ほぼ週刊イケヤ新聞ブログ版

コピーライター・ミュージシャン池谷恵司の公式ブログです。
私的メールマガジン「ほぼ週刊イケヤ新聞」のブログ版です。

ジャズトランペッター原朋直 語録「インプロビゼーションとはメロディをディベロップすること」

2006年09月30日 01時12分04秒 | 原朋直トランペットレッスン講義ノート
ジャズトランペットを、ヤマハの銀座アネックスで習っています。先生は若手ジャズトランペッターの原朋直先生です。技術的なこと、理論的なことをどんどんたたき込んでくれるのですが、その合間に時々、音楽の本質的なこと、インプロビゼーションの本質的なことを、ポロリと言ってくれます。これがまた、心に染みる言いお言葉であることが多いのですよ。

自分への備忘録も兼ねて、原朋直先生のお言葉を語録として掲載していきたいと考えています。さて、今回はインプロビゼーションとは何か、という本質について、サラリとお話ししています。こうやって録音テープからテープ起こしをするとこの話がいかに重要で示唆に富むサジェスチョンであるかがわかります。

こういうことを聞き逃してしまってはいけないなー。

以下が原語録です。

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「インプロビゼーションとはメロディをディベロップすること」

レッスンで、コード、モーダルインターチェンジだ、ドミナントだ、セカンダリトミナントだと皆さんをガンジガラメにして言うのも何なんですけど、僕が一番最初のレッスンで言ったとおり、メロディをディベロップすること、ディベロップさせることが、我々の本来の仕事、やることですから、それを後ろで伴奏しているリズムセクションの人たちに言葉で伝えて、それをお化粧してもらうっていうのが、聴いている人に聞こえるんですね。

ソロだけを聴いている人は、もしトランペットのソロしか聴いていない人はトランペットの勉強をしている人だったりして、あとは普通はそういうふうには聴きませんから。

もうオルタードまで理解をしたら、あとは滑らかできるようになるしかない。ビーバップではここまでしかないです。
もちろんビーバップよりアドバンスな音楽はいっぱいあって、この教室でもこれからいっぱいやるのですが、ビーバップの世界の言葉遣いでは、ここまで理解して使いこなせれば、ビーバップは全てです。

ビーバップだろうがもっとモダンな音楽だろうが、モチーフディベロップメントするということには全く変わらないので。ただそれが解釈がもっと大きくなったり、乱暴になったり自分で勝手に解釈を変えたりということになるだけで。やっていることはメロディが発展することです。

メロディが発展しているさま、ってのはみなさん、うまくいっているのは聴けば分かると思います。優れた音楽に聞こえるし、癒されたり元気が出たりとかすると思うんですけど。
コツとしては、自分一人のプレイが音楽になっているのではない、ということを自覚することですね。自分のソロがうまくいったら喜んで、うまくいかなかったら悲しむ、というようなことにならないように。どうしてかっていうと、それは音楽として周りに伝わっていないからです。

綺麗なタイミングでコンビネーション・オブ・ディミニッシュが決まっても、お客さんは「イェー」って絶対に喜ばないです。リズムセクションがそれにちゃんと反応して、それに化粧してくれてかっこよく仕上げてくれたのをお客さんが聴いているので、決してソリストの手柄にならない、それを自覚する、というのがヒントの一つ。

もうひとつのヒントはジャズが分からない人が聴いて意味が分かるように吹くというのがヒントの一つです。これは作曲(アドリブ)の原則だと思うんですけど、もちろん最初っから難しい音楽を作るって言うコンセプトでダイアトニックをメージャーとかマイナーにしないでフリージアンとか、ドミナントがいないような変ちくりんなモードでつくって、最初からわかんない曲を作るってのは別だけど、わかんないソロってのは良くないソロだと思います。

未就学児童でも感性が優れているとコンディミ吹いてもわかると思います。コンディミってのはわかんないと思うけど、着地したのはちゃんと分かるしコンディミが変ちくりんなことだとは思わないと思います。

さ、そんなこんなありながら、There will never be another youをコンディミを使ってやってみましょう。


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原朋直(tp), 緑川英徳(as), 吉田桂一(p), 上村信(b), 井川晃(ds)
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吉田拓郎と中島みゆきの2ショットには驚いて、そして感動した!

