ほぼ週刊イケヤ新聞ブログ版

コピーライター・ミュージシャン池谷恵司の公式ブログです。
私的メールマガジン「ほぼ週刊イケヤ新聞」のブログ版です。

弟の一周忌でした

2006年02月27日 21時27分12秒 | Photo&エッセイ
月日の流れるのは早いものです。弟を脳腫瘍で亡くしてからもう1年が経ちました。
痛いような寒さと抜けるような青空の下で、弟の一周忌を行いました。

あれから、僕は何を得て、何を失ったのか。
どんな喜びと悲しみを体験したのだろうか。
これから毎年、この時期にはそれを自問していこうと思います。

まだまだ生きたかったはずの弟のために、そして。
幸運なことにこの1年も元気で幸せに生きてこられた感謝を込めて。

Mr and Mrs Smith

2006年02月21日 20時49分43秒 | 映画レビュー

Mr.&Mrs.スミス<★★★☆☆>

[監]ダグ・リーマン 
[脚][出]サイモン・キンバーグ 
[出]ブラッド・ピット  アンジェリーナ・ジョリー  ビンス・ボーン アダム・ブロディ ケリー・ワシントン [制作データ] 2005米/東宝東和
[上映時間] 118分

当代切っての美男美女を揃えた「ミスター&ミセス スミス」。しかもこれが互いに秘密ながら両方とも殺しのエージェントという、スタイリッシュ(?)なお仕事なわけ。で、気がつきゃ商売敵だ、さあ大変と。

まぁ娯楽大作というヤツで、そういう意味ではブラピとアンジェリーナ・ジョリーを揃えた時点で勝利。さらにいえばポスター(素晴らしい!)広告宣伝の時点でも勝利していて、映画館に入って映画が始まる直前の時点でおおかたの勝負はついていた。

つまり、この種の映画は、ああ、みたいなーと思わせ、いつ映画に行こうか、誰と行こうか、その後何を食べようか、と楽しい想像をさせてドキドキしながらその日映画&デートに出かけるために、着ていく服に悩む。それでこの映画は、大役を果たし終えているわけだ。あとは映画で美男と美女が堪能できればいい。もちろんこの映画ではブラピはいまいちとはいえ、アンジェリーナはコスプレも含めてその美しさが堪能できる。家庭的な奥様のアンジェリーナ。殺しやでスタイリッシュなアンジェリーナ。ビジネスウーマンのアンジェリーナ。マニッシュなアンジェリーナ。SMなアンジェリーナ。セクシーでネイキットなアンジェリーナ。ラテンなアンジェリーナ。たとえようもない美しさだ。特に唇と瞳が素晴らしい。そして、この映画はそれだけの映画でもある。

いくつかの場面で名画からの明らかな引用があるところは、ちょっとしたお楽しみかも。僕が気づいたのは「明日に向かって打て」「恋人達の予感」だ。

アンジェリーナジョリーファンには満点の映画。でも映画的には<★★★☆☆>かな。正直に言おう。2度見た。アンジェリーナが好きだから。でも2度目はとても見られたものではない。通りすがりの恋と同じで、一回こっきりだから、いいんだなこれが。きっと。

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以下オフィシャルな紹介文です。

話題のカップル、ブラッド・ピット&アンジェリーナ・ジョリー共演による、全米大ヒットのアクション。甘美な結婚生活を送る夫婦が敵対する殺し屋へと転じる姿を軽快に描く。
南米で運命的な出会いを果たし、スピード結婚した建築業者のジョンとプログラマーのジェーン。2人は互いに殺し屋という裏の顔を隠したまま結婚生活を送るが、ある日、素性が発覚し殺し合うはめに!


ダイアトニックスケールとダイアトニックコード

2006年02月21日 00時47分18秒 | 原朋直トランペットレッスン講義ノート
原朋直さんのレッスン記録ノート、その2です。

復習もかねて。

●インプロビゼイションとは作曲である。
●作曲とは、メロディとチェンジを作ることである。
●チェンジとはコード進行を指す。
●1つのKeyであれば(転調しなければ)、ほとんどの曲はダイアトニックスケールとダイアトニックコードで構成される。
●一部の民族音楽、無調曲、フリージャズなどは除く。(当たり前だ)。
●ダイアトニックスケールとは、簡単に言えばドレミファソラシド。ダイアトニックコードとはドレミファソラシドに3度ずつ3つの音を加えた4voiceのコード。
●KeyがCの場合は、以下がダイアトニックスケールとダイアトニックコードである。



