クラシック輸入盤・新譜情報/グッディーズ

コメントはメーカー案内書より抜粋です。お問い合わせ:goodies2@pc.highway.ne.jp

11-06 No.9-1

2011年06月09日 18時23分13秒 | Weblog
<Chandos>
CHAN 10673 \2180 ※6月13日までのご注文特価 \1850
バツェヴィチ:ヴァイオリン協奏曲集Vol.2 ――
ヴァイオリン協奏曲第4番
ヴァイオリン協奏曲第5番
ヴァイオリン協奏曲第2番
ヨアンナ・クルコヴィチ(ヴァイオリン)
ウカシュ・ボロヴィチ(指揮)、ポーランド放送交響楽団
ルトスワフスキから「20世紀のポーランドを代表する作曲家であり、音楽史上
最高の女流作曲家の1人」という最大級の賛辞を送られたポーランドの女流作
曲家、グラジナ・バツェヴィチ(1909-1969)のヴァイオリン協奏曲集第2巻が
登場!
シマノフスキのネオ・ロマンティシズムとルトスワフスキのモダニズムの間に
あったギャップを埋め、共産圏時代のポーランドにおける女流作曲家の活路
を開いたバツェヴィチの音楽は、近年急速に注目を集めている。
ソリストのヨアンナ・クルコヴィチは、フランス・ディアパゾン賞、ドイツ・
シャルプラッテン賞、ポーランド・フレデリック賞など、欧州各国の数々の音
楽賞に輝いた前作(CHAN 10533)を成功に導いた立役者。
クルコヴィチと1699年製ピエトロ・ジョヴァンニ・グァルネリ(ペトリス・
グァルネリウス)のヴァイオリンが、祖国ポーランドの偉才バツェヴィチの
「ヴァイオリン協奏曲」を20世紀ポーランドの傑作として、歴史の表舞台に
引き上げる!
録音:2010年11月8日-10日&2011年2月7日-9日&2011年3月31日-4月2日、
ポーランド放送ヴィトルト・ルトスワフスキ・コンサート・ホール
(ワルシャワ)

CHAN 10677 \2180
ラフマニノフ:
交響曲第3番イ短調Op.44/ジプシーの主題による奇想曲Op.12
交響詩《ロスティスラフ王子》
ジャナンドレア・ノセダ(指揮)
BBCフィルハーモニック
カリスマ、ストコフスキーとフィラデルフィア管弦楽団によって1936年11月
に初演が行われた「交響曲第3番」。「交響曲第1番」の初演の大失敗から数
十年を経てラフマニノフがたどり着いた交響曲の"集大成"が、ノセダとBBC
フィルが築き上げてきたラフマニノフ・プロジェクトにとっての"集大成"と
なる!
録音:2010年11月1日&3日、マンチェスター新放送センター・スタジオ7
(イギリス)

CHAN 0781 \2180
モーツァルト:デュオ・ソナタ集Vol.4 ――
ソナタ第35番ト長調K.379/ソナタ第38番ハ長調K.403
ソナタ第33番ヘ長調K.377/ソナタ第41番変ホ長調K.481
デュオ・アマデ〔キャサリン・マッキントッシュ(ヴァイオリン)、
ジェフリー・ゴヴィアー(フォルテピアノ)〕
エイジ・オヴ・インライトゥメント管弦楽団の創設メンバー、エンシェント
室内管弦楽団のコンサートミストレスとして活躍し、現在はパーセル・クヮ
ルテットのヴァイオリニストとして英国古楽界の第一線に立ち続けるキャサ
リン・マッキントッシュ。
イギリスの鍵盤奏者ジェフリー・ゴヴィアーとのモーツァルトは、「ヴァイ
オリン・ソナタ」でもなく「ヴァイオリン・オブリガード付きピアノ・ソナ
タ」でもなく、あくまでも両者が対等の「デュオ・ソナタ」。
1980年代からデュオとして活動を続けてきたマッキントッシュとゴヴィアー
だからこそ醸し出せる熟練の技である。
2010年5月3日-5日、セント・メアリー教会(サフォーク)での録音。

CHAN 10678 \2180
弦楽のためのチェコ音楽 ――
ヤナーチェク:弦楽のための組曲
マルティヌー:弦楽のための六重奏曲H.224A
ハース:弦楽のための練習曲(ペドゥッツィ補筆完成版)
ヤナーチェク:
弦楽四重奏曲第1番《クロイツェル・ソナタ》(弦楽オーケストラ版)
ヤナーチェク室内管弦楽団
ヤクブ・チェルノホルスキー(芸術監督)
東欧チェコの大作曲家ヤナーチェクの名を冠する弦楽オーケストラ、ヤナー
チェク室内管弦楽団による東欧チェコ一色のプログラム!
トルストイの小説からインスピレーションを得てヤナーチェクが作曲した「ク
ロイツェル・ソナタ」の弦楽オーケストラ・ヴァージョンなど、チェコの演
奏家たちによるチェコの音楽からは、ここだけに存在する解釈や民族的なカ
ラーを感じ取ることができることだろう。シャンドスの東欧音楽は名盤が多
いだけに期待が膨らむ!
2009年5月2日-3日、9日&2010年9月6日の録音。

CHAN 10679X 5枚組 \4580
グリエール:オーケストラル・コレクション ――
交響曲第3番ロ短調Op.42《イリヤ・ムーロメツ》/交響曲第2番ハ短調Op.25
ザポロージュのコサックOp.64/交響曲第1番変ホ長調Op.8
バレエ組曲《赤いけしの花》Op.70/バレエ組曲《青銅の騎士》
ホルン協奏曲Op.91/序曲《ギュリサーラ》*/演奏会用ワルツOp.90*
序曲《シャー=セネム》*/バラードOp.4*/スラヴの主題による序曲*
ブリヤート=モンゴル自治共和国のための英雄的行進曲Op.71*
序曲《フェルガナの休日》Op.75*
リチャード・ワトキンス(ホルン)、ピーター・ディクソン(チェロ)、
エドワード・ダウンズ(指揮)、ワシーリー・シナイスキー(指揮)*、
BBCフィルハーモニック
名匠サー・エドワード・ダウンズとワシーリー・シナイスキーがBBCフィルと
完成させたシャンドスのベストセラー、レインゴリト・グリエール(1875-1956)
の「交響曲&管弦楽作品集」がボックス・セットで新登場!
吹奏楽アレンジで大ヒットとなった「青銅の騎士」、ホルン奏者の必須レパー
トリー「ホルン協奏曲」、代表作「イリヤ・ムーロメツ」や「赤いけしの花」
など、ロシア・ロマン派最後の巨匠とも呼ばれるグリエールの傑作の数々を、
BBCフィルの優れた演奏で繰り広げられるこのボックス・セットは、ロシア音
楽&吹奏楽ファンにとってのマストアイテムとなること間違いなし!
録音:1991年-1996年、マンチェスター新放送センター・スタジオ7(イギリス)

CHAN 10684X 3枚組 \5280
ヴィエナ・プリミエール ――
シュトラウスI世:自由行進曲Op.226、ギャロップ《パリの謝肉祭》Op.100
シュトラウスII世:
ワルツ《競争》Op.267、ポルカ《見知らぬ女》Op.182、
新しいチャルダッシュ(喜歌劇《こうもり》より)、
行進曲《オーストリア万歳》Op.371、ポルカ《アレキサンドリーナ》Op.198
ポルカ《パパコーダ》Op.412、愉快な戦争のカドリーユOp.402
ワルツ《かわいいグレーテル》Op.462
ポルカ《まあ、つべこべ言わずに》Op.672
シュトラウスIII世:
シュラオ=シュラオOp.6、ワルツ《ウンター・デン・リンデン》Op.30
エドゥアルト・シュトラウス:
直ちにOp.132、ワルツ《螢》Op.161、ヘクトグラフOp.186、
ヨハン・シュトラウスの花冠Op.292、ザーッ・ウント・エルンテOp.159、
ヴァイプレヒト=パイアー行進曲Op.120、メッチェンラオネOp.99、
ワルツ《アボンネンテン》Op.116、
エステライヒ・フェルカー・トロイ・マルシュOp.211、青い眼Op.254、
ヴェールと王冠Op.200/
ヨーゼフ・シュトラウス:
ワルツ《楽しい生活》Op.272、ポルカ《前へ!》Op.127、
ポルカ・マズルカ《夜の陰影》Op.229、ポルカ《妖精》Op.74、
ポルカ《永遠に》Op.193、分列行進Op.53、
ポルカ《フェアウェル!》Op.211、ワロン人の行進Op.41、
パウリーネOp.190b、ワルツ《過ぎ去りし思い出》Op.51
ミレッカー:
行進曲《ジーベン・シュヴァーベン》、ヨナタン行進曲、
フランス風ポルカ《Klopf'an!》
ツィーラー:カシミール・ワルツOp.551、ルスティヒマシェリンOp.4
ファールバッハII世:ゲラニウム(風露草)
マリリン・ヒル・スミス(ソプラノ)
ジャック・ロススタイン(指揮)、ヨハン・シュトラウス管弦楽団
音楽の都ウィーンで栄えたシュトラウス一族とその仲間たちのレア作品を集
めたシャンドス初期の好企画シリーズ、「ヴィエナ・プリミエール(ウィーン
・プレミアーズ)」が復活!
ワルツの申し子たち、ジャック・ロススタインとヨハン・シュトラウス管弦
楽団が贈るのは、ワルツ王が治めたシュトラウス王朝の隠れた名作たちの楽
しさと素晴らしさ。ヨハン・シュトラウスたちの音楽の新たな魅力がきっと
見つかります。
録音:1983年-1992年



<WEITBLICK>
SSS0123/24 2枚組 \3960
「ガーシュイン・コンサート1996」
(1)「パリのアメリカ人」
(2)ヘ調のピアノ協奏曲
(3)キューバ序曲
(4)交響的絵画「ポーギーとベス」(ロバート・ラッセル・ベネット編)
エフゲニ・スヴェトラーノフ指揮
スウェーデン放送交響楽団
ジェフリー・シーゲル(P)
録音:1996年3月6日ベルワルド・ホール,ライヴ録音(デジタル)
スヴェトラーノフはガーシュインを愛し、「パリのアメリカ人」、「ポーギー
とベス」についてはMELODIYAにも手兵ロシア国立響との録音があります(未CD
化)。この「ガーシュイン・コンサート」は、一聴して顔をしかめる方がいる
であろうことが想像に難くない、重々しくて、超絶のスローテンポを駆使した
正に「オレ流」ガーシュインです。しかし説得力は無類。ガーシュインが作曲
の天才であり、如何に遅いテンポで歌ってもその美しさはビクともしません。
ソリストのシーゲルは、アメリカ出身。1989年ロン・ティボー・コン第1位。
スラットキンとはガーシュインを普通のテンポで録音しています。今回の共演
はピアノ協奏曲の演奏を熱望したスヴェトラーノフに、スウェーデン放送響楽
団長がシーゲルを推薦し実現した初顔合わせです。スヴェトラーノフはシー
ゲルを気に入り、ハーグ、ロシアでも共演を重ねました。「今度は、チャイコ
フスキーの第2協奏曲、ラフマニノフの第1協奏曲を共演しよう」という約束が
彼の死で果たせなかったとシーゲルは懐古します。
英語、日本語、ドイツ語によるライナーノート付。

SSS0125-2 \1980
(1)ショーソン:交響曲変ロ長調Op.20
(2)フランク:交響曲ニ短調Op.48
エフゲニ・スヴェトラーノフ指揮
スウェーデン放送交響楽団
(1)2002年2月23日ベルワルド・ホール、ライヴ録音(デジタル)
(2)1979年9月10日、ライヴ録音(ステレオ)
意外なようで、スヴェトラーノフはフランス音楽を愛し、得意にでもありまし
た。ショーソンは初出レパートリーで、亡くなる直前。スヴェトラーノフにと
ってスウェーデン放送響との最後の共演です。ほぼ40分掛けてこの曲を奏でま
す。ワーグナーの影響をやはり前面に出し、点描画のような細密さは晩年なら
ではで、恐ろしいくらいの美しさに満ち溢れています。フランクは、まだまだ
元気な頃のライヴで、豪快なオーケストラ・ドライヴが堪能できます。歌いこ
みの丁寧さはやはりスヴェトラーノフ以外の何者でもありません。
英語、日本語、ドイツ語によるライナーノート付。

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11-06 No.9-2

2011年06月09日 18時22分48秒 | Weblog
<TUDOR>
TUDOR 7170(SACD-Hybrid) 2枚組(1枚価格) \2080
マーラー(1860-1911):
交響曲第3番ニ短調
[Disc1]第1楽章(34:45)
[Disc2]第2-6楽章(10:07/17:48/11:03/4:26/25:56)
ジョナサン・ノット指揮
バンベルク交響楽団
藤村実穂子(Alt)
バンベルク大聖堂少年合唱団、
バンベルク交響楽団合唱団女声団員
録音:2010年5月25-30ヨーゼフ・カイルベルト・ザール,バンベルク、ライヴ
2003年から始まったジョナサン・ノットのマーラー交響曲録音シリーズ最新
盤。今回はマーラーの作品のなかでもとりわけ巨大で奔放な規模を持つ第3番。
「交響曲は世界だ。ゆえにすべてを包含しなければならない」というマーラー
の交響曲観をもっとも体現した作品で、その膨大な音の情報量、詰め込まれた
音楽の多様さ、宇宙、自然への感謝と畏怖がこめられた音楽は現在までも他に
類を見ません。第4楽章でアルト独唱を受け持つ、近年目覚しい活躍をする藤
村実穂子の歌唱も聴きものです。超高音質により音のディテール、立体感に
優れ、マーラーの思い描いた大自然のヒ響き、牧神の深いため息が聴き取れる
ことでしょう。

TUDOR 7156 \2080
フェルッチョ・ブゾーニ(1866-1924)/バッハ・トランスクリプションズVol.2
(1)半音階的幻想曲とフーガBWV903(原曲チェンバロ)
(2)前奏曲とフーガ《聖アン》BWV552(原曲オルガン)
(3)コラール前奏曲(原曲オルガン)
第1番BWV667、第4番BWV734a、第6番BWV617、第7番a BWV637、第7番b BWV705、
第9番BWV665
(4)前奏曲とフーガBWV532(原曲オルガン)
マウリツィオ・バリーニ(Pf)
録音:2008年12月
Vol.1(TUDOR7139)に続くブゾーニによるバッハ編曲集。ブゾーニは多くのピア
ノのためのバッハ編曲を残しましたが今回は大曲、オルガンのためのコラール
前奏曲が取り上げられています。バッハ・トランスクリプションといえばシャ
コンヌばかりが有名で、確かにあの過剰な音と豊穣な響きの編曲はすばらしい
のですが、コラール前奏曲を聴くと、選び抜かれた音と洗練されたピアニズム
からは、ただ敬虔な祈りの歌だけが聞えてきます。前回同様、バリーニのどこ
までも澄み切った音色に心洗われる思いがします。ぜひお店の試聴機に入れて
みて下さい。震災後の疲れきった心にはバッハの音楽が一番の薬です。

TUDOR 7146(SACD-Hybrid) \2080
ベートーヴェン(1770-1827):
(1)七重奏曲 変ホ長調Op.20
(2)管楽六重奏曲 変ホ長調Op.71
シャロウン・アンサンブル・ベルリン:
【(1)W.ブランドル(Vn)、(1)M.アフカム(Va)、(1)R.デュヴェン(Vc)、
(1)P.リーゲルバウアー(Cb)、(1)(2)A.バーダー(Cl)、
(1)(2)M.ヴァイトマン(Fg)、(1)(2)S.d.L. イェツィエルスキ(Hrn)】
(2)G.V.ブオノマーノ(ClII)、(2)S.ウィリス(HrnII)、(2)H.トロック(FgII)
録音:(1)2008年10月,(2)2009年5月,ベルリン
シャロウン・アンサンブル・ベルリン最新録音。シャロウン・アンサンブル
・ベルリンはベルリン・フィルハーモニーの首席奏者が集まって1983年に結
成された。レパートリーは古典から現代まで幅広く、アバド、バレンボイム、
ラトルとも共演している。ベルリン・フィルでも、とりわけのよりぬき達が
集まって結成されたこのアンサンブルは何といっても古典室内楽に絶妙なア
ンサンブルを聴かせてくれます。指揮者のいない分、各奏者の自主性が生か
され、活き活きとした音楽が展開。

TUDOR 7114(SACD-Hybrid) \2080
シューベルト(1797-1828):
八重奏曲 ヘ長調Op.166,D803(1824)
シャロウン・アンサンブル・ベルリン:
【P.ガイスラー(Cl)、K.トゥーネマン(Fg)、S.d.L.イェツィエルスキ(Hrn)、
A.カッポーネ(Vn)、A.イヴィッチ(Vn)、U.クネルツァー(Va)、
R.デュヴェン(Vc)、P.リーゲルバウアー(Cb)】
録音:2001年6月
旧譜TUDOR7114のSACD化(品番・バーコードは同じ)。音質の向上により、より
声部間の細やかなやり取りが鮮明に聴き取れるように。

TUDOR 7157 \2080
タン・シアオタン/ピアノ・リサイタル
ショパン(1810-1849):
バラード第1番Op.23/スケルツォ第2番Op.31/ポロネーズ第5番Op.44
マズルカ集Op.30(全4曲)/華麗なる大円舞曲Op.18/2つの夜想曲Op.48
葉小鋼(イエ・シアオガン)(b.1955):ナムクオ(2006)
陳其鋼(チェン・チガン)(b.1951):京劇の瞬間(2004)
タン・シアオタン(?小棠)(Pf)
録音:2008-2009年
タン・シアオタン(?小棠)は1979年北京生まれ。12歳で「中国希望杯ピアノコ
ンクール」第1位入賞。1998年北京中央音楽学院ピアノ科に首席で卒業し、ド
イツに留学、ウゴルスキー、ゲルハルト・オピッツ教授に師事。2004年6月、
第2回仙台国際音楽コンクール第1位を受賞、2005年12月にパリにおいて第9回
アニマート大賞ランコントル国際ピアノコンクールで第1位を受賞。来日し日
本フィル、仙台フィル、 東京シティ・フィルとも共演し今後の活躍が大変期
待されている若手ピアニスト。

TUDOR 7168 \2080
「気まぐれ女」
-ヴァイオリンとアコーディオンによる作品集
ラ・カンパネラ(パガニーニ)/気まぐれ女(エルガー)
ワルツ(グリーグ)/ロザリオ(ネヴィン)/楽興の時(シューベルト)
シャコンヌ(ヴィターリ)/ハンガリー風ロンド(ハイドン)
アラビアの歌(リムスキー=コルサコフ)
ユーモレスク(ドヴォルザーク)/シシリエンヌ(パラディス)
夜鳴きうぐいす(アリャビエフ)/タンゴ(アルベニス)
夢のあとに(フォーレ)/カンタービレ(パガニーニ)
カルメン幻想曲(サラサーテ)/愛の歌(クライスラー)
アンダルシアのロマンス(サラサーテ)
ウィーン奇想曲(クライスラー)/酒宴の歌(ベートーヴェン)
全19曲
ミヒャエラ・ペッチュ=ネフテル(Vn)、
ヴィスワフ・ピプチンスキ(アコーディオン)
録音:2009年
ヴァイオリンとアコーディオンによる誰もが知っている名曲集。ウィーンのカ
フェにいる気分にさせてくれるおしゃれな一枚。

