ミスター・ピーノの【見るが勝ち通信】その19
イケヤの知人のピーノさんが
いつも私を含めたご友人の方に送られているメルマガのお裾分けシリーズ。
『ミスター・ピーノの【見るが勝ち通信】』です。
海外滞在が長く、外国語にもご堪能な方です(日本人です)が、
一週間程度で物凄い量のものを見る、読む、聴く。とにかく私もビックリ。
読者の皆様、感想等ございましたら、
私が責任を持ってお伝えしますので
ぜひコメント欄にお願いします。
では、レッツゴー。
◇阪急が経営する、書店チェーン「ブックファースト」の
店長ブログが話題になっています。
⇒http://www.ikkojin.net/blog/blog6/post-2.html
大型書店の店頭に並んだ、池上彰氏の数々の著書を称して「池上バブル」がいつ弾けるか?に触れた内容です。ここでは茂木健一郎氏、勝間和代氏も“バブル仲間”で、それぞれの意見を各自のブログで発表。最近ベストセラーを出した内田樹氏も自身のブログで、「“バブル”後記」(10/08/14)と題して日本の出版会の「集中豪雨的」な刊行スタイルを批判しています。
>内田樹の研究室 ⇒
http://blog.tatsuru.com/
◇最近、三橋貴明氏(経済評論家)が書く経済の話が面白くかつ興味深く、日経ビジネスONLINEに掲載した『「国の借金」意味分かって使ってる?』は、日本の“国家のバランスシート”をグラフにしてすごく分かりやすい説明です。「国の借金」という言葉を、財務省やマスコミや評論家や政治家が、いかに自分たちに都合のいいように使っているか? “借金”には「貸す人」がいて、日本国債の最終的な債権者、すなわち日本政府にお金を貸しているのは、「我々日本国民自身」で、“国民1人当たり○百万円”は「借金でなく債権」。
http://business.nikkeibp.co.jp/article/money/20100816/215789/?bvr
◇熱烈なロッテ・ファン、某民放テレビ局 N記者と久しぶりの会食。広報部時代からのお付き合いで、さまざまな撮影取材収録でお世話になりました。今春再び“報道記者”として当地に着任され、参院選の裏話で盛り上がり、2軒目の“K”で、青森から戻ったばかりのママから「長芋パイ」(みやきん)「長芋飴」「イカの塩辛」など七戸町(新幹線駅開業)の特産品攻めに(笑)
◇今年から僕が通ってた都立高校が「中高一貫校」になり、中1:3クラスの男女各60計120名が入学して、倍率が「8.7倍(受験者1049名)」と、なんかスゴイことになっていますね(笑) 今思うと、高校3年のときは「国立理系」「国立文系」「私立文系」の3コースに分かれて各3クラス、計9クラスあって、「私立文系」は午前中で授業終了、午後はフリーでした。私服だったので、雀荘/パチンコ/喫茶店組に分かれてもっぱら「ジャズ喫茶」に直行でした。
【コンサート】
■第5回 Hakuju ギター・フェスタ(Hakuju Hall、10/08/22 ★★★★)今年デビュー40周年を迎えた渡辺香津美さんの第1部は、「Libertango」や「Spain」(C.Corea)、2年前の舞台「血の婚礼」で弾いた「Jamming Iberico」が面白く、第2部は福田進一氏のソロで「Garoto」(A.C.Jobim)やコロンビアの民俗舞曲「Bambuco」など披露。ラストは福田+荘村清志氏のデュオで、渡辺さん新作「イチジクとザクロ(higo y granado)」(世界初演)を演奏して、最後3人でその第3楽章をアンコール再演。3人の個性がぶつかった瞬間。
http://www.hakujuhall.jp/top/concert/d_100820_22/index.html
【演劇】
■真心一座 身も心も「流れ姉妹」(TokyoFM Hall、10/08/21 ★★★★)村岡希美(Nylon100℃):座長、千葉雅子(猫のホテル):脚本、河原雅彦:演出+坂田聡の4人が、2005年に結成したユニットの第一章の再演です。姉(千葉)の罪を被り刑期を終えて出所した妹(村岡)の過去と現在を描き、ワケありの男二人(松重豊・粟根まこと)がそれぞれ姉妹に関わる物語で、ゴルフ場や沖縄の闘牛の飼育、新大久保のヤミ診療所などを舞台にして、脇役陣が一人4、5役をこなして場面転換と演出・セリフにスピード感あり。
ご参考 ⇒ http://mimokoko.net/
【映画】
■瞳の奥の秘密 <原題 El secreto de sus ojos> (★★★★☆)見ごたえのある本年度アカデミー外国語賞を受賞したアルゼンチン映画。25年前に起きた殺人事件を定年退職後に小説として書こうとする主人公を中心に、現在と過去のフラッシュバックを多用。隠された主題が最後に明らかに。“a”を打てないタイプライターの話が素晴らしく、「Temo(怖い)」と書かれたメモ(4文字)の真ん中に“a”を入れると・・・(笑)スペイン語が分かるひとは思わず「座布団、3枚!」と言いたくなるこのオチは最高です。
ご参考(音声注意)URL ⇒ http://www.hitomi-himitsu.jp
■キャタピラー CATERPILLAR (★★★)観終わったあと「言葉にならない」脱力。寺島しのぶがベルリン映画祭で、「最優秀女優賞」を受賞した話題作で、多くの中高年の観客で満員。若松監督の視点は、“軍神”と奉られた帰還兵の世話をする妻の変化(愛国心⇒疑問)で、「Caterpillar」には、①芋虫 ②無限軌道/キャタピラ ③強欲者の意味があり、①③=帰還兵 ②=戦場 とも考えられるタイトルが絶妙。
ご参考URL ⇒ http://www.wakamatsukoji.org/
【Book】
■荒木経惟 「いい顔してる人」(PHP研究所、10/06/01 ★★★★)“前立腺ガン”にかかっていることを公言しているカメラマン「アラーキー」も、古希(70歳)になり、「日本を撮る」なら「顔を撮る」のがいちばんといい顔の撮影にこだわり続けるエッセイ。「過去も現在も全部顔に出る。怖いよー、顔は。隠せないんだから。用心しろよ。」「いい顔になるいちばんの方法は、人を愛することなんじゃないの?通い合ってる喜びがあると、それは必ず顔に出るんだよ。」「いいじゃないの“この程度”でさ。自分の身の丈にあったことってのがあるよなくらいの気持ちでいるほうが、一日が楽しいし、生きていくことも楽しい。」と両親、妻、飼い猫の死に触れながら撮り続けています。
http://www.php.co.jp/bookstore/detail.php?isbn=978-4-569-77921-8
■菊池俊彦 「オホーツクの古代史」(平凡社新書、09/10/15 ★★★☆)640年、唐の朝廷(長安)に1万5千里離れた“流鬼国”の使節が貢物を持って来たという記述から、「その国がどこにあるか?」の導入部は史料の解釈説明でちょっと退屈。 1890年礼文島で発見された土器に関する第3章から、日本/ソ連/中国の考古学者たちの遺跡調査が面白いですね。土器や地図の提示が分かりやすく、オホーツク文化圏の生活様式が明らかになってくる部分は“謎解き的内容”。最終的に彼らはどこに行ったのかが大きな疑問。
http://heibonshatoday.blogspot.com/2009/10/blog-post_1419.html
【オマケ、今週の気になった言葉】
■何が運命を変えるきっかけになるのか・・・?ある人にとっては心を動かされないものも、別の人にとっては心を大きく動かされるモノであったり・・・またそのきっかけが、どこに繋がっている道なのか・・・。 この世の中って「スゴイ!」と私感動しちゃいました。 (by 某民放アナウンサー)
今春、とある店で会食した翌日に届いたメールの抜粋<転用許可済み>。そこは夫婦がやっているお店で、“ホスピタリティ”(おもてなし)と心遣いが、料理だけではなく、店内のインテリアや応対する言葉にも表れて、ゆったり素朴な空間で落ち着いて食事ができる雰囲気でした。本場イタリアと東京の中目黒で修行して、開店するまではいろいろ大変だった?と思いますが、笑顔で楽しそうに経緯を話す二人と、温かいサービスに接して素直に感動する気持ちを表明できる女性は「素晴らしい!」と思ってしまうワケですね。
では。