クラシック輸入盤・新譜情報/グッディーズ

コメントはメーカー案内書より抜粋です。お問い合わせ:goodies2@pc.highway.ne.jp

11-06 No.24

2011年06月24日 11時42分09秒 | Weblog
<Passacaille>
Passacaille 973 ¥2300
C.P.E.バッハ:
フルート、ヴィオラ、チェロとフォルテピアノのための四重奏曲集 ――
フルート四重奏曲第1番イ短調Wq.93,H.537
フルートと通奏低音のためのソナタ ト長調Wq.133,H.564《ハンブルク・ソナ
タ》
フルート四重奏曲第2番ニ長調Wq.94,H.538
フルート四重奏曲第3番ト長調Wq.95,H.539
無伴奏フルート・ソナタ イ短調Wq.132,H.562
ヤン・デ・ヴィネ(バロック・フルート)、マルテン・ボーケン(ヴィオラ)、
ロエル・ディールティエンス(チェロ)、
シャレフ・アド=エル(ピアノフォルテ)
神童モーツァルトが、ヨハン・フリードリヒ・ロホリッツに送った手紙の中で
「彼は父であり、私たちは子供である」と讃えた大バッハの二男C.P.E.バッハ。
ハイドンやベートーヴェンに大きな影響を与えたバッハ一族のエースであり、
生前の名声は父を凌いでいたとされている。
パッサカイユ(Passacaille)レーベルのアーティスティック・ディレクターで
あり、コレギウム・ヴォカーレやシャンゼリゼ管弦楽団の奏者を歴任してきた
バロック・フルーティストの名匠ヤン・デ・ヴィネを主役として、18世紀オー
ケストラのマルテン・ボーケン、アンサンブル・エクスプロラシオンの音楽監
督ロエル・ディールティエンス、イスラエルの天才古楽系鍵盤奏者シャレフ・
アド=エルが、このC.P.E.バッハの「フルート四重奏曲集」のために集結!
ヤン・デ・ヴィネのバロック・フルートと、アド=エルが弾くアントン・ヴァ
ルター・モデル(クリス・マーネ1997年製)の会話が音楽となり、優雅に、そし
て華麗に舞う ――。
録音:1998年3月、ヘント・グルートセミナリー教会(ベルギー)

Passacaille 974 ¥2300
エポス - カロリング朝時代の音楽 ――
Bella bis quinis/Ut quid iubes pusiole/Aeneis Liber II
Planctus Karoli/Hug dulce nomen/O stelliferi conditor orbis
Albi ne doleas/Aeneis Liber IV/Est mihi nonum
Aurora cum primo mane
アンサンブル・カンティレーナ・アンティクァ〔ステファーノ・アルバレッロ
(ヴォーカル&リラ&キタラ)、パオロ・ファルディ(ティビア)、ジャンフラン
コ・ルッソ(フィドゥーラ)、マルコ・ムザッティ(ティンティナブーラ&プサ
ルテリウム)〕
5世紀から10世紀にかけて西ヨーロッパで栄えたフランク王国のカロリング朝。
ラテン語抒情詩、中世西洋音楽の重要な発展期だったカロリング朝時代に作曲、
演奏されたと伝わる未出版の音楽が復活を遂げる。
1987年にボローニャで結成された古楽演奏団体、アンサンブル・カンティレー
ナ・アンティクァの演奏はかなりハイレベル。
2009年3月、ボローニャでの録音。




<Centaur>
CRC 3108 ¥2080
ヴェネツィアのオーボエ協奏曲集 ――
ヴィヴァルディ:協奏曲イ短調RV.461/アルビノーニ:協奏曲ニ短調Op.9-2
マルチェロ:協奏曲ニ短調/ヘンデル:協奏曲ト短調
アルビノーニ:協奏曲ハ長調Op.9-5
マーク・シャックマン(バロック・オーボエ)、
トーマス・クロフォード(指揮)
アメリカン・クラシカル・オーケストラ
マーク・シャックマンは、アメリカ有数のピリオド・オーケストラ、ヘンデル
&ハイドン・ソサエティ、ボストン・バロック、フィルハーモニア・バロック
・オーケストラ(サンフランシスコ)の首席オーボエ奏者、ソリストを務め、
アウロス・アンサンブルの創設メンバーにも名を連ねるなど、アメリカ古楽界
を代表するバロック・オーボエの世界的名手!
シンプルなシステムのバロック・オーボエから、表情豊かな音色を自在に生み
出すシャックマンの演奏は、"バロック・オーボエによる"「オーボエ協奏曲集」
の最高峰に輝けるだけのクォリティを持つ。クロフォード率いるアメリカン・
クラシカル・オーケストラの躍動感あふれるサウンドも素晴らしい。
2010年1月11日-12日の録音。

CRC 3007 ¥2080
ドビュッシーへの追悼 ――
デュカス:牧神の遥かな嘆き/ルーセル:詩神のもてなし
フローラン・シュミット:そして牧神は月光を浴びた麦畑のなかに横たわる
ストラヴィンスキー:管楽器のための交響曲の断章/マリピエロ:オマージュ
グーセンス:モルト・モデラート、コン・エスプレッシーヴォ
ファリャ:讃歌/バルトーク:ドビュッシーの追憶に
サティ:ドビュッシーへの牧歌/ラヴェル:水の戯れ
ドビュッシー:映像第2集、スケッチ帳より、仮面、喜びの島
ランダール・ラヴ(ピアノ/ブリュートナー1907)
フランス印象派の大作曲家ドビュッシーの音楽と、ドビュッシーへ捧げられた
ピアノ小品が、「映像第2集」(1907年)と同じ年に製造されたヒストリカル・
ピアノの音色で現代に蘇る。
使用楽器は、アメリカ、マサチューセッツのヒストリカル・ピアノ・スタディ
・センター、フレデリック・コレクション
(http://www.frederickcollection.org/)が所有する1907年ライプツィヒ製の
ブリュートナー!

CRC 3084/3085 2枚組 ¥4160
フェヴリエ:クラヴサン曲集 ――
クラヴサン曲集第1巻(1734年)/クラヴサン曲集第2巻(1735年頃)
シャルロット・マッタ・ムーシェ(チェンバロ)
2つの「クラヴサン曲集」は、18世紀のフランスでオルガニスト、作曲家とし
て活躍したピエール・フェヴリエ(1696-1760)の代表作。装飾音を巧みに用い
た「クラヴサン曲集」は、現存する作品が少ないフェヴリエの作風を知るこ
との出来る貴重な音楽である。2010年1月4日-5日の録音。

CRC 2971 ¥2080
フビライ・ハンの快楽殿 - グリフィス:ピアノ作品集 ――
3つの音画Op.5/幻想小曲集Op.6/ピアノ・ソナタ/ローマのスケッチOp.7
フビライ・ハンの快楽殿
ソルンガ・ファン=ズー・リュー(ピアノ)
フンパーディンクから作曲を学んだアメリカ印象主義の作曲家、チャールズ・
トムリンソン・グリフィス(1884-1920)のピアノ作品集。イギリスの詩人コー
ルリッジの詩を題材とした「フビライ・ハンの快楽殿」」など、東洋を題材と
した作品を残した作曲家である。ジャケットのインパクトも強力!?
2006年8月の録音。

CRC 3028 ¥2080
死と復活 - グレゴリオ聖歌集 ――
死者のためのミサ曲/私を清めてください/復活祭のミサ曲
アンサンブル・トルクルス、ヘイグ・マルディロシアン(指揮)
タンパ大学音楽学部の教授であり、1977年にドイツのボン国際オルガン週間に
アメリカ人として初めて招聘されたアメリカ人音楽家、ヘイグ・マルディロシ
アンのヴォーカル・アンサンブルによるグレゴリオ聖歌集。2009年3月の録音。

CRC 3037 ¥2080
コンスタンティニディス:弦楽四重奏曲集 ――
弦楽四重奏曲第2番/献呈/弦楽四重奏曲第3番/前奏曲集/Kへのエレジー
弦楽四重奏曲第1番
シンフォニエッタ弦楽四重奏団、ネフスキー弦楽四重奏団、
ヴァルカー弦楽四重奏団
ディノス・コンスタンティニディス(1929-)は、ギリシャのサクソフォニスト、
ケルケゾスの演奏(CRC 2871)で国際的な知名度を高めた現代ギリシャのリーデ
ィング・コンポーザー。特に室内楽作品の完成度の高さには定評がある。
1997年-2008年の録音。




