クラシック輸入盤・新譜情報/グッディーズ

コメントはメーカー案内書より抜粋です。お問い合わせ:goodies2@pc.highway.ne.jp

17-05 NO.1

2017年05月02日 13時41分09秒 | Weblog
★ダイレクト・トランスファー CD-R 2017年5月新譜 5点発売★
発売予定:2017年5月下旬 価格:各1枚 ¥1429(税別)
※セット販売ではありません。1枚づつお申し込みいただけます。

33CDR-3674
モーツァルト:
クラリネット協奏曲イ長調 K.622
クラリネット五重奏曲イ長調 K.581
ベニー・グッドマン(クラリネット)
シャルル・ミュンシュ指揮ボストン交響楽団(協奏曲)
ボストン交響楽団五重奏団(五重奏曲)
リチャード・バーギン(第1ヴァイオリン)
アルフレッド・クリプス(第2ヴァイオリン)
ジョゼフ・デパスクァーレ(ヴィオラ)
サムエル・メイス(チェロ)
仏 RCA 630 398(Mono)(米 RCA VICTOR LM 2073 と同一録音)
録音: 1956年7月9日(協奏曲)&7月12日(五重奏曲)、
アメリカ、マサチューセッツ州レノックス
ベニー・グッドマン(1909-1986)はシカゴ生まれ。クラリネットを習得し11歳
でデビュー。1923年にコルネット奏者のビックス・バイダーベックと共演、
1925年にベン・ポラック楽団に入った。1928年ニューヨークに移り、1932年自
身の楽団を結成し、NBC放送にレギュラー出演し一躍スターになった。1938年
1月ニューヨークのカーネギーホールで初のジャズ・コンサートを開き全米を
沸かせた。この録音はLP時代になってからのもので協奏曲はグッドマンに
とって初録音、五重奏曲は2回目の録音である。1回目はブダペスト弦楽四重
奏団と1938年に行われ78CDR-3661で出ている。グッドマンにクラシック音楽奏
法を指導したのはイギリス生まれのレジナルド・ケル(1908-1981)でケルは
1948年にアメリカに渡ったので2種の五重奏曲のクラリネット奏法がどう違う
か聴き較べが興味ある。指揮者のシャルル・ミュンシュ(1891-1968)はフラン
ス生まれ。1949年から1962年までボストン交響楽団の正指揮者をつとめた。

33CDR-3675
ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ第9番イ長調作品47「クロイツェル」
ヴァイオリン・ソナタ第5番ヘ長調作品24「スプリング」
マヌーグ・パリキアン(ヴァイオリン)
マグダ・タリアフェロ(ピアノ)
仏PRESTIGE DE LA MUSIQUE SR-9657(Stereo)
録音:1960年パリ
ヴァイオリンのマヌーグ・パリキアン(1920-1949)はトルコのメルシン生まれ。
ロンドンで学び1949年にフィルハーモニア管弦楽団のコンサートマスターにな
り1957年までその席にあった。その後ソリストとして活躍する一方後進の指導
にあたった。フィルハーモニア管弦楽団コンサートマスター時代にクレンペラ
ー、カラヤン、ジュリーニ等の指揮者に乞われたソロ録音がある。ピアノのマ
グダ・タリアフェロ(1893-1986)はブラジルのリオ・デジャネイロ生まれ。父
親はラウル・ピュニョ(1852-1914)にピアノを学んだという。一家は1906年に
フランスへ移住。彼女は13歳でパリ音楽院に入学、アントナン・マルモンテル
のクラスに入り9カ月後に一等賞を得た。音楽院を卒業後、アルフレッド・コ
ルトー(1877-1962)についてさらに研鑽を積んだ。彼女はこのシリーズでモー
ツァルト:ピアノ協奏曲「戴冠式」(78CDR-3093)、ヴァイオリンのドニーズ・
ソリアノ(1916-2006)と共演したフォーレ:ヴァイオリン・ソナタ第1番(78CDR
-3135)、モーツァルト:ヴァイオリン・ソナタ第40番 K.454(78CDR-3027)他が
出ている。

