クラシック輸入盤・新譜情報/グッディーズ

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11-06 No.8-2

2011年06月09日 18時21分57秒 | Weblog
8.572459
シューベルト:ピアノ・ソナタ 第4番&第13番&さすらい人幻想曲
1-3.ピアノ・ソナタ 第4番 イ短調 D537
4-6.ピアノ・ソナタ 第13番 イ長調 D664
7-10.幻想曲 ハ長調 D.760「さすらい人幻想曲」
エルダー・ネボルシン(ピアノ)
NAXOSが誇る期待のピアニストの一人、エルダー・ネボルシンによるシューベ
ルト(1797-1828)です。リストやドホナーニ、ラフマニノフという技巧派の曲
から、ショパンの協奏曲という究極のロマンティックな作品までと、どれもが
曲の持つ魅力を最大限に引き出すことに成功した演奏として人気の高い彼、今
回のアルバムでは、今までとはまた一味違う端正な面を見せてくれます。選ば
れた3曲は、シューベルト作品の中でもとりわけ人気の高いもので、20歳とい
う比較的初期の作品ながら、作曲者本人も気に入っていた第4番(第2楽章は第
20番にそのまま転用された)と、流麗で親しみやすい第13番、そして最高傑作
として知られる「さすらい人幻想曲」という選曲は、演奏家の資質を聴きとる
だけでなく、シューベルトのエッセンスを楽しむためにも最良のプログラムと
言えるでしょう。大満足の1枚です。

8.572483
レンツ:イングウェ
「天は語る」…第7番 ミステリウム - イングウェ
1.第1小節から/2.第90小節から/3.第113小節から/4.第179小節から
5.第314小節から/6.第357小節から/7.第465小節から/8.第487小節から
ゼーン・バンクス(エレクトリック・ギター)
正直、解説も何も読まずにこれを聴いた時、「あれ?プレスミス?」と思って
しまうかもしれません。注意深くアーティストなどを見れば間違いないことは
すぐにわかるのですが。この作品はルクセンブルク生まれの作曲家、ジョル
ジュ・レンツ(1965-)の連作「天は語る・・・」の一つの部分です。タイトル
の「イングウェ」とはアポリジニの言葉で「夜」の意味。聖書や天文学などと
精神性を結びつけた観念的な作品で、8.557019で第3番と4番を聴くことができ、
こちらもボーイ・ソプラノやシンバルなどを使った独特の音が展開されていま
すが、この第7番で使われているのは、なんとエレクトリック・ギター。ジミ
ヘンとオーストリアの砂漠に広がる広大な夜の風景をイメージしているのだそ
うです・・・。ギターを弾いているのは、1986年生まれの若きギタリスト、バ
ンクス。天はついにエレキ・ギターまでをも味方につけたようです。

8.572601
レイトン:オルガン作品集
1-3.復活 Op.49(主題/幻想/フーガ)
4-6.讃歌による6つの幻想曲より(第4番 聖コロンバ/第5番 久しく待ちにし
/第6番 ハノーヴァー)
7-12.グローリア・ミサ「ダブリン祝祭ミサ」Op.82
グレッグ・モリス(オルガン)1969年J.W.ウォーカー&その息子が制作
(2002年再建立)、ブラックバーン教会のオルガン使用
ケニス・レイトン(1929-1988)は20世紀における英国の最も重要な作曲家の一
人です。彼はとりわけオルガンを用いた合唱作品やオーケストラ作品で名を挙
げ、そのスタイルは抒情的なメロディと、爆発的なエネルギーの放出、そして
超絶的技巧を上手く拠り合わせたものとして知られています。合唱音楽や宗教
音楽の大家とは言え、彼の作品は十二音なども巧みに取り入れられており、ラ
ターなどのような比較的平易な作風を期待して聴くと肩透かしを食らうことで
しょう。しかし、古代の単旋律聖歌に基づく「ダブリン祝祭ミサ」や、魅惑的
な音に満ちた「幻想曲」などを聴いていると、何となく胸がドキドキするよう
な高揚感を味わうことができるかもしれません。

