ほぼ週刊イケヤ新聞ブログ版

コピーライター・ミュージシャン池谷恵司の公式ブログです。
私的メールマガジン「ほぼ週刊イケヤ新聞」のブログ版です。

でもあんたの映画評、つまんないじゃん。

2008年11月30日 11時08分27秒 | 心にしみる妻のひとこと
最近、ブログのアクセスが悪いんだよ、と僕。
人の目を盗んで映画を観てるようね、と妻。
いや、ブログのネタにね(もごもご)と僕。

そこで妻がかるーく一言。
でもあんたの映画評、つまんないじゃん。



お楽しみはこれからだ―映画の名セリフ
和田 誠
文藝春秋

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小泉武夫の「不味い!」を読んだ

2008年11月29日 10時37分47秒 | レバレッジリーディング
不味い! (新潮文庫)
小泉 武夫
新潮社

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食のエッセイといえば、嵐山光三郎と小泉武夫さんを推す。
嵐山氏は文人であり、文章に独特の拡張と味わいがあって素晴らしいのだが、小泉氏の場合は東京農大の教授であって、希代の喰いしんぼうながら学術的なフィールドワークの趣とと化学的な裏付けがあって、とても楽しい。自ら「味覚人飛行物体」と称するだけあって、変わった食べ物には無条件で食いついていく習性があるため、信じられないような食べ物を食べ、ときには信じられないほどマズイものを体験している。が、読んでいると、この人はまずいものを本当は食べたいのではないかと思える節もあるのだ。

この本はまさに不味いものだけを列挙したものだが、珍しい食べ物がまずかった、という視点と、日常的な食べ物が供する側の怠慢によってまずくなっている、という指摘に二つがあり、前者は興味深いが、後者は一緒に憤りを隠せないものだ。

さきに後者。
旅館の蒸した塩鮭。あれは効率だ。一個一個焼けないからだ。まずいよね。
他にも、不味い病院食は当然として、不味い蕎麦、不味い駅弁、不味い刺身、不味い鰻、不味いライスカレー、不味いビール(地ビールのほとんどは不味い)

そして食の冒険者、小泉武夫氏の面目躍如なのが、前者のいわゆるゲテモノ系。蛇は食う、虫は食う、だが圧巻は、シュール・ストレミングである。

これは世界一臭い食べ物であって、その正体は魚の缶詰、強烈な臭気のあまり「地獄の缶詰」と恐れられている。臭気の強さを測定するアラバスターという計器によりえば納豆が352、鮒ずし486、くさや(焼きたて)1267に対し、シュール・ストレミングは8070である! これは鰊(にしん)の缶詰だが、加熱殺菌せずに缶に詰め、発酵微生物が激しく発効するので二酸化炭素で缶がパンパンに膨らむ。これをあけると汁が飛び散るので、家の中ではあけてはいけない。あける人は捨ててカッパなどを着ること。そして風下に人がいないことを確認すること、ということだった。しかして味は、ま、塩辛に炭酸水を混ぜた味らしいが、小泉味覚人飛行物体は「やや不味い部類」程度だそうだ。ウンチにような臭いはあるそうだが……。脱帽である。



それにしても山科けいすけの表紙イラストが抜群だ。


食のエッセイといえば、嵐山光三郎と小泉武夫さんを推す。
嵐山氏は文人であり、文章に独特の拡張と味わいがあって素晴らしいのだが、小泉氏の場合は東京農大の教授であって、希代の喰いしんぼうながら学術的なフィールドワークの趣とと化学的な裏付けがあって、とても楽しい。自ら「味覚人飛行物体」と称するだけあって、変わった食べ物には無条件で食いついていく習性があるため、信じられないような食べ物を食べ、ときには信じられないほどマズイものを体験している。が、読んでいると、この人はまずいものを本当は食べたいのではないかと思える節もあるのだ。

この本はまさに不味いものだけを列挙したものだが、珍しい食べ物がまずかった、という視点と、日常的な食べ物が供する側の怠慢によってまずくなっている、という指摘に二つがあり、前者は興味深いが、後者は一緒に憤りを隠せないものだ。

