できないです。それに母親が病気で倒れたため、レッスンに出られなくなる可能性もありますが、そのときはそのとき、ということでいま楽しめるうちにいろいろ楽しんでおこうと思います。

僕が最近になって数十年ぶりにトランペットを吹き始めたのは、ひとつにはジャズボーカルが好きになったからというのがあります。マイルスやウィントンは前から聴いていたけど、凄すぎてもう一度自分がトランペットを吹こうとは思わなかった。

でも、チェット・ベイカーとか聴いていると、自分でも歌ってみたいと思うんだよね。で、歌った後にパラパラってラッパを吹いたら、どれだけカッコいいでしょう。それにチェットぐらいなら吹けるかなと。で、実際にチェット・ベイカーを聞き込んでみると、これは結構難しい、というか、つぶやくようないいトランペットでカッコイイ。くぐもったようなかすれたような音色も昔はしょぼいと思ったけど、いまは素敵だなと思うようになった。いつかチェットみたいにラッパを持ってThere will never be another youを歌いたい。



こちらは憧れの原朋直モデル。銀座店のショーウインドウでガラスに額をすりつけてみています。

急な里帰りは、心躍る楽しい帰省ではなかった。

2006年08月26日 17時27分35秒 | Photo&エッセイ

本日急遽実家へ帰った。(というか、今帰っている)ああ、今回は心躍る帰省ではなく。実家で一人暮らしをしている母親が健康診断で精密検査になり、検査結果がクロだったのだ。

とりあえず診断した医者がどういったのか聞き、そこでもらった覚え書きを読み、患者の手引き的な小冊子をもらってきていたので読んだ。

母は昨年までの弟の看病で疲れていたが(弟は残念なことになくなってしまったが)、自分までも病気になったと知って、むしろ悲嘆するより驚いていた。ここまで大病が家族内で続くとは誰も予想もしていなかったからだ。

来週は手術を前提にした予備的な検査をし、再来週には治療方針と手術の日程が医師から伝えられるだろう。そして入院である。

実はこの秋には個人的に期するものがあったのだが、家族の病気とあってはそれどころではない。

バンド仲間諸氏、仕事仲間諸氏には、また迷惑を掛けることになる。大変申し訳ない気持ちだ。

でも、これも人生だ。真っ直ぐに受け止めて生きていこう。

荻窪ラーメンの王者「春木屋」につけ麺が登場していたとは!

2006年08月26日 01時03分50秒 | 一食入魂&つけ麺ジャンキーズ
東京ラーメンといえば荻窪ラーメンであり、荻窪ラーメンといえば名店数あれど、やはり春木屋、というのが良識あるラーメンファンであればおおかた認めるところだろう。かくいう私もなんどかそのラーメンを食したことがある。麺、スープ、具のそれぞれが絶妙のバランスで配されており、さすがである。上品で奥行きのある、そして見識の高いラーメンと認めざるを得ない逸品であった。また店の雰囲気もなごやかではあるがやや道場めいており、作り手と食べ手が真剣勝負している風情もまた、厳しくも清々しい。

さて、先日前を通りかかるとなんとつけ麺の文字がある。いままではなかったんだが、どうやら始めたということでこれは文字通り素通りするわけにはいかない。
もちろん頼んださ。しかも大盛りさ。昨日さる女性に「炭水化物を取りすぎるから太るんです」と懇々と諫められたが、すいません内藤さん、大盛りで。これからは自重します。

さて、このつけ麺だが、大盛りだと驚くほど大きい皿に麺が盛られていて驚く。麺はラーメンの麺と同じだろう。完成度の高い、しかし昨今のようなわざとらしさのない、非常に質の高い上品な美味しい麺である。スープはやや濃厚で脂分があるがさっぱりしており、酸味も加わっている。春木屋のラーメンスープのエッセンスを凝縮したかのようなできあがりで、これまた見識の高さを感じさせる。

