ほぼ週刊イケヤ新聞ブログ版

コピーライター・ミュージシャン池谷恵司の公式ブログです。
私的メールマガジン「ほぼ週刊イケヤ新聞」のブログ版です。

「自転車でやせた人」を読むだけでやせられるのだろうか

2006年07月30日 23時15分48秒 | 自転車のはなし
出版社/メーカー: 講談社; 発売日: 2006/06/16; メディア: 大型本. 自転車でやせた人. 作者: 高千穂遙; 出版社/ メーカー: 日本放送出版協会; 発売日

あまりブログには書いていませんが、あいかわらず自転車に乗っています。昨年は往復20km以上の自転車通勤が年間100日を超えました。今年は半分程度のペースですけどね。やっぱり僕も最初は自転車の師匠梅田に「自転車に乗ればすぐに10キロぐらいやせる」といわれたんですが……。

だいたい自転車は気持ちがいいから乗っているんであって、禁欲的より享楽的、といのが僕のスタンスなので、メシくっちゃうんですよ、腹へるからさ。本当にハッキリ腹が減ります。だからやせないのかな。ま、太るのは食い止めてますが。

本題。この本はこれから自転車に乗ってみたいひとに最適ないい本だ。どうして自転車がいいのか、あなたにはどのタイプの自転車がいいのか、どういう乗り方がいいのかということが、じつに細密に、そして体験論的にかかれていて、文章の隅々にまで「君も自転車に乗ってみないか」というピュアな宣教師的マインドがあふれていて本当に素晴らしいし自転車乗りとして頭が下がります。

高千穂氏は実際には自転車に乗ることで、生活そのものを替えたわけで、ただ自転車にちょっと乗っただけでやせたわけではないんです。やっぱり自転車をキッカケに自分のあり方を変えた、日産的にはSHIFT_THE自分With自転車。体力作りはもちろん、ダイエットもしていたようで、そりゃやせるでしょ。ただ、これも自転車に楽しく乗りたいが故のことだったようで、そこがやせるのが目的というより、自転車の快楽性が買っていて素晴らしい。

梅雨が明けそうですが、ギラリと晴れた太陽の下を自転車でぶっちぎって走るのも気持ちいいです。汗は風にさらわれてしまうので、走っているときには意外と汗だくにはならないもの。目的地に着いたとたんに水をかぶったように汗をかいてしまうわけですけどね。

自転車で痩せた人

日本放送出版協会

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自転車ツーキニスト
疋田 智
知恵の森

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自転車生活の愉しみ
疋田 智
朝日新聞社出版局

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それでも自転車に乗り続ける7つの理由
疋田 智
朝日新聞社出版局

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疋田智の自転車生活スターティングBOOK
疋田 智,自転車生活ブックス編集部
ロコモーションパブリッシング

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ただマイヨ・ジョーヌのためでなく
ランス アームストロング,Lance Armstrong,安次嶺 佳子
講談社

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ミラクルトレーニング―七週間完璧プログラム
ランス アームストロング,クリス カーマイケル,Lance Armstrong,Chris Carmichael,本庄 俊和
未知谷

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ランス・アームストロング,曽田 和子
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おお、うちの子どもが発表会でスネアを叩いたぞ

2006年07月29日 09時31分08秒 | Photo&エッセイ
5歳になるうちの子どもは、実はドラムを習ってます。新宿の宮地楽器、宮地ミュージックサロン新宿というところ。ヤマハのPMSでの個人レッスンです。まだ足がハイハットやバスドラムに届かないので上半身中心ですが、ペダルの上に弁当箱をガムテで固定して叩く練習もしており、課題曲は何とアース・ウィンド&ファイアのセプテンバーである。
先生にお誘いいただいて、先週子どもが発表会に出た。発表会っていうぐらいなので、クラシックなわけで、バイオリンやピアノの合間に、スネアだけの打楽器演奏をやった。子どもが初めて人前で演奏する機会なので、親のほうが緊張したぐらいだが、なかなか上手にできて、よかったよかった。ああ、音楽親バカなり……。