<NEWTON CLASSICS>
8802060 ¥1750
グレツキ:クライネス・レクイエム/ひばりの歌
1-4.ピアノと13楽器のための「クライネス・レクイエム」Op.66
5-7.クラリネット、チェロ、ピアノのための「ひばりの歌」
シェーンベルク・アンサンブル/ラインベルト・デ・レーヴ(ピアノ)
録音1993年11月アムステルダム
交響曲第3番「悲歌のシンフォニー」で知られるヘンリク・グレツキ(1933-
2010)。ミニマルとヒーリングの要素を併せ持つ作風と、曲の持つメッセージ
性が、世界中にセンセーショナルな話題を巻き起こしたものでした。とはいえ、
彼の他の作品はほとんど知られていないのは、まったく残念なことと言えるで
しょう。このアルバムに収められている2つの作品は、どちらも小さい編成の
ために書かれたものです。クライネス・レクイエムはまさに「言葉のないレク
イエム」。この悲しみと慰めに満ちた音楽には、確かに言葉は不要でしょう。
「ひばりの歌」は、グレツキが尊敬していたというメシアンに通じる音楽です。

8802061 ¥1750
グレ・ブルーウェンスティーン
- ベートーヴェン、ヴェルディ、ワーグナー、ウェーバーを歌う
1.ベートーヴェン(1770-1827):シェーナとアリア「ああ、不実な者よ」
2.ウェーバー(1786-1826):
歌劇「魔弾の射手」から「静かに、静かに、敬虔な調べよ」
3.ワーグナー(1813-1883):
歌劇「タンホイザー」から「おごそかな広間よ、ふたたび挨拶を送る」
4.ワーグナー:
歌劇「タンホイザー」からエリーザベトの祈り「全能のマリアよ」
5.ワーグナー:
歌劇「ローエングリン」からエルザの夢「寂しい日々に神に祈った」
6.ワーグナー:
歌劇「さまよえるオランダ人」からゼンダのバラード「海原に真っ赤な帆と
黒いマストの船を見かけましたか?」
7.ヴェルディ(1813-1901):歌劇「ドン・カルロ」から「世の空しさを知る神」
8.ヴェルディ:歌劇「トロヴァトーレ」から「恋はばら色の翼に乗って」
9.ヴェルディ:歌劇「運命の力」から「とうとう着いた、神よ感謝します」
10.ヴェルディ:歌劇「運命の力」から「神よ、平和を与えたまえ」
ウィレム・ファン・オッテルロー(指揮)
ハーグ・フィルハーモニー管弦楽団 …1.2
ルドルフ・モラルト(指揮)
ウィーン交響楽団…3-8/ウィーン・カテドラル管弦楽団…9-10
録音1952年9月…1-2,1956年4月…3-10
オランダの伝説的ソプラノ、ブルーウェンスティーンのアリア集です。1940年
代から1970年半ばまで「ドラマティック・ソプラノ」として活躍、美しい舞台
姿が往年の名女優イングリッド・バーグマンに似ていたことでも評判となった
人です。彼女はあまり録音を多く残さなかったのですが、(現存しているのは、
個人的なテープ録音とラジオ放送のアーカイブがほとんど)このアルバムに収
録された2つのスタジオセッションは、全盛期の彼女の声を正しく伝える手立
てとなることでしょう。ワーグナー、ヴェルディなど、強靭な声にぴったりの
選曲です。

8802062 2枚組 ¥2450
ストラヴィンスキー:ヴァイオリンとピアノのための作品全集
《CD1》
1-6.バレエ音楽「プルチネルラ」からヴァイオリンとピアノのための「イタリ
ア組曲」(ストラヴィンスキー&ドゥシュキンによる編曲)(序奏/セレナータ/
タランテッラ/2つの変奏付きガヴォット/スケルツィーノ/メヌエットと終曲)
7.「妖精の口づけ」より「バラード」(ストラヴィンスキー&ドゥシュキンに
よる編曲)
8.「ペトルーシュカ」より「ロシア舞曲」(ストラヴィンスキー&ドゥシュキ
ンによる編曲)
9.「マヴラ」より「ロシアの歌」(ストラヴィンスキー&ドゥシュキンによる
編曲)
10.パストラーレ(ストラヴィンスキー&ドゥシュキンによる編曲)
11-14.「妖精の口づけ」よりディヴェルティメント(ストラヴィンスキー&
ドゥシュキンによる編曲)
《CD2》
1-5.協奏的二重奏曲/6.タンゴ(ムストネン編)/7.エレジー
8.前奏曲と王女のためのロンド/9.子守歌/10.「火の鳥」から「ロンド」
11.ラ・マルセイエーズ(ストラヴィンスキー編)
12.歌劇「ナイチンゲール」より「ナイチンゲールの歌」(ストラヴィンスキー
&ドゥシュキンによる編曲)
イザベル・ファン・クーレン(ヴァイオリン)/オリ・ムストネン(ピアノ)
録音1987年6月…CD1.1-6,11-14,CD2.1-5,1988年1月…CD2.6-12,
1988年6月…CD1.7-10
タイトルには、「ヴァイオリンとピアノのための作品全集」とありますが、こ
れは本当のところは正しくありません。この2枚組の中で、本来ヴァイオリン
とピアノのために書かれた曲はほんの数曲で、あとはストラヴィンスキー
(1882-1971)の友人だったヴァイオリニスト、ドゥシュキンと共に自身の作品
を改編したものだったり、ここでピアノを演奏しているムストネン自身が編曲
したものだったり。しかし、これらの編曲おかげで、現代のヴァイオリニスト
たちは、とても魅力的なレパートリーを手に入れたわけです。オランダを代表
する名ヴァイオリニスト、ファン・クーレンの機知に富んだ演奏で。

8802063 4枚組 ¥3450
ブラームス:交響曲全集
《CD1》
1-4.交響曲 第1番 ハ短調 Op.68
《CD2》
1-4.交響曲 第2番 ニ長調 Op.73
《CD3》
1-4.交響曲 第3番 ヘ長調 Op.90/5-14.ハイドンの主題による変奏曲 Op.56a
《CD4》
1-4.交響曲 第4番 ホ短調/5.悲劇的序曲
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
カルロ・マリア・ジュリーニ(指揮)
録音1989年5月…CD4,1990年5月…CD3,1991年4月…CD1.2
今や、何の説明も要らない名指揮者ジュリーニと、世界を代表するウィーン・
フィルとのブラームス(1833-1897)。これを名演と言わずして、何を語ること
がありましょうか。

8802064 ¥1750
ベートーヴェン:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 Op.61
カデンツァ…シュニトケ(1934-1998)作
ギドン・クレーメル(ヴァイオリン)
アカデミー・オブ・セント・マーティン・イン・ザ・フィールド
ネヴィル・マリナー(指揮)
録音1980年12月ロンドン
20世紀を代表する作曲家シュニトケと、楽聖ベートーヴェン(1770-1827)との
コラボ作品です。初出時、大変話題になったアルバムであり、クレーメルの
演奏を聴きたいという欲求もさることながら、シュニトケのカデンツァってど
うなの?という知的欲求を満たしたいファンが殺到したというアルバムでもあ
ります。このカデンツァは、もともとシュニトケの友人で、初演も多く行った
ルボツキーのために書かれたもので本来、独奏者の腕のみせどころであり、一
人で演奏するカデンツァに他のヴァイオリンやら、ティンパニやら、他の楽器
が乱入してくるは、他の作曲家のメロディは混じるは・・・と、大変なもので
す。まだ聴いた事ありませんか?それはもったいない!