●ダイアトニックコードの機能には3つの機能がある。逆に言えばコードには3つの機能しかない。。繰り返すが、コードには3つの機能しかないのだ。
●3つの機能とは、トニック、ドミナント、サブドミナントである。
●トニックとは安定的。ドミナントは不安定。サブドミナントはトニック、ドミナントをそれぞれサポートする機能を持つ。
●7つのダイアトニックコードもすべて、3つの機能のいずれかを有している。



●さらに言えば同じ機能のコードであれば、コードは代理できる。(詳細は次回)

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バター焼きラーメン

2006年02月19日 05時30分30秒 | 一食入魂&つけ麺ジャンキーズ


仕事が忙しくなって残業続きになると、コンビニの弁当の晩ご飯が続くことになる。しかも平均してそれは50%以上の確率だが。

そうすると近場のコンビニの大概のジャンクな弁当の種類は制覇してしまうのだが、これは凄かった。

バター醤油焼きラーメン……。

だいたい焼きラーメンと焼きそばはどう違うのか。
しかし食べてみると、そんな疑問よりもバターしょうゆ味というしつこい味にノックアウトされる。

こ、これは、ジャンクだ。

ちなみにその日、相方のデザイナーは対抗上もっとジャンクな弁当を食べていた。なんと焼きそばとカツ丼のセットの弁当だ。
どういう組み合わせなんだ!




キックの鬼(泣)

2006年02月16日 00時37分50秒 | Photo&エッセイ
すでに旧車どころではない、古いバイクに乗っている。20年ぐらい前のバイクではないだろうか。HONDA GB500TTという単気筒のクラシックなバイクである。

前のバイクが事故で廃車になったときに機種限定で探したが見つからなかった。結局行き着けのバイク屋のにいちゃんが個人的に乗っていたのを譲ってもらったのだ。
このバイクのセル、つまりスターターが唐突に壊れた。泣きそうになった。かけられないんだエンジンが。キックがあるからいい、と人は言う。確かに古いバイクだからキックがある、キックでエンジンをかけることはできる。

だが、500CCの単気筒という、太っといシリンダーを脚で蹴るってのは、かなり重い。そしてキツイ。先日は朝、10分、寒い中眼鏡が曇るほど汗ばんでキックをし続けた。まるで神の慈悲のように、突元かかったときには泣きそうになった。キックの鬼……。

トラブルの原因はなんと大方の予想を裏切ってバッテリーではなかった。セルそのものだった。故にすぐには直らない。パーツを発注しなければならない。その間の数日間はキックの鬼だった。でも不思議なことに、キックしかダメということになると肝が据わり、落ち着いて書けるようになるのと、だんだんコツがつかめてきたこともあり、意外とキックが簡単にかかるようになった。でも必ずすぐかかるという保証はないので、やはり困ったものだった。

で修理だが、なんとセルモーターそのものはすでにホンダでもパーツがない。セルの中のあるパーツだけをかえたが、これは近いうちにまたダメになるそうで、そのときにはキックでしかかからないバイクになる、とバイク屋に宣言された。
そのとき、オレは誓うだろう。キックの鬼になると。

食事の本質とは何か

2006年02月12日 18時35分10秒 | 一食入魂&つけ麺ジャンキーズ
ことし正月4日に自転車レースに出たわけだが、いろいろいい影響が出てます。
ちなみにレースはこんな感じでした。
モテギサイクルマラソン自転車レース参戦記

で、影響を羅列すると

○通勤の自転車のスピードが、確実に速くなった。これは自分の中のあるストッパーが外れたからだろう。

○レースに出たことがある、という経験が自分の中で、非常な自信になっている。町を走る自転車乗りに対して、変な優越感がある。

ま、こんな感じなんだが、実は一番大きな影響を受けたのが、

○レースにおける食事に対する考え方だ。

自転車レースってのは、ある程度以上長い時間になると「補給食」を食べなくてはならない。なぜなら限界走行をある時間以上続けると「ハンガーノック」に襲われ失速する。これは空腹を感じる以前にエネルギー切れになり、足が止まってしまう現象だ。かのツール・ド・フランスの7連覇の偉業を成し遂げたランス・アームストロングですら、ツール中にハンガーノックに襲われたことがあるほどだ。足が止まるだけでなく、精神的も追いつめられ、記憶をなくしてしまうぐらいの現象すらあるという。