さきに後者。
旅館の蒸した塩鮭。あれは効率だ。一個一個焼けないからだ。まずいよね。
他にも、不味い病院食は当然として、不味い蕎麦、不味い駅弁、不味い刺身、不味い鰻、不味いライスカレー、不味いビール(地ビールのほとんどは不味い)

山科けいすけの表紙イラストが抜群だ。


そして食の冒険者、小泉武夫氏の面目躍如なのが、前者のいわゆるゲテモノ系。蛇は食う、虫は食う、だが圧巻は、シュール・ストレミングである。

これは世界一臭い食べ物であって、その正体は魚の缶詰、強烈な臭気のあまり「地獄の缶詰」と恐れられている。臭気の強さを測定するアラバスターという計器によりえば納豆が352、鮒ずし486、くさや(焼きたて)1267に対し、シュール・ストレミングは8070である! これは鰊(にしん)の缶詰だが、加熱殺菌せずに缶に詰め、発酵微生物が激しく発効するので二酸化炭素で缶がパンパンに膨らむ。これをあけると汁が飛び散るので、家の中ではあけてはいけない。あける人は捨ててカッパなどを着ること。そして風下に人がいないことを確認すること、ということだった。しかして味は、ま、塩辛に炭酸水を混ぜた味らしいが、小泉味覚人飛行物体は「やや不味い部類」程度だそうだ。ウンチにような臭いはあるそうだが……。脱帽である。

人間はこんなものを食べてきた 小泉武夫の食文化ワンダーランド (日経ビジネス人文庫)
小泉 武夫
日本経済新聞社

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小泉武夫の料理道楽食い道楽 (日経ビジネス人文庫 グリーン こ 3-6)
小泉 武夫
日本経済新聞出版社

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発酵する夜 (光文社知恵の森文庫)
小泉 武夫
光文社

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フニンキなバクダン「ペルティエのメレンゲのケーキ、プランセ」

2008年11月28日 10時12分12秒 | 一食入魂&つけ麺ジャンキーズ
コンサートもあったので、先日家族で表参道に行った。なぜか餃子をたらふく食べた後で、ペルティエというケーキ屋さんで、白い爆弾のようなケーキを買った。ペルティエのプランセというケーキだ。

なぜ詳しいのかというと、かつて勤めていた会社が表参道にあって。10年ぐらい通ったからなのだった。それが10年前になるのだから、ペルティエは20年ぐらい、あそこになるんだな。
その裏にあるペニーレーンにいたっては、吉田拓郎がうたにしたぐらいだからたぶん1970年代からあるに違いない。

さて家族の大人気を博して家に持ち帰られたプランセ、つまり白い爆弾だが、思いのほか家族には不人気であった。でかい割に全部メレンゲであって、低温で焼いたという話だが、家族は砂糖やメレンゲがそれほど好きでないところに、このでかさである。妻は接着剤のようにパーツをつなげるために入っているバタークリームだけでいいという。不人気な爆弾だったな。たぶん僕が次に食べる機会はずいぶん先になるだろう。

こんなケーキです。
ペルティエのプランセ
http://carina.so-net.ne.jp/item/uhf9Luf8Uw

中身はこんな感じです。


映画「レッドクリフ」を観た

2008年11月26日 21時16分05秒 | 映画レビュー
レッドクリフ

スタッフ&キャスト
[監][総][製][脚]ジョン・ウー 
[音]岩代太郎 
[出]トニー・レオン  金城武  チャン・フォンイー  チャン・チェン ビッキー・チャオ フー・ジュン  中村獅童 リン・チーリン 
[制作データ] 2008米.中.日.台.韓/東宝東和=エイベックス・エンタテインメント
[上映時間] 145分

映画はなるべく、予備知識なしに見たいと思ったんだが、いや、ぜんぜん知らなかった。
この映画は三国志なのね。僕は実にお恥ずかしいことに、とんでも歴史音痴なので、三国志と言われても実は分からない。諸葛孔明が三国志関連だったとかね。初めて知りました。レッドクリフとは三国志の闘いの主戦場であった「赤壁」のことだそうだ。もちろん知らなかったが。これを機会に三国志や中国の歴史をしっかりと勉強しようと思います。映画はそういう機会にもなるね。中国の歴史ってやっぱり凄い。西洋の歴史とパラレルで勉強しておくべきだろうな。

さて、この映画の見どころは、凄い人数のエキストラと特撮。エキストラは中国の人民軍が1000人単位で協力してくれたらしい。大量の船とか、そういうのはたぶんCGだろう。これも上手いよ。どころだ。そしてもう一方は役者の演技の力だ。中国の役者人は、さすがみんな素晴らしい。トニー・レオン、素晴らしい。やはり中国は京劇など演劇の系譜があるせいだろうか、役者がみんなとても旨いと思う。

諸葛孔明の金城武がね、よかった。金城武は日本語の演技は下手だなって「不夜城」の時は思ったんだが、この映画の金城はとてもいい、この映画の中で一番良いかもしれない。欧米での公開があれば、金城はハリウッドに招かれるかもしれないな。が、英語での演技のサンプルがない? 英語での演技が必要だ。渡辺謙はトム・クルーズとの英語での演技が評価されたんだからな。チャン・ツィーは美しいこと限りないが、東洋の女性の美しさの象徴になっているように思う。ちょっとサービスしすぎではという無駄なラブシーンもあったような気もしたが。
これはPart 1とPart2に分かれている映画らしくて(映画が始まるまで知らなかった、ちょっと狡いと思うよ、予告編とか宣伝でもこれはパート1ですって言っていなかったと思う)パート2は来年公開とか。ちょっと見てみたいです。

<★★★☆☆>


不夜城 [DVD]

東映ビデオ

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不夜城 (角川文庫)
馳 星周
角川書店

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三国志〈1〉 (吉川英治歴史時代文庫)
吉川 英治
講談社

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三国志 (1の巻) (ハルキ文庫―時代小説文庫)
北方 謙三
角川春樹事務所

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「ジャズと人生の師匠」のライブで感じたこと

2008年11月25日 05時57分41秒 | CD&コンサートレビュー
会社員でありながら、プロ並みの演奏をするドラマーにしてジャズと人生の師匠のライブがあった。といっても、師匠は先日めでたくご定年を迎えており、すでにミュージシャンが本業、しかも今回はピアノはクリマヤコトさん、ベースは佐藤ハチという、プロ中のプロ。日本のジャズのトッププロとの演奏だった。いや、プロ並みとか言っている場合ではなく、正真正銘のトッププロであって、その本当の力を堪能させていただいた。へっぽこな僕なのにそんな方に声をかけていただき、機会があるごとにいっしょに演奏をさせてもらっているだけで、ほんとうにありがたい幸福であることを噛みしめた一夜でありました。

それにしてもジャズのプロフェッショナルたちの情報処理の速さと多さはまるでテレパシー、超能力のようで、その即興能力の高さはオリンピックのアスリートのようだ。いつもは車で言えば2速ぐらいまでしか使っていない師匠が、今日は6速フルスロットル、アクセルペダル床踏みという状態で突っ走っていて、いや、かっこよかったです。

音楽で偉そうなことを言ってしまったりする俺ですが、もうちょっと演奏能力を高めないとさ、偉そうなことは言えないし、音楽家の方々とも対等に話すのはおこがましいよな、気持ちだけは対等ってのはねぇ。とりあえずギターとベースの練習、そしてラッパは新しいのを買おうかなと。

My Music is Your Music

コロムビアミュージックエンタテインメント

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Paris to the moon~パリから月へ
クリヤ・マコト
プライエイド

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日本ジャズ維新/地の巻
大坂昌彦&原朋直クインテット,原朋直カルテット,宮間利之&ニューハード,日本ジャズ維新ジャム,大坂昌彦トリオ,井上祐一トリオ,岡安芳明クインテット,山中良之カルテット,クリヤ・マコトX-BARユニット,中川英二郎クインテット
キングレコード

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映画『アイアンマン』を見た

2008年11月24日 07時03分35秒 | DIARY
どうも、レビューが遅くなる。
映画レビューは「後入れ先出し」にしたので、これはもう前に観た物です。ロードショーも終わってるのでしょう。すいません。

アイアンマン

複数の映画好きの友人から「意外といい」と聴いて見に行ったが、まさに「意外といい」という感じだ。
とてもいい、とか、すごくいいとかではなく、そうねー、意外と良いよねって。

何でだろうと思うんだが、まずアイアンマンというタイトルが安易だし、
予告編を見るとアイアンマンのデザインがダサいし、どう見てもスーパーマンやバットマンやらのバッタもんという感じ。

で、実際にそうでもあるんだが、そうだとしても「意外といい」んだよ。

主人公はなかなか良い役者だった。単なるヒーローというよりは、ちょっと女にだらしなかったりして。アンチヒーローっぽいところがくすぐる。

脇で本当に素晴らしかったのは、秘書役のグイネス・バルトウ。
個人的にはハリウッド女優にしては、どこが魅力なのかよくわかんなかったんだが、今回はよく分かったよ。寅さんにおけるさくらみたいなものですな。

エンドロールの最後に予告されているように、すでに続編がプランニングされているようだが、僕は続編は見ないかもしれません。でもグイネスのために見ても良いかな。

<★★★☆☆>


↑踊る相手が秘書役のグイネス・バルトウです。


ハッピー・フライト スペシャル・エディション

ハピネット・ピクチャーズ

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ザ・ロイヤル・テネンバウムズ

ブエナ・ビスタ・ホーム・エンターテイメント

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セブン

東宝ビデオ

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幕張で開催された国際放送機器展 INTERBEE2008に行った

2008年11月23日 03時34分56秒 | Photo&エッセイ
僕のメインの仕事は音響機器カタログのコピーライティングだが、一年の計は国際放送機器展にある。ここに向けてカタログをたくさん書きまくるわけですが、今年はたまたま製品開発の谷間だったり、全世界同時不況の関係もあったりして、徹夜
は少なかった。

とはいえ、それなりに血と汗と徹夜と涙と疲れを伴うわけで、その集大成として毎年11月中旬には幕張に出かけていく。ほとんどと言っていいが、毎年抜けるような藍色の空である。



カメラ、音響機器、マイク、ケーブル、はてはカメラ用のクレーンからヘルメットまで展示されているが、今年はやはり元気がなかった。まさに世界同時不況の影響だろう。急遽出展を中止したのか、スペースだけがあいているブースもあったし、全般的に綺麗なおねえさんを使っていたような大きなメーカーほど、地味になっていたように見えた。

来年は、ひょっとして、もっと不況が深刻化しているのだろうか。広告・放送業がいちばんすぐに削られるからな。
3Kっていうらしいね。交際費、交通費、そして広告費だ。
世界経済が間違いなく新しいフェーズに入っていったことを否応なく痛感させられてしまった、今年のインタービーだったわけです。






放送技術 2008年 11月号 [雑誌]

兼六館出版

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図解 デジタル放送の技術とサービス (知りたい!テクノロジー)
デジタル放送研究会
技術評論社

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家の近くに美味しい「はらドーナッツ」というドーナッツ屋さんが出来たという幸せ

2008年11月22日 06時57分40秒 | 一食入魂&つけ麺ジャンキーズ
そうだな、自転車で5分ぐらい離れたところのけやき並木の通りに、美味しいドーナッツ屋さんが出来たら素敵だろうな。
冬のよく晴れた午後、フラリと出かけて、揚げたてのドーナッツを家族の人数分かって、帰ってくる。美味しいコーヒーを入れてもらっての見ながら食べる。初冬の午後のよく晴れた濃い青空、その優しい陽ざしが夕方になりつつあって少し翳ってくる。
それは、幸福な風景と、味覚だ。

ちょうど、そんな店ができた。猫も妻も子供も気に入っているようだ。こういう幸せは、お金では買えないね。大切にしようと思う。

はらドーナッツ(阿佐ヶ谷店)のwebはこちら
http://haradonuts.jp/gaya/






ドーナッツをくれる郵便局と消えゆくダイナー (朝日文庫)
ビル ブライソン
朝日新聞社

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おいしいドーナツの本
柳瀬 久美子
MCプレス

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フィンガーボウルの話のつづき (新潮文庫)
吉田 篤弘
新潮社

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新宿の老舗じゃズライブハウス「J」でラッパを飛び入りで吹いてしまいました

2008年11月20日 21時23分54秒 | BAND
9人編成のコンボで一緒に演奏しているマリーこと山本真理子(vo)のお誘いで、新宿のライブハウス「J」(タモリが取締役にいることでも有名)の山本真理子ライブに飛び入り出演してしまいましたよ。ラッパ持参で見に来てくださいっていわれてしまって。

ホントはこう言うのは慎み深く断るのが僕ぐらいのレベルのアマチュアラッパ吹きの心得なんだろうが、ま、恥をかかなきゃ上手くなれないと思って、吹いてしまいました。

非常に巧くていい演奏をするピアノトリオで、ここにのっかって演奏するのはとても楽しかったです。正直ってやっぱりあがったけど、そうだな、もうこれでライブハウス飛び入りは3回目ぐらい、フリージャズ入れると4回目ぐらいなんだが、少しずつ落ち着いて吹けるようになってきた。

でも飛び入りは基本的に(絶対的に)リハも何もない、出会い頭の真剣勝負なので、実力と音楽的な運動神経と度胸が同時に問われる、道場破りみたいなモノだね。今回ももちろんボロボロで実力を発揮するなんてのは、はるかかなただし、発揮したとしてもその実力がプアなのでしょうがないんだが、お金を出したって買えない経験だし、良かったとしよう。

一曲は自分のモチネタでThere will be never another you。これは事前に何度も吹いているしレッスンの最初期の曲なので、ま、迷子には鳴らなかったが、テーマの最後の部分がいつもしっかり吹けない。これはすぐに練習しようと思う。

そしてもう一曲が、ステージ上でいきなりはじまったJust in Timeなんだが、結局翌キーもつかめないまま演奏してしまって、ま、大恥をかいたと言っていいだろう、ああ恥ずかしい。ああ、なんたる実力不足、場数不足なのだろうか。


でも、自分がアドリブをしている最中に周りの音をよく聴く、特にベースの音をよく聴くなんてことは、本当にジャズ仙人の領域なんだが、ハイアマチュアやプロはみんなそれができるし、ひょっとしたら楽器の演奏の実力より大事かもしれない、と思った。

また誘ってもらえるかどうかは不明だが、日々の練習をもうちょっと力を入れて、いろんな曲をいきなり言われても吹けるようになりたいモノだ。









映画『ブーリン家の姉妹』を見た

2008年11月18日 23時40分16秒 | 映画レビュー
ブーリン家の姉妹

邦画/洋画を問わず、映画/小説を問わず、基本的には時代物は苦手なんです。
というのも、オレは歴史があまりにわからない。学校の時に勉強しなかったから。これは人生で大きな損失だった。受験科目に政治経済を選んだもので、政治経済は徹底的に勉強したんだが(それはその後十分役立ったが)その分、日本史も世界史も全く勉強しなかった。ああ、惜しいことをした。人生には受験勉強よりはるかに重要なことがたくさんあることを当時の僕は知らなかったな、と。

さて「ブーリン家の姉妹」は、そういう意味で本来なら避けるタイプの映画なんだが、なんだか胸騒ぎがして見に行ってみた、実家夜であった。1つには先日レビューした「私がクマにキレた理由」のスカーレット・ヨハンセンが出ているからでもある。(ただしスカーレット・ヨハンセンが凄く好きなわけではないよ、綺麗だと思うけど世界一セクシーな女優に選ばれるってのは僕には今ひとつ分からない)。

結論としては、予想を超えるいい映画だった。しっかりとした骨太の映画で、決してキャストの人気に頼った類のモノではない。人気に大女優の共演、とかも話題としてではなく、本当に素晴らしいモノだった。

前評判的にはイギリス版大奥とか、愛憎劇とか言われていたようだが、確かに大奥ものではあるが、むしろナタリー・ポートマンを筆頭とする演技派たちのアンサンブルが素晴らしいと僕は思った。特にナタリー・ポートマン!! レオンの女の子だったのね。美しくしかも凄い演技派になられて、素晴らしいです。なんとなくですが、北の国からのホタルの中嶋 朋子を連想しました。深い意味はないけど。他の役者さんたちもみんな良かったです。

こういう映画で良いのは、勉強になることもある。たとえばなぜイギリスがカトリックではなく、イングランド国教会になったのかも、実は初めて知ったのであった。ああ、勉強になる。イギリスのキリスト教の歴史も勉強しておきたいところである。