8802065 2枚組 ¥2450
J.C.バッハ:交響曲集・序曲「心の磁力」
《CD1》
1-3.交響曲 ト長調 Op.6-1/4-6.交響曲 ニ長調 Op.6-2
7-9.交響曲 変ホ長調 Op.6-3/10-12.交響曲 変ロ長調 Op.6-4
13-15.交響曲 変ホ長調 Op.6-5/16-18.交響曲 ト短調 Op.6-6
19-21.交響曲 変ロ長調 Op.18-2/22-24.交響曲 ニ長調 Op.18-4
25-27.交響曲 ニ長調 Op.18-6
《CD2》
1-3.交響曲 変ホ長調 Op.18-1/4-6.交響曲 ニ長調 Op.18-3
7-9.交響曲 ホ長調 Op.18-5/10-12.交響曲 変ロ長調 Op.9-1
13-15.交響曲 変ホ長調 Op.9-2/16-18.交響曲 変ロ長調 Op.9-3
19.序曲「心の磁力」
オランダ室内管弦楽団
デヴィッド・ジンマン(指揮)
録音1976年9月…CD1.1-18,CD2.10-19,1974年9月…CD2.1-9,
1974年12月…CD1.19-21,1972年6月…CD1.22-27
J.S.バッハの末っ子、ヨハン・クリスチャン(1735-1782)。彼が活躍した頃は、
すでに古典派と言ってもよいほどに、父の時代とは音楽的な流行も様式もかな
り変化していました。すでにハイドンは4楽章からなる交響曲を書いていまし
たし、他の作曲家もそれまでの「シンフォニア」の形式から脱却を始めていた
のです。しかし、ここに収録されている作品は、3楽章の「イタリア風序曲」
の形式を守っています。その上で、曲ごとに驚くほどの変化を与え、変幻自在
な音楽を創り上げているのはさすがと言う他ありません。モーツァルトは、
8歳で最初の交響曲を作曲した時、ヨハン・クリスチャンから多大なる影響を
受け、それからもずっと尊敬し続けていたといい、彼が亡くなった時には、父
レオポルドに宛てて「音楽の世界にとって大きな損失です!」と手紙を書き送
ったと言われています。

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11-06 No.23-1

2011年06月24日 11時41分52秒 | Weblog
<NAXOS> 各1枚 ¥1000
8.572623
マイヤール:ヒロシマの生き残り 他
1-11.ヒロシマの生き残り…希望へのメッセージ Op.24(2006-2007)(大阪の6歳
の子/インターリュード/戦争…/彼女は爆撃から逃げ惑う/彼女は広島に避難先
を見つける/深き淵より/暗黒、黒ずんだ皮膚/死に至る雨/戦争に憎悪して生き
残る/私たちの願い:生き残ったもの/地球上の豊かな生活)
12-14.合奏協奏曲(1961/2003改訂)/15-17.室内協奏曲 第2番(1959-1960)
サラ・ジュフロワ(メゾ・ソプラノ)…1-11
エレオノーレ・ルメール(ソプラノ)…1-11
マリー・プシェロン(メゾ・ソプラノ)…1-11
テデイ・エンリ(テノール)…1-11
ヴァージル・アンケリ(バス=バリトン)…1-11
エミール・マクドノウ(フルート)…12-14
ジョン・アンダーソン(オーボエ)…12-14
マイケル・ライト(クラリネット)…12-14
ダニエル・ジェミソン(ファゴット)…12-14
クリストファー・パークス(フレンチ・ホルン)…12-14
ロイヤル・フィルハモニー管弦楽団
ディオニシオス・デルヴィス=ブルニアス(指揮)
フランスの作曲家、マイヤール(1931-)の3つの作品です。彼は1955年にローマ
賞を受賞、フランスの先進的な作曲家として幅広く活躍しています。1957年に
は芸術監督としてフランスEMIに入社、そこでサンソン・フランソワやポール
・トゥルトリエなど偉大な演奏家と接するも、どうしてもその仕事が性に合わ
ず辞職。その後は製薬研究所で働きますが、音楽の夢捨てがたく、結局作曲家
として生きることを決意したのでした。このアルバムの中で、やはり聴いてほ
しいのは「ヒロシマの生き残り」でしょう。実在の人物「ハマ・キョウコ」の
話を元にしたカンタータとでも言うべき作品で、彼女は大阪の戦禍を避け、広
島に避難していた時に原爆被害を受けてしまいます。悲惨な情景が目の前に浮
かぶでしょう。しかし、副題が示す通り、これは「希望、命への讃歌」であり、
決して悲惨さばかりを強調したものではありません。生きてさえいれば、きっ
と希望に巡りあう日が来るのですから。

8.559679
エコーズ-変容したクラシックの作品たち
1.デイヴィッド・シフ(1945-):
インファーナル(ストラヴィンスキーの組曲「火の鳥」による)
2.ブライト・シェン(1955-):
ブラック・スワン(ブラームスの6つのピアノ小品 Op.118-2 インテルメッツォ
イ長調による)
3.デイヴィッド・ストック(1939-):
多くのホルン(クラークのトランペット・ヴォランタリーによる)
4.ジョン・ハービソン(1938-):
ルビーズ(セロニアス・モンクのルビー・マイ・ディアニよる)
5.サミュエル・ジョーンズ(1935-):
ベネディクション(ルトキンのベネディクションとセヴンフォールド・アーメン
による)
6.アーロン・ジェイ・カーニス(1960-):
ムジカ・セレスティス(弦楽ヴァージョン)
7-9.ジェラード・シュワルツ(1947-):
金管のための協奏曲(ヘンデルの合奏協奏曲 ヘ長調 Op.6-9 HWV327による)
シアトル交響楽団/ジェラード・シュワルツ(指揮)
「この“エコーズ”と題されたアルバムは、良く知られた名曲を、現代の感覚
にマッチした作品へと変貌させること。」指揮者シュワルツはこのコンセプト
を元に、彼の親しい6人の作曲家へ、編曲を依頼しました。出来上がった作品
の楽しい事と言ったら!「火の鳥」はまるでスパイ映画のサントラですし、
ブラームスのピアノ曲は、甘い甘いムード音楽へと変貌しています。有名な
「トランペット・ヴォランタリー」は魔法にかけられたかのような不思議な味
わいを持ちました。もともとカッコいいモンクの曲や、シュワルツ自身の編曲
も楽しめます。ぜひ「その手には引っ掛からないぞ」と心を強くして聴いてく
ださい。でも、1時間後にはすっかり虜になっていることでしょう。

8.572650
マグヌス・ローゼン:Past Future
1.Trandans/2.ソナタト短調(エクルズ原曲)/3.En Glimt/4.Slow Sea
5.Land of Spirit/6.Purple Haze/7.Blues Man/8.Badinerie(バッハ原曲)
9.Past Future/10.En bank intill paradiset/11.Gate to Heaven
12.Romance Between East and West
マグナス・ローゼン(エレクトリック・ベース)/スザナ・リスベルイ(ギター)
ビルガー・ロフマン(ドラムス)/フヴィラ・カルテット
イェテボリ交響楽団
ダヴィッド・ビョルクマン
豊穣なるオケの響きに耳を澄ませていると、突然辺りを切り裂くように響いて
来る音。ちゅいーん、ちゅいーん、びょん、びょん・・・。えっ?これNAXOS
なの?とびっくりしながら聴き続けていると、すごく楽しくなってきちゃいま
す。世界を征服したNAXOS、先日はエレキ・ギターを手中に収めたかと思えば、
今回はエレクトリック・ベースを制圧しました。「そういえば、昔インギーが
こういうアルバムを出していたなぁ」なんて懐かしくなってしまいます。ここ
ですごいベースを弾いているのは90年代終わりから2007年までハンマーフォー
ルで活躍したマグヌス・ローゼン(1963-)。北欧のヘヴィメタ・シーンを語る
には外せない大物がなぜNAXOSに?思うところは色々ありますが、とりあえず
全ての人にオススメします。