この麺にスープを浸して食べると、たしかに抜群のバランスで実に美味しい。本当に美味しい。

しかし。この完成度の高いつけ麺を食べて私は、なぜか物足りなく思ったのだ。抜群に美味しい。それなのに、はたと思った。つけ麺とは、このようなバランスと完成度をめざすモノなのか。むしろ、ラーメン界の(どんな世界だ)異端児として生まれたつけ麺とは、つねに前衛であるべきモノではないのだろうか、破綻を怖れずに虚空に弧を描いて飛び去るべきアートなのではないのか(そんなわけはないが)。すでに出来上がった権威をアレンジすることで、つけ麺はその価値観を完成させてはいけないのではないか。

まるでトロツキーの永久革命論のようになってしまったが、ここまで思索を深めさせるつけ麺である春木屋のつけ麺は、やはり出色の出来であり、<★★★★☆>と★4つを与えるべきだろう。もちろん誰かが★5つの満点をつけても、私に文句はない。つけ麺に深い造詣を持たない友人を誘うのなら、間違いなく春木屋であることは他言を待たない。しかし、しかし、ほんのすこしだが、暴力的で破壊的なつけ麺の「何か」が私には足らなく思うのである。つけ麺とは、なぜか味覚の前衛でなくてはならないのだ(となぜか私は確信する)。






鹿児島の氷菓「しろくま」を新宿の空中庭園で食す夏休みの終盤

2006年08月24日 12時31分42秒 | 一食入魂&つけ麺ジャンキーズ
知人のミクシの日記(ひろこさん)で、新宿伊勢丹で氷菓「しろくま」が食べられることを知った。大九州展という催事でのこと。夏休みを口実にコドモを妻の実家に送り込み、その足で伊勢丹へゴー。

出かけてみると催事会場での持ち帰りのモノと、屋上でのイートインがあるということになり、イートインで食すことを即断。伊勢丹の屋上は最新式和風庭園の趣でガキ向けの遊園地的な要素が無く落ち着ける。ここでオーソドックスなシロクマと、練乳金時的なシロクマをオーダーしてみた。



ファニーなチラシを見ながら待つことしばし、周りを見回すと、みんなシロクマを食べている。ブランディングに成功してるなー、などと訳知りガオの感想を述べたりする。そーだよな、アイス市場はハーゲンダッツみたいな舶来高級系があり、さらに紗とか綾とかの純国産系高級系もある。そこに鹿児島産の無骨なかき氷を持ってきているわけだから。

で、出てきたのか冒頭の感じ。これはでかくて無骨だ。果物は明らかに手差しでぶち込んだ感じ。どうやら氷は「カンナ削り」的なところがオリジナルのようだった。それにしても甘い。
いろいろかいたけど、ごめん。コンビニのシロクマのほうが、なんか、しっくりきたのよね。大きさも含めてだけど。









浜松出張で残念ながら現地で食事ができなかった時には「鰻弁当」である

2006年08月23日 03時12分13秒 | 一食入魂&つけ麺ジャンキーズ

夏休み後にはまだ浜松出張にでかけてはいないんだが、休み直前はやたらといったな。僕の場合は実家が浜松にあるので浜松出張は「帰省」とも言うが、実際には忙しくて実家に寄れず、浜松駅から仕事へ、そしてそのまま仕事を終えて浜松駅へとんぼ返りして東京へと帰ることが多かった。

浜松に行ったときには同僚デザイナーのOとともに浜松駅隣にひっそりと位置する、漁協運営の「コスタ浜名湖」で鰻丼を食べるのを恒例としているのだが、多忙に付きその野望が果たせないときがある。

しかしそんな逆境に於いても簡単にあきらめる我々ではない。コスタ浜松は鰻弁当も販売しているのである。しかもこれがまたまた美味なるかな。アツアツの鰻重もいいのは百も承知の上で申し上げる。さめた冷や飯にしみたタレとやや弾力が増した冷えた鰻の蒲焼きで食す鰻弁当には、これまた滋味がある。これをやや空いたこだま号の座席で厳しい納期への嘆息とともに飲み込む。そしてビール……。この半時間ほどの極楽が、社命となれば即日シベリアでも向かわざるを得ないしがないサラリーマンの出張ライフを彩ってくれるのである。