8.571264-65 2枚組
イディル・ビレット/ベートーヴェン・エディション 第14集&第15集
ベートーヴェン=リスト(1811-1886)編曲 ピアノ独奏による交響曲集
第5集&第6集
(CD1)
1-5交響曲 第6番 ヘ長調 「田園」 S464/R128
6.交響曲 第9番 ニ短調「合唱付き」 S464/R128(第1楽章)/
(CD2)
1-3.交響曲 第9番 ニ短調「合唱付き」 S464/R128(続き)
(第2楽章/第3楽章/第4楽章)
イディル・ビレット(ピアノ)
ベートーヴェン(1770-1827)の偉大なる交響曲を、華麗なピアノ・ソロへと凝
縮したのは、ご存知ピアノの魔術師フランツ・リストです。ここで聴けるのは、
第6番「田園」と第9番「合唱」で、どこから聴いても驚くことばかり。オーケ
ストラの響きを余すことなくピアノで表現するなんて、まさに魔術師ですね。
さて、このビレットの演奏。第9のおなじみのテーマが驚くほど遅いテンポで
演奏されたりと、特異な世界を形成しています(例えばシチェルバコフの演奏
と聴き比べていただければ面白いかもしれません)。指揮者で言えばクレンペ
ラー?とにかく個性的です。

8.571266
イディル・ビレット/ベートーヴェン・エディション 第16集
ベートーヴェン:ソナタ集 第7集
1-3.ピアノ・ソナタ 第6番 ヘ長調 Op.10-2
4-7.ピアノ・ソナタ 第12番 変イ長調 Op.26
8-11.ピアノ・ソナタ 第15番「田園」ニ長調 Op.28
イディル・ビレット(ピアノ)
ヴィルヘルム・ケンプとアルフレッド・コルトー。この全く方向性の違う個性
を持つ2人のピアニストを師とする、トルコの女性ピアニスト、ビレットのベ
ートーヴェン(1770-1827)。ここでも彼女は独創的な解釈を聴かせます。若干
地味目な第6番での巧妙な音運び。第12番の第3楽章「葬送行進曲」での不気味
な響き、続く終楽章での朴訥とした音楽の流れ(決して下手なわけではないは
ず)。第15番、第1楽章での激しすぎるクライマックス。伝統、慣習に囚われな
い自由なベートーヴェンがここにあります。

8.571267
イディル・ビレット/ベートーヴェン・エディション 第17集
ベートーヴェン:ソナタ集 第8集
1-4.ピアノ・ソナタ 第11番 変ロ長調 Op.22
5-7.ピアノ・ソナタ 第16番 ト長調 Op.31-1
8-10.ピアノ・ソナタ 第17番 ニ長調 Op.31-2
イディル・ビレット(ピアノ)
この第8集には、ピアノを学ぶ人なら避けては通れない3つのソナタが収録され
ています。最初の重音が食わせ者、第11番の第1楽章や、出だしのタイミングが
難しい第16番の第1楽章の冒頭、そして流麗な終楽章が魅力の「テンペスト」。
これらを演奏する際に、このビレットの演奏はとても参考になるのではないで
しょうか?彼女の演奏はスタイリッシュではなく、どちらかと言うと音を一つ
一つ確かめながら鳴らしていくようなものですが、これが何とも言えない味わ
いがあるのです。本当に力強いベートーヴェン(1770-1827)です。

8.571269
イディル・ビレット/ベートーヴェン・エディション 第19集
ベートーヴェン:ソナタ集 第10集
1-2.ピアノ・ソナタ 第22番 ヘ長調 Op.54
3-4.ピアノ・ソナタ 第24番 嬰へ長調 Op.78
5-8.ピアノ・ソナタ 第29番 変ロ長調「ハンマークラヴィーア」Op.106
イディル・ビレット(ピアノ)
ビレットのベートーヴェン(1770-1827)・ソナタ集、第10集の目玉は何と言って
も、大作「ハンマークラヴィーア」ですが、その前に変則的な構成を持つ2つの
ソナタをお聴きください。あまり日のあたる機会の多くない第22番の見事な構
造に驚かされ「こんなすごい曲だったのか」とため息をつき、ベートーヴェン
の美メロの極致とも言える「嬰ヘ長調」ソナタ(令嬢テレーゼに献呈)の柔らか
い響きに胸打たれましょう。そしてお待ちかね第29番。第1楽章のたっぷりと
した響き、諧謔的な第2楽章、そして第3楽章のこだわり抜かれた音楽ですっか
りお腹一杯になったあと(この楽章は、本当にヘビー級)デザートで出されるの
がまた濃厚な味のフーガ。ベートーヴェンの凄さをとことん味わうことができ
る1枚です。