8.572142
モンポウ:ピアノ作品集 第6集
1.物乞いの哀歌/2.浜辺の工場/3.浜辺の思い出/4.浜辺の地域
5.砂地の道/6-10.5つの印象/11.ラ・ガリガの隠遁地/12.霧の中の田園地帯
13.荒野の田園地帯/14.登山ルート/15.田舎に帰ってきた少女/16.庭の小道
17.モンセニー/18.エコー/19-21.山の印象/22.思想/23-24.2つの小前奏曲
25.前奏曲/26-27.2つのアラベスク/28.銀紙を張ったプール
29.らくだから降りた3人の王の踊り/30.キリスト降誕の歌と踊り/31.時間
32.低地の踊り ※全て世界初録音
ホルディ・マソ(ピアノ)
カタルーニャ出身、20世紀を代表するスペインの作曲家の一人、モンポウ
(1893-1987)のピアノ作品集です。このアルバムに収録されているのは全て世
界初録音。ピアニスト、ホルディ・マソがモンポウの家などから最近発見した
という作品を演奏したものです。これらは全て1910年から1918年の間に書かれ
たもので、まだ未発達とはいえ、すでに独自の音楽性が出来つつあったモンポ
ウの並はずれた才能を示すものと言えるでしょう。マソはすでにスペインのピ
アノ音楽のオーソリティとして知られていますが、このモンポウの録音によっ
て、より高く評価されることは間違いありません。

8.572415
カゼッラ:
1-4.シンフォニア(交響曲 第3番)Op.63(1939-1940)
5.英雄のエレジー Op.29(1916)
ローマ交響楽団
フランチェスコ・ラ・ヴェッキア(指揮)
NAXOSのカゼッラ(1883-1947)・シリーズは回を重ねる毎に少しづつ人気が高ま
ってきています。このアルバムには、2つの世界大戦後に書かれた2つの作品が
収録されています。焼けつくような不協和音と、慟哭に満ちた「英雄のエレジ
ー」は、第1次世界大戦の犠牲となったイタリア人兵士へのオマージュ。交響曲
第3番は、第1番、第2番の交響曲が書かれてから、およそ30年を経てから作曲
されたもの。その間カゼッラは交響曲という作品を書きたいという欲求に突き
動かされることがなかったとのことですが、シカゴ交響楽団の創立50周年の記
念に作品を委嘱されたことで、「自分の今の思いを託すには、交響曲という形
が最もふさわしい」と悟った彼は、自分の持てる力をこの第3番の交響曲へ全
て注ぎ込みました。新古典派や、当時のアメリカの作曲家たちの影響も感じら
れますが、第2楽章の美しい部分や、スケルツォ楽章などは紛れもなくカゼッ
ラ独特の音楽です。

8.557079
シューマン:
1-26.歌曲集「ミルテの花」Op.25(献呈/自由な心/くるみの木/だれかが/私は
ただ一人で/手荒くするな/はすの花/お守り/ズライカの歌/ハイランド地方の
やもめ/母よ母よ(花嫁の歌I)/私を彼の胸に寄りかからせて(花嫁の歌II)/ハイ
ランド地方の人々の別れ/ハイランド地方の人々の子守歌/私の心は重く/謎/
ヴェネツィアの歌I「静かに船を漕ぎ」/ヴェネツィアの歌II「広場を夕べの風
が過ぎるとき」/大尉の妻/遠く、遠く/孤独な涙よなぜ/だれも/西方にて/君は
花のごとく/東方のばらより/終わりに)
27-33.6つの詩とレクイエム Op.90(鍛冶屋の歌/私のばら/出会いと別れ/牛飼
いのおとめ/孤独/重苦しい夕べ/レクイエム)
アンドレア・ローレン・ブラウン(ソプラノ)…3.7.9-12.14.15.19-21.23.26
トーマス・E・バウアー(バリトン)…1.2.4-6.8.13.16-18.22.24.25.27-33
ウタ・ヒールシャー(ピアノ)
1840年。長らく恋焦がれていたクララとの結婚が認められたロベルト・シュー
マン(1810-1856)は、その喜びからか、数多くの歌曲を書き上げます。いわゆ
る「歌の年」の代表作の一つである「ミルテの花」は、まさにクララへの捧げ
物で、結婚前夜に花束と共に彼女へ贈られたと言います。

8.572332
レスピーギ:
1.アリア ト長調 P.32(編曲:S.ディ・ヴィットリオ)
2-4.ヴァイオリン協奏曲 イ長調 P.49(補筆:S.ディ・ヴィットリオ)
5-10.弦楽のための組曲 P.41(復元:S.ディ・ヴィットリオ)
11-14.ロッシーニアーナ P.148
ラウラ・マルツァドーリ(ヴァイオリン)
ニューヨーク室内管弦楽団
サルヴァトーレ・ディ・ヴィットリオ(指揮)
ローマ三部作の強烈な色彩感で知られるイタリアの作曲家レスピーギ(1879-
1936)。もともとヴァイオリン奏者として活躍しただけあって、その生涯に何
曲かのヴァイオリンの協奏的作品を書いてはいますが、この1903年に着手され
た最初のイ長調の協奏曲は、2楽章までは完成させたものの、第3楽章はピアノ
伴奏のまま、結局完成されることなく忘れられてしまったものです。24歳の
血気溢れる新進作曲家は、この作品でヴィヴァルディとメンデルスゾーンに立
ち返ろうと意気込んだだけあって、なかなか良い作品であることは間違いあり
ません。2010年の蘇演にあたり、指揮者のヴィットーリオは、スコアを丹念に
洗い出し、若干未熟な第1楽章と第2楽章のオーケストレーションにも手を加え、
レスピーギたる作品へと昇華させました。この録音にあたり、他の2曲にも編
曲を加え、レスピーギ自身の改編である「ロッシーニアーナ」も演奏すること
で大作曲家への敬意を表しています。

8.572571
ベンゲレル:
1.コンチェルタンテ(1994)/2.パーカッションと弦楽のための音楽(2005)
3.秋のコンサート(2005)/4.ポルタ・フェラーダの二重協奏曲
※全て世界初録音
ジャウメ・トレント(ギター)…1.3
フィリップ・スピセー(パーカッション)…2
マノン・フィリップ(ヴァイオリン)…4
メロディー・ジオ(チェロ)…4
ペルピニャン地方音楽院管弦楽団
ダニエル・トジ(指揮)
1931年バルセロナ生まれのシャビエ・ベンゲレル(1931-)。彼は幼い頃にスペ
イン内戦(1936-1939年)に巻き込まれ、両親とともにチリに亡命、1954年まで
スペインに戻ることはありませんでした。彼はほとんど独学で作曲を学びまし
たが、バルトークやストラヴィンスキーなどの当時の先鋭的な作品からも強く
影響を受けたようです。1959年にセリエ技法で作曲した「友人と恋人のカンタ
ータ」はその翌年にケルンのISCM(国際現代音楽協会)で演奏され高く評価され、
また、1977年にはルイジ・ダッラピッコラ賞を受賞するなど、国際的な知名度
を得ています。このアルバムはそんな彼の魅力的な作品を4曲収録しています。
長年彼の作品を演奏している「良き仲間」たちによるライヴ録音は、聴衆の熱
気も含め、この作曲家の本質をあますことなく伝えてくれます。

8.572637
シャルヴェンカ:
1-4.ピアノ協奏曲第4番 ヘ短調 Op.82/5.歌劇「マタスヴィンタ 」から序曲
6.チェロ・ソナタ ホ短調 Op.46から第2楽章(ハープ、オルガン、弦楽による
編曲 Op.46a)
7-9.ポーランド舞曲集より(第1番 変ホ短調/第8番 変ロ短調/第15番 変ロ長調)
フランソワ・クサヴィエ・ポワザ(ピアノ)…1-4.7-9
ポズナ二・フィルハーモニー管弦楽団…1-6
ウカシュ・ボロヴィチ(指揮)…1-6
ポーランドのピアニスト、作曲家フランツ・クサヴァー・シャルヴェンカ
(1850-1924)のピアノ協奏曲です。15歳の時に家族とともにベルリンへ移り住
み、兄ルートヴィヒとともに音楽教育を受け、才能を開花させました。1869年
にピアニストとしてデビュー、併せて作曲家としても人気を獲得。室内楽など
いくつかの曲が出版され、このアルバムにも収録されている「ポーランド舞曲
第1番」は発行部数100万部を記録するほどの大人気となったと言います。この
ピアノ協奏曲第4番は1908年に作曲され、1910年にはニューヨークで、当時訪
米中であったマーラーの指揮により初演されています。またストコフスキーの
指揮でも演奏するなど、当時大変人気があった曲ですが、一時期すっかり忘れ
去られてしまいました。アール・ワイルドなどヴィルトゥオーゾ系のピアニス
トによって、細々と人気を保っていましたが、最近になって彼の人気が復興。
華麗なピアニズムとむせ返るようなロマン性は、確かに一度聴くと病みつきに
なるはずです。