ポケモンスタンプラリーという地獄の夏休みでもあった

2006年08月21日 21時12分43秒 | Photo&エッセイ
都内で過ごす夏休み、それは極楽でもあったわけですけど、うちの電車好きのコドモにとっては、都内で過ごす夏休みとはJR夏の名物ポケモンスタンプラリーであって、同行する大人にとっては地獄であったわけです。

たとえばですよ、真夏の炎天下に、山手線の全駅に降り立って、ホームを歩いて改札を抜け、スタンプを押してまた階段を上がってホームに立つ。来た電車には一駅しか乗れない。また降りる……。

もともとバイクや自転車通勤をしているのは、自分の意志で動くものが好きな、まるで鳥のような自由な心を持っている俺なわけですが、なぜ休みの日に延々と電車に乗らねばならないのか……。

かなり地獄な夏休みだったのですが、コドモはことのほかご満悦だったようです。




「ユナイテッド98」を見た<★★☆☆☆>

2006年08月19日 06時32分28秒 | 映画レビュー
ユナイテッド93 UNITED93
監督:ポール・グリーングラス
出演:コーリイ・ジョンソン、デニー・ディロン、タラ・ヒューゴ、サイモン・ポーランド
(c)2006 UNIVERSAL STUDIOS

夏休みの映画状況は実は大人にとっては劣悪であって、なぜならポケモンからはじまって、いろんな子供用映画でスクリーンの半分近くが占拠されている故。いや、子ども向け映画そのものを否定する基はないのだが、夜中にひっそりと孤独を託ちながら多くの同胞たちとそれぞれの闇を共有する、という秘めやかな楽しみは、夏休みには望むべくもない。

で、とぎれとぎれの夏休みであるとはいえ、珍しく時間が捻出できそうなのに、見たい映画はあらかた見てしまっており、どれにしようか、というよりどれがマシかというネガティブなチョイスになってしまうのは、本当に珍しきコトであるかな、と。お盆ならではね。

で、ちょっと食指が動いたのが、この911連続テロの時の飛行機の様子を描いたこの映画だったのだ。

正直言って評価が難しい映画ではある。実に淡々とその時の状況を描いている。有名な役者さんは僕が知る限りいない。まるで本当に現実を見ているようである。絵に描いたような美しい男女が結ばれるとか、小説にしかない夢物語を現実化する、とか映画にはいろんなクリエイティブな機能があるわけだが、実際に起きた事実をまるで本当のように淡々と描く、というのも映画の大事な機能なのだな、ということを痛感する。

端的に言ってこれはいい映画である。そして実際の911の時の管制官たちや軍が、いかに混乱の極みに達したのか、飛行機の中はどれだけ悲惨な状況になったのか、ということがリアルに伝わってくる。風化させないためには大切なことだ。

しかし、それをしりつつ、敢えて言おう。制作者は、この映画を通して何が言いたいのか、どんなメッセージを発しているか、ということがあまりにわからない。確かにこれは事実であって、以下に迫真の仮事実を提示するか、に賭けたのはわかる、そしてこの事件がどれだけ悲惨だったのかもわかる。しかし表現者として、メッセージがニュートラルに終始するのは、見ている方としては欲求不満がたまる。どんな形でもいいから、制作者たちの思いをどこかに映すべきだっただろうな。ということで評価は激辛ですが、<★★☆☆☆>とさせてもらいます。

とはいえ、この映画は必見である、ということも言えるのであって、911の時の一つの飛行機ではこういうコトが起きていたということは知っておくべきでしょう。実に深い経験を与えてくれる映画です。

さて、以下がウェブからの映画評です。
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2001年9月11日― 午前8時42分、ニューヨークからサンフランシスコに向けてユナイテッド93便が飛び発った。その直後、アメリカン11便がワールド・トレード・センター北棟に、続いてユナイテッド175便が南棟に激突した。その時はまだ、ユナイテッド93便の乗客乗員は、穏やかなフライトを続けていた…。

オフィシャルサイトへ


盆休みを東京で過ごすという極楽

2006年08月16日 19時28分27秒 | Photo&エッセイ
今年は諸事情により、お盆の休みはこのまま東京で過ごすことにした。今年の東京の盆休みはまるで天国のようだ。
まずこの夏の東京は涼しくて素晴らしい。しかも電車がすいていて、これまた素晴らしい。レストランも、車も空いていて、そうだ、このくらい空いているのが一番快適なのだ、とあらためて思い知った。盆は東京で過ごすに限るな。

さて盆休み初日は、コドモとドラムを叩きに練習スタジオへ。そして翌日は祖師谷公園の隣に住む友人夫婦宅に遊びにいった。この家のコドモとうちのコドモがどうやら遊びの周波数がやたらあうようで、まあ楽しそうにずっと遊び続ける。勝手に遊んでくれるので親たちとしても大助かりで、大人の会話が楽しめる。祖師谷公園へ子ども達を連れて行けば、緑の芝生の上で黄色と赤の服の子ども達が駆けていき、またまた印象派のような美しい光景だ。もちろん公園は適度に空いていて、風は8月の東京にしては例外的に涼しい。すでにビールをちょっと飲んでいる両父親はダラリだらりと日陰でのんびりするわけで、これがまた訳もなく暢気で楽しいのだ。

ああ、お盆休みの東京、それは楽園なのでした。








どんぶりの上にネコのなまくびか? いながわじゅんじか?

2006年08月15日 21時37分31秒 | Photo&エッセイ

どんぶりの上にねこのなまくびか?
この凶悪な顔!

我が家の飼い猫ミューは、夏は機嫌が悪い。暑いし、夏休みはガキがうるさいからだ。もちろんのども渇くようで、それも面倒なのだろうか。
このどんぶりの中にはミューの飲み水があって、不機嫌そうに水を勢いよく飲むものだから、鼻に水滴がついている。そんな夏の夕暮れ。

ああ、きょうはしかも夕立つきでした。そんなこんなで夏休みの時間は無為に過ぎてゆきます。

夢見る頃を過ぎても、バンドは死ぬまで止められないぜ。ジャッキーズライブ

2006年08月14日 01時07分17秒 | Photo&エッセイ
仕事をさせていただいている某大手楽器メーカーの重鎮の方々がバンドをやっているのは聞いていました。が、先日、ついにライブハウスで見ることができました。「ジャッキーズライブ」。場所は銀座はスズラン通りのライブハウス。アダルトな銀座、金はある、って感じで、大人な感じ。

失礼ながらお孫さんからカワイイ「頑張って」の声がかかるようなお年の方々にもかかわらず、ベンチャーズ、GS、ビートルズと3部構成でそれぞれが1時間弱、トータルで3時間ちかいライブをしっかりこなしてました。もちろん楽器の腕も筋金入り。好きな曲を好きなようにバンバン演奏してる姿が実に楽しそうで、客席にもそのハッピーなパワーが伝わってくるわけです。しかも、自分の主治医にドラムを叩かせたり、息子に歌を歌わせたりと、もうわがままほうだいのハッピーさ加減。

しかも、しかもですよ、使っている楽器が、これまた影も形もないところから、自分たちで作った楽器なわけで、これまた子どものようなもの。音楽好き、楽器好きとしては、うらやまし過ぎるようなコンサートです。大企業の重鎮であるような諸氏が、こんなに無邪気で楽しそうに音楽をやっているってのは、いいね。いい会社だと思います。それから、やっぱりバンドは一生やめられないね。こんなに楽しいことは世の中にないよ、人生で一番楽しいのは、バンドです。

