新年明けましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いいたします。
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★☆ダイレクト・トランスファーCD-R DSDファイルの販売開始のお知らせ☆★
当シリーズは2009年より行なってまいりましたDSD録音マスターへの移行がほぼ
完了しましたので、これまで発売しました3000番台のタイトルすべてをDSDファ
イルで販売開始いたします。
販売メディア:USBフラッシュメモリー
(4GBを使用予定。1メモリーに1タイトルを収録。メモリーのメーカーの指定は
ご容赦下さい)
ファイル形式:DSDIFFまたはDSF(タイトルによってどちらかの形式になります)
付属品:DSDディスクに付属と同じフロント&バック・インレイ 各1枚
価格:1タイトル ¥2000
DSDファイルの再生はパソコンとUSB DACの組み合わせで行えます。
昨年よりメーカー数社が、DSDダイレクト再生に対応したリーゾナブルなDACの
発売を開始しました。当店のお薦めはKORGのDS-DAC-10です。昨年11月に限定
1000台がすぐに完売となりましたが、今年2月に再生産の出荷が開始される
予定です。当店HPに商品リンクがございますので、ご利用下さい。
DS-DAC-10の商品説明
http://www.korg.co.jp/Product/Audio/DS-DAC-10/index.html
商品リンク
http://hwm3.gyao.ne.jp/goodies/open.html
DSDディスクは受注製造販売となりますので、ご注文をいただいてから発送
までにお時間をいただきますこと、ご了承下さい。
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★ダイレクト・トランスファー CD-R 2013年1月新譜 5点発売★
発売予定:2013年1月下旬 価格:各1枚 ¥1500(税込)
※セット販売ではありません。1枚づつお申し込みいただけます。
78CDR-3414
J.S.バッハ:無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第2番ニ短調 BWV 1004
アルフレード・カンポーリ(ヴァイオリン)
仏 DECCA GAG 1955/7 (英DECCA AK1955/7と同一録音)
(1948年6月17 & 27 日ロンドン NW6、DECCA スタジオ録音)
アルフレード・カンポーリ(1906-1991)はイタリア生まれ。5歳の時、両親と共に
イギリスに移住し、1923年にロンドンのウィグモア・ホールでデビューした。メ
ルバ(1861-1931)やクララ・バット(1872-1936)などの大物歌手とツアーをする一
方、自分の名前を冠したサロン・オーケストラを作りBBC放送やレコード録音で
活躍した。第2次世界大戦後はクラシックの演奏家に返り咲き、英デッカの看板
アーティストになった。1960年と1966年に日本公演を行い、66年にはキングレコ
ードの第1スタジオで作曲家でピアニストの和田則彦氏と日本歌曲からの編曲2曲
を含む11曲のヴァイオリン名曲集を録音し、1971年にイギリスでも発売された。
このバッハは第2次世界大戦後間もなく録音されたもので、ストラディヴァリウス
の名器 "ドラゴネッティ" の音色とカンポーリの歌心が堪能できる。忘れられつ
つある名演奏家の記録として後世に伝えたい録音としてこのシリーズに組み入れ
た。
78CDR-3415
ベートーヴェン:七重奏曲作品20
イエノ・レナー(ヴァイオリン)
シャーンドル・ロート(ヴィオラ)
イムレ・ハルトマン(チェロ)
クロード・ホブデイ(コントラバス)
チャールズ・ドレイパー(クラリネット)
オーブリー・ブレイン(ホルン)
エルネスト・W・ヒンチクリッフ(バスーン)
英 COLUMBIA LX109/113
(1930年3月4日録音)
レナー弦楽四重奏団のメンバーに3人にイギリスで活躍していた3人の名管楽器奏
者にコントラバス奏者を加えたベートーヴェンの七重奏曲。レナー四重奏団は
1918年にブダペスト音楽院出身の4人によって結成された。ヴァイオリンのイエノ