2006年09月26日 16時00分35秒 | CD&コンサートレビュー
つま恋で先週末行われた吉田拓郎とかぐや姫のコンサート。
行けなかったんだが、素晴らしい話を聞いた。
吉田拓郎のステージに1曲だけサプライズで中島みゆきが出演したそうだ。
そこで歌われたのが「永遠の嘘をついてくれ」という曲。
中島みゆきは一言もMCすることなく、この曲のイントロで出てきて、
エンディングの前に去っていった。

会社の先輩のKさんに聞いた話だが、この曲は中島みゆきが
吉田拓郎に贈った曲らしい。しかも、吉田拓郎が最近のように元気がなかった頃、
もう自分はダメだ、というような言動を繰り返していて、
拓郎ファンである明石家さんまにむかって「あの頃の歌はぜんぶ嘘だよ」と
テレビで言ったらしい。それを見ていた中島みゆきが
(たぶんデビュー前には拓郎に憧れていたのだろう)思わず書いた、
という逸話のある曲なのだそうだ。
そしてその後、拓郎はまた創造力をとりもどしたらしい。

その話を聞いてからYOU Tubeでつま恋での拓郎とみゆきの動画を見たら、
不覚にも涙が溢れてきた。中島みゆきが拓郎を見るときの笑顔は、
菩薩のように見えた。それにしても女王のようだ。すごいカリスマ性だな。

商業音楽、ポップスという土俵で、ちゃんと商業性をもちながら、
音楽を通じて、人を励ましたり、元気を出させたできる。
自分の憧れだった人にエールを送ったり、奮起させたりできる。
人生を変える力を持ったメッセージを送ることができる。
ジョン・レノンも、ボブ・ディランも、もちろん拓郎や中島みゆきも。
これはもちろん天才のなせるワザではあるが、ロックやフォークという音楽に
そういう力があることを、いまもあることを信じることができて
僕は幸福です。

You tubeでの拓郎&中島みゆきの動画はこちら






永遠の嘘をついてくれ 詞曲/中島美雪 


ニューヨークは粉雪の中らしい
成田からの便はまだまにあうだろうか
片っぱしから友達に借りまくれば
けっして行けない場所でもないだろうニューヨークぐらい

なのに永遠の嘘を聞きたくて 今日もまだこの街で酔っている
永遠の嘘を聞きたくて 今はまだ二人とも旅の途中だと
君よ永遠の嘘をついてくれ いつまでもたねあかしをしないでくれ
永遠の嘘をついてくれ なにもかも愛ゆえのことだったと言ってくれ


この国を見限ってやるのは俺のほうだと
追われながらほざいた友からの手紙には
上海の裏町で病んでいると
見知らぬ誰かの下手な代筆文字
なのに永遠の嘘をつきたくて 探しには来るなと結んでいる
永遠の嘘をつきたくて 今はまだ僕たちは旅の途中だと

君よ永遠の嘘をついてくれ いつまでもたねあかしをしないでくれ
永遠の嘘をついてくれ 一度は夢を見せてくれた君じゃないか

傷ついた獣たちは最後の力で牙をむく
放っておいてくれと最後の力で嘘をつく
嘘をつけ永遠のさよならのかわりに
やりきれない事実のかわりに
たとえくり返し何故と尋ねても 振り払え風のようにあざやかに
人はみな 望む答だけを聞けるまで尋ね続けてしまうものだから