夢見る頃なんてとうにすぎても、やっぱりバンドはやめられない。音楽人生のジャッキーズ、目標にさせていただきます。

ちなみにこの下の写真はGSの王者、ブルーコメッツだけを完全コピーしているバンド、三軒茶屋ブルーコメッツというバンドです、これもニッチでコアでマニアックで面白い方向性だったです。ベースの方、偶然ながら知り合いでビックリでした。




エルヴィス・コステロ&アラン・トゥーサン/The River in Reverse

2006年08月12日 22時01分01秒 | CD&コンサートレビュー
『ザ・リヴァー・イン・リヴァース/The River in Reverse』
エルヴィス・コステロ&アラン・トゥーサン/
Elvis Costello & Allen Toussaint
UCCB-9011

英国が生んだ稀代のソングライターであり、歌唱力抜群のロック・シンガーであるエルヴィス・コステロと、ジャズの都・ニューオリンズの音楽界を代表する巨匠アラン・トゥーサン。この二人が魂のレベルでコラボレーションしたのが、このCDです。ライナーノーツによれば、ニューオリンズ在住のアラン・トゥーサンは、ハリケーン「カトリーナ」で被災、自宅のピアノも楽譜も泥にまみれてしまったようです。現在ニューヨークに避難しているそうですが、このアルバムのためにコステロとともにニューオリンズ入りし、現地の腕利きのホーン奏者たちを起用してレコーディングを行ったとか。もちろんニューオリンズの復興を祈って。

このアルバムに収録されているのは、アラン・トゥーサンの代表曲でさながら「アラン・トゥーサン・ソングブック」という趣きです。特にアラン・トゥーサン自身が演奏しているピアノは、一見派手さはあまり無いのですが、まさにニューオリンズスタイルの典型で、コロコロ気持ちよくコブシがまわりつつ、そこはかとない哀愁が漂う、という実に味わい深いものです。対するコステロのボーカルは、これまた実に素晴らしい。自信と志に満ちて力強く、深みのある歌声です。またバック陣も、実に本質を突いた、大人な演奏で、噛めば噛むほど味が出る。ホーンもいいし、ギターは特にいいですね。

実は僕が買ったCDは初回限定盤だったのか、DVDがついてきました。

この映像がこれまた素晴らしく、レコーディングシーンだけでなくてまだハリケーンによる災害の後が生々しいニューオリンズの街を、コステロとアラン・トゥーサンが車から見つめるシーンなどもありました。彼らは言葉にこそ出していませんでしたが、「この街、ニューオリンズのために演奏しよう」という気持ちが溢れていることが映像からにじみ出ていました。あのエルヴィス・コステロとアラン・トゥーサンが、一つの気持ちで作ったアルバムですから、出来が悪いわけはないですよね。ぜひこの魂のコラボレーションを、御一聴ください。

またニューオリンズを応援するために多くのミュージシャンが集まってつくったベネフィット・アルバム(チャリティーCD)の「アワ・ニューオーリンズ」というCDの情報が、僕が編集長をしているヤマハのウェブサイト「おとなを、休む日」http://www.holiday.yamaha.co.jp/で先週公開した「おとなのこだわりCD」で紹介されています。ぜひそちらもご覧ください。ちなみにアラン・トゥーサンはそのアルバムにも参加しています。
http://mmag.yamaha.co.jp/link/trace_mail.j?key=159071-2-2

今回ご紹介したアルバム『ザ・リヴァー・イン・リヴァース』に収録された曲は以下のページで試聴できます。
http://mmag.yamaha.co.jp/link/trace_mail.j?key=159071-2-3

エルヴィス・コステロの公式ホームページはこちら。ここでも音楽が試聴できます。
http://mmag.yamaha.co.jp/link/trace_mail.j?key=159071-2-4

中野つけめん栄楽<★★★★☆>

2006年08月09日 23時26分50秒 | 一食入魂&つけ麺ジャンキーズ
久々のつけ麺ジャンキーズである。忙しいとはいえ、時間を盗んで都内のつけ麺を制覇すべく日々探求を続けている。
さて、今回は意外にも近場での良店を発見した。僕が編集長をしているウェブサイト「おとなを、休む日」http://www.holiday.yamaha.co.jp/
のプロデューサーで中野在住のM氏から、「家の近くに人が並んでいるつけ麺屋がある」という話は聞いていたのだが、教えてもらった早稲田通り沿いのそのあたりにはないと思っていた。