TUDOR 7182 \2080
「コン・スピリート」-
ヨハン・ヴィルヘルム・ヘルテル(1727-1789):協奏曲&シンフォニア集
(1)協奏曲イ短調(ファゴット、弦楽と通奏低音のための)
(2)シンフォニア ニ長調
(2つのフルート、2つのオーボエ、2つのホルン、弦楽と通奏低音のための)
(3)協奏曲変ロ長調(ファゴット、弦楽と通奏低音のための)
(4)シンフォニア ト長調(2つのホルン、弦楽と通奏低音のための)
(5)協奏曲変ホ長調
(ファゴット、2つのオーボエ、2つのホルン、弦楽と通奏低音のための)
(6)シンフォニア第6番a 変ロ長調-
(2つのファゴット、弦楽と通奏低音のための)
ドミニク・キーファー指揮
カプリッチョ(バーゼル・バロック・オーケストラ)、
セルジオ・アッツォリーニ(Fg)
録音:2010年
ヨハン・ヴィルヘルム・ヘルテル(1727-1789)はドイツの作曲家でJ.S.バッハ
の弟子に師事して音楽を学んだとされている。アイゼナックの宮廷楽団のコン
サート・マスターを皮切りに多くの宮廷楽団の楽員としてキャリアを積み、
同時に多くの協奏曲、シンフォニアを作曲した。バッハの流れを汲む作曲家
とはいえ、イタリア音楽の影響を強く受けたカンタービレあふれる協奏曲で
ある。演奏のカプリチオ・バーゼル・バロック・オーケストラは1999年に結
成されバロックから古典、初期ロマン派をレパートリーとしており、モンテ
ヴェルディの歌劇からベートーヴェンの交響曲まで演奏する。当レーベルに
は他にマッジの6つの協奏曲(TUDOR7173)、テレマンの序曲・協奏曲集
(TUDOR7177)がある。




<ONDINE>
ODV-4004(1DVD+ボーナスCD) \2450
カリタ・マッティラヘルシンキ・リサイタル2006年
《DVD》
1.タイトル/2.デュパルク(1848-1933):旅への誘い
3.デュパルク:ミニョンのロマンス/4.デュパルク:戦のある国へ
5.デュパルク:悲しき歌/6.デュパルク:フィディレ
7-10.サーリアホ(1952-):4つの瞬間(カリタ・マッティラに捧ぐ)
11.ラフマニノフ(1873-1943):美しい人よ、私のために歌わないでOp.4-4
12.ラフマニノフ:夕暮れOp.21-3
13.ラフマニノフ:ミュッセからの断片Op.21-6
14.ラフマニノフ:ムーサOp.34-1/15.ラフマニノフ:何という幸せOp.34-12
16-22ドヴォルザーク(1841-1904):ジプシーの歌Op.55(私の歌が鳴り響く/ああ、
聴けよ私のトライアングルを/森はひっそりと静まりかえり/わが母の教えたま
いし歌/弦の調子を合わせて/大きくゆったりとした軽い亜麻の服を着て/鷹の
翼はタトラの峰高く)
[アンコール]
23.ヴィクター・ヤング(1900-1965):ゴールデン・イヤリング
24.フィンランド民謡:Minun kultanikaunison(僕の恋人は美しい)
25.クレジット
《ボーナスCD》
1.ベートーヴェン(1770-1827):君を愛すWoO123
2.ベートーヴェン:新しき愛、新しき命Op.75-2
3.ベートーヴェン:寂しさの喜びOp.83-1
4.シューベルト(1797-1828):ますD550/5.シューベルト:野ばらD257
6.シューベルト:水の上で歌うD774/7.シューベルト:楽に寄すD547
8.シューベルト:至福D433
9.ブラームス(1833-1897):49のドイツ民謡集より「お姉さん」
10.ブラームス:永遠の愛についてOp.43-1
11.シベリウス(1865-1957):山彦Op72-4
12.シベリウス:川面に漂う流木Op.17-7
13.シベリウス:泳げ、泳げ、あひる
14.シベリウス:春はいそぎ過ぎゆくOp.13-4
15.シベリウス:しかし私の小鳥は姿を見せないOp.36-2
16.シベリウス:逢引きから戻った娘Op.37-5
17.クーラ(1883-1918):Kesayo kirkkomaala/18.クーラ:Sinipiika
19.メラルティン(1875-1937):ミルヤムの歌I
20.メラルティン:ミルヤムの歌II
演奏:《DVD》
カリタ・マッティラ(ソプラノ)/マルティン・カッツ(ピアノ)
《ボーナスCD》
カリタ・マッティラ(ソプラノ)/イルモ・ランタ(ピアノ)
収録《DVD》2006年10月1&8日ヘルシンキフィンランド・ナショナル・オペラ
・ライヴ収録
字幕:英語・フィンランド語
全てを圧する存在感、透き通るような声。メトの「サロメ」では40代後半…失
礼!のボディを堂々と晒し(残念なことにカメラには収録されてません!)、
聴衆の度肝を抜くことも厭わないチャーミングなソプラノ歌手、カリタ・マッ
ティラ。この映像は、そんな彼女の素敵なリサイタルが収録されています。最
初はデュパルクの歌曲から始め、サーリアホ、ラフマニノフそしてドヴォルザ
ークという、何ともバラエティ豊かな選曲が見事。アンコールできっちり「お
国もの」も用意しているという周到さ。あと、北欧ものをもう少し聴きたいと
いう欲張りな方のために、既存のCDから良いとこどりをしたコンピレーション
・アルバムがボーナスとして付いています。

ODV-4008(DVD-Video) \2450
サッリネン:2幕の歌劇「赤い線」Op.46
台本:アウリス・サッリネン
《ボーナス》
アウリス・サッリネン、ペッカ・ミロノフ、ミッコ・フランク、
ヨルマ・ヒュニネンへのインタビュー(2009年収録)
トピ(小作人)…ヨルマ・ヒュンニネン
リーカ(トピの妻)…パイヴィ・ニスラ
サケ(トピの最初の子):トゥオモ・ニスラ
ラーケリ(二番目の子):サンニ・ヴィルミ
イータ=リンタ・マリア(三番目の子):オリヴィア・アイナリ
プンタルパー(扇動者):アキ・アラミッコテルヴォ
シマナ・アルヒッパイニ:ハンヌ・フォルシュベリ
司教の代理:ペルッティ・マケラ
若い司祭:トゥオマス・トゥロイセラ
カイサ:アンナ=リサ・ヤコブソン
ラーッパーナ:タイスト・レイマルオト
クニッラ(その妻):レア・マウラネン
エプラ:アリ・グロンタール
ユッシ:マルコ・プースティネン
ティーナ:レーナ・リーマタイネン
ピルホネン巡査:カイ・ヴァルトネン
運命:ヤルモ・ラスタス
フィンランド国立歌劇場管弦楽団&合唱団
指揮:ミッコ・フランク
ツーミ・ダンス・カンパニー
舞台監督:ペッカ・ミロノフ/装置:エーヴァ・イヤス
衣装:エリア・トゥルネン/フィンランド国立歌劇場収録
収録時間:本編115分+ボーナス44分
字幕:英語・フィンランド語
フィンランドの現代作曲家サッリネン(1935-)による社会派オペラ。ちなみに
タイトルの「赤い線」というのは、この国での投票を意味する言葉であり、
日本の「赤線」とは全く関係ありません。貧乏な小作農の夫婦トピとリーカ。
彼らの飼っている羊はすでに3回も熊に襲われ、食べるものにも不自由してい
ます。教会に援助を求めても拒否され困り果てた彼らは、扇動者が「新しい社
会」について語るのを聞きます。神が正しいのか、社会主義が正しいのか?正
しい政党に投票すればよい生活が待っているのか?様々な思惑を孕み緊張の物
語が続きます。彼らは「赤い線をひく」ことを許可され、生活を向上させてく
れると信じた政党へ投票しましたが、待っていた結末は・・・。サッリネンの
音楽は、美しいメロディこそありませんが、とても聞きやすいもの。不安定な
時代だからこそ、人は何かにすがりたい。しかし、何を信じたらよいのか。
全く身につまされる物語です。

ODE-1174 \2080
ラウタヴァーラ:歌劇「カイヴォス」
台本 エイノユハニ・ラウタヴァーラ
シモン…ハンヌ・ニエメラ
イラ(シモンの恋人):ユハンナ・ルサネン=カルタノ
政治委員:ヨルマ・ヒュンニネン
司祭:ヤーッコ・コルテカンガス
マルコ:マティ・トゥリ
ヴァンハ:ペトリ・プッシラ
タンペレ・フィルハーモニー管弦楽団/カイヴォス合唱団
ハンヌ・リントゥ(指揮)
録音 2010年9月21-24日タンペレ・ホール
1957年、当時十二音技法を学んでいたラウタヴァーラ(1928-)が出会ったハン
ガリー亡命者。彼から生々しいハンガリー動乱の模様を訊いたラウタヴァーラ
は、その話を元に、自国の政治的状況も盛り込みながら、この歌劇「カイヴォ
ス(鉱山の意味)」を完成させます。しかし、当時のフィンランドは旧ソ連の弾
圧が激しく、このような危ない話は上演するのは不可能でした。いくつかの改
訂も行われたのですが、結局上演されることはなく、そのまま忘れ去られてし
まう・・・その一歩手前で、ようやく2010年、この演奏が行われたのです。
1950年代の後半、鉱山で働く労働者たちは元テロリスト、シモンをリーダーに
据え反乱を試みます。しかしシモンはすでにそのカリスマ性を失っていました。
立てこもる労働者、彼らの説得を試みる政治委員。そして躊躇するシモンと彼
の恋人イラ。音楽は常に無調の冷たい響きを持ち、緊張漲る粗筋を盛り立てま
す。なかなか難解ではありますが、一本筋の通ったお話です。