君よ永遠の嘘をついてくれ いつまでもたねあかしをしないでくれ
永遠の嘘をついてくれ  出会わなければよかった人などないと笑ってくれ

君よ永遠の嘘をついてくれ いつまでもたねあかしをしないでくれ
永遠の嘘をついてくれ  出会わなければよかった人などないと笑ってくれ



クリエイティブということ

2006年09月26日 01時00分23秒 | BAND
昨日のブログに書いたベースを弾いた話ですが、これはイラストレーターの佐々木悟郎さんに誘われた話でした。

佐々木悟郎さんはイラストレーターとして日本を代表するような方なんですが、実はポプコンで本線に出るぐらい音楽が好きで、しかも作曲が好き。オリジナルもすでに何曲もストックしているそうです。それを録音してみたり、ライブをやってみるのにバンドがほしい、で、まずはミニマムで、佐々木さんのギターに、ベースとドラムということになり、ドラムはとても素晴らしいドラマーの某Nさんがいるんで、必然的に僕はベースになった。

ベースってのは勿論嫌いではなく、むしろ積極的に好きな楽器ではあった。中学時代ギターを初めて間もない頃真面目にベースへの転向も考えたことがあった。でも今思うと、人柄的にベースがメインというのは無理だな。オレみたいなお調子者でおちょこちょいなヤツは基本はインプロバイザーだろう。ギターやラッパが最終楽器ってのは腑に落ちるところだ。

とはいえ、ベースは楽しい、でもベースは難しい。いきなりロン・カーターが弾いているフィービー・スノウの曲などを初見で弾かされているが、もちろん弾けなかったが、オリジナルを後で聞かせてもらって言い曲だと感服した次第だ。


本論からずれました。佐々木悟郎さんっていう方は、やっぱり凄いなと、アーティストとして。というのも日常のちょっとしたことに、クリエイティブということが詰まっていて、つまり普通にしていてもクリエイティブにしてしまう。たとえば写真は、GOROS(佐々木悟郎バンド)で練習するオリジナル曲をCDに焼いてくれたんだが、そのときに瞬時にジャケットを作ってしまう。白い紙ジャケにPhotoコラージュ+イラストと書き文字で。これがまるで魚屋が魚を新聞紙に包むような手慣れた、淀みないスピードで仕上げられていくのだ。クリエイティブってことが、飯を食うぐらいに自然になってる。やっぱり本物のアーティストってのは凄いです。

ジャケットは白い何も書いていないボール紙のいわゆる紙ジャケものがディスク・ユニオンなどで打っている物があるそうだ。こんど買って自分でも真似してやってみよう。

佐々木悟郎さんという方は、こんな方です。この取材で出会いました。


数十年ぶりにベースでバンド練習した

2006年09月24日 06時04分14秒 | BAND

大学時代にサークルの先輩のバンド(伝説のバンド「新世界」だったわけだが)でベースを弾いて以来、ベースをまともに弾いていなかったのだが、いきがかりじょうあるバンドでベースを弾くことになった。

ちゃんとしたスタジオで、でかいベースアンプでベースを鳴らすのはたぶん数十年ぶり。エレキギターなら毎週羅風で練習スタジオに入っているのだが、ベースだけ持って練習スタジオにはいるとなると、これは緊張する。しかも買ったばかりの勝手の分からない5弦ベースである。

ま、練習では案の定、ボロボロで上手に弾けなかったんだが、楽しかった。何より最近音楽を聴いているとベースに耳が行くのが、大きな収穫。そして羅風のベーシスト岩打のベースの良さが、これまた身に染みる。まだまだ練習させていただきます。岩ちゃん、読んでる? お世辞じゃありません。

ところで、この一つ前の記事ですが羅風のライブ、よろしかったらぜひ。こちらは本職の、ギターとラッパです。

僕が参加しているロックバンド羅風のライブ吉祥寺曼荼羅10月11日(水)

2006年09月22日 20時01分14秒 | BAND

僕が参加しているロックバンド羅風が、久々のライブにライブをやります。

羅風としては一年ぶりぐらい。しかも僕は昨年1年間バンドをお休みしたので、僕は二年ぶりの羅風のステージです。昨年の羅風のライブは客席で見ていて、なんというか、うれしいやら寂しいやら複雑でした。羅風のメンバーとしてまた演奏することができて、とても嬉しいです。