しかし何度か自転車通勤で通るうちに、昼だけ、やたらと人が並んでいるその店を発見することができた。このパターンは私の個人的なつけ麺屋の聖地、桜台の丸長と同じだ。以上に開店時間が短いのでつぶれている店に見えてしまうのだ。そんな店は、まず間違いなく美味しい。あたりまえだが、開店時間が短くてやっていけるということは、すごい回転率で客が来るということなのだからね、ワトソン君。

というわけでとある昼下がり、というか遅い出社の昼前、やや人の並びの少ないところを突撃した。もちろん通勤用の自転車のヘルメットを持ってである。(余談ではあるが、腹一杯になった直後のドロップハンドルの自転車は思いの外キツイものである。)

さて和風つけ麺<栄楽>と書いてあるだけに、注文して出てきたつけ麺はかなり魚の出汁の濃い和風な味付けではあるが、非常に上品で見識を感じさせるスープで、適度なパンチと酸味がある。麺は比較的細くて白っぽく、最近の黄色いちぢれた、しかも妙に歯ごたえのプチプチした人工的な麺とは明らかに一線を画すものだ。良質である。普通盛りながら思ったより多めの麺でもあり、これはかなり分かった店だと。いい店がそばにあることは本当に幸せだが、残念なことにひるのアル限られた時間だけの開店なので、そうそう通うことはできそうにない。残念なり。ああ、そしてまた窮極のつけ麺を探す魂の旅は、まだ終われないのであった。



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「ゲド戦記」は<★★★☆☆>ぐらいかな

2006年08月05日 23時45分59秒 | 映画レビュー
「ゲド戦記」
監督/脚本:宮崎吾朗
歌/声の出演:手嶌葵
声の出演:岡田准一、田中裕子、小林薫、夏川結衣、香川照之、内藤剛志、
倍賞美津子、風吹ジュン、菅原文太

先週末から公開された話題のジブリ映画をさっそく観てきました。今回は宮崎駿監督のご子息である宮崎吾朗さんが監督だそうです。「世界の均衡」「生と死」「心の闇」「父親殺し」といったキーワードが映画のテーマとして通底していて、いままでのジブリ映画より、ちょっと大人っぽくて深みがある作品でした。

これから観る方も大勢いらっしゃるでしょうからあまりネタバラシはできないのですが、たとえばテーマのひとつである「父親殺し」はギリシャ悲劇に由来する心理学用語「エディプスコンプレックス」にも通じているのかもしれません。少年は成人になる過程で、必ず父親を超えなくてはならない、その最も激烈な象徴的表現が父親殺しです。読み過ぎかもしれませんが、偉大なアニメ監督宮崎駿を父に持つ、宮崎吾朗さんの葛藤が投影されているようにも思えます。

では「ゲド戦記」は難しい映画なのか、といえば、全くそんなことはありませんので、ご心配なく。ストーリーは深みがありながらもシンプルで、映像も美しいです。お子さんもたぶん大喜びするでしょう。それに、子どもは意外と複雑なストーリーについて来るものです。

さて見どころですが、菅原文太や風吹ジュンの声の出演は、かなりいいですね。特に風吹ジュンの美しい艶のある声には驚かされます。が、最大の聴きどころは、ストーリーのキーとなる少女の声と、劇中の「テルーの唄」、そして主題歌を歌っている手嶌葵さんの歌声でしょう。

それは、単に上手い、声がいい、などという次元ではなく、はじめて聴くのに、なぜか懐かしく感じてしまうような、聞き手の感性に直接触れてくるような、本当に素晴らしい歌声です。劇中では手嶌葵の歌が、完全な無伴奏で、つまりアカペラで歌われるシーンがあります。その声の説得力は、まさに圧倒的でした。