8.559396
スーザ:吹奏楽作品集 第9集
1.メイン州からオレゴン州まで/2.シャーラタンズ序曲/3.自由諸国の旗
4.ニンファーリン/5-7.西世界の住人たち/(赤き人/白き人/黒き人)
8.銃の後に立つ男/9.すずらん/10.舟唄を歌う水夫たちの行進曲
11.夢がかなう時-幻想曲/12.行進曲「アメリカ野砲隊」
13.行進曲「ハーモニカの魔法使い」/14.イリノイ大学の行進曲
サラ・オヴィング(ヴァイオリン)…4
ノルウェー王国海軍軍楽隊
キース・ブライオン(指揮)
スーザ(1854-1932)の行進曲もこれが第9集となります。このアルバムに収録さ
れた行進曲は、彼自身のミュージカルから取られた旋律が使われていたり、い
ろいろな国歌が使われていたりと、興味深いものばかりです。トラック5-7の
「西世界の人たち」は、3つの楽章でネイティヴ・インディアン、黒人音楽、
アメリカ音楽を描き出すことで、特有の文化の違いを表現しています。スーザ
が行った1911年の世界ツアーで大好評を収めた作品です。トラック13の「ハー
モニカの魔法使い」はスーザがフィラデルフィア・ハーモニカ・バンドを指揮
した時に書いた曲。スコアにはハーモニカが含まれていませんが、曲の中では
ハーモニカ奏法を模した音を使っています。その後、有名なホーナー・ハーモ
ニカ・カンパニーが「スーザ・モデル」を発表。大々的に売り出したというこ
とです。

8.570782
ピアッティ:チェロのための12のカプリース
1.パチーニの歌劇「ニオベ」の主題によるカプリッチョ Op.22
2-13.12のカプリース Op.25
ペ・スー(チェロ)
イタリア、ベルガモでヴァイオリニスト、指揮者アントニオの息子として生ま
れたアルフレード・ピアッティ(1822-1901)の無伴奏作品集です。彼は父から
最初にヴァイオリンのレッスンを受け、その後はドイツの作曲家&ヴァイオリ
ニスト、モリークから作曲の指導を受けました。この「12のカプリース」は間
違いなくパガニーニを意識して書かれたものだと思われますが、万遍なく配置
されたチェロの超絶技巧はもちろんのこと、溢れるようなメロディが特徴的な
素晴らしい曲集として評価されるに違いありません。演奏しているのはカナダ
出身のペ・スーです。1696年製のストラディヴァリウス「ボンジュール」を貸
与されている彼女はこの楽器を存分に鳴らし、ほとんど忘れ去られてしまった
作曲家ピアッティの存在を現代へ蘇らせています。チェロ好き必聴!間違いな
くぞくぞくします。

8.572466
レーガー:オルガン作品集 第11集
1-10. 12の小品 Op.80から第1-6番&第9-12番 Op.80 (第1番 前奏曲/第2番
フゲッタ/第3番 カンツォネッタ/第4番 ジーグ/第5番 アヴェ・マリア/第6番
間奏曲/第9番 無窮動/第10番 間奏曲/第11番 トッカータ/第12番 フーガ)
11-23. 13のコラール前奏曲 Op.79b(第1番 神よ、私を見捨てないでください
/第2番 われらが神は堅き砦/第3番 主よ、今足を止めて/第4番 永遠なる朝の
光/第5番 平和と喜びに満ちて私は出立する/第6番 私の近しき最後について/
第7番 復活せよ、汝復活せよ/第8番 キリストは死から復活する/第9番 キリス
トは我が主である/第10番 平和と喜びに満ちて私は出立する/第11番 全ての神
に感謝せよ/第12番 主よ、今足を止めて/第13番 なぜ私が悲しむ必要があるの
か)
ハンス=ユルゲン・カイザー(オルガン)フルダ教会
リーガー=ザウアー・オルガンを演奏
大量にあるにも拘わらず、レーガー(1873-1916)のオルガン作品があまり聴か
れることがないのは、曲の渋さも原因の一つではないでしょうか?このアルバ
ムに収録されている曲を聴いていると、そのような思いを拭うことができませ
ん。オルガンというと「華やかな降り注ぐ音」というイメージがありますが、
これらの曲はもっと内省的で、外に向かってパワーを放出するのではなく、
ひたすら内面の充実を図っているかのような印象を受けるからです。と言うの
も、H.リーマンに作曲を学んでいた頃、若きレーガーはいくつかのオルガン作
品を彼のもとに送り、その才能を認められたのですが、兵役を済ませて戻った
レーガーはすっかりうらぶれてしまい、自宅で両親と共に静養しなくてはいけ
なくなってしまいました。13のコラール前奏曲はそんな頃に書き始められた作
品ですから、内省的になってしまうのも頷けるというものです。

8.572470
独奏クラリネットのための音楽集
1.ヴィトマン(1973-):幻想曲
2.細川俊夫(1955-):EDI/3.ベリオ(1925-2003):歌
4.ライマン(1936-):ソロ/5.ルリエー(1882-1966):マイム
6-7.デニソフ(1929-1996):クラリネット・ソナタ
8.ゲール(1932-):モンテヴェルディのマドリガーレ「タンクレディの戦い」
によるパラフレーズ Op.28
9.プスール(1929-2009):マドリガルI/10.レーマン(1937-):モザイク
11.ニーデル(1957-):テラコッタ/12-16.ジョリヴェ(1905-1974):アセーズ
エドゥアルド・ブルンナー(クラリネット)
スイスで生まれのドイツ系クラリネット奏者、エドゥアルド・ブルンナー。
彼はモーツァルトやクロンマー、ウェーバーなど古典作品の名演ですでに良く
知られていますが、現代作品にも意欲的に取り組んでいます。世界の名だたる
作曲家に新作を依頼し次々と初演を行っている彼は、その驚異的な技術と表現
力で、この楽器のためのレパートリーを飛躍的に広めることに成功しています。
特筆すべきは、彼の紡ぎ出す音色の美しさで、どのような特殊奏法を行っても、
その全てが圧倒的な存在感と説得力を持ち、かつて聞いたこともないような新
しい共鳴を発見するスリリングな驚きを味わわせてくれるのです。収録された
どの曲も特徴的な美しさを持っていますが、一番の注目は細川俊夫による
「EDI」でしょうか。曲のタイトル「EDI」はブルンナーのファーストネームの
短縮形であり、作曲家と演奏家の親密さをも表しています。無音の部分に深い
意味を込めるという、作曲家独特の思想はこの曲にも生きています。

8.572560
リスト:ピアノ作品全集 第34集
ファウスト交響曲 2台ピアノ版 S647/R369(S108/R425 第2稿による)
1.ファウスト/2.グレトヒェン/3.メフィストフェレス/4.終りの合唱
フランツ・リスト・ピアノ・デュオ
(ヴィットーリオ・ブレスキアーニ&フランチェスコ・ニコロージ)
マルクス・ウルマン(テノール)…4
ヴァイマール・リスト音楽院室内合唱団男声セクション…4
ユルゲン・プッシュベック(指揮)…4
愛と波乱に満ちた生涯を送った、名ピアニスト&作曲家フランツ・リスト
(1811-1886)。彼は多くのピアノ曲だけでなく「交響詩の創始者」としても偉
大なる足跡を残しています。そんな彼の代表作の一つ「ファウスト交響曲」
の2台ピアノ版の登場です。1830年代にベルリオーズからゲーテの「ファウス
ト」を奨められ愛読していたリストですが、1852年、ベルリオーズから「ファ
ウストの劫罰」を献呈されたのを機に、1854年に管弦楽のための「3人の人物
描写」を書きワイマールで初演。その3年後に合唱部分を書き加えます。2台
ピアノ版の編曲は1862年に行われ、その後1874年には第2楽章「グレトヒェン」
のピアノ独奏版も作られています。その後、幾度となく手を加え、最終的な改
訂は1880年に行われています。大掛かりな作品ですが、2台ピアノで聴いても、
原曲に匹敵するほどの色彩感が感じられるのはさすがリストと言う他ありませ
ん。もちろん最終部分には男声合唱を準備し、この演奏家泣かせの大作をとこ
とん表現し尽くしているのも素晴らしいの一言です。