今回はオリジナル中心だったいままでとちょっと趣向を変えて、カバー曲中心でお送りします。オヤジやマダムを泣かせる、あの曲、この曲、もちろんオリジナルも交えつつ、涙あり笑いありのステージをお送りします。最近ワザに磨きを掛けているラッパ(フリューゲルホルン)もご披露しましょう。万障お繰り合わせの上、ぜひ遊びにいらしてください。終わった後はもちろん打ち上げが予想されます。

場所はホームグラウンドである吉祥寺の曼荼羅というライブハウスです。
アクセスや対バンの情報などは、こちらの曼荼羅のHPをご覧ください。

かまたまうどんを、ゲソ天で

2006年09月19日 23時27分38秒 | 一食入魂&つけ麺ジャンキーズ
映画「UDON」を観た後、まんまと食べてしまったのが、はなまるの「かまたま」うどんである。釜揚げうどんに生玉子をのせ、ちょっと醤油をかけてかきまぜる。ややカルボナーラ的ニュアンスになる。こしのあるウドンを丸ごと楽しめておいしかった。具はおおきめのゲソ天であって、これはアツアツの饂飩を食べるときの箸休めだ。ああ、これを讃岐で食べたらさぞうまかろう。
あー、また食べ物の話を書いてしまった。低炭水化物ダイエットを僕に協力に勧めてくれるNさんにまた怒られます。ごめんなさい。

ウディ・アレンの新作「マッチポイント」を観た<★★★★☆>

2006年09月18日 16時42分22秒 | 映画レビュー
『マッチポイント』
[監][脚]ウディ・アレン 
[出]ジョナサン・リース・マイヤーズ  スカーレット・ヨハンソン マシュー・グード エミリー・モーティマー 
[制作データ] 2005英/アスミック・エース
[上映時間] 124分・PG-12


久々にウディ・アレンの映画を観ました。高校時代にアニー・ホールを観ていたく感動したんですが、その後も「カイロの紫のバラ」や「ハンナとその姉妹」そして、「おとなを、休む日」でもとりあげた「ギター弾きの恋」など、いい映画をたくさん作っています。そうだ、「おいしい生活」のCMでもおなじみだったですよね。

彼の新作が『マッチポイント』。いままでの映画はほとんどが彼のホームタウンであるNYが舞台だったのですが、今回はロンドンが舞台。音楽もオペラと、いままでのウディ・アレンの作品とはずいぶんタッチが違うのですが、やはりひとひねり効いたストーリーの展開、そして素敵な女優を使ってるあたりは、さすがウディ・アレンです。アニー・ホールではダイアン・キートン、ハンナとその姉妹ではミア・ファーローと素晴らしい女優さんを使ってましたが、今回はいま最もセクシーな女優と言われているスカーレット・ヨハンセンを使ってます。これは素晴らしいとしかいいようのない。もうピチピチではち切れそうです。とくに最初に主人公と出会うシーンの美しさは絶品。そのあともストーリーのなかで彼女の美しさは賛美されており、この映像はウディ・アレンの彼女に対する賞賛と考えていいだろうな。実に美しくセクシーに描かれている。主役のジョナサン・リース・マイヤーズというアイルランド出身の役者さんもいい演技だ。若手有望株のようで、ミッションインポシブルIIIにも出ていたな。そちらはたいした役ではなかったが。

ストーリーは、上流階級とそこにのし上がる若者、美女というキャスティングのなかで自然に、無理なく話が進むわけですが、後半はだんだん息苦しくなる。そして最後にはある飛躍があり、そして絶妙としか言いようのないラストシーンがる。さすがに素晴らしい脚本だ。特にラストシーンには、深い、深い人生に対する洞察と滋味、そして含蓄があるとおもう。この映画はまさに大人の映画だね。

そしてこの映画を彩るロンドンの街並みとオペラの音楽も素晴らしい。音楽についてはどうやら幻の天才歌手であるエンリコ・カルーソというひとの音源を使っているようなんだが、古い録音ながら実にいいです。ビゼーやベルディ、ロッシーニなどのオペラだそうですが、近々サントラを買いに行こうと思ってます。

それにしても浮気とか二股はいかんね。嘘に嘘を重ねていくうちに、にっちもさっちもいかなくなって悲劇的なことになってしまう。観ているだけで息苦しくなる。お互い気をつけましょう。お互いに浮気、ならいいのかもしれないけどねぇ。

エンリコ・カルーソ
というひとはこういう人だそうです。知らなかったけどこれから聴いてみよう。

映画「マッチポイント」のホームページはこちら。予告編などが観られます。

「おとなを、休む日」の「映画を、楽しむ日」でとりあげた
ウディ・アレン監督の名作「ギター弾きの恋」はこちらから



以下がwebからの紹介です。--------------------------------------------------
名匠ウディ・アレンがスカーレット・ヨハンソンをヒロインに迎えたラブ・サスペンス。大富豪令嬢の妻とセクシーな愛人の間を行き来する青年の運命を皮肉たっぷりに描く。
テニス・インストラクターのクリスが上流階級の青年トムと意気投合し、彼の妹クロエと結婚。なにもかもが順調なクリスだったが、トムの婚約者である官能的な米国人女性ノラとの情事におぼれていく。




西荻のモグモグはおいしいハム屋さん

2006年09月16日 06時41分49秒 | 一食入魂&つけ麺ジャンキーズ
自転車でたまに出かけるのが、JR西荻窪駅の北口の近くにあるモグモグというハム屋さん。いつも目移りしてしまうほどいろんなハムやソーセージがあって、買いすぎてしまうんだが、どれも美味しい。注文してからお店の人が切ってくれるんだが、ベーコンあたり、その厚さがちょっと厚めの絶妙な感じで、焼くと旨いんだ、これが。

西荻は不思議な街だな。高円寺、阿佐ヶ谷、荻窪は似たラインを感じる街だけど、そことは明らかに異質。そして隣は吉祥寺だし。

こけしという洋菓子屋と洋食・喫茶の店も好きです。

そういえば昨日雑誌のターザンで読んだんですが、非アルコール性脂肪肝はNASHといって、けっこうまずいみたいですね。肝硬変→肝臓ガンへと進行することもあるとか。糖分を控えて痩せないとね。

ここでそんな話を読みました。




スタンダードを聴く楽しみ、The Nearness Of Youはノラ・ジョーンズがいい

2006年09月15日 16時49分11秒 | CD&コンサートレビュー
曲名:『The Nearness of You』
アルバムタイトル:『ノラ・ジョーンズ~カム・アウェイ・ウィズ・ミー』
東芝EMITOCP-66001

最近フリューゲルホルン(ちょっと小さいトランペットのような楽器です)をはじめました。ヤマハ銀座アネックスで習っているのですが、これがまぁ厳しくも楽しいわけで、休日ともなるとヤマハサイレントブラスを活用して、家で練習しています。中学・高校時代はブラスバンドでトランペットを吹いていたのですが、そういえば当時、夜、家で練習していたら近所から怒鳴り込まれました。当たり前です。ヘタで、しかもでかい音だったわけですから。サイレントブラスができて、ラッパ吹きにとっていい時代になりました。

それにしても「楽器をはじめた」という話は、恥ずかしがらずになるべく人に言うものですね、僕はみんなに話していたおかげで、とある知り合いの方から、素敵なボーカル入りの4管のジャズのスモールコンボに誘ってもらいました。ここのところ何回か練習してますが、これがまた楽しい。汗をかきつつ、恥をかきつつ、ソロを吹く、これこそが上達の近道。レッスンとはひと味違った勉強になってます。

そのコンボのレパートリーで、今まで気づかなかったいい曲を発見しました。それが今回のお題の『The Nearness of You』です。バラードなんですが、実際に演奏してみると、いっそう心にしみる素晴らしい曲でありました。で、The Nearness of Youを自分の手持ちのCDから探してみると、実はいろいろありました。ボーカルの大御所のエラ・フィッツジェラルド、ヘレン・メリル、フランク・シナトラ。面白いところではザ・ローリング・ストーンズの最近のライブ盤『Live Licks』にキース・リチャーズの歌で録音されていて驚きました。

