毎日のできごとの反省

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Ta154A-1(ドイツのモスキート)

2020-04-09 16:28:58 | プラモコーナー

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 ハセガワの1/72である。最近店頭にはみかけないが、さほど古いキットではない。ハセガワはタミヤに比べ、小生には良し悪しのばらつきがあると感じるが、これはできの良い方である。昼間戦闘機型と夜間戦闘機型があるが、夜戦型のレーダーがちゃちなので昼間戦闘機型とした。モスキートに比べてコンパクトだしスタイルもいい。

 

 キット組み立て自体に問題はないが最大の難関は三車輪式降着装置である。とにかく尾部が重く、機首にいくら鉛を入れても尻もちをつく。そこで考えたのはエンジンナセルである。それでもただ鉛玉を詰め込んでも間に合わない。そこでナセル前方を下にして床に縦に置き、ナセルの内側を濡らしたティッシュで覆う。ヤニ無しの半田を用意して、はんだごてで溶かし、たらりたらりとナセルの中に垂らしこむのである。こうすれば、ナセルの中はハンダで満タンになる。完成するとずっしりと重く、ダイキャストモデルのようである。ただし、間違えると、ハンダの熱でナセルを溶かすので保証はできません。

 尻もち対策はこれでも心配なのだが、幸い、主車輪が荷重でつぶれた形になっているので、支点が3~4mmは後ろになるのには助かった。

 塗装はシンプルでライトブルー系の地にグレー系のインクスポット迷彩と言う単純なものである。いつもの通り、塗装図を1/72に拡大してナイフでグレーの部分を切り抜いてマスキング紙を作って、エアブラシで吹くと言う根気さえあれば技術のいらない手法である。ただ、国籍標識が白なので、その背景にグレー系のスポットがピタリと合わせるように狙いました。御覧の通りドンピシャです。もちろん塗装図で間に合わない部分はあるので、そこは画用紙に穴を開けたもので適当に。

 ところでTa154は当時のドイツ航空技術の弱点を体現したような機体ではある。モスキートに範をとって木製にしたはいいが、木の接着剤不良が解決できず、事故多発で実用化はとん挫した。波長の短いコンパクトなレーダーが作れず、レドームに収めることができなかった。排気タービンが実用化できなかったのも日本並みである。もっとも当時の排気タービンは絶対ではなく、Ta152のように、機械式二段過給機の方が性能の安定性に優れているのではあるが。

 小生としては、本機が無理して木製にせず、適切なエンジンが得られれば、実用化して活躍できただろうと惜しむ次第である。やはりクルト・タンクの飛行機はスタイルがいい。