8.660248-49 2枚組
ボーイト:歌劇「メフィストフェレ」
メフィストフェレ…フェルッチョ・フルラネット(バス)
ファウスト…ジュゼッペ・フィリアノーティ(テノール)
マルゲリータ/エレーナ…ディミトラ・テオドッシュウ(ソプラノ)
マルタ…ソニア・ツァラメッラ(メゾ・ソプラノ)
ヴァグネル/ネレーオ…ミンモ・ゲッジ(テノール)
パンターリス…モニカ・ミナレッリ(メゾ・ソプラノ)
パレルモ・マッシモ劇場児童合唱団/パレルモ・マッシモ劇場合唱団
パレルモ大劇場交響楽団
ステファノ・ランツァーニ(指揮)
偉大な台本作家であったアッリゴート・ボーイト(1842-1918)は、自らもオペラ
の作曲家を志しました。キャリアの始めの頃はヴェルディとも親しくしていた
のですが、ボーイトの才能を感じ取ったヴェルディは、「ライバル現る」と次
第に彼を遠ざけるようになり、そのためかボーイトは当時流行のワーグナーを
擁護。彼の音楽を広めるべく、歌詞を翻訳し紹介することに力を注いだのです。
そんな頃、ボーイトは自作のオペラ「メフィストフェレ」を完成。入念なリハ
ーサルのもと、1868年スカラ座で初演を行います。結果は・・・大失敗。その
後は専ら台本作家として素晴らしい作品を残したのは周知の通りです。この演
奏は、2008年のパレルモ・マッシモ劇場のライヴで、現代的な演出が賛否両論
を巻き起こしたプロジェクトですが、音だけで聴いている分には余計な心配は
必要ありません。とにかくフルラネットの迫力ある「悪魔声」が見事です。彼
に比べればテオドッシュウさえ地味に聞こえてきてしまうのがスゴイところ。
全てにおいて力作です。ぜひご一聴ください。

8.660280-81 2枚組
J.シュトラウス2世:喜歌劇「理性の女神」
《アレンジメント集》
7.ワルツ「今日は今日」Op.471(L.バビンスキによる管弦楽編)
8.フランス風ポルカ「まあ、つべこべ言わずに」Op.472
(E. ピークによる管弦楽編)
9.我らの旗が翻るところ Op.473
10.まどろむ切妻 Op.474(C.ポラックによる管弦楽編)
11.ギャロップ「新しい門出」Op.475(E.ピークによる管弦楽編)
12.カドリーユ「理性の女神」Op.476(C.ポラック管弦楽編)
13.オスカー・フェトラス(1854-1931):
ディヴェルティメント「理性の女神」Op.160
《喜歌劇「理性の女神」》
ヴェロニカ・グロイス(ソプラノ)
マンフレート・エクヴィルツ(テノール)
キルリアニット・コルテス(テノール)
フランツ・フォーディンガー(テノール)
イザヴェラァ・マァーツァッハ(ソプラノ)
ヴォルフガンク・ヴァイト(テノール)
エヴァ=マリア・クンプミュラー(ソプラノ)
アンドレアス・ミッテルマイアー(バリトン)
ニコラス・ルグー(バリトン)
スロヴァキア・シンフォニエッタ
クリスティアン・ポラック(指揮)
《アレンジメント集》
スロヴァキア国立コシツェ・フィルハーモニー管弦楽団…CD2 7,8,13
スロヴァキア放送交響楽団…CD2 9-12
ヨハネス・ヴィルトナー(指揮)…CD2 7
クリスティアン・ポラック(指揮)…CD2 8,10-13
ミハエル・ディトリッヒ(指揮)…CD2 9
晩年のシュトラウス(1825-1899)が手掛けた最後のオペレッタ「理性の女神」
は、完成に至るまで様々な紆余曲折を経たようです。フランス革命の時代、
ドイツの国境近くの町で起こった物語。上流階級、道徳、そして軍隊。シュト
ラウスの軽妙な音楽は、これらの重いテーマとは相反するものなのかもしれま
せん。そんなわけで、台本作家とは意見が食い違い、そもそもシュトラウス自
身が台本を好きになれなかったこともあり、もともと創作意欲が落ちていた作
曲家にとって、恐らくいやいや完成に漕ぎつけたのではないでしょうか。もち
ろん聴衆も批評家も、腫れものにさわるようにこの作品を扱い、序曲など一部
の音楽の素晴らしさだけは認めたものの、全体を忘れ去ることで、「評価」と
したのです。そんな隠れた作品を、シュトラウス名指揮者ポラックが華麗に
蘇らせました。

