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ミスター・ピーノの【見るが勝ち通信】その26
イケヤの知人のピーノさんが
いつも私を含めたご友人の方に送られているメルマガのお裾分けシリーズ。
『ミスター・ピーノの【見るが勝ち通信】』です。
海外滞在が長く、外国語にもご堪能な方です(日本人です)が、
一週間程度で物凄い量のものを見る、読む、聴く。とにかく私もビックリ。
というわけで読者の皆様、感想等ございましたら、
私が責任を持ってお伝えしますので
ぜひコメント欄にお願いします。
では、レッツゴー。
◇先週の【Book】欄に掲載した本の“著者”から、直接メールを頂きました。 彼女は日経の記者を経てフリーとなり、「日経トレンディ」の『ヒットの軌跡』と いう連載コーナーを担当して、8年前“光るギター:EZ-EG”の開発秘話取材 でお会いしました。 その後週刊誌に仕事の場を移し、一人の少女を追った 『問題少女』(PHP)や『アグネス・ラムのいた時代』(中公新書)を執筆され、 今月初め(10/3)日経の書評欄に新作が載り、先週、ご紹介した次第(笑) 米国の大学客員研究員として渡米され、これから新たな活動の開始です。 <福祉の仕事:88編のコラム>
⇒ http://www.294job.com/magazine2/
◇ある新聞の支局長さんと二人で飲み会がありました。 面白かったのは、奄美群島の話で、ハブのいる島といない島が交互にあり、ハブのいる島の島民は夜あまり出歩かず、いない島の人たちは朝までよく飲み歩いている そうで、当然飲むお酒(黒糖焼酎)の量もハンパじゃないとのこと(笑) それ から赴任先の県民性の話で、なぜ大阪人が東京人は許せても、名古屋人 を忌み嫌うのか? 木曽川を越えると関西弁になり、三重県人は「中部圏」 ではなく「関西圏」にいると思っていることなど、「なるほど話」の連続でした。
◇サンパウロに駐在しているとき、週末は郊外の日系テニスクラブに通ってました。 赤土のクレーコートが2面と、クラブ・ハウスと庭があり、日本人の 駐在員とその家族が集まり、元プロだった日系の女性コーチからレッスンを受けたり、空いているコートで試合をして、昼から庭でバーベキュー(BBQ)。 牛肉のフィレのかたまりやソーセージを焼き、岩塩と胡椒を少々かけるのが 一般的で、缶ビールを片手にとうもろこしや玉ねぎなど野菜も新鮮でしたね。それまでテニスは全くの自己流でこのコーチの教えが基本型になりました。 今月初め(10/2)の大会で、先輩Mさんと組み、6戦6勝で「優勝」しました!
【演劇】
■風琴工房「葬送の教室」(ザ・スズナリ、10/10/10 ★★★★)
詩森ろば作・演出。 1985年に起きた航空機墜落事故をテーマにした舞台。 遺族会の集まりに、航空会社の担当者・整備士、検死に立ち会った医師や 新聞記者が同席して、調査報告書(英文翻訳)の誤りを指摘して原因追究 を行います。事故で亡くなった家族:妻、娘、息子、姉の思い出が語られ、 全くのフィクションですが、シリアスな社会派ドラマでした。アフタートークは、'85年現場に一番乗りしたカメラマン小平尚典氏が当時の事故状況を報告。 写真集「4/524」(=生存者数)
⇒
http://homepage.mac.com/nkohira/ 【映画】
■アイルトン・セナ 音速の彼方へ <原題 SENNA> (★★★★☆)
サンパウロにいた頃、彼のお墓(モルンビー墓地)に行ったことがあります。 1960年生まれ、34歳で亡くなったアイルトン・セナの記録映画。 カートから F1レーサーになり、アラン・プロストとの確執やFISA(国際自動車スポーツ 連盟)の独断と一方的な判定(政治と金)。1988年、鈴鹿の日本グランプリ 優勝で世界チャンピオンとなり、1994年5月サンマリノGPでの事故死まで、 貴重なプライベート・フィルムや関係者の証言など印象的な映像の数々。
公式HP(音声注意) ⇒ http://senna-movie.jp/ ◇A・セナの墓表 Ayrton Senna da Silva 1960/03/21-1994/05/01 NADA PODE ME SEPARAR DO AMOR DE DEUS
(Nothing can separate me from the love of God.)