ODE-1110 4枚組 \4500
マグヌス・リンドベルイ:管弦楽作品集
《CD1》
1.テンデンツァ(1982)/2-3.クラフト(1985)/4.キネティクス(1989)
5.マレヤ(1990)
《CD2》
1.ジョイ(1990)/2.コレンテ(1992)/3.コレンテII(1992)
4.コヨーテ・ブルース(1993)
《CD3》
1.アリーナ(1995)/2.アリーナII(1996)/3.フェリア(1997)
4.大二重奏曲(2000)
《CD4》
1.コラール(2002)/2.管弦楽のための協奏曲(2003)/3.彫刻(2005)
アヴァンティ室内管弦楽団…CD1-1.5,CD2-2.4,CD3-2
フィンランド放送交響楽団…CD1-2.3,CD2-3,CD3-1.3.4,CD4-1.2.3
バイエルン放送交響楽団…CD1-4
トイミー・アンサンブル…CD1-2.3
エサ=ペッカ・サロネン(指揮)…CD1-2.3.4.5,CD2-1.3,CD3-1.3
サカリ・オラモ(指揮)…CD1-1,CD2-2.4,CD3-2.4,CD4-1.2.3
録音 1992-2008年
フィンランド屈指の現代作曲家のひとり、マグヌス・リンドベルイ(1958-)の
作品集大成です。1986年にユネスコ作曲家国際会議で第1位受賞するなど独自
の作風で高く評価されていますが、とりわけ武満徹がいち早く彼の才能を認め
たことでも知られています。時代と共に作風も変化し、初期の作品はリズミカ
ルでノイジーな音を多用しましたが、2000年を過ぎる頃から、より古典的で重
厚な作風になっています。この4枚組は、既存のリリースを年代別に編集。彼
の作風の変遷をじっくり味わうことができるでしょう。

ODE-1182 \2080
コルンゴルト: 交響曲 嬰ヘ長調・古い様式による小舞曲
1-4. Op.40
5.古い様式による小舞曲…世界初録音
ヘルシンキ・フィルハーモニー管弦楽団
ジョン・ストルゴー(指揮)
録音 2010年9月17-18日…1-4, 2010年8月30日…5
ヘルシンキ フィンランディア・ホール
ユダヤ系であったため、素晴らしいキャリアを誇っていたにも拘わらず祖国オ
ーストリアを離れ、アメリカで「映画音楽作曲家」として活躍することとなっ
たコルンゴルト(1897-1957)。しかし彼なくしては、今のハリウッド音楽はひ
どく寂しいものになっていたに違いありません。1947年から1952年に書かれた
この彼の交響曲を聴いた人は誰しも「これは映画音楽?」と思うことでしょう。
それほどまでにこの曲はスペキュタクラーです。最初の音から何か物語を感じ
させずにはいられません。映画音楽に嫌気が指してしまったはずの彼が書いた
「クラシック作品」のはずですが、すでにコルンゴルトはハリウッドと一心同
体になっていたのかもしれません。世界初録音である「古い様式による小舞曲」
は彼が20歳前半に書いた小さな作品す。こちらは馥郁たる響きを秘めたウィー
ン風の音楽です。

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11-06 No.8-1

2011年06月09日 18時22分24秒 | Weblog
<NAXOS>
NHK「現代の音楽」 アーカイブシリーズ
《NHK「現代の音楽」アーカイブシリーズ》は、戦後の日本音楽シーンを代表
する邦人作曲家に焦点をあてたCDシリーズです。収録音源は全て、NHKラジオ
番組「現代の音楽」で過去放送された番組のマスターテープから編集・リマ
スタリングを行い、マスターの再現性においてきわめて評価の高いHQCD
(Hi Quality CD)でリリースします。NHKの協力の元、希少価値の極めて高い
録音のアーカイブ化を実現しました。代表作の初演や未発売作品のライブ録音
を中心に収録。日本人の創りだした音楽が、作曲当時の時代の空気とともに今
ここに甦ります。
リリース第1期として、共にフランスで学び親交の深かった「三善晃」「矢代
秋雄」の2タイトルを7月に発売します。

※NHKラジオ番組「現代の音楽」について
戦後間もない1947年のラジオ番組「日本の音楽」などを前身として、1957年
より日本の現代音楽の有り様を今日まで伝えている番組。(現在の放送時間は、
毎週日曜18:00-18:50。)柴田南雄、上浪渡、白石美雪、西村朗などが歴代の
解説を務め、2009年からは猿谷紀郎が担当。邦人作曲家から海外の著名な作曲
家まで、音楽祭や作曲賞本選会などのライブ録音を中心に放送。

NYNG-001 \2100
三善 晃:
混声合唱と管弦楽のための「詩篇」(1979)<初演>
小林研一郎(指揮)、
田中信昭(合唱指揮)、東京都交響楽団、
日本プロ合唱団連合
録音:1979年10月16日 東京文化会館
(昭和54年度文化庁芸術祭コンサートより)、文化庁芸術祭委嘱作品
レクィエム(1971)<初演>
岩城宏之(指揮)、NHK交響楽団、日本プロ合唱団連合
録音:1972年3月15日 東京文化会館
1972年日本プロ合唱団連合委嘱作品 ※モノラル
【解説】楢崎洋子(楽曲解説)、諸石幸生(演奏論等)
若き日の小林研一郎と東フィルが魂を込めた熱演「詩篇」、69年にN響の正
指揮者となった岩城宏之が、打楽器奏者としての経験を存分に発揮した「レ
クィエム」、いずれも東京文化会館における初演の貴重な録音です。

NYNG-002
矢代 秋雄:
・ピアノ協奏曲(1967)<初演>
中村紘子(ピアノ)、森正(指揮)、NHK交響楽団
録音:1967年11月29日 東京文化会館
(NHK交響楽団臨時演奏会「現代日本の作品の夕べ」より)
・2本のフルートとピアノのためのソナタ(1958)<放送初演>
吉田雅夫(フルート)、高橋安治(フルート)、田辺緑(ピアノ)
放送:1958年2月2日 ※モノラル
・ピアノ・ソナタ(1961改訂版)<初演>
山岡優子(ピアノ)
録音:1961年9月9日 朝日講堂(東京現代音楽祭より)※モノラル
【解説】楢崎洋子(楽曲解説)、諸石幸生(演奏論等)
注目は、矢代秋雄と中村紘子の想いが見事に結実した「ピアノ協奏曲」の演
奏会初演です。親交の深かった三善晃との対談を交えて聴く「ピアノ・ソナタ」
の他、「2本のフルートとピアノのためのソナタ」は作曲家自身が語る楽曲
解説付きです。




<NAXOS> 各1枚 \1000
8.572583
ドビュッシー:管弦楽作品集 第6集
1-4.ベルガマスク組曲(G.クロエ…1.2.4,A.カプレ…3 管弦楽編曲版)
5-8.小組曲(H.ビュッセルによる管弦楽編曲版)
9-10.春(H.ビュッセルによる管弦楽編曲版)
11-13.白と黒で(R.ホロウェイによる管弦楽編曲版)
14-15.交響曲 ロ短調(T.フィーノによる管弦楽編曲版)
フランス国立リヨン管弦楽団
準・メルクル(指揮)
準・メルクルとリヨン管によるデリケートの極みとも言えるドビュッシー
(1862-1918)作品集の第6巻です。ピアノ曲を他の人が編曲したものですが、
カプレによる「月の光」などは、すでにこちらが原曲?と思えるほどに浸透
していることはご存知でしょう。5つの曲集はそれぞれに趣向を凝らした編曲
が成され、ドビュッシーの色彩的なオーケストレーションとはまた違った味わ
いが付加されています。4手ピアノのための初期作品集(8.572385)にはピアノ
連弾による「春」と「交響曲」が収録されていますので、聴き比べもお楽しみ
いただけるかと思います。

8.572583
モートン・グールド:デリヴァーションズ
1.自由へのファンファーレ(1942)
2-5.セント・ローレンス組曲(1958)(献辞/クイックステップ/シャンソネット
/記念の行進)
6.ジェリコ狂詩曲
7-10.ソロ・クラリネットとバンドのための「デリヴァーションズ」(ウォーム
・アップ/対位法のブルース/ラグ/ライド・アウト)
11-12.交響曲 第4番「ウェスト・ポイント」
ステファニー・ゼルルニック(クラリネット)
カンザス大学ウィンド・アンサンブル
スコット・ワイズ(指揮)
モートン・グールド(1913-1996)はアメリカの作曲家、編曲家、ピアニストで
す。彼は様々なジャンルの音楽とクラシック音楽を融合させ、自作自演も含め
て米RCAに膨大な録音を残していることで知られます。日本でとりわけ知られ
ているのは、日曜洋画劇場のエンディング曲。コール・ポーターのミュージカ
ル・ナンバーをラフマニノフばりのピアノ協奏曲に仕上げた逸品をご記憶の方
も多いのではないでしょうか。これもグールドの作品でした。さて、そんな彼。
吹奏楽ファンの間では、「ジェリコ狂詩曲」や「ウェスト・ポイント」の名曲
で知られていますが、その他の吹奏楽作品をこうしてまとめて聴けるのは嬉し
い限り。伝説的クラリネット奏者、ベニー・グッドマンのために書かれた
「デリヴァーションズ」のはじけぶりも必聴です。

8.572442
シェーンベルク:
1-4.組曲 Op.29
5.室内交響曲 第1番 Op.9
(A.ウェーベルンによるフルート、クラリネット、ヴァイオリン、チェロ、
ピアノ編)
ザーイル・アンサンブル(メンバー)アルフォンソ・ルビオ(フルート)…5
ジャビエル・トリゴス(クラリネット)…1-5
ミゲル・アンヘル・ルイス(クラリネット)…1-4
ペペ・ベニテス(バス・クラリネット)…1-4
ホアン・エスピナ(ヴァイオリン)…1-5
マリー・テレサ・ナワラ(ヴィオラ)…1-4
ディーター・ネル(チェロ)…1-5
オスカー・マルティン(ピアノ)…1-5
フアン・ガルシア・ロドリゲス(指揮)
最も革新的な作曲家の一人、シェーンベルク(1875-1951)の室内楽作品を2曲。
7楽器のための組曲は1924年から26年にかけて彼の2番目の妻ゲルトルートへの
結婚プレゼントとして作曲されました。それぞれの楽器はピアノを介して綿密
に関連付けられていて、曲の構成は古典的なフォルムを持ちながらも、基本的
に無調。当時流行のダンス音楽を模したリズミカルな部分も持ち合わせている
という興味深いものです。室内交響曲第1番は、1906年の作品で、まだ後期ロ
マン派の情緒をどことなく匂わせています。本来15人の奏者のために書かれて
いますが、この演奏は、ウェーベルンによる更に凝縮された編曲で、ピアノが
入ることで、いつも聴き慣れた曲とは、また違った雰囲気が醸し出されています。

