モンスターペアレンツなどは、既に定着した言葉となっている。ここに新しいモンスターが登場した。文部科学省の事務次官だった、前川喜平氏である。「出会い系バー」なる、売春斡旋組織にも等しい場所に、教育行政をしていた現職当時、頻繁に通っていたのである。それを認めたばかりか、開き直って貧しい女性の調査をしていたなどと、のたまわった。もちろん調査報告もなければ、教育行政に反映した痕跡すらない。
教育行政の調査と言うのだから、勤務時間中だと認めたのである。職務専念義務違反のみならず、教育行政にたずさわる官庁の幹部が、買春をしていたといわれても仕方ないことをしていたのだから、本来懲戒免職ものである。前川氏が退職後学校で講演をした内容を、文科省が調べたことを、自ら、教育に対する行政の介入だと、逆切れした。テレビの識者なる人は、前川氏が出会い系バーに行っていた過去をキャスターが問うと、良心的行為だと平然と言ったが、これに対する出演者の反論もない。安倍内閣批判ならどんな悪事も許すのである。一方で財務官僚の某幹部が、セクハラをしたから馘首せよ、と辻元議員がいうのだから、ダブルスタンダードの極致である。
前川氏の座右の銘は「面従腹背」だそうである。表面はおべっかを使い、陰で裏切る、という不道徳の極地である。このような人物が教育行政官僚のトップにいたのである。前川氏は、道徳教育の批判をした。さもありなん。座右の銘が「不道徳」なのだから、道徳教育などとんでもない話なのであろう。
出会い系バー通いも、面従腹背も公衆の面前で公言したのである。このような官僚トップがとうとう登場した。マスコミの大勢は批判どころか、前川氏の安倍内閣批判を称賛すらしている。日本の堕落もここまできたのである。前川氏をモンスター官僚と呼ばずして、どこにモンスターがいようか。