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11-06 No.23-2

2011年06月24日 11時41分22秒 | Weblog
8.572586
D.スカルラッティ:鍵盤のためのソナタ全集 第14集
1.ソナタ 変ロ長調 K.47/L.46/P.115 /2.ソナタ ニ長調 K.21/L.363/P.77
3.ソナタ ト短調 K.102/L.89/P.88 /4.ソナタ イ長調 K.62/L.45/P.49
5.ソナタ ハ長調 K.242/L.202/P.243 /6.ソナタ ト長調 K.171/L.77/P.153
7.ソナタ ニ短調 K.295/L.270/P.211 /8.ソナタ イ長調 K.269/L.307/P.432
9.ソナタ ホ長調 K.162/L.21/P.162 /10.ソナタ イ短調 K.217/L.42/P.287
11.ソナタ ト長調 K.337/L.S.26/P.340
12.ソナタ ハ短調 K.254/L.219/P.254
13.ソナタ 変ロ長調 K.155/L.197/P.208
14.ソナタ ハ長調 K.199/L.253/P.276
15.ソナタ ニ長調 K.140/L.107/P.127
16.ソナタ 変ロ長調 K.229/L.199/P.139
17.ソナタ ニ長調 K.282/L.484/P.166
ハオ・ドゥアンドゥアン(ピアノ)
ドメニコ・スカルラッティ(1685-1757)のソナタ第14集です。と言っても、彼
のソナタは全部で555曲もありますので、まだまだ道のりの半分もきていませ
ん。この時代は、ソナタと言っても、ほとんどが単一楽章で書かれたもので、
曲ごとの表情付けには細心の注意を払わなくてはいけません。NAXOSのシリー
ズは、全ての盤で違ったピアニストを起用することで知られ、ここでピアノ
を演奏しているのも、2009年の上海インターナショナル・ピアノ・コンクール
で1位を獲得した1990年生まれの若き才能ハオ・ドゥアンドゥアンです。どの
曲も強弱のコントラストが豊かな上、元気一杯の明るい音色が特徴的です。

8.572604
ローデ:12の練習曲/二重奏曲集
1-12. 12の練習曲(ト長調/ニ短調/変ホ長調/ニ短調/変ロ長調/ホ長調/ヘ長調
/ロ短調/ト長調/ヘ短調/ハ長調/イ短調)
13-14.二重奏曲 第1集 第1番 変ホ長調
15-16.二重奏曲 第1集 第2番 ト長調
17-18.二重奏曲 第2集 第2番 ハ長調
ニコラス・ケッケルト(ヴァイオリン)
ルドルフ・ケッケルト(ヴァイオリン)…13-18
19世紀フランスのヴァイオリニスト、ローデ(1774-1830)はヴァイオリン学習
者の間で「24の狂詩曲」(8.570958)が知られています。しかし彼は、他にも多
くのヴァイオリンのための作品を書いていて、例えば協奏曲(8.570469に第7.
10.13番を収録)なども素晴らしく美しい出来栄えが称賛されています。この
「12の練習曲」は前述の狂詩曲よりも、更に技巧を極めたもので、劇的な曲か
ら、歌に溢れた抒情的な曲まで、ヴァイオリンを演奏するために必要な要素を
全て兼ね備えた曲集です。ピアノで言えば、パガニーニがショパンやドビュッ
シー、ローデはモシュコフスキやモシュレスと言ったところでしょうか。二重
奏曲はアンサンブルの粋を集めたような流麗な作品です。ブラジル系ドイツ人
ヴァイオリニスト、ケッケルトによる(二重奏では父ルドルフが共演)華麗なる
演奏をお楽しみください。

8.572654
ディキンスン:ピアノ作品集
1.ワイルド・ローズ・ラグ/2.ブルー・ローズ/3-9.パラフレーズ II
10.コンチェルト・ラグ/11.クァルテット・ラグ
12-19.ビタリタス・ヴァリエーション
20-22.サティの3つのトランスフォーメーション(グノシェンヌによる)
23.バック・イン・ブルー/24.ヒム・チューン・ラグ
25.パトリオティック・ラグ/26-29.ピアノ・ブルース
30-34.5つのディヴァージョン
※トラック10以外は世界初録音
トラック1.2.11.26-29…Conifer Recordsより移行盤、
トラック10.20-25.30-34…Albany Recordsより移行盤
ピーター・ディキンスン(ピアノ)
このちょっと変わった作品集は、イギリスの作曲家ディキンスン(1934-)の手
によるもの。合唱作品などでは、恐ろしいまでにシリアスな作風を示す人なの
に、なぜこれらのピアノ曲は楽しげでジャジーなのでしょう?そんなラグタイ
ム集、最初の2曲は、ピアノを愛する人にはおなじみのマクダウェルの「荒れ
野のバラ」がモティーフとして使われています。はじけるような第1曲、憂鬱
な第2曲と、シンプルな原曲が変貌する様をとくとお聴きください。他には自
作からのパラフレーズや、サティ、バッハの作品のラグ化など、何とも嬉しく
なるような曲が34曲詰まっています。他レーベルからの移行盤ではありますが、
録音当時はトラック10以外、世界初録音という貴重なものでもあります。

8.572736
フンメル:アット・ザ・オペラ
1-5.モーツァルトの歌劇「後宮からの誘拐」から「バッカス万歳」による変
奏曲Op.34-3
6-8.グルックの「アルミード」からの主題による変奏曲 Op.57
9.ペトラルカの3つのソネット S270/R578a - 第1番 平和は見いだせず
(ソネット第104番)
10-12.ケルビーニの歌劇「2日間」からの行進曲による変奏曲 Op.9
13-17.オーベロンの魔法の角笛幻想曲 Op.116(ピアノ編)
18-21.イズアールの歌劇「シンデレラ」からの行進曲による変奏曲 Op.40a
22-27.ポプリ 第1番 ハ短調 自作の「ろばの皮」より Op.58
乾まどか(ピアノ)
ハンガリーに生まれ、モーツァルトの家に2年間住み込みピアノを学んだフン
メル(1778-1837)。その後はハイドンの後継者、ベートーヴェンのライバルと
目され、ピアニストとしても作曲家としても幅広く活躍した事で知られてい
ます。彼は多くの作品を書きましたが、当時流行していた「オペラの器楽曲
への編曲」というジャンルにも積極的に手を染め、演奏家としても作曲家と
しても、その才能を強く印象付けています。とにかく原曲のオペラアリアや
合唱曲を、ピアノ1台でどれだけ盛り上げられるかが勝負!技巧的な変奏曲や、
聴きどころをつなぎ合わせるなど、あの手この手の仕掛けが施されています。
NAXOSで数多くの室内楽や伴奏に携わっている乾まどか氏による強力な演奏で
お楽しみください。

8.571251
イディル・ビレット/ベートーヴェン・エディション第1集
ベートーヴェン:ソナタ集 第1集
1-4.ピアノ・ソナタ 第1番 ヘ短調 Op.2-1
5-8.ピアノ・ソナタ 第2番 イ長調 Op.2-2
9-10.ピアノ・ソナタ 第19番 ト短調 Op.49-1
11-12.ピアノ・ソナタ 第20番 ト長調 Op.49-2
イディル・ビレット(ピアノ)
トルコの女性ピアニスト、イディル・ビレットのベートーヴェン(1770-1827)
のピアノ・ソナタ第1集です。ここでは作品番号Op.2の2つのソナタと、ソナチ
ネ・アルバムでおなじみの「小さいソナタ」Op.49の2曲です。Op.1はベートー
ヴェンが23-25歳頃に作曲、またOp.49も、出版こそ1805年になってからです
が、作曲されたのは25-27歳頃と、初期の作品群です。まだハイドンなどの影
響も感じられますが、ヘ短調のスケールの大きさは、さすがベートーヴェン
です。このアルバムでは、ビレットはフォルティシモを極力使わず、抑制さ
れた表現でこれらのソナタを奏します。この穏やかで感覚的な響きは本当に
魅力的です。彼女の師が、あのヴィルヘルム・ケンプであったことを誰もが
納得することでしょう。