8.572372
ヒナステラ:
1-4.チェロ協奏曲 第2番 Op.50(1980)
5-7.チェロ協奏曲 第1番 Op.36(1968)
マーク・コソワー(チェロ)
バンベルク交響楽団
ローター・ツァグロゼク(指揮)
活動した時代だけを見れば、完全に「現代音楽作曲家」の範疇に入るはずのヒ
ナステラ(1916-1983)。しかし彼の曲はそんな枠には収めることのできない、
伝統的で古典的な美質を持っています。この2つのチェロ協奏曲は、彼の最も
革新的で、技術的で、かつ素晴らしい作品と言えるでしょう。1978年に彼の
2番目の妻であるA・ナトーラによって初演された第1番の協奏曲は、挑発的で
ラテンのリズムをふんだんに用いた作品。第2番は10年目の結婚記念日のため
に書かれた作品で、こちらはまさにジャングルの喧騒を描いたような素朴で
力強い音楽。打楽器の熱いリズムが胸を焦がします。

8.572611
ピアソラ:ヴァイオリン、金管五重奏、パーカッションによるタンゴ集
1.ビオレンタンゴ/2.アメリタンゴ/3.トリスタンゴ
4-7.ブエノスアイレスの四季/8.ウンデルタンゴ/9.ノヴィタンゴ
10.タンゴの歴史/11.天使の死/12.メディタンゴ/13.アヴェマリア
14.オヴリヴィオン/15.リベルタンゴ
※全てドナート・デ・セナ編曲
クィンテット・ディ・オットーニ・エ・ペルクッシオーニ・デラ・トスカーナ
(メンバー)
アンドレア・デルッラ(トランペット)
ドナート・デ・セラ(トランペット)
パオロ・ファッジ(フレンチ・ホルン)
アントニオ・シコーリ(トロンボーン)
リッカルド・タルリーニ(テューバ)
ロベルト・ビッキ(パーカッション)
アンドレア・タッキ(ヴァイオリン)…4-7.10.11.13.14.15
今や、知らぬもののないほどに人気を博しているピアソラ(1921-1992)のタン
ゴ。ピアノで演奏したり、ヴァイオリンで演奏したりと、あらゆる楽器でのラ
インナップが揃っている感がありますが、このアルバムで闊達な演奏を繰り広
げるのは、何と金管五重奏+パーカッション。そして曲によってヴァイオリン
のオプション付き!という驚きのアンサンブルです。このイタリアのアンサン
ブル、とにかく上手くてカッコいい!の一言です。アルバムの中心となるのは、
もちろん「ブエノスアイレスの四季」!ピアソラがブエノスアイレスの波止場
を散歩しながらヴィヴァルディの四季に思いを馳せたかのようなユニークな編
曲で、2人の大作曲家が250年の年月を超えて手を取り合い踊る様が描かれてい
るかのようです。ピアソラ演奏に新たな可能性を示した1枚です。

8.572643-45 3枚組
エルガー:ヴァイオリンのための作品集
(CD1)
1-3.ヴァイオリン協奏曲 ロ短調 Op.61
4-6.11:30弦楽セレナード ホ短調 Op.20
(CD2)
1.ロマンス Op.1/2.3つの性格的小品 Op.10(ヴァイオリンとピアノ編)
3.ビザリエーリ Op.13 No.2/4.セレナード/5.子守歌 Op.4-1
6.朝の歌 Op.15-2/7.夕べの歌 Op.15-1/8.気まぐれな女 Op.17
9.ガボット/10.愛の挨拶 Op.12/11.エチュード・カプリース/12.5月の歌
13.ヴィレライ Op.4-3/14.バイエルンの高地から 第2番「子守歌」
15.カリッシマ/16.告別/17-21.性格的練習曲集 Op.24
(CD3)
1.スルスム・コルダ Op.11/2.パストゥレイユ Op.4-2
3-4.3つのバイエルン舞曲 Op.27より(射手/踊り)/5.ため息 Op.70
6.ベロー:子守歌-小さな女王(エルガー編)/7.ポロネーズ ホ短調
8.組曲「子ども部屋」より第7楽章/9.愛の言葉 Op.13-1
10.エルガーの主題によるワルツ/11.追想/12.「インドの王冠」より間奏
13.GEDGEによるアレグレット/14-16.ヴァイオリン・ソナタ ホ短調
17.フーガ ニ短調
CD2.3…Black Box Musicより移行盤
マラト・ビゼンガリエフ(ヴァイオリン)
西カザフスタンフィルハーモニー管弦楽団…CD1
バッディット・アングラングシー(指揮)…CD1
カミラ・ビゼンガリエヴァ…CD3-17
ベンジャミン・フリス(ピアノ)…CD2.3
エルガー(1857-1934)のヴァイオリン作品をとことん聴きたい方にうってつけ
の3枚組。魅惑的で情熱的な「ヴァイオリン協奏曲」や、近年人気が高まって
いる「ヴァイオリン・ソナタ」はもちろんのこと、あまり聴く機会のないサロ
ン風小品まで、ヴァイオリンの名手でもあったエルガーらしい多彩な作品が並
んでいます。ここで演奏しているのは、NAXOSアーティストの中でもとりわけ
人気の高いビゼンガリエフ。ヴィニャエフスキの小品集での香り高い演奏を始
めとした一連の録音はNAXOS好きの間で「神」演奏とされています。

8.559645
ガブリエラ・レーナ・フランク:スレッド
1-8.クラリネット、ヴァイオリン、チェロ、ピアノのための「スレッド」
(2010)(高原の踊り/チンチャの靴/年老いたチャランゴ弾き/悪魔の踊り/独楽
/ゲーム/ヤラビジョーサ/つば付きの帽子)
9.2台のマリンバのための「サクサムピジョース」
10.チェロとピアノのための「アマンタニのアダージョ」
11-15.弦楽四重奏のための「むこうみず」(アルボラーダ/ラ・マンチャへの
セギディーリャ/ドン・キホーテの狂気/洞窟/騎兵の踊り)
エイリアス室内アンサンブル
ガブリエラ・レーナ・フランク(ピアノ)
ペルー及び中国の血を引く母と、ユダヤ系リトアニアの血を引く父の元、バ
ークレーに生まれた女性作曲家フランク(1972-)、彼女は常に自らのアイデン
ティティを求めています。糸巻きの意味を持つ組曲「Hilos」(スレッド)は、
ペルーの美しき絨毯を音で描いたような作品で、各々の楽器の響きが溶け合
い、幽玄な音の織物を創り上げています。他にはセルバンテスの名作「ドン
・キホーテ」の影響を受けた「むこうみず」、ジャングルのむせかえるよう
な響きを模した「サクサムピジョース」など、興味深い作品が並びます。

8.559684
打楽器のためのアメリカ作品集第2集
1.カーター(1908-):Tintinnabulation(2008)
2.チャイルド(1953-):リフレイン(2000)
3.コーエン(1940-2002):アシッド・レイン
4-6.ハービソン(1938-):行列(2008)/7.ラダール(1943-):最初の声(2007)
エレーナ・ベリイイワ(ピアノ)…3
エリザヴェータ・ベリイイワ(ピアノ)…3
キムバーリー・ソビー(ソプラノ)…7
メアリー・ケイト・ヴォム・レーン(メゾ・ソプラノ)…7
テラ・ローボ(アルト)…7
ニューイングランド音楽院パーカッション・アンサンブル
フランク・エプステイン(指揮)
第1集(8.559683)に続く、現代アメリカのパーカッション作品集です。激しい
音の炸裂で始まる第1曲は、100歳を越えても、未だ創作の泉が衰える気配もな
い驚異の作曲家エリオット・カーターの2008年の作品。タイトルは「チリンチ
リン」とでも訳しましょうか?メロディを奏でることができる楽器(マリンバ
やビブラフォンなど)は一切使わず、無機質な音だけを組み合わせ、不思議な
空間を表出させています。それに比べコーエンの「アシッド・レイン(酸性雨)」
はグロッケンシュピール、ビブラフォン、ピアノ、チャイムを使って、タイト
ルの通り、即効性の痛みをもたらすような刺激的な音楽です。作曲家によると
「ガムランの響きを意識した」とのこと。他の曲もそれぞれ趣向が凝らされた
面白いものばかりです。

8.572715
期待の新進演奏家シリーズ/ヨハネス・メラーギター・リサイタル
1.バリオス(1885-1944):森に夢見る
2.クレイファンガー(1817-1868):魔弾の射手の主題による序奏と変奏Op.3
3.ヴィラ=ロボス(1887-1959):練習曲第7番
4.ヴィラ=ロボス:練習曲第9番
5.ヴィラ=ロボス:協奏曲のためのカデンツァ
6.ヴィラ=ロボス:練習曲第12番
7.グージョン(1951-):ラメント-スケルツォ
8.レゴンディ(1822-1872):夢Op.19
9-11.ブローウェル(1939-):
ソナタ(ファンダンゴとボレロ/スクリャービンのサラバンド/パスクィーニの
トッカータ)
12.メラー(1981-):遠き炎への詩
2.7.12…世界初録音
ヨハネス・メラー(ギター)
1981年、スウェーデン生まれのギタリスト&作曲家ヨハネス・メラーのNAXOS
デビュー・アルバムです。彼は13歳で初の公開コンサートを行い、その後はヨ
ーロッパ、アジア、南北アメリカで500回以上のコンサートを開いています。
2010年だけでも各国で50回もコンサートを開催(その中にはカーネギー・ホー
ルも含まれる)した他、GFAコンサート・アーティスト・コンペティションで
第1位を獲得するなど、その才能を確実に開花させています。このアルバムで
はバリオスやヴィラ=ロボスなどのギターのスタンダード曲や、現代曲、そし
て最後に自作の「遠き炎への詩」を演奏。その真価を世に問います。どの曲も
素晴らしいのですが、とりわけロマンティックな曲の表現が見事です。
柔らかい音色、繊細な感情表現が、冒頭のバリオスから溢れるように伝わって
くることでしょう。

8.559649
ハスケル・スモール:戦争の子守歌
1-6.戦争の子守歌(2007)(戦争は親切だ/いいえ/レチタティーヴ/魂の名付け
/見下ろしたまえ、公正なる月よ/ゲルニカ・パントゥーン)
7-22.ルノワールの祝宴
23-25.「音」の3つの練習曲
1-6.23-25…世界初録音
マーティン・レイナー(ナレーター)…1-6
ソヘイル・ナセリ(ピアノ)
アメリカの作曲家ハスケル・スモール(1948-)の作品集です。彼の作品はヨー
ロッパを始め中国、日本でも演奏され、その豊かな表現と安定した音楽性が高
く評価されています。このアルバムには彼の代表的な作品が3つ収録されてい
ます。ナレーションとピアノによる「戦争の子守歌」は、ピアニスト、ナセリ
の依嘱作品で、時として荒々しさを隠せないピアノの音色にの奥底に戦争の悲
哀をにじませています。フィリップス・コレクション美術館から依嘱された
「ルノワールの祝宴」は館の目玉作品である「舟遊びの昼食」が返還された
記念の作品。3つの練習曲は、表題性を一切排し、音の動きのみを追求した作
品です。

8.572300
リース:ピアノ・ソナタとソナチネ 第5集
1-3.ピアノ・ソナタ イ長調 Op.114/4-7.ピアノ・ソナタ 変イ長調 Op.176
8-10.ピアノ・ソナタ ロ短調 WoO11
スーザン・カガン(ピアノ)
スーザン・カガンによるリース(1784-1838)のソナタ・ソナチネ第5集です。
全部で14曲あるこれらの作品中、今作は1823年頃に書かれたOp.114と最後の
作品であるOp.176(1832年作)、そして恐らく1800年代初頭に書かれたであろう
最初の作品WoO11の3曲を収録しています。ロ短調ソナタは明らかにベートー
ヴェンの影響が感じられますが、どことなく未熟な感が否めないのは仕方ない
ところでしょう。やはり後期の作品は練られたもので安心して耳を傾けること
ができるというものです。かのロベルト・シューマンは1835年に「新音楽雑誌」
で、フェルディナント・リースと、ベートーヴェンについて言及。リースに
ついては「注目に値する独創性」と称賛しています。古典派からロマン派へ。
この時代に生きた作曲家は誰しも多かれ少なかれ、この波に揉まれたに違い
ありません。

8.572419
R.アルフテル:室内楽作品集 第2集
1.ジーガ Op.3(1930)/2-4.3つの短編作品(1951)
5-6.エル・エスコリアールの2つのピアノ・ソナタ Op.2(1928)
7-10.アントニオ・マチャドを讃えて Op.13(1944)
11-14.ディヴェルティメント Op.7a(1935)
15-18.迷宮 Op.34(1972)
19.カプリッチョ Op.40(1978)
20.祝勝歌 Op.42(1979)
21-23.セクエンシア Op.39(1977)
マドリッド・コミュニティ管のソリストたち(メンバー)
ミゲル・アンゲル・ヒメネス(ギター)…1
ベアトリス・ミラン(ハープ)…2-4
フランシスコ・ホセ・セゴビア(ピアノ)…5-10.15-18.20-23
シンタ・バレア(フルート)…11-14.20
ビセンテ・フェルナンデス(オーボエ)…11-14
メレア・メイヤー(クラリネット)…11-14
フランシスコ・マース(ファゴット)…11-14
セザール・アセンシ(トランペット)…11-14
ビクトル・アリオラ(ヴァイオリン)…11-14.19
パウロ・ヴィエイラ(ヴァイオリン)…11-14
アレクサンドル・トロチンスキー(ヴィオラ)…11-14
ラファエル・ドミニケス(チェロ)…11-14/マヌエル・コベス(指揮)…11-14
スペインで生まれ、メキシコでも活躍した作曲家ロドルフォ・アルフテル
(1900-1987)の室内楽作品集第2集です。古き伝統と、新世界の影響を受けつ
つ、ほぼ独学で曲を書き上げたことで知られています。第1集(8.572418)で聴
くことができるピアノ・ソナタも魅力的ですが、こちらの第2集はもっと多彩
な楽器で奏する彼の音楽が楽しめます。ルネッサンスやスカルラッティなどの
古典からの引用が感じられるかと思えば、舞曲のリズムが際立つ作品もあり、
一時も飽きることがありません。演奏者たちの素晴らしい表現にも脱帽です。

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11-06 No.8-2

2011年06月09日 18時21分57秒 | Weblog
8.572459
シューベルト:ピアノ・ソナタ 第4番&第13番&さすらい人幻想曲
1-3.ピアノ・ソナタ 第4番 イ短調 D537
4-6.ピアノ・ソナタ 第13番 イ長調 D664
7-10.幻想曲 ハ長調 D.760「さすらい人幻想曲」
エルダー・ネボルシン(ピアノ)
NAXOSが誇る期待のピアニストの一人、エルダー・ネボルシンによるシューベ
ルト(1797-1828)です。リストやドホナーニ、ラフマニノフという技巧派の曲
から、ショパンの協奏曲という究極のロマンティックな作品までと、どれもが
曲の持つ魅力を最大限に引き出すことに成功した演奏として人気の高い彼、今
回のアルバムでは、今までとはまた一味違う端正な面を見せてくれます。選ば
れた3曲は、シューベルト作品の中でもとりわけ人気の高いもので、20歳とい
う比較的初期の作品ながら、作曲者本人も気に入っていた第4番(第2楽章は第
20番にそのまま転用された)と、流麗で親しみやすい第13番、そして最高傑作
として知られる「さすらい人幻想曲」という選曲は、演奏家の資質を聴きとる
だけでなく、シューベルトのエッセンスを楽しむためにも最良のプログラムと
言えるでしょう。大満足の1枚です。

8.572483
レンツ:イングウェ
「天は語る」…第7番 ミステリウム - イングウェ
1.第1小節から/2.第90小節から/3.第113小節から/4.第179小節から
5.第314小節から/6.第357小節から/7.第465小節から/8.第487小節から
ゼーン・バンクス(エレクトリック・ギター)
正直、解説も何も読まずにこれを聴いた時、「あれ?プレスミス?」と思って
しまうかもしれません。注意深くアーティストなどを見れば間違いないことは
すぐにわかるのですが。この作品はルクセンブルク生まれの作曲家、ジョル
ジュ・レンツ(1965-)の連作「天は語る・・・」の一つの部分です。タイトル
の「イングウェ」とはアポリジニの言葉で「夜」の意味。聖書や天文学などと
精神性を結びつけた観念的な作品で、8.557019で第3番と4番を聴くことができ、
こちらもボーイ・ソプラノやシンバルなどを使った独特の音が展開されていま
すが、この第7番で使われているのは、なんとエレクトリック・ギター。ジミ
ヘンとオーストリアの砂漠に広がる広大な夜の風景をイメージしているのだそ
うです・・・。ギターを弾いているのは、1986年生まれの若きギタリスト、バ
ンクス。天はついにエレキ・ギターまでをも味方につけたようです。

8.572601
レイトン:オルガン作品集
1-3.復活 Op.49(主題/幻想/フーガ)
4-6.讃歌による6つの幻想曲より(第4番 聖コロンバ/第5番 久しく待ちにし
/第6番 ハノーヴァー)
7-12.グローリア・ミサ「ダブリン祝祭ミサ」Op.82
グレッグ・モリス(オルガン)1969年J.W.ウォーカー&その息子が制作
(2002年再建立)、ブラックバーン教会のオルガン使用
ケニス・レイトン(1929-1988)は20世紀における英国の最も重要な作曲家の一
人です。彼はとりわけオルガンを用いた合唱作品やオーケストラ作品で名を挙
げ、そのスタイルは抒情的なメロディと、爆発的なエネルギーの放出、そして
超絶的技巧を上手く拠り合わせたものとして知られています。合唱音楽や宗教
音楽の大家とは言え、彼の作品は十二音なども巧みに取り入れられており、ラ
ターなどのような比較的平易な作風を期待して聴くと肩透かしを食らうことで
しょう。しかし、古代の単旋律聖歌に基づく「ダブリン祝祭ミサ」や、魅惑的
な音に満ちた「幻想曲」などを聴いていると、何となく胸がドキドキするよう
な高揚感を味わうことができるかもしれません。

8.571264-65 2枚組
イディル・ビレット/ベートーヴェン・エディション 第14集&第15集
ベートーヴェン=リスト(1811-1886)編曲 ピアノ独奏による交響曲集
第5集&第6集
(CD1)
1-5交響曲 第6番 ヘ長調 「田園」 S464/R128
6.交響曲 第9番 ニ短調「合唱付き」 S464/R128(第1楽章)/
(CD2)
1-3.交響曲 第9番 ニ短調「合唱付き」 S464/R128(続き)
(第2楽章/第3楽章/第4楽章)
イディル・ビレット(ピアノ)
ベートーヴェン(1770-1827)の偉大なる交響曲を、華麗なピアノ・ソロへと凝
縮したのは、ご存知ピアノの魔術師フランツ・リストです。ここで聴けるのは、
第6番「田園」と第9番「合唱」で、どこから聴いても驚くことばかり。オーケ
ストラの響きを余すことなくピアノで表現するなんて、まさに魔術師ですね。
さて、このビレットの演奏。第9のおなじみのテーマが驚くほど遅いテンポで
演奏されたりと、特異な世界を形成しています(例えばシチェルバコフの演奏
と聴き比べていただければ面白いかもしれません)。指揮者で言えばクレンペ
ラー?とにかく個性的です。