8.559685
ライトマン:ヴェデム(2010)-テレジン収容所の少年たちの本
1-2.第1章 移送(今、私の話を聞いて/プラハの思い出)
3-4.第2章 第1の家(第1の家/5という数)
5-11.第3章 ヴェデム(ヴェデム/良い感じの暖かさ/テルジンの自由の精神/
考える/落ちそうな葉/はけ口の愛/かろうじて、私たちは生きている)
12.第4章 ゲットーのモデル
13-15.第5章 彼らは行ってしまった(彼らは行ってしまった/夏の告別/私たち
もあなたたちと違わない)
16-22.父たち(泣かないで 断章1/父よ/泣かないで 断章2/最後の夜に私は夢
を見た/泣かないで 断章3/私は父が溺れているのを見た/泣かないで)
ロス・ホック(テノール)…1-15/ノースウェスト少年合唱団…1-15
ヨーゼフ・ツルンコ…1-15/アンジェラ・ニーデルロー(メゾ・ソプラノ)
ミュージック・オブ・リメンブランス
「ヴェデム」とは、第二次世界大戦中にチェコのテレジン(強制収容所)で13歳
から16歳の少年たちが発行した雑誌の名前。1942年から44年の毎週金曜日に刊
行され、全部で74冊を数えます。チェコ語で「私たちは導く」という意味を持
ち、少年たちの日常に即した詩や、物語、絵画などが掲載されています。ほと
んどの少年たちは、ホロコーストでその輝かしいはずの未来を奪われましたが、
ヴェデムは奇跡的に保存され、彼らの生きた証を現代に伝えています。作曲家
のライトマン(1955-)は、そのテキストをそのまま用い、感動的な音楽を付け
て一遍のオラトリオとして、再び命を与えました。頽廃音楽を専門に演奏する
アンサンブル「ミュージック・オブ・リメンブランス」の演奏です。

8.572777
コープ:氷の山
1.第1幕:冬/2.第2幕:春/3.第3幕:夏/4.第4幕:秋
新ロンドン児童合唱団/ニュー・ロンドン管弦楽団のメンバー
ロナルド・コープ(指揮)
ロンドン、ハムステッドの聖マイケル教会で2010年に初演された合唱曲「氷の
山」です。作曲者のコープ(1951-)は、すでにNAXOSから合唱と室内楽の2枚の
アルバム(8.572113、8.572578)をリリース、認知度の高まっている人。ここで
は彼の本領発揮とも言える児童合唱のための作品をお聴きいただけます。物語
はスイスの古い伝説を元にしたもので、4つの季節の流れの中に脈々と息づく
命の物語を高らかに歌いあげています。スイス民謡と古い聖歌を取り入れ、神
秘さと壮麗さを持ち合わせた音楽は美しさの限り。少年たちの透き通った声は、
まさに天上の響きを思わせます。