■エクスペンダブルズ <原題 THE EXPENDABLES> (★★★)
原題(消耗品)は今年64歳になるS・スタローンの開き直りとも言えますが、 監督・脚本・主演の3役をこなし、「ランボー」並みの活躍です。傭兵部隊が 小島の独裁政権転覆を図ります。 B・ウイリスとA・シュワルツェネッガーは ほんの数分の顔見世友情出演。 徹底的なご都合主義で、全く現実感の ないフィクションですが単純明快な娯楽映画仕立てになっており、ジェット・ リーが好演してます。
公式HP(音声注意) ⇒ http://www.expendables.jp/■桜田門外ノ変 (★★★)
ペリーの黒船来航(1853)から尊王攘夷の運動、安政の大獄(1858~59) を経て、「桜田門外ノ変」(1860)で大老・井伊直弼が暗殺され江戸城無血 開城(1868)まで。 江戸時代末期、幕府の「開国」に反対した元水戸藩士 (大沢たかお)たちの物語。 冒頭に見せ場(暗殺シーン)を持ってきており、 後半は追っ手(幕府、水戸藩)からの逃走・潜伏になります。つい150年前 の出来事と考えると明治からの西欧化がいかに迅速だったか分かります。
公式HP(音声注意) ⇒ http://www.sakuradamon.com/ 【Book】
■上杉隆 「上杉隆の40字で答えなさい」(大和書房10/10/05 ★★★★)
NHK報道局勤務から鳩山邦夫公設第一秘書、New York Times東京支局 記者を経てフリージャーナリストになった著者が、40字で政治・経済・社会 問題を解説。 「記者クラブ」、「官房機密費」、日本の“未熟外交”に触れ、 日米関係が「同盟国のひとつ」(one of them)であり対等な関係ではない 点は全くその通りで、ジャーナリスト(+読者)に求められるのは、「健全な 懐疑主義」を身につけメディア報道を見比べて自分で判断することですね。
http://www.daiwashobo.co.jp/products/2010/05/book4563.php
■穂村弘 「絶叫委員会」(筑摩書房、10/05/06 ★★★☆)
歌人である著者が街の声や言葉を収集し、そこから「可笑しさ」「不思議さ」 「意味不明さ」を紹介します。 「梅干の種の毛が・・・」とか「バナナの皮でも 身でもない“ひも状のもの”」とか、エレベーターのなかで「何歳にみえる?」 と聞く女性だとか。 その前後の状況を説明しないと、“話し言葉”だけでは なかなか面白さが分かりませんが、改めて言われると奇妙さに気づきます。
http://www.chikumashobo.co.jp/product/9784480815095/
【オマケ、今週の気になった言葉】
■実は僕は、経済学者も経営者も誰も言ってない企業の“一つの論理”を 見つけたんですよ。それは企業の仕事は、すべて「プロ(pro)」って言葉が 付いているという説なんですよ。
(by 鷲田清一、大阪大学総長) >「移行的混乱」(平川克美、筑摩書房 10/09/10)の付録対談より
【ある“Project”を立ち上げるには、“Profit”の“Prospect”、つまり利益の 見込みがあるかどうかを検討し、“Program”を作り“Produce”(生産)して “Promotion”を行う、利益がでれば会社は“Progress”(前進)して、その “Project”の担当者には“Promotion”(昇進)が待ってる・・・全部「プロ」で “前傾姿勢”ということ・・・「プロ」という言葉で自分の仕事を語らずに事業 を考えるぐらいの覚悟が必要でしょう】 と続きます。
「Process:過程」 「Proclamation:宣言」 「Promise:約束」 「Proof:証明」 「Property:財産」 「Proposition:提案」 「Protection:保護」 「Protest: 異議」 「Provision:供給」 「Proxy:委任状」などなど、考えてみれば確かに 企業・事業、或いは仕事に関する数多くの言葉があります。 日本語英語 の「プロ」は、アマチュアの対比で「Professional:専門家」の略で使われる ケースがほとんどですが、なかなか興味深い説で、ホーッと感心しました。 因みに人類最古のビジネスといわれる職業の頭文字も「Pro」ですね(笑)
では。