8.571266
イディル・ビレット/ベートーヴェン・エディション 第16集
ベートーヴェン:ソナタ集 第7集
1-3.ピアノ・ソナタ 第6番 ヘ長調 Op.10-2
4-7.ピアノ・ソナタ 第12番 変イ長調 Op.26
8-11.ピアノ・ソナタ 第15番「田園」ニ長調 Op.28
イディル・ビレット(ピアノ)
ヴィルヘルム・ケンプとアルフレッド・コルトー。この全く方向性の違う個性
を持つ2人のピアニストを師とする、トルコの女性ピアニスト、ビレットのベ
ートーヴェン(1770-1827)。ここでも彼女は独創的な解釈を聴かせます。若干
地味目な第6番での巧妙な音運び。第12番の第3楽章「葬送行進曲」での不気味
な響き、続く終楽章での朴訥とした音楽の流れ(決して下手なわけではないは
ず)。第15番、第1楽章での激しすぎるクライマックス。伝統、慣習に囚われな
い自由なベートーヴェンがここにあります。

8.571267
イディル・ビレット/ベートーヴェン・エディション 第17集
ベートーヴェン:ソナタ集 第8集
1-4.ピアノ・ソナタ 第11番 変ロ長調 Op.22
5-7.ピアノ・ソナタ 第16番 ト長調 Op.31-1
8-10.ピアノ・ソナタ 第17番 ニ長調 Op.31-2
イディル・ビレット(ピアノ)
この第8集には、ピアノを学ぶ人なら避けては通れない3つのソナタが収録され
ています。最初の重音が食わせ者、第11番の第1楽章や、出だしのタイミングが
難しい第16番の第1楽章の冒頭、そして流麗な終楽章が魅力の「テンペスト」。
これらを演奏する際に、このビレットの演奏はとても参考になるのではないで
しょうか?彼女の演奏はスタイリッシュではなく、どちらかと言うと音を一つ
一つ確かめながら鳴らしていくようなものですが、これが何とも言えない味わ
いがあるのです。本当に力強いベートーヴェン(1770-1827)です。

8.571269
イディル・ビレット/ベートーヴェン・エディション 第19集
ベートーヴェン:ソナタ集 第10集
1-2.ピアノ・ソナタ 第22番 ヘ長調 Op.54
3-4.ピアノ・ソナタ 第24番 嬰へ長調 Op.78
5-8.ピアノ・ソナタ 第29番 変ロ長調「ハンマークラヴィーア」Op.106
イディル・ビレット(ピアノ)
ビレットのベートーヴェン(1770-1827)・ソナタ集、第10集の目玉は何と言って
も、大作「ハンマークラヴィーア」ですが、その前に変則的な構成を持つ2つの
ソナタをお聴きください。あまり日のあたる機会の多くない第22番の見事な構
造に驚かされ「こんなすごい曲だったのか」とため息をつき、ベートーヴェン
の美メロの極致とも言える「嬰ヘ長調」ソナタ(令嬢テレーゼに献呈)の柔らか
い響きに胸打たれましょう。そしてお待ちかね第29番。第1楽章のたっぷりと
した響き、諧謔的な第2楽章、そして第3楽章のこだわり抜かれた音楽ですっか
りお腹一杯になったあと(この楽章は、本当にヘビー級)デザートで出されるの
がまた濃厚な味のフーガ。ベートーヴェンの凄さをとことん味わうことができ
る1枚です。

8.660248-49 2枚組
ボーイト:歌劇「メフィストフェレ」
メフィストフェレ…フェルッチョ・フルラネット(バス)
ファウスト…ジュゼッペ・フィリアノーティ(テノール)
マルゲリータ/エレーナ…ディミトラ・テオドッシュウ(ソプラノ)
マルタ…ソニア・ツァラメッラ(メゾ・ソプラノ)
ヴァグネル/ネレーオ…ミンモ・ゲッジ(テノール)
パンターリス…モニカ・ミナレッリ(メゾ・ソプラノ)
パレルモ・マッシモ劇場児童合唱団/パレルモ・マッシモ劇場合唱団
パレルモ大劇場交響楽団
ステファノ・ランツァーニ(指揮)
偉大な台本作家であったアッリゴート・ボーイト(1842-1918)は、自らもオペラ
の作曲家を志しました。キャリアの始めの頃はヴェルディとも親しくしていた
のですが、ボーイトの才能を感じ取ったヴェルディは、「ライバル現る」と次
第に彼を遠ざけるようになり、そのためかボーイトは当時流行のワーグナーを
擁護。彼の音楽を広めるべく、歌詞を翻訳し紹介することに力を注いだのです。
そんな頃、ボーイトは自作のオペラ「メフィストフェレ」を完成。入念なリハ
ーサルのもと、1868年スカラ座で初演を行います。結果は・・・大失敗。その
後は専ら台本作家として素晴らしい作品を残したのは周知の通りです。この演
奏は、2008年のパレルモ・マッシモ劇場のライヴで、現代的な演出が賛否両論
を巻き起こしたプロジェクトですが、音だけで聴いている分には余計な心配は
必要ありません。とにかくフルラネットの迫力ある「悪魔声」が見事です。彼
に比べればテオドッシュウさえ地味に聞こえてきてしまうのがスゴイところ。
全てにおいて力作です。ぜひご一聴ください。

8.660280-81 2枚組
J.シュトラウス2世:喜歌劇「理性の女神」
《アレンジメント集》
7.ワルツ「今日は今日」Op.471(L.バビンスキによる管弦楽編)
8.フランス風ポルカ「まあ、つべこべ言わずに」Op.472
(E. ピークによる管弦楽編)
9.我らの旗が翻るところ Op.473
10.まどろむ切妻 Op.474(C.ポラックによる管弦楽編)
11.ギャロップ「新しい門出」Op.475(E.ピークによる管弦楽編)
12.カドリーユ「理性の女神」Op.476(C.ポラック管弦楽編)
13.オスカー・フェトラス(1854-1931):
ディヴェルティメント「理性の女神」Op.160
《喜歌劇「理性の女神」》
ヴェロニカ・グロイス(ソプラノ)
マンフレート・エクヴィルツ(テノール)
キルリアニット・コルテス(テノール)
フランツ・フォーディンガー(テノール)
イザヴェラァ・マァーツァッハ(ソプラノ)
ヴォルフガンク・ヴァイト(テノール)
エヴァ=マリア・クンプミュラー(ソプラノ)
アンドレアス・ミッテルマイアー(バリトン)
ニコラス・ルグー(バリトン)
スロヴァキア・シンフォニエッタ
クリスティアン・ポラック(指揮)
《アレンジメント集》
スロヴァキア国立コシツェ・フィルハーモニー管弦楽団…CD2 7,8,13
スロヴァキア放送交響楽団…CD2 9-12
ヨハネス・ヴィルトナー(指揮)…CD2 7
クリスティアン・ポラック(指揮)…CD2 8,10-13
ミハエル・ディトリッヒ(指揮)…CD2 9
晩年のシュトラウス(1825-1899)が手掛けた最後のオペレッタ「理性の女神」
は、完成に至るまで様々な紆余曲折を経たようです。フランス革命の時代、
ドイツの国境近くの町で起こった物語。上流階級、道徳、そして軍隊。シュト
ラウスの軽妙な音楽は、これらの重いテーマとは相反するものなのかもしれま
せん。そんなわけで、台本作家とは意見が食い違い、そもそもシュトラウス自
身が台本を好きになれなかったこともあり、もともと創作意欲が落ちていた作
曲家にとって、恐らくいやいや完成に漕ぎつけたのではないでしょうか。もち
ろん聴衆も批評家も、腫れものにさわるようにこの作品を扱い、序曲など一部
の音楽の素晴らしさだけは認めたものの、全体を忘れ去ることで、「評価」と
したのです。そんな隠れた作品を、シュトラウス名指揮者ポラックが華麗に
蘇らせました。

8.559685
ライトマン:ヴェデム(2010)-テレジン収容所の少年たちの本
1-2.第1章 移送(今、私の話を聞いて/プラハの思い出)
3-4.第2章 第1の家(第1の家/5という数)
5-11.第3章 ヴェデム(ヴェデム/良い感じの暖かさ/テルジンの自由の精神/
考える/落ちそうな葉/はけ口の愛/かろうじて、私たちは生きている)
12.第4章 ゲットーのモデル
13-15.第5章 彼らは行ってしまった(彼らは行ってしまった/夏の告別/私たち
もあなたたちと違わない)
16-22.父たち(泣かないで 断章1/父よ/泣かないで 断章2/最後の夜に私は夢
を見た/泣かないで 断章3/私は父が溺れているのを見た/泣かないで)
ロス・ホック(テノール)…1-15/ノースウェスト少年合唱団…1-15
ヨーゼフ・ツルンコ…1-15/アンジェラ・ニーデルロー(メゾ・ソプラノ)
ミュージック・オブ・リメンブランス
「ヴェデム」とは、第二次世界大戦中にチェコのテレジン(強制収容所)で13歳
から16歳の少年たちが発行した雑誌の名前。1942年から44年の毎週金曜日に刊
行され、全部で74冊を数えます。チェコ語で「私たちは導く」という意味を持
ち、少年たちの日常に即した詩や、物語、絵画などが掲載されています。ほと
んどの少年たちは、ホロコーストでその輝かしいはずの未来を奪われましたが、
ヴェデムは奇跡的に保存され、彼らの生きた証を現代に伝えています。作曲家
のライトマン(1955-)は、そのテキストをそのまま用い、感動的な音楽を付け
て一遍のオラトリオとして、再び命を与えました。頽廃音楽を専門に演奏する
アンサンブル「ミュージック・オブ・リメンブランス」の演奏です。