母親がやっている子どもをネタにした「響けブログ」もぜひごらんください。子どもの発表会のことも書いています。

観客までもがJazz! ウィントン・マルサリスLIVE AT THE HOUSE OF TRIBES

2006年07月28日 00時39分39秒 | CD&コンサートレビュー
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『スタンダード・ライヴ/LIVE AT THE HOUSE OF TRIBES』
ウィントン・マルサリス/Wynton Marsalis
TOCJ-66266

昨年末から、高校のブラスバンド以来吹いていなかったトランペットを復活し、ヤマハ銀座アネックスで開講している原朋直さんのジャズトランペットのレッスンに通い始めました。取材がキッカケだったんですけどね。ミイラ取りが……。

で、ジャズのトランペットのアルバムを以前よりよく聞いています。このアルバムは、ウィントン・マルサリスという現在のジャズトランペット界をリードする人のリーダーアルバムです。やたらかっこよかったiPodのテレビCMでトランペットを吹いていた人、といえばご存じの方もいらっしゃるのではないでしょうか。

彼は十代の時に彗星のように登場し、若き天才と称されたのですが、その後音楽性も音色もどんどん円熟味と深みを増しており、個人的にはナンバーワン・トランペッターだとリコメンドできます。このアルバムでも抜群のテクニックと、太く渋く温かいややダークな音色が本当に素晴らしく、唸らされます。

これはライブ盤ですが、どうやら非常に狭いところで少人数のお客さんの前で演奏しているようで、拍手の数も聞き分けられるほど。観客のオシャベリや、よーく聞くと咳までも聞き取れます。

で、それが良くないのか! というと、これがいいんです。実に。このライブの客たちはすごいですよ。ちょっと気が利いたフレーズが出ると、すぐに「イェー」とか「ワオ」とかどんどん反応する。アドリブ中でもどんどん拍手する。もっともっと行けーと言っている感じで、なんだかまるでいっしょに演奏しているかのようです。そうなれば演奏する方も嬉しいわけで、それに反応してプレイヤーはますます燃える。それが白熱の好演となって記録されています。CDの最後に収録されている曲は多分、音だけで想像すると、観客もいっしょになって踊って行進してますね。

いい演奏って、ミュージシャンだけが作るんではないんですね。演奏家と聞き手といっしょになって幸福な時間を共有する、それが結果として素晴らしい音楽となって残る。そんなことが痛感できる素晴らしいアルバムです。ジャズ好きな方だけでなく、音楽が好きなすべての方におすすめしたい一枚です。ぜひ御一聴ください。


今回ご紹介のCDは、こちらのページで試聴できます。
http://musicstore.goo.ne.jp/title/AMPTtRGWY/index.html

アルバムの紹介はこちらにあります。
https://www.toshiba-emi.co.jp/jazz/artists/w-marsalis/index_j.htm

ヤマハ銀座アネックスでの原朋直さんのジャズトランペットのレッスンは私が編集長をしているヤマハウェブサイト「おとなを、休む日」の「レッスンを、楽しむ日」でご紹介しています。
http://www.holiday.yamaha.co.jp/concierge/lesson/020/index.html

ラップスティールなのかスケボーなのかハッキリしろと。

2006年07月27日 09時43分04秒 | Photo&エッセイ
いくつになってもギター雑誌の新商品紹介コーナーが好きだ。もう永遠に飽きない。そして、ほとんどの場合、そのギターはほしい。

セミアコ、だいすき、フルアコ、いつか1台ほしい。じゃギブソンなのか?ヘリテージか?それとも渋くアイバニーズのベンソンモデルとか?。

テレキャス、何台でもほしい。シンラインがあれば買いたい。
ストラト、やっぱり銘機だ、古っぽいもののリイシューもいいし、タイラーやシャドウスキ、シェクターみたいなモダンなクローンものもいいね。
レスポール、一本もないので一本は買わなきゃ。ゴールドトップかな、p90付もいいよね、ジュニアとかSGも、これは得難い味があるし、むしろ僕はそっちのカラっとした音の方が好みかな。とか、こんな話ならもう永遠に続けられる。

ところがだ。


これは、何だ、(岡本太郎か)

ラップスチールである。つまり膝に載せて弾くスチールギターであって、近年ではベン・ハーパーか、大杉漣の息子ぐらいしか思いつかない。
このラップスチールは価格から見てプロ指向であることは疑いないのだが、カバーをつけるとスケボーになる。
この馬鹿げた発想は、好きだ。 楽器を壊さないようにスケボーしないとね!