ジブリの映画はおそらく世界で公開されるでしょうが、この歌声は世界で話題になるのではないでしょうか。ぜひこの夏休み、涼しい劇場の大きな画面と大きな音で手嶌葵さんの歌声を味わってほしいと思います。

とはいえ、採点はからめで<★★★☆☆>かな。
ちょっと内容がよくうばりすぎたのと、
結論がわかりにくいんですよねぇ。

ヤマハのサイトで、「ゲド戦記」と手嶌葵さんを特集しています。ぜひご覧ください。
http://mmag.yamaha.co.jp/link/trace_mail.j?key=158801-2-3

手嶌葵さんの「テルーの唄」は、楽曲・PVをこちらで試聴できます。
http://mmag.yamaha.co.jp/link/trace_mail.j?key=158801-2-4

こちらでは楽曲の視聴・購入ができます。
http://mmag.yamaha.co.jp/link/trace_mail.j?key=158801-2-5

「ゲド戦記」の公式サイトはこちらです。
http://mmag.yamaha.co.jp/link/trace_mail.j?key=158801-2-6

『MiIII』はつまんなかったな。<★☆☆☆☆>です。

2006年08月05日 09時32分29秒 | 映画レビュー
『MiIII』
製作年度 2006年
製作国・地域 アメリカ
上映時間 126分
監督 J・J・エイブラムス
製作総指揮 ストラットン・レオポルド
原作 ブルース・ゲラー
脚本 J・J・エイブラムス 、アレックス・カーツマン 、ロベルト・オーチー
音楽 マイケル・ジアッキノ
出演もしくは声の出演 トム・クルーズ 、フィリップ・シーモア・ホフマン 、
ヴィング・レイムス 、マギー・Q 、ジョナサン・リス=マイヤーズ


ハリウッド映画の最新作を務めてみるようにしているのは(よっぽどつまんなさそうなものは観ないが)、いまエンターテイメントの最前線では何がカッコイイかとされているのかが分かるから、という業務上の理由もあるわけです。特にアートワークで。グラフィックにしても、たとえばオープニングタイトルのフォントとか、大きさとか、動き方とかね。もちろん音楽の使い方や小物の使い方も。ミッションインポシブルシリーズは、さすが、といつも思わせてきた。もちろんストーリーも荒唐無稽ではあるが、それなりにね。

でも、今回はいただけない。正直言ってつまんなかったぞ。トム・クルーズももはやかっこよくはないし、孤独でニヒルなスパイの美学、つまりゴルゴみたいな、それも全くみじんもなくて。チームと妻のために頑張るスパイというわけのわかんないことになってる。ストーリーも陳腐だし、唯一の救いは、マギーQというベトナムのハーフのトップモデル出身の女優さんが、美しくもかっこよかったこと。あとは特撮も別に感心しなかった。

<★☆☆☆☆>です。

以下webからの解説です。
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トム・クルーズが製作と主演を兼ね、名作TVドラマ「スパイ大作戦」をリメイクした人気スパイ・アクションのシリーズ最新作。第3弾となる今作は、TV界出身の新鋭J.J.エイブラムズが監督に抜擢され、絶体絶命の危機の中でミッションを遂行する敏腕スパイ、イーサン・ハントの活躍を描く。『カポーティ』でアカデミー賞の主演男優賞に輝いたフィリップ・シーモア・ホフマンが、トムを罠にハメる悪役を怪演している点も見逃せない。
ストーリー: 不可能なミッションを遂行してきた天才的スパイのイーサン・ハント(トム・クルーズ)は、敵の罠に落ち、前例のない衝撃的な計画に翻ろうされてしまう。イーサンは己との戦いを克服し、成功率0%の任務を成し遂げるため、ヨーロッパやアジアへと飛ぶ。そして最高機密組織I.M.F.の新たなるメンバーとともに任務を遂行するが……。

この写真のまん中がマギーQですが、この写真の写真写りは悪いです。