・レナー(1894-1948)、ヴィオラのシャーンドル・ロート、チェロのイムレ・ハル
トマンは同年代、1920年にウィーンでデビューした。デビュー前の2年間は田舎の
村で共同生活をして1日12時間の練習を重ねたと伝えられる。1922年にロンドン・
デビュー、同時にイギリス・コロンビアの専属アーティストに迎えられた。クラ
リネットのチャールズ・ドレイパー(1869-1952)はイギリスのサマーセットシャー
の生まれ、ロイヤル・アカデミーやギルド・ホール音楽校の教授をつとめ、イギ
リスのクラリネット界の祖父と尊敬された。ホルンのオーブリー・ブレイン
(1893-1955)は有名なホルン奏者デニス・ブレイン(1921-1955)の父親。1911年に
ロイヤル・アカデミーで奨学金を受け、同年新交響楽団の首席に就任。翌1913年
には大指揮者アルトゥール・ニキシュ指揮ロンドン交響楽団の北米楽旅に参加し
た。1923年からロイヤル・アカデミーで教鞭をとった。生徒の一人が息子のデニ
スだった。
78CDR-3416
ファリャ:7つのスペイン民謡
ムーア人の衣装
ムルシア地方のセギディーリャ
アストゥリア地方の歌
ホタ
子守歌
歌
ポロ
ビクトリア・デ・ロス・アンヘレス(ソプラノ)
ジェラルド・ムーア(ピアノ)
英 HIS MASTER'S VOICE DB9731/2
(1951年9月12日ロンドン、アビー・ロードEMI第3スタジオ録音)
ソプラノのビクトリア・デ・ロス・アンヘレス(1923-2005)はスペインのバルセ
ロナ出身。幼少期より声楽とギターを習い、リセウ音楽院でピアノと声楽を学ん
だ。1944年にバルセロナでリサイタルを開きプロ・デビュー。1947年のジュネー
ヴ国際音楽コンクールに優勝し脚光をあびた。1950年にはザルツブルク音楽祭と
コヴェント・ガーデンのロイヤル・オペラ、ミラノ・スカラ座にデビュー、さら
にニューヨークのカーネギー・ホールでリサイタルを開き国際的に知られるよう
になった。この録音は彼女の初期の録音で、SPレコードの末期に作られた。
録音当時彼女は28歳だった。ジェラルド・ムーア(1899-1987)はイギリスのピア
ニスト。ハートフォード州ワトフォードに生まれ、カナダのトロントで音楽教育
を受けた。著名な歌手の伴奏者として、リサイタルやレコード録音で活躍し、
1954年に大英勲章(OEB)を授与された。1967年2月20日に開かれたムーアの引退記
念演奏会にはフィッシャー=ディスカウやシュヴァルツコプフと共にロス・アン
ヘレスも出演した。
33CDR-3417
ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ第9番イ長調作品47「クロイツェル」
ジョルジュ・エネスコ(ヴァイオリン)
セレニー・シャイエ=リシェ(ピアノ)
仏 COLUMBIA FC1058
(1952年パリ録音)
ジョルジュ・エネスコ(1881-1955)は20世紀前半に活躍したルーマニア出身の大
音楽家。7歳でウィーン音楽大学に入学を許され、1893年12歳で音楽院の最高メ
ダルを得た。1894年にパリ音楽院に入学、ヴァイオリンをマルタン・マルシック
(1848-1924)、和声と作曲をアンドレ・ゲダルジュ(1856-1928)、ジュール・マス
ネ(1842-1914)、ガブリエル・フォーレ(1845-1924)に師事し、1899年にヴァイオ
リンで一等賞を得た。1902年にベルリンにデビュー、1910年にはピアニストのエ
ドゥアール・リスレル(1873-1929)とベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタの
全曲演奏会を開いた。1929年にアメリカ・コロンビアに録音した6枚のSPレコ
ードはレコード史上に輝く最高傑作で、また1949年に最初期のLPに録音した
J.S.バッハ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタとパルティータ全6曲(33CDR-3384と
33CDR-3385)はエネスコの残した金字塔である。ピアノのセリニー・シャイエ=
リシェ(1884-1973)はパリ音楽院でラウル・ピュニョ(1852-1914)に師事し、1898
年に14歳で一等賞を得た。彼女は1926年にエネスコに出会い、1932年から1952年
の間にベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタ全曲の演奏会を何度も開いた。
この「クロイツェル」ソナタはエネスコの引退後にパリで録音されたもの。エネ
スコは発売を許可しなかったのだろうか、録音後お蔵入りになっていた。エネス
コ没後の1956年にフランス・コロンビアから10インチLPで発売された。エネス
コの主要録音はこのシリーズでほとんど出ている。
33CDR-3418
キネ:
ヴァイオリンとオーケストラのための協奏的スケッチ
オーケストラのための3つの小品(1951)
アルテュール・グリュミオー(ヴァイオリン)
フェルナン・キネ指揮
ベルギー国立管弦楽団
白 DECCA 133.198(Mono)
(1952年ブリュッセル録音)
グリュミオーの知られざる録音。アルテュール・グリュミオー(1921-1986)はベル
ギーの名ヴァイオリニスト。 6歳で生地のシャルルロワ音楽院にはいり、5年の
間にヴァイオリンとピアノで一等賞になり、その後ブリュッセル王立音楽院でア
ルフレッド・デュボワ(1898-1944)について研鑽をつんだ。さらにパリでジョル
ジュ・エネスコ(1881-1955)の指導を受けた。1946年にイギリス・コロンビアに
バッハの2つのヴァイオリンのための協奏曲 BWV1043をSPレコード2枚に初録音
した(78CDR-3213)。グリュミオーは1953年、当時スタートしたばかりのオランダ
・フィリップスに録音を始めた。フィリップスへの全録音はCD化されている。こ
の録音はフィリップス専属になる1年前に、ベルギーの作曲家マルセル・キネ
(1915-1986)の協奏的スケッチにソリストで登場したもの。マルセル・キネはブ
リュッセル音楽院で作曲を学び、1945年にベルギーのローマ賞を得た。その作風
はパウル・ヒンデミット(1895-1963)に似ていると言われる。指揮者のフェルナ
ン・キネ(1898-1971)はモンスとブリュッセルの音楽院に学び、13歳でブリュッ
セルのモネ劇場のチェリストとなり、1921年にカンタータ「戦争」の作曲でロー
マ賞を受賞した。1938年にはリエージュ音楽院の校長に就任した。リエージュで
室内オーケストラを組織し、1960年にはリエージュ・フィルになった。
本年もよろしくお願いいたします。
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当シリーズは2009年より行なってまいりましたDSD録音マスターへの移行がほぼ
完了しましたので、これまで発売しました3000番台のタイトルすべてをDSDファ
イルで販売開始いたします。
販売メディア:USBフラッシュメモリー
(4GBを使用予定。1メモリーに1タイトルを収録。メモリーのメーカーの指定は
ご容赦下さい)
ファイル形式:DSDIFFまたはDSF(タイトルによってどちらかの形式になります)
付属品:DSDディスクに付属と同じフロント&バック・インレイ 各1枚
価格:1タイトル ¥2000
DSDファイルの再生はパソコンとUSB DACの組み合わせで行えます。
昨年よりメーカー数社が、DSDダイレクト再生に対応したリーゾナブルなDACの
発売を開始しました。当店のお薦めはKORGのDS-DAC-10です。昨年11月に限定
1000台がすぐに完売となりましたが、今年2月に再生産の出荷が開始される
予定です。当店HPに商品リンクがございますので、ご利用下さい。
DS-DAC-10の商品説明
http://www.korg.co.jp/Product/Audio/DS-DAC-10/index.html
商品リンク
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DSDディスクは受注製造販売となりますので、ご注文をいただいてから発送
までにお時間をいただきますこと、ご了承下さい。
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発売予定:2013年1月下旬 価格:各1枚 ¥1500(税込)
※セット販売ではありません。1枚づつお申し込みいただけます。
78CDR-3414
J.S.バッハ:無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第2番ニ短調 BWV 1004