そんな中で一番良かったのが、今回リコメンドするノラ・ジョーンズがグラミー賞を受賞したアルバム『ノラ・ジョーンズ~カム・アウェイ・ウィズ・ミー』でありました。このアルバムにThe Nearness of Youが入っていたなんて、何度も聴いたアルバムですが、気づかなかったなー。ピアノの弾き語りの実にシンプルな演奏なんですが、個人的にはエラやシナトラより、こっちの方がいいです。

大ヒットしたCDなので、たぶんお持ちの方も多いと思います。The Nearness of Youを、ぜひもう一度聴いてみてはいかがでしょうか。実にいい味出しています。

ノラ・ジョーンズのアルバムの情報はこちらです。
http://mmag.yamaha.co.jp/link/trace_mail.j?key=160221-2-2

ヤマハサイレントブラスの情報はこちらにあります。



僕が編集長をしているヤマハのwebマガジン「おとなを、休む日」に掲載の「レッスンを、楽しむ日」、ジャズトランペットのレッスンはこちらにあります。

最近アコースティックベースを持っている人をよく見るがあれはカッコイイ

2006年09月13日 22時17分22秒 | Photo&エッセイ
ベースの話のついでですが、最近電車や道でアコースティックベースを持っている人が多いと思わない? 特に若い人で。この写真は女性だったよ。かっこいいー。持ち運びが大変だとは思うけど、あれはかっこいいよねー。世の中ジャズがはやっているのか、はたまたオーケストラが流行っているのか。たぶんジャズだよなー。
ロン・カーターがベースをもってニューヨークの路地を歩いている写真があって、それがえらいかっこいいけど、女の子が自分よりおっきなベースをコロコロ頃がしているのも、かわいカッコイイ気がするけどな。

そういえば、先日ラッパで参加しているスモールコンボで、アコースティックベースが入って練習した。この方は某S印刷の御大だが、実によく歌う素晴らしいベースを弾く方で、僕は多分生まれて初めてアコースティックベース入りでジャズを演奏した。これは気持ちいいです、ほんとに。エレベも好きだけど、アコベはいいよね。特にジャズはアコベが入るとグッとかっこよくなるような気がします。ああ、ラッパの練習をしなくちゃね。今度僕が参加しているロックバンド羅風のライブが10月に予定されてますが、そこでも一曲ラッパを吹く予定。もはやギターより真剣かも……。

俺が5弦ベースを買うとは夢にも思わなかったぜ。人生わからないものです

2006年09月12日 23時42分04秒 | Photo&エッセイ
世の中で一番楽しいことは、バンドだけど、二番目に楽しいのは楽器を買うことでは無かろうか、このブログを読んでいる諸氏!

最近バンドに誘われることが多くて嬉しい限りなんだが、なぜかあるバンドではエレキ、あるバンドではトランペット、あるバンドではベースである。エレキとラッパは、まあどっちも一生懸命やっているわけですが、ベースってのは、なんつーか、大学時代に早稲田大学ロッククライミングというサークルが誇る「新世界」というバンドで、敷島さんの後釜でベースを弾いたことがあるくらいの経験しかない。そういえば新世界というバンドではじめて吉祥寺のマンダラに出たんだなーと感慨。それがいまではメインでやっているロックバンド「羅風」のホームグラウンドになっている。

話を戻すと、ベース。もはや持ってないのに誘われた。最初は人に借りて弾いたのだが、どーもしっくりこない。で、やっぱり入手しようかと思った、ただ残念ながら自宅は狭く台数が増やせないのもあって、使っていないギター(でもいいギターですよ)を下取りに出すことにした。フェンダーを生んだレオ・フェンダー氏が晩年に盟友と設立したG&Lというメーカーのアサットというギター(テレタイプでP90みたいなピックアップがついている)を手放すことにした。とても素敵なフライトケース付きだったので残念だ。

で、仕事の絡みもありヤマハのベースを探した。なかなか売っていないのね。なぜか秋葉原にあったが、下取りの関係上お茶の水で購入することにした。買ったベースはなぜか5弦。ギタリストなのでヤマハのBBというベースのトーンはゴリゴリしていて好みだった。もちろん4弦を買うつもりだったのだが、どうせギタリストなので、まともなベースは弾けない、まずメンタリティが違う。それに王道のようなベースは弾けないのだから、面白い方がいい。単純だが、弦は多い方が和音とか出しやすいし、めちゃめちゃ低い音ってのも、なんだが楽しそうだ。なにより通常の4弦めの弦(E弦)が、なぜか5弦ベースのほうが弾きやすいし、めちゃくちゃ低いという感じにも思えなくなってくる。これは面白いし、なにか斬新なことができるかも、とどんどん夢が拡がって、気がついたら5弦ベースが我がモノになっていた。

とはいえここのところ徹夜の忙しさなので、めったに弾くことはできず、ときどき触れる程度、4弦もまともに弾けないので、5弦となるとますます弾けない。でもそのくらい不自由な方が、いいかもね。ペラペラ弾けるとその楽器をなめちゃうから。

それにしても、俺が5弦ベースを買うとは夢にも思わなかったぜ。人生わからないものです。

さて、以下が下取りに出したG&Lのアサットと、素敵なフライトケースです。
プロやハイアマチュアは、本体にも凝るけどケースにも凝るんだよね。
カメラマンもそうだと聴きました。


UDONに出てくる小西真奈美みたいにカワイイライターはちょっといないでしょ。

2006年09月10日 02時48分08秒 | 映画レビュー
『UDON』
[監]本広克行 
[出]ユースケ・サンタマリア、小西真奈美、トータス松本、
  鈴木京香、小日向文世 

映画好きな私ですが、夏休み中は正直言って
なかなか見たい映画が見つかりませんでした。というのも、夏休みは
スクリーンの半分ぐらいが子供向けの映画に占領されてしまっているからです。
もちろん子供が映画を見るのは大変素晴らしいことなのですが……
(どうしてもその期間、おとな好みの映画は少なくなってしまうんだよな)。
毎年夏の高校野球の間ホームグランドの甲子園が使えず苦戦する
タイガースのような心境です。

じゃあ今回ご紹介するこの『UDON』が、果たしておとな好みかというと
そこはちょっと微妙ですが、取り上げた素材がとても面白いという点と、
この映画を見たら帰りに必ずウドンが食べたくなる、という点で
ぜひ見ていただきたい映画ですね。もちろん僕も食べました。
僕が映画を見てそこに映っていたものが食べたくなった、というのは、
伊丹十三監督の「タンポポ」以来だな。ああ、あのオムライスは今でも
時々夢に見ます……。

さて、香川県のウドンが抜群に旨い、という話は聞いていたのですが
ほんとうに普通の民家のような店がいっぱいあって、
そこでウドンがひと玉100円以下で食べられて、
薬味のネギは畑で自分でとってくる、なんてシステムが
本当に現存するとは思いませんでした。
たぶんこの映画に出てくるそんな店は、現地のロケで撮った本物でしょう。
僕は残念ながら香川でウドンを食べたことはないのですが
ぜひ食べてみたいものです。その時は釜玉のゲソ天入りにします。
(ちなみに釜玉とは釜揚げのウドンに生卵を
 入れたもので、醤油を一回しして混ぜて食べます)

これから見る方のために細かい筋の説明は出来ないのですが、
この映画で痛感したのが、「料理とは幸福を売る商売なんだな」ということ。
劇中、挫折したコメディアンの息子に、毎日ウドンを作り続けてきた父親が
確か、こんなことをいいます。
「人を笑わすなんてことは簡単や。うまいウドンを喰わせれば一発や」
これはまさにそうで、僕は「おとなを、休む日」の「料理を、楽しむ日」で
シェフと会話することがありますが、ほとんどのシェフにとって
「料理が楽しい理由」とは、お客さんの笑顔が見られるから、と言います。
料理とは、単なるエネルギーの補給ではなく、それ自体がとても幸せな
エンターテイメントなんでしょう。
劇中、給食でウドンを食べる子供の映像を見て、そのことがよく分かりました。
食事をする子供の笑顔は、演技ではなく、まさに本当の笑顔でした。

ただし、この映画にも難点があって、ウドンだけにちょっと長い。
テーマが多すぎて冗長な部分があります。冷水でビシッと締めないとね。
それからユースケ・サンタマリアやトータス松本など、キャストは
バツグンに面白い。そしてヒロインの小西真奈美ちゃんはけなげに好演していて
ほんとうに美人でカワイイのですが、
あえて身の危険を顧みず発言すれば、
「あーんなに素直で美人でかわいらしいライターは、フツーいないですよ」

あー、さてと。周囲に不穏な空気が流れてますので、これにて退却だ―。


今回は5点満点で3点です。もうちょっとあげてもいいですけどね。
<★★★☆☆>


映画『UDON』公式サイトはこちら
http://www.udon.vc/movie/index.html

「おとなを、休む日」の「料理を、楽しむ日」のインデックスはこちら
http://www.holiday.yamaha.co.jp/concierge/cuisine/index.html

自転車のサドルはこんなことになってるんです

2006年09月07日 04時38分38秒 | 自転車のはなし
母親の病気と手術についての説明を医師に聞きくために、実家に来ています。しばらくは実家と東京を行ったり来たりすることになりそうだ。

どうでもいいネタですが、自転車が好きな人なら誰でも知っていて、普通の人は全然知らないこと。自転車のサドルはこんな風に売っているんです。知らなかったでしょ。高いサドルだと5万円とか、もっとするのもある。安くても数千円から一万円くらい。また不思議なことに高ければいいというモノではなく、すべてそのひとのお尻にフィットするか、その人のこぎかたに合っているか、その人のライディングフォームにマッチしているか、何のために走るのか(レースに勝つためなのか、快適に走るためなのか、何時間ぐらい走るのか)耐久性はどのくらい必要なのか(1レースもてばいいのか、ワンシーズンもてばいいのか、何年も使いたいのか)などさまざまな要素が交錯する。素材もクラシカルな革(一枚革)から、新素材のジェル入り、または全てカーボン製とか、ホワイトカーボンとか、すべて金属製でスカンジウム製とか。紙のように薄くて堅くて、おっそろしく軽いものもある。友人はフィジークの「アリオネ」というサドルを使っているが良さそうだった。比較的リーズナブルなタイプのものだが、それでも2万円近くだろうか。自転車って、自分の人力で動くだけに、パーツをちょっと換えるだけで結構劇的に変化する。だから、面白いんだが、ついつい金を使ってしまう趣味なのね。ま、そこが楽しんだがね。でも冒頭の理由でしばらく自転車屋に遊びに行く時間が取れなさそうなのが残念なところだ。



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うなぎの白焼きはツウのチョイス

2006年09月05日 23時13分33秒 | 一食入魂&つけ麺ジャンキーズ
忙しいのでほぼ写真だけ。
ちょっとだけ説明しておこうかな。これは鰻弁当で前掲のコスタ浜松の白焼き。

うなぎの白焼きを山葵醤油で食すのは、ツウの食べ方ではないだろうか。僕は幼児味覚なので甘い蒲焼きが好きだが、白焼きも美味しいと思う。山葵は多めでね。

とはいえ白焼きは、しかもちょっとセクシャルな感じがするのは、たぶん古典落語のせいだ。
たぶん「居残り佐平次」だったかな。吉原で連泊する時、二日目の昼あたりだともう鰻丼はしつこいので、白焼きあたりで茶漬けにするか、と遊女と話すシーンがあったと思う。それを思い出す。なんつーか、玄人と遊ぶ大人の味? オレには百万年ぐらい早いのかもしれんつーの。
意外と書いてしまったのは現実逃避。さ、仕事仕事。