http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070212-00000001-yom-soci
ガス器具の不完全燃焼による一酸化炭素中毒で死亡事故が起きるというケースは決して珍しい話ではない。パロマに続き、リンナイ製の製品にも不具合があったとして今回問題となった。
同じ一酸化炭素中毒とはいっても、パロマとリンナイでは構造が違うようではあるが、全て製造者側の責任として背負わなければいけないものなのか、少し疑問に感じる。
何故なら、火を扱うことはそもそも屋外で行うのが常識であり、室内で行う場合には換気を良くするのは鉄則ではないかと思うからだ。そうした利用者側の注意義務というものを蔑ろにしてしまってはいないだろうか。
もしも火を扱う器具全てに不完全燃焼に備えた装置の設置が必要だと言うなら、練炭や石油ストーブにまで設けなければいけなくなる。当然製品の価格も高くなってしまうだろう。
勿論、死亡事故となれば、遺族感情を考えれば製造側に責任を求めたい気持ちはわからなくはない。しかしそうした被害者感情だけを優先させた結果、製造側にリスクばかり背負わせると、過剰な安全対策や細かい注意書きをいちいちしなければならなくなる。
例えば、米国だったと思うが、ベビーカーの説明書には、赤ちゃんを入れたまま折りたたまないで下さい、という注意書きがあるという。これは恐らくそれに類する損害賠償の訴訟が過去にあったためだろう。そんなことまで書く必要がある社会に何らかの恐怖を感じるのは私だけだろうか。
自分は何も悪くない、全て相手が悪いといった、フェミニズムの発想とこの製造者責任の論調とは何か通じるところがあるような気がするが、如何だろうか。