アルフレード・カンポーリ(ヴァイオリン)
仏 DECCA GAG 1955/7 (英DECCA AK1955/7と同一録音)
(1948年6月17 & 27 日ロンドン NW6、DECCA スタジオ録音)
アルフレード・カンポーリ(1906-1991)はイタリア生まれ。5歳の時、両親と共に
イギリスに移住し、1923年にロンドンのウィグモア・ホールでデビューした。メ
ルバ(1861-1931)やクララ・バット(1872-1936)などの大物歌手とツアーをする一
方、自分の名前を冠したサロン・オーケストラを作りBBC放送やレコード録音で
活躍した。第2次世界大戦後はクラシックの演奏家に返り咲き、英デッカの看板
アーティストになった。1960年と1966年に日本公演を行い、66年にはキングレコ
ードの第1スタジオで作曲家でピアニストの和田則彦氏と日本歌曲からの編曲2曲
を含む11曲のヴァイオリン名曲集を録音し、1971年にイギリスでも発売された。
このバッハは第2次世界大戦後間もなく録音されたもので、ストラディヴァリウス
の名器 "ドラゴネッティ" の音色とカンポーリの歌心が堪能できる。忘れられつ
つある名演奏家の記録として後世に伝えたい録音としてこのシリーズに組み入れ
た。
78CDR-3415
ベートーヴェン:七重奏曲作品20
イエノ・レナー(ヴァイオリン)
シャーンドル・ロート(ヴィオラ)
イムレ・ハルトマン(チェロ)
クロード・ホブデイ(コントラバス)
チャールズ・ドレイパー(クラリネット)
オーブリー・ブレイン(ホルン)
エルネスト・W・ヒンチクリッフ(バスーン)
英 COLUMBIA LX109/113
(1930年3月4日録音)
レナー弦楽四重奏団のメンバーに3人にイギリスで活躍していた3人の名管楽器奏
者にコントラバス奏者を加えたベートーヴェンの七重奏曲。レナー四重奏団は
1918年にブダペスト音楽院出身の4人によって結成された。ヴァイオリンのイエノ
・レナー(1894-1948)、ヴィオラのシャーンドル・ロート、チェロのイムレ・ハル
トマンは同年代、1920年にウィーンでデビューした。デビュー前の2年間は田舎の
村で共同生活をして1日12時間の練習を重ねたと伝えられる。1922年にロンドン・
デビュー、同時にイギリス・コロンビアの専属アーティストに迎えられた。クラ
リネットのチャールズ・ドレイパー(1869-1952)はイギリスのサマーセットシャー
の生まれ、ロイヤル・アカデミーやギルド・ホール音楽校の教授をつとめ、イギ
リスのクラリネット界の祖父と尊敬された。ホルンのオーブリー・ブレイン
(1893-1955)は有名なホルン奏者デニス・ブレイン(1921-1955)の父親。1911年に
ロイヤル・アカデミーで奨学金を受け、同年新交響楽団の首席に就任。翌1913年
には大指揮者アルトゥール・ニキシュ指揮ロンドン交響楽団の北米楽旅に参加し
た。1923年からロイヤル・アカデミーで教鞭をとった。生徒の一人が息子のデニ
スだった。
78CDR-3416
ファリャ:7つのスペイン民謡
ムーア人の衣装
ムルシア地方のセギディーリャ
アストゥリア地方の歌
ホタ
子守歌
歌
ポロ
ビクトリア・デ・ロス・アンヘレス(ソプラノ)
ジェラルド・ムーア(ピアノ)
英 HIS MASTER'S VOICE DB9731/2
(1951年9月12日ロンドン、アビー・ロードEMI第3スタジオ録音)
ソプラノのビクトリア・デ・ロス・アンヘレス(1923-2005)はスペインのバルセ
ロナ出身。幼少期より声楽とギターを習い、リセウ音楽院でピアノと声楽を学ん
だ。1944年にバルセロナでリサイタルを開きプロ・デビュー。1947年のジュネー
ヴ国際音楽コンクールに優勝し脚光をあびた。1950年にはザルツブルク音楽祭と
コヴェント・ガーデンのロイヤル・オペラ、ミラノ・スカラ座にデビュー、さら
にニューヨークのカーネギー・ホールでリサイタルを開き国際的に知られるよう
になった。この録音は彼女の初期の録音で、SPレコードの末期に作られた。
録音当時彼女は28歳だった。ジェラルド・ムーア(1899-1987)はイギリスのピア
ニスト。ハートフォード州ワトフォードに生まれ、カナダのトロントで音楽教育
を受けた。著名な歌手の伴奏者として、リサイタルやレコード録音で活躍し、