8.572524
カカバーゼ:幻の聴き手たち・人魚
1-3.「人魚」(魅惑の時/潜む危険/救出するケルビム)
4-6.「ロシアン・タブロー」
(母なるヴォルガ/1917年/マトリョーシカ人形の踊り)
7.「シャツの歌」
8-10.「アラビアン・ラプソディ組曲」(マラケシュ/空想/サルタンの祭り)
11-16.「幻の聴き手たち」
(旅人のメッセージ/屋敷の神秘/旅人は帰る/屋敷の怒り/再会/エピローグ)
キット・ヘスケス=ハーヴェイ(ナレーター)…1-3.11-16
クレア・マッカルダン(メゾ・ソプラノ)…1-3.7.11-16
マデリン・イーストン(ヴァイオリン)…1-6.8-16
サラ=ジェーン・ブラッドリー(ヴィオラ)…1-6.8-16
ボジダル・ヴコティッチ(チェロ)…1-6.8-10
ベン・グリフィス(コントラバス)…1-6.8-10
クリスチャン・ウィルソン(ピアノ&オルガン)…1-3.4.11-16
ベン・フルブルック(パーカッション)…11-16
ジョージ・ヴァス(指揮)…1-3.11-16 他
イギリス、アルトリンチャム出身の作曲家カカバーゼ(1955-)は5歳でピアノを
始め、その後コントラバスを学びます。10代の初めから作曲を始め、合唱作品
や室内楽、音楽劇などを書いています。ロンドンの王立ホロウェイ・カレッジ
で音楽を専攻し、ブライアン・デニスに作曲を師事、数年学んだ後、ギリシャ
や中東のダンスに興味を持ち、踊りながら教えるようになりました。そのエキ
ゾチックなメロディと特徴的なリズムは彼女の創造力と漲る血潮を刺激したよ
うで、ここで聴ける作品にもその影響が色濃く漂っています。一度聴いたら決
して忘れられない、強い印象と切ない感傷を残す魅力的な曲集です。

8.572588
マルティヌー:歌曲集 第1集
1-6.6つの単純な歌 H.110/7-9.3つの子守歌 H.146b
10-11.民謡の形式による2つの小さな歌 H.14
12-13.ロシアの詩の2つの歌 H.135bis/14-16.3つのゲーテの歌 H.94
17.ブヨの結婚式 H.75/18-20.3つの子どもの歌 H.146/21.死んだ愛 H.44
22.チェコのなぞなぞ H.277bis/23-24.2つの歌 H.31
25.歩こう、丘を越えて H.74bis/26.どれくらい大切な時間だろう? H.106
27.至福 H.81/28.涙 H.41/29.気分の描写 H.29/30.11月1日の歌 H.72
31.少女の夢 H.22/32.2人で共に年を重ね H.10
33.あなたがそれを知る前に H.6/34.毎晩夢の中であなたに会う H.57
35.3つのフランス語の歌より第3番「夜」H.88/36.どうにもならない H.43
37.夜に H.30/38.年老いた歌 H.74/39.古いスペイン語の歌 H.87
40.キスすることについての歌 H.27bis
41.素晴らしい緑の木立を知っている H.273
イェネ・ワリンゲローヴァ(メゾ・ソプラノ)
ジョルジオ・コウクル(ピアノ)
こんなに魅力的な歌曲が溢れているのに、あまり聴かれる機会がないのは、ひ
とえにマルティヌー(1890-1959)が生涯に残した作品数があまりにも多すぎる
からに他なりません。何しろ、交響曲、協奏曲、室内楽曲と400以上もの作品
がひしめいているのですから。この第1集に収録されているのは、1910年から
1912年にかけて作曲された若き頃の作品です。これらのほとんどは未発表のま
まであり、ここで聴けるのは本当に嬉しいことでしょう。10歳から作曲を始め
た早熟な天才であった彼によるこれらの歌曲。スペイン語やドイツ語、フラン
ス語、英語のテキストとチェコの民族詩などを用い、素晴らしい音楽が付けら
れていますが、残念ながらブラームスやシューベルト、そしてドヴォルザーク
の影響を拭い去ることはできませんが、そんなちょっとした欠点は補って余り
あるほどの「メロディの宝庫」です。