で、オレもレースで補給食を用意した。そして食べた。写真の「パワーバー」というものだ。ヌガーで、しっとりしたものだ。ぱさぱさしたものでは食べにくいし水が必要になる。しかも自転車は1gでも軽量化を徹底するので、なるべく軽く持ちやすくできている。そのあたりを考え抜かれたものだろう。

食べて実際に効果があったかどうかはわからないが、レース後1時間たった後から30分ごとに自転車に乗りながら。自転車に乗りながら食うのが、補給食の醍醐味だ。補給食は、エネルギーをどれだけ効率的に体に補給できるか、しかも自転車にのりながら、というところを徹底的に追求するものだ。ビエダーイン・ゼリーみたいなもんもある。パワーバーのゼリーだ。

先日あまっていたパワーバーを残業の時に食べて想ったのが、食事の本質とは何か、ということだ。世はグルメブーム。美味しいものだけ食べて生きていたいの。一流シェフのレストランで食べたいの。それもわかるよ、でも食事ってのは、エネルギーの補給だ。第一義的には。それを徹底的に研ぎ澄ましたものが、補給食なんだな。戦争のときの米軍の5インミールとかもそうだよな。

なんでもかんでもグルメだったりこだわったりするのが、食事ではなく、快楽を排した、超効率的な食事があってもいいと思う。それだけでは不味いけど、美味しいとか、おしゃれな食事とか、ココでしか食べられないなんとか、とかそういうものに縛られるのもオレはイヤだ。

時に美味しく楽しく、時には兵隊のように研ぎ澄ました形の食事を摂る。

そんなことをつらつら思ったりしたのもレースのお陰かな。

人生、経験したことで意味のないことはないもんだな。

ウメダ師匠、ありがとうございました。





だるまやのつけ麺

2006年02月11日 06時51分41秒 | 一食入魂&つけ麺ジャンキーズ
勤務先が表参道だった頃はよく行ったのだが、最近来ていなかった青山、骨董通り方面。今回のジャンキーズはひさびさの「だるまや」である。夜遅くても普通の飯が食べられて、飲み助ではないオレにとっては、当時便利なお店だった。最近は増えてるけどね、大戸屋とかね。以前はまだつけ麺ジャンキーではなかったので、むしろチャーハンとか普通の定食を食っていたのだが、気がつけばここにもつけ麺があるのだった。

さて、ここのつけ麺は、さすがに老舗ならではの見識があり、矜持を感じさせる。正直言って好みの方向ではなく、極めて和風でソバに近いものだ。しかし、好みをねじ伏せるだけのストレートな力がある。そして、ある意味、ここのつけ麺もとてもオリジナルで、何にも似ていないだろう。
色味が黒に近いほど濃く、醤油味の甘めなつけタレは、ざるそばの汁に似ている。ラーメンのスープのニュアンスはわずかである。麺は比較的細めでオーソドックスなものだが、ラーメンでも有名なこの店ならではの、クオリティの高さを感じさせるものだ。そして、麺の上には和風系では欠かせないもみ海苔が乗る。さらに薬味にネギとニンニクが添えられる。女性客も多いせいか、麺の量が上品すぎてオレには物足りないが、上位にランキングされるつけ麺専門店に比肩するだけの美味しさと哲学を感じさせるものだ。全体に品のいい、見識のある独自のつけ麺である。表参道、骨董道りの1本手前(表参道寄り)の路地を入ったところ。






サックス吹き比べ

2006年02月10日 07時00分58秒 | Photo&エッセイ
ひょんなことで、先日銀座のヤマハでサックスの吹き比べをした。某作家さんがサックスを買うという話を、僕が編集長をしているサイト
「おとなを、休む日」
http://www.holiday.yamaha.co.jp/
で取り上げることになったからだ。
で、吹き比べた。ザックりいうと、20万、30万、40万の3本だ。僕は別にサックスを専門に吹いたはなく、まあ#や♭のない簡単な曲ならふける程度だが、それでも違いはよく分かったねー。ビックリするほど。20万は昔のプロモデルのイメージ通り。以前はこれでも十分いい音だと思ったが、40万のものは、すごかったなー。コントローラビリティが高くて、まるで意志に反応する、という感じ、30万のものはジャズに特化していたので、非常に明るい音。どれもいいけど、40万のものは特にすばらしく、楽器ってもんは今でも現在進行形で進化してるのね、と思った。

ギターはどーでしょうか。ひょっとして退化してる? だってジミ・ヘンドリックスよりいい音を出す人っていないよねぇ。ジェフ・ベックだけが、ジミヘンに迫るとこまできてる感じだが。

よいソロとは何ですか

2006年02月09日 11時21分53秒 | Photo&エッセイ
ギターをはじめて、あるいはトランペットを吹き始めて、そーだなー、もう30年近くたつのだろうか。いまでもバンドはやっているしトランペットも復活したので、いままでアドリブでのソロ、インプロビゼイションをを何回とったのかと思うと数え切れない。

しかしインプロビゼイションっていうものは不思議なもので技術だけがあってもなんともならない。なんていうか、表現への根源的な欲求と、出たとこ勝負に対する根拠のない自信、あるいは失敗をおそれない気持ち。あるいは失敗しても傷つかない自分への信頼が必要だ。
そして、そうはいってもいままで満足がいったソロってのは、あっただろうか? 滅多にはないな。

エリック・クラプトンが雑誌のインタビューで良いソロについて言及していたので、引用します。
ちなみに写真はヤマハ渋谷店にあった、優美で綺麗なフリューゲルフォーンですが、100万円ほどします。

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エリック・クラプトンのコトバ
Playerのインタビューより

Q:よいギターソロとは何ですか。

A:そうだな、終わらせるべきだとわかっているのに、そこから抜け出す方法を見失い、同じことの連続やありきたりな表現で演奏をただ続けているのなら、それはよくないソロだ。
クリームで僕たちは見失い、ソロは長く続き、前のフレーズに戻るタイミングを忘れた。最近のクリームのギグではきちんと構成して演奏を試みたから、他の二人を困惑させることもなかったし、繰り返しから抜け出す方法も分かっていた。
よいギターソロは演奏する一つ一つの音が意味を持ち、弾きたいと感じるよりも少ない音数で演奏されるものなんだ。「常に渇望させておけ」という大げさな格言は真実を語っていると思う。演奏している時、表現したいことがあふれていても、その全部をはき出さず、少しだけに押しとどめておく。そうすると音は、よりいっそうのパワーを持つんだ。これを実現するのは可能だよ。

蔓餃苑の夜

2006年02月07日 01時25分41秒 | 一食入魂&つけ麺ジャンキーズ
ちょっと前のことですが、公認サンタクロースでもあり、芸能界の餃子王でもあらせられるパラダイス山元さんの会員制餃子専門店「蔓餃苑」に行ってきた。我が自転車の師匠であらせられる梅田師匠が、最近趣味で餃子を作る修行をしており、噂に聞く蔓餃苑にぜひ行きたいと言う話だったので、梅ちゃんとその奥方、そして私の三人で出かけたのだ。

ちなみにこの蔓餃苑はたぶん平均して二ヶ月に数日しか開かないし、当日になってから告知される。しかもテーブル一つしかない店(山元氏の事務所)なので1時間30分ぐらいの時間で最大6人ま程度しか食せない。会員は先着順で申し込むわけだが、この競争も熾烈。ということで蔓餃苑に行くのは至難の業なのだが、我が師匠梅ちゃんは本当に日頃の行いがよいのでしょう、「なんかいってみたいなー」というメールをもらってものの3日程度でその夢が実現したわけだ。
ちなみに同席した別の会員さんの女の子は、3年ごしとか5年越しとかで食べられたそうで、本当に愛おしむように餃子を食べていて、こんなに旨そうに餃子を食べる女性を初めて見た。

さて、当日のメニューは、ゼナ入り焼き餃子、ゼナキング入り焼き餃子、そして海鮮焼き餃子、さらにデザート餃子のモツアン餃子だ。梅田氏は、山元氏の餃子の焼き方を食い入るように見つめる。できあがった餃子は、やっぱりバカウマ。ゼナ入り、ゼナキング入りは前回経験済みだったが、海鮮焼き餃子は、ホタテとエビが入りまくりのプリプリで、これはコストがかかってるだろーなー、贅沢だなーという餃子だった。師匠の指摘としては、焼き加減が抜群に上手いということと、皮自体が美味しい、つまりこれはウドンと同じなのだ、ということで、確かにそうなのね。鋭いです師匠、と思った。
次にいつ行けるかは、まったくわかんないですが、また行きたいものです。