ヤマハのコルネットXenoを銀座で試奏してみた

2006年07月26日 07時51分59秒 | Photo&エッセイ
昨年からジャズトランペットのレッスンに銀座に通っている。が、実は吹いているのはフリューゲルホルンという、トランペットよりずっと音の丸い、むしろ楽器の出自としてはホルン系統の楽器だ。ただしトランペット奏者がバラードの時などに持ち替えて吹くことが多く、奏法的にはほぼ、トランペットでいける。

実はトランペットを所有したことはなくて(ポケットトランペットは持っていたことがあったがあまりにピッチが悪くて人にあげてしまった)、最初に買ったのは小学校の時にお年玉を貯めて買ったコルネットだった。これはもうガラクタではあるが今でも持っている、非常に愛着の深い楽器だ。この楽器がなければ僕が音楽を始めることはなかっただろう。

そのころからヤマハのトランペットのカタログを穴が空くほど見つめていた子どもだったのだが(その因果か、いまヤマハのカタログを作る仕事になったわけだが)なぜだろうか、トランペットよりもコルネットの形に惹かれたのだ。

その後、コルネットを使ったり学校の備品のトランペットを吹いたりしてブラスの活動を続けていくわけだが、音的にも自分の吹くトランペットの音は好きになれなかった。なんか開いてしまっていて、しまりのない音なんだ。(これは今でもそう。)

それで最近もトランペットを再開するに当たっていくつかトランペットを吹いてみたがしっくりこず、フリューゲルホルンにしてみたら気に入ったので買ってみた。
でもほんとはいいコルネットがあれば買いたいんだよね。

先日銀座で試奏したのが、ヤマハのXENOという最高機種のコルネット。麗しい銀メッキ仕上げ。管の曲がり具合がいかにもイギリス式で素敵。でも吹いてみたらやっぱりしっくり来なくて、どうも。いつかいいコルネットに出会えるだろうか。
ほんとはマイルスや原朋直さん、ウィントン・マルサリスみたいな音で吹きたいんだけどな。みんなトランペットだけどダークでマイルドないい音だよな。
修行のもんだいなのだろうか、もってうまれた唇の問題なのだろうか。





ヤマハコルネットXenoはこちらから

十三では波平がアトムとなって空を飛ぶ

2006年07月24日 23時37分25秒 | Photo&エッセイ

なぜかその朝、大阪の十三にいた。晴天の青空を見上げると、そこにはアトムの格好をした波平が空を飛び交っていた……。やっぱりすごいぞ十三。

実は先日の大阪の出張の時、十三に泊まった。ほんとうは梅田あたりに泊まる予定だったのが、三連休でしかも京都では祇園祭をやっていたので、ホテルがとれなかったからだ。同行してくれたクライアントの方が翌日の取材先に近いという理由で取ってくれたわけなんだが、梅田でしこたま飲んだ後、阪急で十三に来てみたら、そこはラブホテル街でビックリ。泊まったホテルは普通のホテルだったが、周りはすべてラブホテルだった。ま。酔っぱらってふらふらだったので、ホテルに着いた瞬間気を失うように寝てしまい、どこで寝ても関係なかったわけですけど。

で翌日、ホテルから駅に向かっているときに、波平が飛んでいたわけさ。しかも左右で飛び交っているし、これはすごい街だな、と。
波平も大変だな、とおもっていたら、ある飲み屋のシャッターにサロンパスを背中に貼って、しかもアトムのズラを外して波平頭でカウンターでビールを飲んでいる波平アトムの哀愁の背中が描かれていた。十三、ゴイスです。ゴイスすぎます。







映画カーズの併映の短編アニメ「ワンバンバンド」は最高!