8.111372
グレート・コンダクター・シリーズ/ビーチャム
R・シュトラウス:
歌劇「エレクトラ」「ナクソス島のアリアドネ」から最終場面
1-7.歌劇「エレクトラ」Op.58より(何をお望みなの,見知らぬ人よ/
エレクトラ!エレクトラ!/オレスト!オレスト!オレスト!
/彼に斧を渡すことができなかった/おい,明りだ,明りだ
/エレクトラ!姉さん/黙って,踊りなさい!)
8-14.歌劇「ナクソス島のアリアドネ」Op.60より「オペラの序曲」と最終場面
(オペラの序曲/美しい奇蹟/キルケよキルケ、私の声が聞こえるか?/美しき人
よ/私は神です/天国へ行くはずではなかったかしら/響け、響け、甘き歌声)
《エレクトラ》
エルナ・シュリューター(ソプラノ)…エレクトラ
パウル・シェフラー(バリトン)…オレスト
リューバ・ヴェリッチュ(ソプラノ)…クリソテミス
ヴァルター・ヴィドプ(テノール)…エギスト 他
《「ナクソス島のアリアドネ」より》
マリア・コボターリ(ソプラノ)…アリアドネ
カール・フリードリヒ(テノール)…バッカス
マーガレット・フィールド=ハイド(ソプラノ)…ツェルビネッタ 他
ロイヤル・フィルハーモニー合唱団
ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団
トーマス・ビーチャム(指揮)
録音1947年10月27-29日…1-7,1947年10月13-15日…8-14
ロンドン アビー・ロード EMI第1スタジオ
マーク・オーバート=ソーン復刻
ビーチャムとシュトラウス(1864-1949)はプライヴェートでも仲が良く、1910年
(ビーチャムがロンドンでエレクトラを初演)知り合ってからシュトラウスがこ
の世を去るまで、厚い親交を結んだことでも知られています。この盤に収録さ
れているエレクトラはアメリカRCAのセラック・プレス、「ナクソス島のアリア
ドネ」はHMVのテスト・プレス。どちらもシュトラウスの立ち会いの元の録音
です。このエレクトラの録音のために当時の最良の歌手たちが集結、息詰まる
ような緊迫の舞台を創り上げています。

8.112058(JAN 4945604120586)
グレート・ピアニスト・シリーズ/ラフマニノフ ソロ録音集 第2集
ビクター録音集1925-1942
1.J.S.バッハ(1685-1750):パルティータ 第4番よりサラバンド
(録音1925年12月16日)
2.ヘンデル(1685-1759):組曲 第5番より「調子の良い鍛冶屋」
(録音1936年1月3日)
3.グルック(1714-1787):メロディ)
4.モーツァルト(1756-1791):トルコ行進曲(録音1925年5月14日…3,4)
5-29.ベートーヴェン(1770-1827):創作主題による32の変奏曲(抜粋)
(録音1925年4月13日&5月14日)
30.ベートーヴェン:トルコ行進曲(録音1925年12月14日)
31.シューベルト(1797-1828):即興曲 変イ長調 Op.90-4(録音1925年12月29日)
32.シューベルト(リスト編):セレナード(録音1942年2月27日)
33.シューベルト(リスト編):さすらい(録音1925年4月14日)
34.リスト(1811-1886):小人の踊り(録音1925年12月16日)
35.リスト:ポロネーズ 第2番 変ホ長調(録音1925年4月13日)
36-27.メンデルスゾーン(1809-1847):3つの練習曲Op.104bより第2.3番
(録音 1927年4月25日)
38.メンデルスゾーン:春の歌(録音1928年4月25日)
39.ボロディン(1833-1887):スケルツォ 変イ長調(録音1935年12月23日)
40.チャイコフスキー(1840-1893):四季よりトロイカ(録音1928年4月11日)
41.スクリャビン(1872-1915):前奏曲 第8番 嬰へ短調 Op11-8
(録音1929年4月16日)
42.パデレフスキ(1860-1941):メヌエット)
43.J.シュトラウス(1825-1899):
ヴァルス・カプリス第2番「人はただ一度生きる」Op.167
(録音1927年4月5日…42.43)
ウォード・マーストン復刻
セルゲイ・ラフマニノフ(ピアノ)
作曲家としてのラフマニノフの評価はその時代によって結構まちまちですが、
ピアニストとしてのラフマニノフは、常に称賛され続けています。残存する最
も初期の記録においても、その才能の輝きは褪せることがありません。今のよ
うに長時間録音が不可能であった時代に於いて、曲のどこを録音するかについ
ても熟考を重ねたようで、ここで聴けるベートーヴェンの変奏曲も、最高の部
分を聴かせるべく、最良の選曲がなされています。

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