1954年に大英勲章(OEB)を授与された。1967年2月20日に開かれたムーアの引退記
念演奏会にはフィッシャー=ディスカウやシュヴァルツコプフと共にロス・アン
ヘレスも出演した。
33CDR-3417
ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ第9番イ長調作品47「クロイツェル」
ジョルジュ・エネスコ(ヴァイオリン)
セレニー・シャイエ=リシェ(ピアノ)
仏 COLUMBIA FC1058
(1952年パリ録音)
ジョルジュ・エネスコ(1881-1955)は20世紀前半に活躍したルーマニア出身の大
音楽家。7歳でウィーン音楽大学に入学を許され、1893年12歳で音楽院の最高メ
ダルを得た。1894年にパリ音楽院に入学、ヴァイオリンをマルタン・マルシック
(1848-1924)、和声と作曲をアンドレ・ゲダルジュ(1856-1928)、ジュール・マス
ネ(1842-1914)、ガブリエル・フォーレ(1845-1924)に師事し、1899年にヴァイオ
リンで一等賞を得た。1902年にベルリンにデビュー、1910年にはピアニストのエ
ドゥアール・リスレル(1873-1929)とベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタの
全曲演奏会を開いた。1929年にアメリカ・コロンビアに録音した6枚のSPレコ
ードはレコード史上に輝く最高傑作で、また1949年に最初期のLPに録音した
J.S.バッハ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタとパルティータ全6曲(33CDR-3384と
33CDR-3385)はエネスコの残した金字塔である。ピアノのセリニー・シャイエ=
リシェ(1884-1973)はパリ音楽院でラウル・ピュニョ(1852-1914)に師事し、1898
年に14歳で一等賞を得た。彼女は1926年にエネスコに出会い、1932年から1952年
の間にベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタ全曲の演奏会を何度も開いた。
この「クロイツェル」ソナタはエネスコの引退後にパリで録音されたもの。エネ
スコは発売を許可しなかったのだろうか、録音後お蔵入りになっていた。エネス
コ没後の1956年にフランス・コロンビアから10インチLPで発売された。エネス
コの主要録音はこのシリーズでほとんど出ている。
33CDR-3418
キネ:
ヴァイオリンとオーケストラのための協奏的スケッチ
オーケストラのための3つの小品(1951)
アルテュール・グリュミオー(ヴァイオリン)
フェルナン・キネ指揮
ベルギー国立管弦楽団
白 DECCA 133.198(Mono)
(1952年ブリュッセル録音)
グリュミオーの知られざる録音。アルテュール・グリュミオー(1921-1986)はベル
ギーの名ヴァイオリニスト。 6歳で生地のシャルルロワ音楽院にはいり、5年の
間にヴァイオリンとピアノで一等賞になり、その後ブリュッセル王立音楽院でア
ルフレッド・デュボワ(1898-1944)について研鑽をつんだ。さらにパリでジョル
ジュ・エネスコ(1881-1955)の指導を受けた。1946年にイギリス・コロンビアに
バッハの2つのヴァイオリンのための協奏曲 BWV1043をSPレコード2枚に初録音
した(78CDR-3213)。グリュミオーは1953年、当時スタートしたばかりのオランダ
・フィリップスに録音を始めた。フィリップスへの全録音はCD化されている。こ
の録音はフィリップス専属になる1年前に、ベルギーの作曲家マルセル・キネ
(1915-1986)の協奏的スケッチにソリストで登場したもの。マルセル・キネはブ
リュッセル音楽院で作曲を学び、1945年にベルギーのローマ賞を得た。その作風
はパウル・ヒンデミット(1895-1963)に似ていると言われる。指揮者のフェルナ
ン・キネ(1898-1971)はモンスとブリュッセルの音楽院に学び、13歳でブリュッ
セルのモネ劇場のチェリストとなり、1921年にカンタータ「戦争」の作曲でロー
マ賞を受賞した。1938年にはリエージュ音楽院の校長に就任した。リエージュで
室内オーケストラを組織し、1960年にはリエージュ・フィルになった。