2006年07月22日 23時45分26秒 | 映画レビュー
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ワンマンバンド
監督:マーク・アンドリュース&アンドリュー・ヒメネス
(C) DISNEY/PIXAR

現在公開中のピクサー/ディズニーの映画「カーズ」を見に行った話は
先日このブログで書きました。そのとき書いたように「カーズ」は
予想を超えて素晴らしかったのですが、映画館で「カーズ」を見に行くと、
本編上映の直前に4分半程度の短編アニメーションが上映されています。
それは「ワンマンバンド」というタイトルの映画で、登場人物は少女と
ラッパ&ドラム系ワンマンバンドの男、そしてバイオリン&ギター系の
ワンマンバンドの男、のたった3人のみ。
しかも台詞も一切ありません。
あるのは彼らの仕草と表情、そして彼らが演奏する音楽のみ。
子ども向けではあるのでしょうが、これが大人も十分に唸らせる、
とても完成度の高い洗練された映画です。
アニメとはいえ、登場人物の顔の表情がとても豊かで、
ストーリーも面白くウィットと楽しいオチがあって、
さらに、CGの完成度の高さ、たとえば水の表現などが抜群。
つい子どもより真剣にスクリーンを見入ってしまいました。
子どものためのものだからこそ、全く手を抜くことなく
真っ向勝負でいいものを作る、ピクサーの映像クリエイターたちの
意気込みが感じられて、ほんとうに素晴らしかった。
この短編アニメーションは、なんとAppleのiTMS
(アイチューンズミュージックストア)で購入することができ、
プレビューで一部試聴できます。
でも最初は映画館で「カーズ」とともに見てほしいですね。

えー、さて、
蛇足ですが、ラッパ&ドラム系のワンマンバンドの男は単純でバカっぽく、
バイオリン&ギター系のワンマンバンドの男は、神経質で意地悪っぽく
描かれてますが、こういうイメージは万国共通なのでしょうか?
さらに言えば、ラッパもギターも演奏する私は、
単純な神経質で、しかもバカで意地悪なのでしょうか……。



「ワンマンバンド」のオフィシャルサイトはこちらです。




祇園祭の日の飲んだ宇治のお茶どすえ

2006年07月21日 02時49分47秒 | Photo&エッセイ
先週末は京都、大阪の出張だった。いやー、暑かったよ、京都は。
まず早朝の東京駅で、最近の出張の定番の助六を買って朝飯代わり。のぞみで京都に着いたら、いきなりJRの駅が大混雑で外人率が高い、なんだこりゃ、と思ったら、なんと祇園祭だとか、そうえいば、最近仕事のパートナーの日本語ペラペラ外人のK氏は、屏風祭りというものに出かけると行っていた。なんでも外で祇園祭の喧噪を機器ながら、その家にある秘蔵の金屏風を愛でるのだそうだ、なんと典雅な。

一方私は、京都の喧噪から逃れて宇治へ。そこで取材のお仕事。暑かった。ほんとに。で、お茶を買ってみたら、関西限定の宇治茶100%の氷冷茶。なんつーか、プラットフォームで飲んだこのお茶が、妙に旨かったのは暑さのせいか、宇治だからか。そんな疑問を自問しつつ、午後早め、宇治から京都へとんぼ返り、さらにメシも食わずに東海道線の新快速で大阪へと向かうのであった! ああ、大忙し。それにしても、京都って暑いよね。でも大阪も暑いぞ。あ、でも名古屋から来た方は、名古屋の方が暑い、大阪は過ごしやすいと言ってたな。ほんとだろうか。





アヴィリル・ラビーンって、こんなに美人になったのか!

2006年07月20日 08時34分49秒 | Photo&エッセイ

昨日に続いて、この人は誰シリーズですが、先日映画館でもらったチラシをみていて、この娘はカワイーな、と思っていていたら、なんとカナダの椎名林檎ともいうべき、スケーター系少女ロッカー、アヴィリル・ラビーンちゃんではないですか。



出てきたときはこんな閉塞感バリバリで、それをぶち破りたいというヒリヒリしたティーンのロッカーだったのに、まぁこんなに美しい女性になっているとは。いやー、女性ってのはほんとに蝶のように変身するんですね。ビックりです。