↑食い入るように厨房を見つめるウメダ師匠


↑ややウエルダンではあったが、抜群に美味しかった餃子。たぶんこれは海鮮焼きだと思う。


↑これが世にも珍しいデザート餃子である、モツアン餃子。モッツアレラとこしあんだ。



↑お願いして、かなりレア目に焼いてもらったゼナキング入り餃子。もちもちした皮の食感、のどに禁断の快感をもたらす。中毒性があるのでご注意。


「あなたもパラダイス山元さんになれる」のツール。

おけいずしのお弁当

2006年02月06日 00時57分35秒 | 一食入魂&つけ麺ジャンキーズ
最近忙しく、外で昼食をとる余裕がない。そんな時はやむなく弁当を買って食べるわけだが、夜はコンビニ弁当が避けられないことが多いので、昼は違うものを食べたいと思うわけだ。出社するときにデパ地下に寄ったり、時間がないなかで工夫を凝らしている訳なんだが、最近会社の近くで素晴らしいものを見つけた。
何かといえば、寿司屋が出しているお弁当なのだ。この寿司屋は由緒正しい「おけい寿司」という。ちゃんと東京の寿司屋の系譜にも出てくるようなところ。
で、弁当だが、なんと700円のヅケ、700円のいくらアボガド丼、500円のいなりという、超庶民的な値段なのだ。いやー、近くにあるのになかなか気づかなかったな。買いに行くと店内に案内される。仄暗い店内では寿司職人達が黙々と握っている。ここでランチは高そうだなー。
さて会社に戻りPCの前で寿司を開けて食べ始めると、これは旨いなー。本当に。さすがにヅケは技ありの旨さ。素材がいいなー。いくらアボガドどんは上品な苦さがあり、絶品。いなりは甘味が絶妙で、やや黒糖のような深みのある甘さを感じる。蜂蜜かもね。これもバランスのとれた美味しさだ。これはラッキーだな。これからもときどき寿司を買ってランチにしよう。


↑おけいずし入口。外苑西通り沿い、ビクタースタジオより1ブロック南下した通りの皇居側にあり。


↑カラスがいたずらするので、店内のみでの販売だそうです。




原朋直レッスンノート その1

2006年02月04日 19時11分00秒 | 原朋直トランペットレッスン講義ノート
自分の備忘録として、原朋直先生のジャズトランペットのレッスンの講義録を不定期掲載します。
分かりにくいと思いますが、興味があれば質問してみてください。応えられれば応えます。


原朋直レッスン#01

レッスンの内容

●このレッスンはジャズのインプロビゼイションを教えるものです。
ヤマハの通常のレッスンではありません。
インプロビゼイションができるようなることを目的においたレッスンです。

●インプロビゼイションとは、作曲です。

民族音楽を除き、すべての西洋音楽は、メロディとチェンジで成立している。
チェンジとはコード進行を指します。

そしてほとんどすべての西洋音楽はダイアトニックスケールと、ダイアトニックコードでできている。
ダイアトニックスケールとは当該のキーのドレミファソラシドである。
ダイアトニックコードとは、ダイアトニックスケールの上に3rd, 5th, 7thを加えた和音である。
たとえばCのダイアトニックスケールでいえば、
Cmaj7、Dm7, Em7, Fmaj7, G7, Am7, Bm7-5の7つがダイアトニックコードである。
作曲家は一つにキーに対してはダイアトニックスケールとダイアトニックコードで作曲をしている。

そして、インプロビゼイションとは、瞬間的な作曲である。モチーフディベロピングでもある。
作曲ダイアトニックコードとダイアトニックスケールを理解することが大切である。

!ただし!
メロディとコードは互いに束縛し合わない、このことを決して忘れてはいけない。
ここを勘違いするとずっとインプロビゼイションとはいて、アルペジオし続けるだけになる。

★アルペジオの練習。
CとC#とDの3つのキーのダイアトニックコードを吹いていく。
テンポ120で、上昇系と下降系を吹けるように練習する。


●ブルースの原型を吹く。
ダイアトニックスケールと、ブルーノートスケールで吹く。
コードチェンジは気にしなくていい。

G7 | C7 | G7 | G7
C7 | C7 | G7 | G7
D | D | G | G


KeyがGだから、Gのダイアトニックスケールで吹けばいい。
しかしブルースが生まれが不幸なので、トニックなのに7thがついている。
それはアメリカの黒人が西アフリカの民族的なスケールを持ち込んだからである。