8.572777
コープ:氷の山
1.第1幕:冬/2.第2幕:春/3.第3幕:夏/4.第4幕:秋
新ロンドン児童合唱団/ニュー・ロンドン管弦楽団のメンバー
ロナルド・コープ(指揮)
ロンドン、ハムステッドの聖マイケル教会で2010年に初演された合唱曲「氷の
山」です。作曲者のコープ(1951-)は、すでにNAXOSから合唱と室内楽の2枚の
アルバム(8.572113、8.572578)をリリース、認知度の高まっている人。ここで
は彼の本領発揮とも言える児童合唱のための作品をお聴きいただけます。物語
はスイスの古い伝説を元にしたもので、4つの季節の流れの中に脈々と息づく
命の物語を高らかに歌いあげています。スイス民謡と古い聖歌を取り入れ、神
秘さと壮麗さを持ち合わせた音楽は美しさの限り。少年たちの透き通った声は、
まさに天上の響きを思わせます。

8.572524
カカバーゼ:幻の聴き手たち・人魚
1-3.「人魚」(魅惑の時/潜む危険/救出するケルビム)
4-6.「ロシアン・タブロー」
(母なるヴォルガ/1917年/マトリョーシカ人形の踊り)
7.「シャツの歌」
8-10.「アラビアン・ラプソディ組曲」(マラケシュ/空想/サルタンの祭り)
11-16.「幻の聴き手たち」
(旅人のメッセージ/屋敷の神秘/旅人は帰る/屋敷の怒り/再会/エピローグ)
キット・ヘスケス=ハーヴェイ(ナレーター)…1-3.11-16
クレア・マッカルダン(メゾ・ソプラノ)…1-3.7.11-16
マデリン・イーストン(ヴァイオリン)…1-6.8-16
サラ=ジェーン・ブラッドリー(ヴィオラ)…1-6.8-16
ボジダル・ヴコティッチ(チェロ)…1-6.8-10
ベン・グリフィス(コントラバス)…1-6.8-10
クリスチャン・ウィルソン(ピアノ&オルガン)…1-3.4.11-16
ベン・フルブルック(パーカッション)…11-16
ジョージ・ヴァス(指揮)…1-3.11-16 他
イギリス、アルトリンチャム出身の作曲家カカバーゼ(1955-)は5歳でピアノを
始め、その後コントラバスを学びます。10代の初めから作曲を始め、合唱作品
や室内楽、音楽劇などを書いています。ロンドンの王立ホロウェイ・カレッジ
で音楽を専攻し、ブライアン・デニスに作曲を師事、数年学んだ後、ギリシャ
や中東のダンスに興味を持ち、踊りながら教えるようになりました。そのエキ
ゾチックなメロディと特徴的なリズムは彼女の創造力と漲る血潮を刺激したよ
うで、ここで聴ける作品にもその影響が色濃く漂っています。一度聴いたら決
して忘れられない、強い印象と切ない感傷を残す魅力的な曲集です。

8.572588
マルティヌー:歌曲集 第1集
1-6.6つの単純な歌 H.110/7-9.3つの子守歌 H.146b
10-11.民謡の形式による2つの小さな歌 H.14
12-13.ロシアの詩の2つの歌 H.135bis/14-16.3つのゲーテの歌 H.94
17.ブヨの結婚式 H.75/18-20.3つの子どもの歌 H.146/21.死んだ愛 H.44
22.チェコのなぞなぞ H.277bis/23-24.2つの歌 H.31
25.歩こう、丘を越えて H.74bis/26.どれくらい大切な時間だろう? H.106
27.至福 H.81/28.涙 H.41/29.気分の描写 H.29/30.11月1日の歌 H.72
31.少女の夢 H.22/32.2人で共に年を重ね H.10
33.あなたがそれを知る前に H.6/34.毎晩夢の中であなたに会う H.57
35.3つのフランス語の歌より第3番「夜」H.88/36.どうにもならない H.43
37.夜に H.30/38.年老いた歌 H.74/39.古いスペイン語の歌 H.87
40.キスすることについての歌 H.27bis
41.素晴らしい緑の木立を知っている H.273
イェネ・ワリンゲローヴァ(メゾ・ソプラノ)
ジョルジオ・コウクル(ピアノ)
こんなに魅力的な歌曲が溢れているのに、あまり聴かれる機会がないのは、ひ
とえにマルティヌー(1890-1959)が生涯に残した作品数があまりにも多すぎる
からに他なりません。何しろ、交響曲、協奏曲、室内楽曲と400以上もの作品
がひしめいているのですから。この第1集に収録されているのは、1910年から
1912年にかけて作曲された若き頃の作品です。これらのほとんどは未発表のま
まであり、ここで聴けるのは本当に嬉しいことでしょう。10歳から作曲を始め
た早熟な天才であった彼によるこれらの歌曲。スペイン語やドイツ語、フラン
ス語、英語のテキストとチェコの民族詩などを用い、素晴らしい音楽が付けら
れていますが、残念ながらブラームスやシューベルト、そしてドヴォルザーク
の影響を拭い去ることはできませんが、そんなちょっとした欠点は補って余り
あるほどの「メロディの宝庫」です。

8.111372
グレート・コンダクター・シリーズ/ビーチャム
R・シュトラウス:
歌劇「エレクトラ」「ナクソス島のアリアドネ」から最終場面
1-7.歌劇「エレクトラ」Op.58より(何をお望みなの,見知らぬ人よ/
エレクトラ!エレクトラ!/オレスト!オレスト!オレスト!
/彼に斧を渡すことができなかった/おい,明りだ,明りだ
/エレクトラ!姉さん/黙って,踊りなさい!)
8-14.歌劇「ナクソス島のアリアドネ」Op.60より「オペラの序曲」と最終場面
(オペラの序曲/美しい奇蹟/キルケよキルケ、私の声が聞こえるか?/美しき人
よ/私は神です/天国へ行くはずではなかったかしら/響け、響け、甘き歌声)
《エレクトラ》
エルナ・シュリューター(ソプラノ)…エレクトラ
パウル・シェフラー(バリトン)…オレスト
リューバ・ヴェリッチュ(ソプラノ)…クリソテミス
ヴァルター・ヴィドプ(テノール)…エギスト 他
《「ナクソス島のアリアドネ」より》
マリア・コボターリ(ソプラノ)…アリアドネ
カール・フリードリヒ(テノール)…バッカス
マーガレット・フィールド=ハイド(ソプラノ)…ツェルビネッタ 他
ロイヤル・フィルハーモニー合唱団
ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団
トーマス・ビーチャム(指揮)
録音1947年10月27-29日…1-7,1947年10月13-15日…8-14
ロンドン アビー・ロード EMI第1スタジオ
マーク・オーバート=ソーン復刻
ビーチャムとシュトラウス(1864-1949)はプライヴェートでも仲が良く、1910年
(ビーチャムがロンドンでエレクトラを初演)知り合ってからシュトラウスがこ
の世を去るまで、厚い親交を結んだことでも知られています。この盤に収録さ
れているエレクトラはアメリカRCAのセラック・プレス、「ナクソス島のアリア
ドネ」はHMVのテスト・プレス。どちらもシュトラウスの立ち会いの元の録音
です。このエレクトラの録音のために当時の最良の歌手たちが集結、息詰まる
ような緊迫の舞台を創り上げています。

8.112058(JAN 4945604120586)
グレート・ピアニスト・シリーズ/ラフマニノフ ソロ録音集 第2集
ビクター録音集1925-1942
1.J.S.バッハ(1685-1750):パルティータ 第4番よりサラバンド
(録音1925年12月16日)
2.ヘンデル(1685-1759):組曲 第5番より「調子の良い鍛冶屋」
(録音1936年1月3日)
3.グルック(1714-1787):メロディ)
4.モーツァルト(1756-1791):トルコ行進曲(録音1925年5月14日…3,4)
5-29.ベートーヴェン(1770-1827):創作主題による32の変奏曲(抜粋)
(録音1925年4月13日&5月14日)
30.ベートーヴェン:トルコ行進曲(録音1925年12月14日)
31.シューベルト(1797-1828):即興曲 変イ長調 Op.90-4(録音1925年12月29日)
32.シューベルト(リスト編):セレナード(録音1942年2月27日)
33.シューベルト(リスト編):さすらい(録音1925年4月14日)
34.リスト(1811-1886):小人の踊り(録音1925年12月16日)
35.リスト:ポロネーズ 第2番 変ホ長調(録音1925年4月13日)
36-27.メンデルスゾーン(1809-1847):3つの練習曲Op.104bより第2.3番
(録音 1927年4月25日)
38.メンデルスゾーン:春の歌(録音1928年4月25日)
39.ボロディン(1833-1887):スケルツォ 変イ長調(録音1935年12月23日)
40.チャイコフスキー(1840-1893):四季よりトロイカ(録音1928年4月11日)
41.スクリャビン(1872-1915):前奏曲 第8番 嬰へ短調 Op11-8
(録音1929年4月16日)
42.パデレフスキ(1860-1941):メヌエット)
43.J.シュトラウス(1825-1899):
ヴァルス・カプリス第2番「人はただ一度生きる」Op.167
(録音1927年4月5日…42.43)
ウォード・マーストン復刻
セルゲイ・ラフマニノフ(ピアノ)
作曲家としてのラフマニノフの評価はその時代によって結構まちまちですが、
ピアニストとしてのラフマニノフは、常に称賛され続けています。残存する最
も初期の記録においても、その才能の輝きは褪せることがありません。今のよ
うに長時間録音が不可能であった時代に於いて、曲のどこを録音するかについ
ても熟考を重ねたようで、ここで聴けるベートーヴェンの変奏曲も、最高の部
分を聴かせるべく、最良の選曲がなされています。

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