ま、最初から美人ですけどね。なんつーか、ニュアンスが正反対になったとでもいいましょか……。椎名林檎もいいけどね。

どうやらこの夏封切りのアニメの声優をやったそうです。最近音楽はやってないのかな。



つま恋のカレーとパフェはノスタルジックな恋の味

2006年07月15日 00時49分05秒 | Photo&エッセイ
つま恋、といえば拓郎とかぐや姫のライブなわけで、あの伝説のオールナイトライブは僕が高校時代のことだった。日本の屋外での大規模なコンサートとしては初だろう。浜松の高校生だった頃、行ったら退学、とお触れが出た。日本のウッドストックなんだろうな。あれから四半世紀は確実に過ぎているだろう、今年、また拓郎とかぐや姫がつま恋でオールナイトライブをやるそうで、いや、お元気というべきか、団塊パワー恐るべしというべきか、ちがうな、純粋にすごいと称えるべきだろう。

つま恋に取材に行って、ライブイベントの生き証人のような方の話を聞いたが、ま、大変だコト、裏方ってのは、こんなに思いも寄らないところまで考えて大変ですね、と思った。トイレとかね、雨に心配とか、帰りの電車の便の心配まで。

さて、つま恋で昼食を摂ったわけだが、このカレーが、何とも言えず美味しい、正統的な日本のカレーというか、80年代初頭にちょっとナウな喫茶店で食べたような感じだ。いや、素材とかはずっといいんだけどね、方向性が。

そして、このココアとアイスクリームと生クリームのパフェが、これまた懐かしい喫茶店の恋の味であって、今時のサンデーとか、ハーゲンダッツなどとは一線を画す懐かしさ。もちろんスタバなんてないよ、80年代初頭だから。ありふれたものを組み合わせてパフェを作ってたんだなー、量もちょっと多いし。甘酸っぱい思い出を思いだした、つま恋のカレーとパフェでございました。

明日は大阪でーす。(仕事でーす)





ポールサイモンの新譜「サプライズ」でサプライズ人事が!

2006年07月13日 10時12分09秒 | CD&コンサートレビュー
すばらしい! ポールサイモンの新譜。声や歌の変わらない凄さと、サウンドの新しさへの執拗な追求はすごい。ここでのサプライズ人事はなんといってもプロデューサーにあの、ブライアン・イーノを登用したことだろう。イヤー驚きですね。

ブライアン・イーノといえば、アンビエント系、環境音楽の大家であって、昔はイーノの「家具としての音楽」「壁のタペストリー模様のような音楽」という音楽のあり方の提示に対して激しくショックを受けた思い出がある。たぶんmusic for airportとか、discreat musicの頃だ。

しかしブライアン・イーノはロックバンドをプロデュースして、大バケさせる大家でもあり、僕が知っている範囲でも、ロキシーミュージック(たぶん)、Talking HeadsのRemain in Light、U2のUnforgettable Fire、もちろんU2のジュシアツリー。
そのイーノがポールサイモンとがっぷりヨツで組むわけで、これが面白くないわけがない、聴いてみると、やっぱり面白い。あくまでポール・サイモンの世界なのだが、いろんなところにイーノらしさが充満しており、コード感を希薄にするアプローチや空間を生かしたディレイ処理など。それにしても、このドラムはとてつもなくカッコイイ、と思ったら、スティーブ・ガット先生であったわけですが。

時代を批評しつつ、かろやかに音の最先端に遊ぶ大御所、それが、ポールサイモンかも。ポール、今でもあの、セントラルパークでのサイモンとガーファンクルの再結成ライブで弾いていた、ヤマハの黒いギター(ピックガードは白)は使ってますか? そして愛していると言ってくださいますか by あべしずえ。

中田は言った。「だって、走るのをやめたらもうサッカーやめたことになるじゃないですか」

2006年07月11日 22時39分56秒 | Photo&エッセイ
中田の引退については、知り合いの中でも賛否が分かれているようだけど、僕は中田はとてもいい選手だったし、こういうヤメ方も彼らしくていいと思う。中田は日本の社会、コミュニティの中での個のあり方を最も鋭く象徴していたように僕は思うし、それに強く賛同するものである。

ところで、スポーツでも音楽でもプロをやっていると、プロとしてのあり方について自他に厳しくなるのは当然であって、たとえば中田にとってプロのサッカーとは、ある基準を超えていなければ許せないのだろうし、サッカー(あるいは音楽)について、客観的な判断、あるしゅプロデューサー的な視点が無ければ、トッププロにはなることはできないわけで、僕のフィールドである音楽でも、トッププロや成功したプロは、とてつもない才能があると同時に自己プロデュース能力を持っているように思う。たとえば「この人はたとえ音楽の道に進まなかったとしても、きっと小さな会社の社長には少なくともなっただろうな」と思える人が、商業的に成功しているミュージシャンには多い。つまり自分の持っているリソース、人的資本を最大化する才能がある、ということだろう。

