味園博之のブログ-文武両道「空手道と南洲翁遺訓」他古典から学ぼう

平成の今蘇る、現代版薩摩の郷中教育 
文武両道 「空手道」と『南洲翁遺訓』を紹介するブログ

古の興りし者は、徳の厚薄に在って、

2015-11-27 09:48:19 | ブログ
第2526号 27.11.27(金)
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古の興りし者は、徳の厚薄に在って、大小に在らざるなり。『十八史略』
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 むかしから国家の興隆は、為政者の徳の厚薄によるものであって、土地の大小によるものではない。604
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 【コメント】国家の興隆もさることながら、それぞの組織についても同様のことが言えると思います。組織する人々が仕事を通じて、そして人間関係を通じて、徳を涵養することが出来れば素晴らしい成果が期待できると信じます。
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 団体を組織する一人ひとりが、自分は責任者なのだという自覚を持ち、控え目な中にも、全力を傾け尽すことが出来れば、盤石であろうと思います。
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 南国の者が寒さの事を云えば笑われるかも知れませんが、昨夜は今年で一番冷え込んだようでした。だから空手道も『南洲翁遺訓』発表も寒さを打ち消すような雰囲気でした。
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 昨日は38歳の警察官が、若い女性を脅かしてホテルへ連れ込み、非違行為をしたとして逮捕されたことを子どもたちに話して聞かせました。折角の人生を一寸したことで台無しにすることのないよう、コンコンと言って聞かせました。
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 幼い頃、躾が行き届いていない兄弟たちが、一見みすぼらしい男の方に暴言を吐くのを何回かみたことがありました。その暴言兄弟たちは悶死したと聞きました。因果関係はわかりませんが、人様を冒涜するようなことをしてはならいと思います。
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 ブログ第2524号で『貞観政要』の言葉をご紹介しましたが、〈君たるの道は、必ず須く先づ百姓を存すべし〉という精神でもって人様とは対応したいものです。
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 昨夜は第二道場に早々と行き『貞観政要』を繙きました。そこに帖佐師範がやってきました。後12年で退職する年齢になるということを聞きましたので、それから命がけで漢籍と格闘し、余命に花を添えてくださいと激励しました。私が空手道指導をして四十年が経過した逸材です。菅原兵治先生の『大学味講』『言志録味講』を筆写するよう勧めました。
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 今朝のテレビでも、兎に角今を楽しく生きることをのみ宣伝しているやに聞こえるのですが、そういうのを無視して菅原先生のご著書で学んだ方がはるかに有益であると思います。

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『臥牛菅実秀』(第64回)
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 荘内藩に江戸取締りの幕命が下ったのは文久三年十一月であった。この幕命を受くべきか、辞すべきか重大な決定を迫られた重臣たちは、
   皆、世官の家より職を襲(つ)ぎし人々なれば、因循苟旦(いんじゅんこうしょ)にして後患の起こらんことを顧慮し、公(忠篤)の幼年におわせしに託して、其の職を辞せんとの議なりけり。-------同上----
ということであった。

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『論語』(第457)
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 子曰はく、唯女子と小人とは養ひ難しとなす。之を近づくれば則ち不孫に、之を遠ざくれば則ち怨む。
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 孔子が言うには、天下の人の中で、ただ女子と小人とだけでは養い難いものである。恩愛を用いてこれをこれを近づければ畏れはばかることなく、不孫になる。威厳を用いてこれをこれを遠ざければ、怒り怨んでわが用をしなくなる。誠に始末に困るものである。 
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『農士道』(第341回)
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    第二節 仕事の精神
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 仕事とは何ぞや。-----日本精神の真髄たる「仕」の一念を以て事に当るを謂うのである。其の職業職分の如何を問わず、吾等大和の國の「ひの本」民族は、この一念----没我奉仕の一念を以て、其の事に当って来たのである。日常「田に仕事に行く」「畑に仕事に行く」など無造作の間に使ひ馴らして来たこの「仕事」という言葉に、深く玩味すれば實に斯くの如く敬虔なる日本精神の真髄を発見し得るのである。
 田に仕事に行く!
 畑に仕事に行く!
 山に仕事に行く!

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