A Challenge To Fate

私の好きな一風変わった音楽を中心に徒然に綴ったページです。地下文化好きな方は見てやって下さいm(_ _)m  

脳髄のダンス・ミュージック~Hair Stylistics「GRACIA A LA VIVA」

2008年05月26日 23時41分08秒 | 素晴らしき変態音楽
「月刊ヘア・スタイリスティックス」の第2弾が届いた。今回は「作業日誌」にも登場するダンサー東野祥子さんのソロ・ダンス公演のための伴奏音楽。その「GRACIA A LA VIVA」(チリのシンガーの作品タイトルのもじりで"万歳ありがとう"というような意味)は1曲40分の大作で、静かに沈殿していくようなリズムが延々と続き、19分くらいから様々な電子音が加わってくる。決して不快ではない心地よいノイズ。脳味噌の痒いところを耳掻きで穿ってくれるような快感。ある意味エレクトロニカにも近い感触だ。
他の2曲はこのアルバムのための新録で、特に3曲目の10分に亘る「EL CONDOM PASA(コンドームは飛んでゆく)」はゲオメトリコ的な奇怪電子ビートに声や打楽器がコラージュされるミュージック・コンクレートの怪作。
収録時間53分と前作に比べ長尺なアルバムで中原氏のシンフォニック・ノイズへの執着心が解放された作品だ。今回もアートワークは中原氏自身のエロティック・アート。

コンドルも
裸足で逃げ出す
ヘアスタだ

昨日もサイン会のときと同じジャージを着ていたなぁ。

映像は東野祥子さんのダンス。音楽はヘアスタ。



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灰野敬二+ジム・オルーク+久下惠生@新宿JAM 2008.5.25 (sun)

2008年05月26日 00時32分09秒 | 灰野敬二さんのこと
3日連続で新宿JAM。流石に飽きた。しかし今日は昨日までのガールズ天国とは違い男臭いアヴァンギャルドな夜だ。
裏窓企画。久下惠生氏は80年代流動的即興ユニットPungoでデビューし、以来マヘル・シャラル・ハシュ・バズやストラーダ、パラダイスガラージ等に参加してきた実力派ドラマーだ。一時期裸のラリーズにも在籍したことがあったらしいが、水谷孝氏とソリがあわずすぐに脱退したらしい。灰野さんより6歳下というから今年50歳か。
灰野さんとジムは2007年10月29日に同じくJAMで共演し幽玄な演奏を聴かせてくれた。その時はジムはギター,パーカッション、エレクトロニクスと様々な楽器をプレイしたのだが、今回はベースというクレジットになっている。そこに久下氏が加わってどのようなケミカルが生まれるのか、とても楽しみだった。
開演前のBGMはキャプテン・ビーフハートの「Mirror Man+Strictly Personal」。灰野さんの趣味だろう。
観客は超満員。やはりジムの人気なのだろうか。ステージ右から灰野さん、久下氏、ジムの並び。
最初は音合わせを兼ねてランダムな演奏。次第に灰野さんが一定のリフを刻み、dsとbがビートを産み出すというパターン。久下氏のdsは8ビート中心だがパワー溢れるプレイ。そしてジムのbは音数は少ないのだが変幻自在に動き回り流石というしかない。ジムも灰野さんに負けないぐらい激しいアクションで汗を飛び散らせる。二人ともツボを心得た演奏で灰野さんも気持ち良さそうだ。基本的に即興ロックなのだが、聴いているうちに構成が決まっているのではないか、と想わせる瞬間もあった。でも今日が三人の初顔合わせだという。ベテラン・ロッカー恐るべし。完全に圧倒された。素晴らしい。
実は灰野さんと久下氏は28年前吉祥寺マイナーの閉店記念ライヴで偶然デュオで共演したことがあるそうだ。灰野さんはそれが久下氏だとは知らなかったようだが、その出来事は覚えているそうだ。
会場には中原昌也氏も来ていて終演後楽屋でジムと話していた。私は灰野さんに先日のバースデイライヴの時渡しそこなったプレゼントを渡し少し歓談した。激しいライヴの後の心地よさが残る空間だった。

30年
たって再び
共演す

灰野さんにしきりに痩せたと言われるが私に余り自覚はない。



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