<★★★★☆>

レオン 完全版 アドバンスト・コレクターズ・エディション

パラマウント ジャパン

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真珠の耳飾りの少女 通常版

メディアファクトリー

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目白の丸長も、オフィス引越で足が遠のきそうで残念である

2008年11月17日 23時52分58秒 | 一食入魂&つけ麺ジャンキーズ
メインの仕事をしているオフィスが江戸川橋から渋谷の富ヶ谷に引っ越したのは先週末。この引越でつけ麺的に一番大きかったのは、江戸川橋の大勝軒から離れることではなく、通勤路の途中にあった目白丸長に気軽によることが出来なくなったことである。
目白駅にほど近い丸長は、僕が聖地とする桜台の丸長に最も近いつけ麺を出す店でもある(その差は大きいのだが)。昼頃人が並んでいるとつい、ヨロヨロと言ってしまうのであった。

ちなみにこの店は着席してからつけ麺が出てくるまでが非常に短い。吉野家よりも速く供されるのではないか。そして味のツメが、やや聖地である桜台丸長より甘い点も、そのアタリに由来しているようにも思う。

さて、ここのところ数回いったところで知ったオーダーがある。桜台丸長もそうだが、通になると様々な符丁でオーダーできるようになるわけだ。シンプルなアタリだと「チャーシュー野菜辛めで麺すくなめ、とか」
が、ここで知ったのは「小鉢」である。最初はビールの付け合わせなのかな、と思った。隣の若いサラリーマンが「小鉢」というので何だろ、と思っていたんだが、出てきたのはでっかいつけ麺である。

私は声を潜めて、彼に囁いた。「小鉢とは、何なのでしょうか」。若いサラリーマンは、一瞬周囲を見渡すと、伏し目がちにしながら私に向かってより一層小さな囁き声で答えてくれた。「チャーシュー野菜を頼むと普通は大きな鉢で汁が入ってくるんです。小鉢というとチャーシュー野菜ですが、普通の大きさの鉢で食べられるんですよ。」と。やや優越感に酔っているように見えたのは気のせいなのだろうか。

翌日、私は再び目白丸長に出向き、声が震えていなければいいが、と思いながらオーダーした。

「こ、小鉢」。

仕事道楽―スタジオジブリの現場を読んだ

2008年11月16日 02時07分55秒 | レバレッジリーディング
仕事道楽―スタジオジブリの現場 (岩波新書 新赤版 1143)
鈴木 敏夫
岩波書店

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ジブリのプロデューサー鈴木さんの本である。

いかに敏腕なビジネスマンなのだろうか、と思って読んでみたら、むしろ作家をなだめすかしながら業務を遂行するという意味では敏腕だが、その核心は全く「いいものをしっかりつくって世に問う」というまったくもってファインアートなアーティストのモチベーションそのものであって、そのピュアな志と、実際の商業的な成功を同時になしとてげていることに感心したわけである。

この本ではジブリの宮崎駿監督との出会いから、徳間の社長との話、徳間から独立した会社にする話など、いろいろ興味深い話が載っているんだが、いずれにしても鈴木氏は、非常に大胆かつピュアで、しかも事業としては無自覚にやっているように思えて(実は徹底的にシュミレーションしているはずです)、すごいです。

クリエイターを束ねてエンカレッジするというのは、これまた半端ではなく本当の信頼を勝ち得ていないと大変なことで、それをうまくやっているところは天才かと。締め切りから逆算して一日何枚セル画を描けというようなプロダクトマネージメントは気が遠くなるほど大変だ。また、ジブリが一時会社をリフレッシュするために全員に半年の一時帰休を命じたというのもすごい、給料をある程度払ってのことだそうだが。

いずれにしても宮崎駿にはこの人あり、という人なのね。鈴木さんがいなければジブリはなく、宮崎駿の千と千尋のアカデミー賞はなかったんだろうな。

でも実は感服したのは、この本に何回か出てくる鈴木さんの手書きの文字やスケジュール表などであって、実にすばらしいきれいでかわいくて個性的な、そのままイラストとして使えるような字を書かれる。手が来て丁寧に作られたスケジュール表はとても素敵で、ちょっとしたイラストが挿入されていたりして、こういうスケジュール表をもらったら、一生懸命やっちゃうなと思った。