そういう視点で、中田がクールにサッカーと自分を見つめたとき、合理的で美学としても許容できるヤメ際がそこだったんだろう。

で、やめるときになって、はじめて、サッカーを(あるいは音楽を)始めたときのピュアな気持ちが自分の古い地層からマグマのように吹き出す。それも僕には分かる。中田はそれで感情が爆発してしまったんだろう。わかるよ。俺もバンドをやめたときはそうだった。

つい先日(昨日かな?)残業中にテレビを見ていたら中田が今の心境を語る番組をやっていた。彼はこのW杯でやめる決心をすでに固めていたので、W杯での最後の試合が現役最後の試合になるわけだった。それだからこそ、決勝リーグにどうしてもいきたかったのだという。それだけに、オーストラリア戦やクロアチア戦は本当に残念そうだった。彼は勝機はあると思っていた、だから本当に悔しかったと言った。
そしてブラジル戦で2点差で勝たなくてはいけなかった予選の最終戦。一瞬奇跡が起こりそうになったが、ブラジルにどんどん点を入れられていく。
その時に彼はこう思ったそうだ。(テレビで言ったことなのでうろおぼえだが)

(後半の中盤以降で)もう、あの時点で、正直言ってブラジル相手に2点も3点も入れられるわけ無いじゃないですか。点も入れられない、ボールももらえない。何もできない状態で、できることと言ったら、もう走ることしかできないじゃないですか。負けるってわかっていても、走るのをやめたらもうサッカーを止めることになってしまうから、だから走りました」。
たしかにその話のとき、ブラジル戦の映像が出ていて、日本のチームメイトたちはほとんど走っていなかった。しかし中田は、走り続けていた。

なんのためでもなく、来ないかもしれないボールを求めて走り続けること。たぶん、あれが本当のサッカーなのだろう。

今後の中田の生き方、僕は本当に、期待しています。



映画「CARS]を見た<★★★☆☆>

2006年07月10日 07時14分17秒 | 映画レビュー
カーズ CARS
<字幕版/吹替版>
監督:ジョン・ラセター
声の出演:オーウェン・ウィルソン、ポール・ニューマン、チーチ・マリン
(C) DISNEY/PIXAR

ロードショーを心待ちにしていた子どもにせがまれて、公開されたばかりの先週の日曜日、雨の中自転車で行ってきました。

たいてい幼児向けの「子ども映画」っていうのは、親同伴で行くわけで、親としては大人向け映画と同じ料金を支払って、さらに子ども料金も払って、正直言って「大人」には面白くない映画を2時間近く見なくてはならず、かなり「拷問」に近いものになりがちです。

でも、さすがディズニー/ピクサー映画。これは大人、特にクルマ好きな父親はついハマってしまいそうなくらい、面白い映画でした。

まず目を奪われるのが、アニメというかCGの完成度の高さ。このチームの今までの作品である「ファインディング・ニモ」や「トイ・ストーリーズ」、「モンスターズ・インク」は未見なのであまり大きなコトは言えないんですが、クルマの滑らかでヒヤリとした官能的な金属感なんかが大変リアル。しかもクルマの擬人化の仕方がとても可愛くて上手。まるでクルマが本当に生きているように見えました。

ストーリーとしては、若い天才レーサーが、田舎町でいろんなクルマたちと出会って、友情や愛情、そして人生を学んでいくという正攻法の王道のストーリーですが、やっぱりこういうオーソドックスなストーリーがいちばん胸にしみます。
なんていうか、やっぱり丁寧に歌われたゴスペルタッチの「大きな古時計」を聴くと、子どもだけでなく、大人も感動してしまう、って感じでしょうか。

