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ミスター・ピーノの【見るが勝ち通信】その70
海外滞在が長く、外国語にもご堪能な方ですが、一週間程度で物凄い量のものを見る、読む、聴く。
とにかく私もビックリ。私も見習いたいと思っております。
読者の皆様、感想等ございましたら私が責任を持ってお伝えしますのでぜひコメント欄にお願いします。
では、レッツゴー。
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◇このところ静岡に行く機会が多く、夕方所用を済ませたあと、顔見知り
のメンバーで駅南口の居酒屋に集まり飲み会(女2、男3)。地元放送局、
県庁、建築設計事務所と働く場所は皆ばらばらで、5人の共通点は“酒”
と“話好き”。 彼らと知り合う前は、県庁所在地は単に会議や講演会で
出張の街でしたが、「クジラの刺身」で始まり県内産の野菜を使った料理、
1人1本限定の串カツ、好みの日本酒を飲みながら年末恒例「大忘年会」
の話に。 とにかく飲んで食べて話すことが“ただただ楽しい会食”でした。
◇先日、下北沢の小劇場の座席指定で最前列の左端の席に座ったとき、
真後ろの席に中学時代の同級生が“当たり前”のようにいて、フツーなら
なぜ京都在住の彼女がそこにいるのか驚くべきことなんです(笑)今まで
彼女の「突然の行動」には何度もビックリさせられ、終演後は、三人目の
お孫さんの“お宮参り”が翌日あるため、京都に戻る彼女と新宿駅で別れ
ましたが、今年2月、ご主人(能楽師)の行きつけの祇園にある割烹店で
京料理をご馳走になって以来の再会。もう彼女とも40年の付き合いです。
【コンサート】
■ヤマハ ジャズ フェスティバル(11/10/23 アクトシティ浜松大ホール)
今回の目玉は、1部の“the MOST”と共演、3部のピアニスト小曽根真が
率いる14人編成ビッグバンド“No Name Horses”と共演したトロンボーン
奏者ワイクリフ・ゴードンの演奏と“歌”でした。 トロンボーンという楽器の
豊かな表現力をハイテク技巧で披露し、サッチモのような味のある歌声。
大坂昌彦(the MOST)のドラム、エリック宮城のポケット・トランペットや、
小曽根真の編曲による『Rhapsody in Blue』(G・ガーシュウィン作)など、
ビッグバンドならではの音量とアンサンブルが楽しめるコンサートでした。
http://www.yamaha.co.jp/event/hjw/2011/01/
【映画】
■カウボーイ&エイリアン <原題 Cowboys & Aliens>(★★☆)
1873年のアリゾナを舞台にしたSF西部劇。 記憶喪失となったお尋ね者
(ダニエル・クレイグ)が村を支配するボス(ハリソン・フォード)と協力して
宇宙人に立ち向かう荒唐無稽な話。 なぜ村人たちを人質にするのか?
が説明不足で、アパッチと強盗団を引き連れて、ヤリとライフル・拳銃で
エイリアンたちと戦うことに無理があります。 CGを駆使した映像は迫力
満点ですが人間関係の描き方がまずく、手短にまとめたラストは今イチ。
http://www.cinematoday.jp/movie/T0010068
■スマグラー SMUGGLER (★★★)
役者志望で気弱なフリーター(妻夫木聡)を主人公にした話なんですが、
中国マフィアの殺し屋「背骨」(安藤政信)の存在感が他を圧倒しており、
本格的な中国語会話と鍛え抜かれた体とヌンチャク殺法がお見事です。
運び屋(永瀬正敏)と手配師(松雪泰子)、ヤクザ(高嶋政宏)と組長の
情婦(満島ひかり)の4人が、エキセントリックとしか言いようのない変な
役柄。「悪人」のような“妻夫木主演”を期待すると肩すかしとなります。
http://www.cinemacafe.net/movies/cgi/23369/
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/55/62/6e46f7c88a8be37f464838a4af973a04.jpg)
■真夜中のカーボーイ <原題 Midnight Cowboy>(★★★★)
高校時代、名画座で見た1969年製作、ダスティン・ホフマンの出世作と
なった作品。テキサスから来た勘違い男(J・ボイト=A・ジョリーの実父)
とチビで脚の悪い詐欺師(D・ホフマン)の奇妙な友情を描いた物語です。
中高年のずるがしこさと若者の無知と無鉄砲さ、チビとデカ、病気と健康、
金持ちと貧乏、ニューヨークの冬と温暖なマイアミ、現実と夢とどこまでも
コントラストにこだわり、この映画に出てくる男は皆、“病的で”不健康な
妄想を持ち続け、ラストの救いのない結末(出口無し)を暗示しています。
http://asa10.eiga.com/2011/series2/cinema/194.html
【Book、新書】
■和田秀樹 「『思考の老化』をどう防ぐか」(PHP新書、11/09/29 ★★★)
「思考の老化」は、脳の“前頭葉”の衰えからくるもので、今までの経験
による決めつけや、頑固になったという自覚がないまま、従来の踏襲で
OK としてしまう症状で、状況が悪化しても何の疑問も持たないタイプと
のこと。 常に物事に好奇心をもち、「変化を嫌わないこと」が老化を防ぐ
方策ですが、いつも全方位にアンテナをはり様々なことに「興味を持つ」
のは、それはそれで結構疲れることですよね(笑) ある年代以上の人
はインプットよりアウトプット(発表)が必要なのは、重々承知しています。
http://www.php.co.jp/books/detail.php?isbn=978-4-569-79932-2
■中川恵一 「がんで死なない生き方」(光文社新書、11/09/20 ★★★★)
2人に1人ががんになり、3人に1人ががんで亡くなる日本。“国民病”とも
いえるがん細胞の仕組みと予防と検診のススメに触れ、その治療法は、
「手術」「放射線治療」「化学療法」の3つしかない点です。後半の有名人
(菅原文太、桑田佳祐他)とがんのコラムと、同僚である7名の専門医に
聞いた調査(食事・運動・保険)が面白く、「生命保険は営利目的の商品
なので・・・おそらく、支払う保険料よりも貯金のほうが安くすむはず」(笑)
セカンドオピニオンの重要性から「緩和ケア」まで分かりやすい文章です。
http://www.kobunsha.com/shelf/book/isbn/9784334036409
【オマケ、今週の気になった言葉】
■最近の災害心理学では、災害発生後の数日後から 6か月あたりまで
を「ハネムーン期」と呼んでいる。 (by 香山リカ、精神科医)
http://www.nikkeibp.co.jp/article/column/20110927/285307/?ST=rebuild
最初の半年は「劇的な災害体験を共有し生き延びたことで、被災者同士
が強い連帯感で結ばれ、被災地は全体として温かいムードに包まれる」
ケースが多いことからの命名。そして、目の前の現実と被災者の中でも
格差(就職 or 失業、家族・持ち家の有無他)が明らかになり、気持ちが
落ち込む「幻滅期」に、今まさに被災地のひとが突入していると指摘して
います。 「みんなで力を合わせる」連帯から、「自分と違う立場の人には
分かってもらえない」という疎外感への移行。 がれきの撤去と町の復興
は明るい話題ですが、被災者一人ひとりの“心の再建”は一朝一夕では
できず、これから数ヶ月、人によっては数年間かかるかもしれませんね。
では。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/73/8e/b8710e61177e036223e3faf3619c1e5a.jpg)