風の谷のナウシカ

ブエナ・ビスタ・ホーム・エンターテイメント

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もののけ姫

ブエナ・ビスタ・ホーム・エンターテイメント

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紅の豚

ブエナ・ビスタ・ホーム・エンターテイメント

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ルパン三世「カリオストロの城」 (Blu-ray)

VAP,INC(VAP)(D)

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千と千尋の神隠し (通常版)

ブエナ・ビスタ・ホーム・エンターテイメント

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映画『パコと魔法の絵本』を見た。<★★★★☆>

2008年11月15日 22時12分37秒 | 映画レビュー
パコと魔法の絵本

なかなかいい映画だった。中島監督独特の強烈な色味とキャラクターは、リアルで静かな佇まいの映画に比べれば狂騒的ではあるが、意外とこれが落ち着く気がする。演劇的で、まるでシェイクスピアの喜劇のような悲劇を見ているようだ。

この映画のキャストは抜群で過剰な演技も最高。そこだけでも4点取っていると言っていいだろう。阿部サダオ、抜群だった。土屋アンナ、出てるだけでOK。小池栄子もとても良かった。ホントに怖かったしね。

パコ役の少女は子役は喩えようもなくカワイイ。

ストーリーを書くわけにはいかないので端折るが、シンプルでいい話ではある。なんだか、今回の作品もキリスト教的な気がした。たとえば「放蕩息子」帰還とか。
放蕩息子の帰還とはこちら。

今年は日本映画の当たり年かもしれないな。「おくりびと」とか「歩いても、歩いても」とか。洋画でいいってのが、あまりないかなー、と思ったが後述する「ポーリン家の姉妹」と「ぼくらの未来に逆回転」はよかったよ。

<★★★★☆>

パコと魔法の絵本 オリジナル・サウンド・トラック
包帯バンド,ガブリエル・ロベルト
コロムビアミュージックエンタテインメント

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嫌われ松子の一生 通常版

アミューズソフトエンタテインメント

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嫌われ松子の一生 愛蔵版

アミューズソフトエンタテインメント

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嫌われ松子の歌たち

ワーナーミュージック・ジャパン

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「そんなもん、歴史に残んないでしょ」と言った。今朝、妻が。

2008年11月14日 11時57分32秒 | 心にしみる妻のひとこと
会社の引っ越しいがある本日。
妻からさんざん、今後の仕事と人生について朝から訓示を受けました。
(これは昨日に引き続きなのですが)

今までこんな仕事をしてきた、とか、こんなに評価されている、とか
自己弁護していると。一言で切り捨てられました。


「どうせそんなもん、歴史に残んないでしょ」


シーザー?


キング牧師―人種の平等と人間愛を求めて (岩波ジュニア新書)
辻内 鏡人,中條 献
岩波書店

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さらば江戸川橋、さらば江戸川橋大勝軒

2008年11月13日 20時53分14秒 | 一食入魂&つけ麺ジャンキーズ
ぼくはすでに会社員ではないんですが、机を置かせてもらっている会社があって、そこが今年江戸川橋に引っ越したと思ったら、また引っ越しとなりました。早かったな。一年いなかったですね。短かったけど、一年近くいたかと思うと、思ったより長かったな。

さて、その会社のすぐそばにあったのがこの大勝軒です。引っ越してすぐ食べにいって失望したんですが、もう一度去り際に行ってきましたが、今度は、わりとおいしいと思って食べました。太い黄色いめんで、つけ汁は甘め。量はバカ多いので最初から小盛りにしてもらった。特別うまいとは思わなかったけど、最初の失望というところからしたら美味しいと思ったけどそれはメランコリー、ノスタルジーという甘い感傷のなせる技かな。

さらば、江戸川橋よ。きっともう、ここへは来ないと思うよ。



つけ麺マップ東京・埼玉・神奈川 1 (1)

幹書房

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噂のつけ麺 首都圏版 2008 (2008)

日本出版社

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人気店が公開する調理技術 ラーメンつけ麺冷し麺

旭屋出版

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