日本語の吹き替えもよかったですよ。

お子様連れでも、カップルでも、そしてお一人でも、ぜひ「大人」を、休みつつ、ご覧いただきたい映画です。星は5点満点で3点です。4点でもいいぐらいだな。

<★★★☆☆>

カーズのオフィシャルサイトへ。
「カーズえかきうた」がとても楽しいですよ。
http://www.disney.co.jp/movies/cars/

こちらは子どもがかったCARSの主役、ライトニング・マックイーンのおもちゃ。
これもかわいいね。

つま恋でドラムサークル三昧のドラムキャンプ5

2006年07月09日 02時45分01秒 | Photo&エッセイ

つま恋でコンガを叩きまくった理由は、僕が編集長をしているヤマハのWebマガジン、「おとなを、休む日」http://www.holiday.yamaha.co.jp/
で、ドラムサークルというものについて取材をしたからだ。
ドラムサークルとは、詳しくはこちらを見てください。おおざっぱに言えば、打楽器を自由に使ったコミュニケーションとしての音楽で、奏法もリズムもすべて自由で、譜面もなくすべてがインプロビゼイション。ピュアな演奏の楽しみが、乳幼児や子どもから大人、壮年、老人まで、しかも言葉が通じない人通し(外国人)だったり、精神的な障害を持っていたりしても、まったく問題なく楽しめるというものです。

実は以前から個人的にドラムサークルには関心があって、昨年には千葉の船橋でアーサー・ハルさんというこれまた世界の第一人者の方のドラムサークルに参加したことがある。そのときの様子はこちら、アーサー・ハルのドラムサークルにいった

今回は日本で精力的に普及に努めている日本のラテンパーカッショニストの第一人者、ペッカーさんがメインとなって2泊3日で毎年開催している「ドラムキャンプ」への参加だった。

楽しかったのは、参加者のほとんどがみんながファシリテーターを目指している人が熱心な人たちだったので(サークルの中心でドラムサークルそのものの指揮というか、まとめることをするひとを、ドラムサークルではファシリテーターというのです)入れ替わり立ち替わり、いろんな人がファシリテータをやってくれた。これが面白かったなー。ファシリテーターは集団をリズム的にある方向に導くことをするわけだけど、言葉によるコミュケーションではなく(だいたい打楽器の音量が大きいので声では伝わらない)身振りによる指示となる。これがほんとうに集団をどうしようというコンセプトそのものがむき出しになる。さらにいえば、その人の人柄や考え方、キャラクターがもろに出てくる、だからファシリテーターによってその指示はまったく異なるわけだ。これは面白かったな。

打楽器のスキルや南米のリズムに詳しいというような知識は、ここではむしろ有害で、無心に自分を解放してリズムそのものに身をゆだねるのが、もっとも正しいアプローチなのだが、ペッカーさんと話したところ、「プロのミュージシャンがこういうのできなかったり苦手だったりする」といわれ、ギクリとした。大銭リズムを叩いていると、どうしても他の人がやってないパターンとか、目立つようにリズムのニュアンスを替えるとか、いい加減であまり音楽的に得策でないようなことを山のようにしてしまう。だから完全には楽しめない。
もっとピュアに、子どものように音楽を楽しめるモードを自分の中で育んで(もしくは再発見して)おくことが大切だな、と反省を胸に刻んで、そのあとでつま恋名物のカレーとジャンボなパフェを原に刻んでしまった、つま恋の初夏の昼下がりであった。






ドラムサークルについてはこちら

ドラムサークルファシリーズテーター協会についてはこちら

奥浜名湖愁という素敵な曲を聴いてみたいような、

2006年07月06日 22時54分33秒 | 広告・コピー論・批評

仕事で出張に行く浜松は、偶然にも故郷でもあって、よく帰るんだが、実家に帰っても足がないのでタクシーを使うことも多い。どこのタクシー会社とは明言しないが、親友が勤めているというか会社の中枢にいるタクシー会社があり、そのタクシーを意識的によく使うが、よく驚かされるのは客席のリアシートの前に下げられている広告だ。

いや、これは広告かどうかは微妙だな。もはやある種のアートに近いのかも。

奥浜名湖愁という素敵な曲を聴いてみたいような、怖いような、でも聴いてみたいような、と思っているうちにあっという間に目的地に着いてしまうという、ある意味、素晴らしい効用も持っている、そこまで計算しているのか? おそるべし光タクシー。