8.571252
イディル・ビレット/ベートーヴェン・エディション第2集
ベートーヴェン=リスト編曲 ピアノ独奏による交響曲集 第1集
1-4.交響曲 第1番 ハ長調 S464/R128
5-8.交響曲 第2番 ニ長調 S464/R128
イディル・ビレット(ピアノ)
ベートーヴェン(1770-1827)が30歳に完成させた交響曲第1番と、32歳に完成さ
せた第2番は、まだハイドンやモーツァルトの影響が強く感じられるものの、
第2番に後の「第九」のメロディに似た楽想が使われていたりと、なかなか侮
れない作品となっています。ビレットはいつもの如く独特のテンポ設定で曲を
作っていきます。スコアの隅々まで見通せそうなクリアな演奏です。

8.571253
イディル・ビレット/ベートーヴェン・エディション 第3集
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲集 第1集
1-3.ピアノ協奏曲 第1番 ハ長調 Op.15
4-6.ピアノ協奏曲 第2番 変ロ長調 Op.19
イディル・ビレット(ピアノ
ビルケント交響楽団
アントニ・ヴィト(指揮)
鬼才ビレットのベートーヴェン(1770-1827)・シリーズ。こちらは2008年に録
音されたピアノ協奏曲集です。ベートーヴェン25歳の時に完成された、壮大な
楽想を持つ第1番の協奏曲ハ長調。23歳前に書かれていたものの、出版の順番
が遅くなったせいで第2番とされる初々しい変ロ長調。これらは第3番以降の
独自性こそないものの、はっとするような転調や、指定されたカデンツァ、
ティンパニの連打など「やはりベートーヴェン」と思わせる部分が随所に用意
された聴き応えのある作品です。ビレットは故郷アンカラのビルケント交響
楽団と息のあった演奏を聴かせます。名手アントニ・ヴィトの絶妙のサポート
も見事です。

8.570978
シュニトケ:ヴァイオリン・ソナタ集
1-4.ヴァイオリン・ソナタ 第1番(1963)
5.ヴァイオリン・ソナタ 第2番「ソナタ風」(1968)
6-9.ヴァイオリン・ソナタ 第3番(1994)
10-11.ヴァイオリン・ソナタ(1955)
キャロリン・ヒューブル(ヴァイオリン)/マーク・ウェイツ(ピアノ)
第1番のソナタは1963年に作曲されたもので、ショスタコーヴィチの影響を受
けつつも、十二音で書かれ、また敬愛するバッハの名前も引用されていたりと
実験的かつ破壊的。第2番のソナタは単一楽章で書かれ「ソナタ風」と題され
ながらも、より散文的で緊張感を湛えています。第3番のソナタは1994年に作
曲されたもの。彼の良き理解者であるルボツキーによって、シュニトケ(1934
-1998)の60歳の誕生記念に初演されました。番号のないソナタ(2つの楽章)は、
学生時代に作曲されたもので、シュニトケの死後に発見されました。シンプ
ルな外見に中身がぎゅっと濃縮されています。

8.559639
ビスカーディ:イン・タイムズ・アンフォールディング 他
1.イン・タイムズ・アンフォールディング(2000)/2.タルティーニ(1972)
3.ピアノ五重奏曲(2004)/4.メスティエール(1979)
5.ディ・ヴィヴェーレ(1981)/6.ヴィオラは突然、声になる(2005)
7.コンパニオン・ピース(モートン・フェルドマンのために)(1989)
8.イン・タイムズ・アンフォールディング(2000)
ダ・カーポ・チェンバー・プレーヤーズ…5
ジェイムズ・ゴールズワージー(ピアノ)…6
マーク・ヘライアス(コントラバス)…7
グレッグ・ヘッセリンク(チェロ)…3
カーティス・マコンバー(ヴァイオリン)…2.3.5
ブレア・マクミラン(ピアノ)…2.3.4.5
ポール・ニューバウアー(ヴィオラ)…6/ダニエル・パンナー(ヴィオラ)…3
マーク・ペロキン(ピアノ)…1.7.8/ヨナー・ズール(ヴァイオリン)…3
1948年、ウィスコンシン州生まれの作曲家、ビスカーディ(1948-)の作品集で
す。彼における「1972年から2005年までの33年間の創造のプロセス」を、彼自
身が振り返るという趣向のもとに曲順がアレンジされているという凝ったもの。
動的な初期の作品から、モートン・フェルドマンのためにと題された静かな作
品と、作曲年代を行きつ戻りつ、あらゆる表情を帯びた曲が並んでいます。
最初と最後の曲は同じ物が置かれているのにも注目。アルバム自体が「過去を
振り返る」というコンセプトで創られているのがおわかりになるでしょう。

8.572258
モーツァルト:ディヴェルティメント 変ホ長調 k563
1-6.ディヴェルティメント 変ホ長調 k563
7.弦楽三重奏曲 ト長調 K.anh.66(K562e)― アレグロ(断章)
ヘンニング・クラッゲルード(ヴァイオリン)
ラーシュ・アネルス・トムテル(ヴィオラ)
クリストフ・リヒター(チェロ)
モーツァルト(1756-1791)32歳の時に作曲されたディヴェルティメント変ホ長
調は、高い音楽性と流麗な曲想を持つにも拘わらず、なぜかあまり聴かれるこ
とがありません。そもそもディヴェルティメントは自由な形式を持つ楽しい曲
であるはずなのに、この作品は恐ろしいまでの精緻な作曲技法が施されており、
各楽器の演奏技術も高いものが要求され、ちょっとやそこらで演奏できるよう
なものではありません。それだけに、聴き手も大いなる喜びと緊張感を同時に
味わうこととなる、まことにもって「一筋縄ではいかない」作品なのです。
モーツァルトのフリーメーソン仲間であり、よくお金を借りていた友人プー
フベルクの依頼であったことや、変ホ長調という調性、また「三」重奏である
ということ(3はフリーメーソンにとって重要な数字)から、フリーメーソンの
ための曲とも言われています。

8.660302
ロッシーニ:歌劇「婚約手形」
カミッロ・フェデリーチの戯曲によるガエターノ・ロッシの脚本によるファル
サ・コミカ
トビア・ミル(商人)…ヴィート・プリアンテ(B)
ファニー(ミルの娘)…ユリヤ・サムソノワ(S)
エドアルド・ミルフォート(ファニーの恋人)…ダニエーレ・ザンフォルディー
ノ(T)
スルック(カナダにいるミルの取引先)…ジューリオ・マストロトターロ(B)
ノートン(ミルの出納係)…トーマス・ビジャ(B)
クラリーナ(ファニーの小間使)…フランチェスカ・ルッソ・エルモッリ(Ms)
マッシミリアーノ・タンツィーニ(cem)
ヴュルテンベルク・フィルハーモニー管弦楽団
クリストファー・フランクリン(指揮)
ロッシーニ(1792-1868)が18歳の時に作曲した初めてのファルサ(1幕ものの笑
劇)です。ヴェネツィアのサン・モイゼ劇場で新作ファルサを上演しようと準
備していたところ、予定していた作曲家が降りてしまったため、音楽学校を卒
業したてのロッシーニに依頼が回ってきたというもので、イギリス商人トビア
・ミルとその娘ファニー、その恋人ミルフォード、借金の肩代わりにファニー
を受け取ることになるカナダの商人スルック。彼らを中心に話が進みます。愛
娘を「商品」として手形を切る父トビアのばかばかしい試みは成功するので
しょうか?

8.669030
カーチン(1951-):歌劇「ロムルス」
1.私の哲学者と私の天文学者は、いつものように忙しい/2.妹よ、ウォルフが
気が付いたということは何かがあるのですね/3.その理由は?
4.私は貧しい人は嫌いではないですよ/5.良いアドヴァイスだね、妹よ
6.この2台の時計の仕組みはとても独創的/7.何だって?
8.どうしたの?赤ちゃんの泣き声が聞こえる
9.マーサ、私はここ以外に家は持っていないよ/10.ここから動かないで
11.どうもすみません/12.私は彼を指名した/13.呪ってやる
14.どうなったの?/15.ごめんなさい、マーサ/16.私は彼に全てを話した
マーサ…カトリーナ・サーマン(S)
フランツ・ウォルフ…スティーヴン・エベル(T)
チェレスタス…トーマス・メグリオランツァ(Br)
バーベンハウゼン市長…ウィルバー・ポーリー(B)
ワシントン・スクエア・アンサンブル
ルイ・カーチン(指揮)
アレクサンダー・デュマ(父)の戯曲を元にしたこのオペラ「ロムルス」です。
グッゲンハイム美術館とアメリカ・オペラ・プロジェクトの共同事業として
企画されたもので、2007年に初演され、全く同じキャストでこの録音が実現
したものです。オーストリアのチロルで起こるちょっとした陰謀を面白おかし
く描いたこの物語。オペラ・コミックと呼ぶにはちょっと曲が現代的ではあり
ますが、デフォルメされた人物描写と、記憶に残る音楽、そして第一級の歌手
を揃えた演奏で、他の現代オペラとは一線を画しています。

8.570707
トゥリーナ:歌曲集
1-3.ロペ・デ・ヴェガ礼讃 Op.90
4-8.カンサシオン形式の歌 Op.19 (献辞/忘れないでね/カンターレス/二つの
恐れ/恋狂い)
9-10.2つのカンシオン Op.38/11-13.3つの詩 Op.81
14-16.3つのソネット Op.54/17-19. 3つの歌 Op.26(ロマンス/漁夫/韻文)
20-26.ヴォカリーズ Op.74/27.アヴェ・マリア Op.95
28-30.三部作 Op.45
カロリーナ・ウルリヒ(ソプラノ)
デボラ・ハラス(ピアノ)
トゥリーナ(1882-1949)はマドリード音楽院で学んだ後、パリでV.ダンディに
師事し、フランス風の様式を身につけながらも、アルベニス、ファリャととも
にスペイン国民音楽の創造に取り掛かります。そんな彼は生涯に多くの歌曲を
書いたにも拘わらず、その多くは現在忘れ去られてしまっています。しかし、
ここで聴くこれらの歌曲は何と魅力的なことでしょう。どの曲も、美しく感
情豊かな歌の線に、見事なピアノ伴奏が彩りを加えていくというもので、元気
一杯でユーモラスな曲もあれば、陰鬱であったり、驚くほど情熱的であったり
とひと時も耳を離すことができません。ここで切れ味の良い美声を聴かせるの
は、チリ出身の若きソプラノ、ウルリヒです。彼女は2008-2009年の「Young
Concert Artists International Auditions」で1位など多くの賞を受賞した
期待の新鋭です。

8.558204-05 2枚組
ロドリーゴ・ポートレート
《CD1》
1.カンツォネッタ/2.交響的エッセイ「ジャグラー」
3-7.子どものための5つの小品/8.歌と踊り/9.遥かなるサラバンド
10.早起き鶏の前奏曲/11.スペイン風セレナーデ/12.妻の詩
13.青いユリの花のために/14.アランフェス協奏曲より第2楽章
《CD2》
1.夏の協奏曲より第1楽章/2.ギャラント風協奏曲より第3楽章
3.3つのスペイン風小品よりファンダンゴ
4.ある紳士のための幻想曲より第4楽章
5.祈りと踊り(マニュエル・デ・ファリャを讃えて)
6.管楽器のためのアダージョ/7.交響詩「彼方なるかなたを訪ねて」
8.アッシジの聖フランシスコのカンティクル
様々な演奏家
スペインのギター音楽を語る上で、外すことのできないロドリーゴ。まずは有
名な「アランフェス協奏曲」を思い出す方も多いでしょうが、それだけではな
く、生涯にほぼ200曲に渡る様々な作品を書いています。オーケストラ曲あり、
器楽曲あり、声楽曲あり。この2枚組にはそれらの中から厳選の22曲が収録さ
れています。そんな彼自身は優れたピアニストであり、ギターは演奏しなかっ
たというのも、ちょっとしたトリビアでしょうか。86ページに渡るブックレッ
ト(英語のみ)には、詳細な彼の生涯が記されています。偉大なる20世紀の作曲
家の足跡を辿ることができる貴重な2枚組です。

8.111369
グレート・ピアニスト・シリーズ
ルービンシュタイン ショパン:録音集1946-1958年
1-4.ピアノ・ソナタ 第2番 変ロ短調 Op.35「葬送行進曲」
5-28.24の前奏曲 Op.28
29-31.3つの新しい練習曲 遺作
(第1番 ヘ長調/第2番 変イ長調/第3番 変ニ長調)
32.子守歌 変ニ長調 Op.57/33.舟歌 嬰へ長調 Op.60
アルトゥール・ルービンシュタイン(ピアノ)
録音 ニューヨーク RCA 第2スタジオ1946年3月11.18.19日…1-4,
1946年6月10.11.20日…5-28
ニューヨーク マンハッタン・センター1958年4月21日…29-32
フランス1957年…33 マーク・オーバート=ソーン復刻
20世紀最大のショパン(1860-1849)弾きとして知られるルービンシュタインで
すが、「24の前奏曲」については、78回転の時代に1回したこの録音のみで、
その後再録音されることはありませんでした。自身が「あまり出来が良くな
い」と語ったり、また批評家たちも「第3番のテンポが速すぎて杜撰だ」と評
したりで、すっかり自信を失くしてしまったのかもしれません。とはいえ、こ
こで聴く演奏は、音は古いとは言え、躍動感たっぷりで、ルービンシュタイ
ンお得意のテンポ・ルバートもたっぷり。とても聴きごたえのあるものです。
練習曲集も彼がほとんど演奏しなかった事で有名ですが、この「新練習曲」
だけは別だったようで、楽しんで弾いている様子が伝わってきます。

8.112064
ビクター・トーキング・マシン・カンパニー、ロンドン1914年-1916年
1.ヘンデル(1685-1759):オンブラ・マイ・フ
2.ゲルトナー(1862-1918):ウィーンにて
3.メンデルスゾーン(1809-1847):無言歌集より「5月の風」Op.62-1
4.ハイドン(1732-1809):神よ、皇帝フランツを守り給え
5.ドヴォルザーク(1841-1904):
ソナチネOp.100より「インディアン・ラメント」
6-8.J.S.バッハ(1685-1750):2台のヴァイオリンのための協奏曲BWV1043
9.ゲルトナー:ウィーンにて
10.メンデルスゾーン:無言歌集より「5月の風」Op.62-1
11.ハイドン:神よ、皇帝フランツを守り給え
12-13.ドヴォルザーク:スラブ舞曲Op.46-2 ト短調/Op.72-2 ホ短調
14.ネヴィン(1862-1901):ロザリー
15.シャミナード(1857-1944):スペイン風セレナーデ
16.クライスラー(1875-1962):中国の太鼓Op.3
17.ショパン(1810-1849):マズルカ イ短調Op.67-4
18.チャイコフスキー(1840-1893):
ハプサールの想い出より「言葉のないシャンソン」Op.2-3
19.J.S.バッハ:パルティータ第3番 ホ長調より第3楽章BWV1006
20.ゴドフスキー(1870-1938):12の印象より第11番「ウィーン」
《ボーナス・トラック》
21.ネヴィン:まるでばらのように/22.トスティ(1846-1916):セレナータ
23.トマ(1811-1896):ミニョンより「君よ知るや南の国」
24.ドヴォルザーク:ユモレスク
フリッツ・クライスラー(vn, p…24)/カール・ラムソン(p)…1-3.9-20
ヴィンセント・オブライエン(p)…5/エフレム・ジンバリスト(第2vn)…6-8
ストリング・カルテット…6-8/ジェラルディン・ファーラー(s)…21-23
スタジオ・オーケストラ…21-23
ワルター・B・ロジャーズ(指揮)…6-8.21-23
録音1915年5月24日…21-23,1915年3月31日…24 ウォード・マーストン復刻
名ヴァイオリニスト、クライスラーのとても魅力的な録音をお楽しみください。
彼は世界中でコンサートを催し、多くの人々を魅了しました。このアルバムで
最も聴きどころとなるのは、最後に収録された「ユモレスク」で、ここでのク
ライスラーはヴァイオリンをピアノに持ち替え(?)涙が出るほどに美しい演奏
を披露しています。

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