7thがトニックが7thとなり、スケールもねじ曲げられた。
それがブルーノートスケールである。

★今回の課題2
ダイアトニックスケールとブルーススケールで
原型ブルースを吹くこれをシミュレーションをする。

★ちなみにジャズはアンサンブルが基本。
アンサンブルの練習を一人ですること原さんはシミュレーションという。ジャズの上達にはシミュレーションが一番大切でプロですらシミュレーションばかりやっている。


第一回目のレッスンは以上だった。


エビデンス・フォー・マイ・ミュージック
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ジャズスタディ 渡辺貞夫

エー・ティ・エヌ

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マウスピースを買った

2006年02月03日 00時15分10秒 | 原朋直トランペットレッスン講義ノート
トランペットを習い始めてから、久々に「楽器を練習する」という真面目な態度を見せるようになったオレ。ギターなんかだと練習してると言うより遊んでる、という感じだが、トランペットは原先生の課題があるので、真面目に練習しておかないと、レッスンに行けない。月に一回のレッスンだがそこで出される課題は一朝一夕ではできないことだし、他の生徒さんもバリバリに練習してくるので、家でちゃんと練習しないと脱落してしまう。

主にコードのアルペジオを12のキーすべて。コードはダイアトニックのコードを全て吹く。僕は楽器を複数やるのが好きなタイプで、まあ器用貧乏なマルチプレイヤー志向だ。これは根が欲張りにできているからだろう。どれも決定的には上手くならないという破滅的に大きなデメリットがあるが、わずかながらメリットもある。それはそれぞれの楽器本来が持つ演奏の難しさに起因する「難しさ」を相対化できることだ。

分かりやすく言えば、トランペットでは「高い音を出せることは偉いこと」である。しかしギターでは高い音は単にそのフレットを押すだけなので偉くも何ともない。でもトランペットしかやっていないと高い音を出すのは偉いので、音楽的にも優れていると思ってしまいがちだ。でもそれはおかしい、というのがギターが弾けるプレイヤーなら身をもって理解できる。音楽の本質をつかみやすくなるのだ。一つの楽器に拘泥しないせいで、いわゆる技術論を超えることが容易なのだ。

余談はさておき、ココで言いたいのは、久しぶりにマウスピースを買ったというお話。上記のようにトランペットは高音を出すのが難しいが、幼心には「出せると偉い」と思えるので、中学時代や高校時代はラッパを吹くときにそのあたりで難儀したのだが、マウスピースってのが、そこでは大きな役割を果たす。だから中学時代や高校時代はよくヤマハのマウスピースのカタログを穴が開くほど読み、決して安くはない、当時で3500円ぐらいのヤマハマウスピースをいくつか買ったものだ。バックやジェットトーンのマウスピースは高くて買えなかった。

さて、そんな日々から今日に至る間に30年近い年月がたつわけだが、もういちどマウスピースを買う時期が来るとは、感慨深い。何で買ったかと言えば、再開以来、単に買ったら付属してきたマウスピースを使っていたわけだが、練習をしているうちに、どうも自分には合っていないのでは、と思い始めたからだ。僕は中高時代、最終的にはヤマハの22Bというとても大きな口径のマウスピースを使っていた。一つには一つ上の先輩でトランペットがめちゃくちゃ上手く、国立音大に進学した先輩がバックの1番という、これまた大きなマウスピースを使っていたからだ。銀座にレッスンにいった帰りに道に銀座のヤマハでフリューゲルホルン用のピースをいくつか見せてもらった、ちょっとだけ試奏したけど、バックの1番がアンブシュアにしっくりきて、鳴りが良かったので買った。確か5000円ぐらいだったと思う。30年前の中高生にとっての3500円といまの5000円は、どうよ。どの程度の違いだろう? 僕は安くなったなーと感じだ。

さて家に帰って箱を開け、ひやりとした、持ち重りのする銀色で滑らかな固まりを掌で頃がしながら中学生だった頃の自分を思い、ひとりごちた。「思えば遠くへきたもんだ」。
いや、ぐるりと回って、帰ってきただけだよ、誰かが言ったような気がした。昨年の今頃、脳腫瘍でこの世を去った弟の声に似ていた。そういえば弟も中学時代にはトロンボーンを吹いていたはずだ。