本日、愛知県知事選挙と北九州市長選挙が行われている。柳沢厚生労働大臣の「産む機械」発言はじめとする安倍内閣の支持を問う選挙として注目を集めているが結果は如何に。
今回の選挙で注目したいのは、結果に対するマスコミや各政党のコメントである。マスコミにとって都合のいいシナリオは、2-0で野党の勝利だろう。この場合は柳沢大臣の辞任に向け報道が過熱すると思われる。
逆に、マスコミにとって都合の悪いシナリオは、2-0で与党の勝利だろう。この場合は野党の党利党略だけを考えた安易な国会拒否に街宣活動、そしてマスコミの煽り報道も批判の対象になってしまう。それだけに報道の仕方も難しくなる。まさか、民度の低い有権者ばかりだからこういう結果になったなどとは言えないだろう。
では、1-1だったらどうなるだろうか。これも報道の仕方が難しくなる。恐らく地方自治と国政は別問題などという論調になるのだろうが、もしそう言うなら、有名議員の遊説も無意味ということになる。国会議員は決して客寄せパンダではないのだ。
ところで、柳沢大臣発言に関して野党はここへ来て少し主張を変えてきているようだ。これまでは「産む機械」という発言だけを強調して問題視していたのに、本日の討論番組などを見ていると、少子化を女性だけの問題にしているという政策の中身を批判するようになってきた。恐らくネット世論などで見られる、単なる揚げ足取りに過ぎないなどの批判に対抗してのものだと思うが、途中で主張を変えるようでは、野党の主張も的外れと言わざるを得ない。
それに、野党特に女性議員の主張などは、少子化は国の政策の責任であって、女性が産みたいと思えるような育児環境を整備せよという論調になっている。しかし、どんな物事であろうとも努力なくしては何も得られない。女性は何一つとして努力するつもりはないのか。
しかも、待機児童ゼロ作戦などの育児環境政策にはむしろ野党の女性議員が積極的に賛成してきたはずだ。それらに反意を示すというなら、保育所を全部閉鎖せよとでも言いたいのか。
特に「子は鎹(かすがい)」と言われるように、子供は夫婦円満が前提として産まれ育つもの。それを考えれば結婚に否定的な女性を増やしたフェミニズムの責任は真っ先に問われなければいけないはずだ。それなのに、一切自分達には非はないというのでは、より女性の信頼性を低下させるとしか思えない。
そもそも、少子化になった背景がどこにあるのかを純粋に考えることが必要だ。既婚女性だけで見れば我国の出生率は2.0であることを考えれば、家庭軽視、仕事重視のフェミニズムが非婚女性を多産させ、少子化の元凶になっていることは明らかなはずだ。
巷にはまだまだフェミニズムが社会全体にどのように悪影響を及ぼしているのか理解出来ていない人が多い。今後も基本的なことから解説をしていく必要があるだろう。
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