78CDR-3676
ベートーヴェン:ピアノ三重奏曲第5番ニ長調作品70-1「幽霊」
ヘプツィバ・メニューイン(ピアノ)
ユーディ・メニューイン(ヴァイオリン)
モーリス・アイゼンバーグ(チェロ)
英 HMV DB2879/81
録音:1936年3月5日パリ、アルベール・スタジオ
ピアノのヘプツィバ・メニューイン(1920-1981)はサンフランシスコ生まれ。
4歳でジュディス・ブロックリーについてピアノを始め、後にレフ・アに学ん
だ。8歳の時サンフランシスコで初リサイタルを開いた。その後バーゼルでル
ドルフ・ゼルキン(1903-1991)に、パリでマルセル・シャンピ(1891-1980)に
ついて研鑽を積んだ。兄でヴァイオリニストのユーディ・メニューイン(1916
-1999)と初共演したモーツァルト:ヴァイオリン・ソナタ K.526(1933年録音)
(78CDR-3025)がキャンディド賞を受賞しピアニストとして注目されるように
なった。チェロのモーリス・アイゼンバーグ(1900-1972)はドイツ生まれ。
1902年に両親と共にアメリカに移住した。1921年にアメリカ公演中のパブロ
・カザルス(1876-1973)に出会い、ヨーロッパで学ぶことをすすめられ、ベル
リンでユリウス・クレンゲル(1859-1933)やフーゴ・ベッカー(1864-1941)、
パリでナディア・ブーランジェ(1887-1979)に薫陶を得た。

78CDR-3677
モーツァルト:ヴァイオリンと管弦楽のためのアダージョ ホ長調 K.261
レーガー:ヴァイオリンとピアノのための組曲イ短調作品103aからアリア
タルティーニ=クライスラー編:ヴァイオリン・ソナタ第1番イ長調作品1-1
からフーガ
シュテフィ・ゲイエル(ヴァイオリン)
パウル・ザッハー指揮
コレギウム・ムジクム・チューリッヒ
ヴァルター・シュルテス(ピアノ)
スイス COLUMBIA LZX7
日ODEON U-10020(独 Odeon 6573と同一録音)
録音: 1938年(モーツァルト)&1927年4月11日(レーガー&タルティーニ)
シュテフィ・ゲイエル(1888-1956)はハンガリーの女流ヴァイオリン奏者。ブ
ダペストのリスト音楽院でイェノ・フバイ(1858-1937)に師事した。ベラ・バ
ルトーク(1881-1945)やオトマール・シェック(1886-1957)は共に彼女のために
ヴァイオリン協奏曲を献呈した。初婚の相手が病死した後、1920年にスイスの
作曲家ヴァルター・シュルテスと再婚しチューリッヒに居を構え音楽院で教え
た。その時の弟子の一人がアイダ・シュトゥツキ(1921-2011)。シュトゥツキ
は後にアンネ=ゾフィ・ムターの師となった。シュトゥツキはこのシリーズで
モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲第7番 K.271a(33CDR-3645)が出ている。
パウル・ザッハー(1906-1999)はスイスの指揮者で作曲家。往年の名指揮者
フェリクス・ヴァインガルトナー(1863-1942)に学んだ後バーゼル室内管弦楽
団を設立した。世界的製薬会社エフ・ホフマン・ラ・ロッシュ社のオーナー
未亡人との結婚で巨大な富を得て、多くの作曲家へ作品委嘱をした。武満徹
の「ユーカリプス」もザッハーの委嘱による。

78CDR-3678
信時 潔
組曲「沙羅」 清水重道(詞)
丹澤
あづまやの
北秋の
沙羅

行々子
ゆめ
占ふと

北原白秋(詞)
つなで
幻滅
をみな子よ

木下 保(テノール)
水谷達夫(ピアノ)
ニッチク(日本コロムビア)90634/6
録音:1943年12月1日
(SPレコード特有のノイズがあります)
作曲者の信時潔は幼少より讃美歌に親しみ東京音楽学校(現東京藝術大学音楽
学部)に入学、チェロをハインリヒ・ヴェルクマイスター(1883-1936)に、指揮
法をアグスト・ユンケルに学んだ。1920年ドイツに留学しゲオルク・シューマ
ン(1866-1952)に師事した。「沙羅」は1936年の作品。
テノールの木下保(1903-1982)は兵庫県富岡市出身。1926年に東京音楽学校を
卒業。1932年から1935年までドイツとイタリアに留学した。帰国後、母校の声
楽科主任教授になり、日本人作曲家の作品も多く取り上げた。「沙羅」の初演
者で、信時潔のカンタータ「海道東征」(神武天皇を題材とした作品)の初演指
揮者もつとめた。ピアノの水谷達夫(1911-1998)は東京音楽学校でレオ・シロタ
(1885-1965)に師事し、卒業後長く母校で後進を指導をした。
この録音は第2次世界大戦中の1943年(昭和18年)12月1日に行われた。日本コロ
ムビアはニッチクと改名し、レコード材料の不足から返品レコードを再利用し
ていた時代のものである。ノイズが大きいのはその所為だが、録音そのものは
見事である。時代背景はレコードどころではなかったのに、よくぞこのような
作品を残してくれたと頭が下がる。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする