<Challenge Classics>
CC72383 7枚組 \4450
ザ・オリジナル・レコーディング1951-1966
(Disc1)
スメタナ:「売られた花嫁」序曲、ポルカ、フリアント、喜劇役者の踊り(1)
フランク:交響詩「アイオリスの人々」(2)、交響曲 ニ短調(2)
(Disc2)
ベートーヴェン:交響曲第5番ハ短調作品67「運命」(3)、フィデリオ序曲(1)
シューベルト:交響曲 第5番 変ロ長調 D485(1)
ブラームス:大学祝典序曲作品80(1)
(Disc3)
ブルックナー:交響曲 第7番 ホ長調(3)
(Disc4)
ワーグナー:ジークフリート牧歌(4)
サン=サーンス:交響曲 第3番 ハ短調 作品78(1)
ラフマニノフ:ピアノ協奏曲 第1番 嬰へ短調 作品1(1)
(Disc5)
ラフマニノフ:ピアノ協奏曲 第2番 ハ短調 作品18(1)
フランク:プシュケ(1)
(Disc6)
ベートーヴェン:交響曲 第6番 へ長調 作品68 「田園」(3)
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲 第3番 ハ短調 作品37(3)
(Disc7)
ベートーヴェン:トルコ行進曲 作品113(1)
ベートーヴェン:ヴァイオリンのためのロマンス 第1番、第2番(1)
シューベルト:ロザムンデ序曲 D644(1)
ベルリオーズ:ラコッツィ行進曲(1)
ウェーバー:交響曲 第2番 ハ長調(1)
マイアベーア:戴冠式行進曲(1)
ウェーバー:魔弾の射手 序曲(1)
グリーグ:弦楽のための2つの悲しい旋律(1)
プロコフィエフ:行進曲 作品33 bis(1)
演奏:
ウィレム・ヴァン・オッテルロー(指揮)
*オーケストラ
(1)ハーグ管弦楽団
(2)ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団
(3)ウィーン交響楽団
(4)ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
*ピアノ:コル・デ・フロート(Disc4,5)
*ヴァイオリン:テオ・オロフ、
ヘルマン・クレバース
(Disc7)
ウィレム・ヴァン・オッテルロー(1907-1978)はオランダを代表する巨匠的指
揮者であり、ハーグ・レジデンティ管弦楽団の首席指揮者を長きにわたってつ
とめ、メルボルン交響楽団、シドニー交響楽団などの首席指揮者を歴任。数多
くの名盤といわれる録音も残しています。今回は、オッテルローがDGGやフィ
リップスなどに録音したLP音源にデジタル・リマスタリングを施し、CDとして
は初出となります。決して独裁的でもショー・マン的でもなかった巨匠にとっ
て、最も重要だったのは常に「音楽」そのものでした。オッテルローのあらゆ
る作品に対する徹底した知識、さらにほとんどの大規模な作品を暗譜で指揮を
していたことはまさに伝説として有名ですが、それ以上に、オッテルローはオ
ーケストラにとっての真の指導者でした。
本新譜は、ハーグ管との録音から構成した前作(チャレンジ)よりもっと幅広い
視野で、ベルリン・フィル、ロイヤル・コンセルトヘボウ管など、オッテルロ
ーが指揮・録音を行った超一流のオーケストラとの貴重な音源を収録していま
す。
CC72501 \2080
ヴォーン・ウィリアムズ:合唱作品集
Come away, death (来たれ、死よ)、
Ring out your bells (リング・アウト・ユア・ベルズ)、
Love is a sickness(恋は病), Rest(休息)、
The unquiet grave(アンクワイエット・グレイブ),
Heart’s Music(心の音楽), Linden Lea(リンデン・リー),
Fain would I change that note(楽譜を変えようか)、
Alister Mc.Alpines Lament(アリスター・マッカルパインの哀歌)、
Silence and music (沈黙と音楽)
ジェラルド・フィンジ:
Three short Eligies 3つの短いエレジー
Seven poems of Robert Bridgesブリッジズによる7つの詩
クインク・ボーカル・アンサンブル
ヨーロッパを拠点として世界規模で活動するクインク・ボーカル・アンサンブ
ルは、世界のアカペラ合唱団のトップ・クラスに君臨するアンサンブルです。
そのレパートリーは多岐にわたり、ルネッサンス・バロック期の作品はもとよ
り、ロマン派、印象派そして近現代に至る幅広い作品群を演奏しています。
ヴォーン・ウィリアムズ(1872-1958)がパーセル以来のイギリス音楽史上、重
要な作曲家の一人であることは疑問の余地もありません。エルガーの登場によ
り、イギリス音楽が見直され、もてはやされる中、ヴォーン・ウィリアムズも
その主要な人物であり、この作曲家がイギリスの民族音楽をこよなく愛し、研
究したことから、ブラームスやドビュッシー、シェーンベルク、ストラヴィン
スキーといった同時代のヨーロッパの作曲家たちが「新機軸」を志向したのに
対し、ヴォーン・ウィリアムズはイギリス音楽文化の本質に忠実であり続けよ
うとしました。ヴォーン・ウィリアムズの真骨頂は新しく且つ他と異なる音楽
語法を作り上げることよりもむしろ、なじみ深い周知の要素を新しい方法で用
いることにあり、その好奇心、明晰な頭脳、音楽への献身、そしてエネルギー
によって、英国音楽史上確固たる軌跡を刻み付けました。宗教作品と共にその
合唱作品も広く愛されている作曲家です。
ヴォーン・ウィリアムズの作品と組み合わせるのは、この作曲家の友人であ
り、彼を敬愛してやまなかったジェラルド・フィンジ(1901-1956)。ヴォーン
・ウィリアムズ、エルガー、パリーを含むイギリス人作曲家の多大な影響を
受ける一方、その誰よりも「言葉」の扱いに長けていました。ヴォーン・ウィ
リアムズがより規模の大きな交響的作品を得意とした一方、フィンジはより
歌曲の作曲家といえましょう。
本ディスクは、クインクの代表作であるCDの再発売です。イギリスを代表する
作曲家による合唱作品を優れたボーカル・アンサンブルによる演奏で存分に
味わえる一枚です。
QL201002 \2080
ラフマニノフ:ピアノ連弾のための6つの小品 作品11(4手連弾)
ドビュッシー:白と黒で(2台ピアノ)
ラヴェル:ラ・ヴァルス(2台ピアノ)
スホルテス&ヤンセンス ピアノ・デュオ
レスタリ・スホルテス
グウィリム・ヤンセンス
スホルテス&ヤンセンス ピアノ・デュオは、2003年結成以来オランダ国内外
のピアノ・デュオ・コンクールで華々しい受賞暦を重ねる若き注目のアーティ
ストです。オランダ・クリスティーナ王女コンクール優勝、イスラエル・テル
・ハイ国際ピアノ・マスタークラス最優秀デュオ賞、ポーランド・ビアリスト
ック音楽院国際ピアノ・デュオ・コンクール特別賞、イタリア・IBLAグランプ
リ国際音楽コンクールラヴェル賞などを受賞。2009年カーネギーホールでデ
ビューし、「まるで指が25本か30本あるような充分なボリュームと統一感のあ
るサウンド」と絶賛されました。特に自国オランダでの活躍は著しく、アムス
テルダム・コンセルトヘボウでの権威あるフリエンデンクランス・コンクール
に優勝し、現在若く優れた才能として注目を集めています。
本CDは、オランダ放送が主催するクワトロ・ライブ・レーベルでのデビュー
盤、ラフマニノフ、ドビュッシー、ラヴェルによる珠玉のデュオ作品集です。
ラフマニノフの「ピアノ連弾のための6つの小品」は技巧的にも高いレベルを
要求する難曲のため、演奏機会は少ないものの、ピアノ連弾作品として重要な
ものの一つです。ドビュッシーの「白と黒で」は、文字通り白鍵のみ又は黒鍵
のみで演奏するパッセージを含み、一方で、このタイトルは楽章間の性格的対
比を暗示したものでもあります。エネルギッシュで輝かしい第1、第3楽章(ス
トラヴィンスキーに献呈)が「白」であるとすれば、暗鬱な第2楽章は「黒」
であり、作曲家は戦死した友人ジャック・シャルローにこの楽章を捧げていま
す。ラヴェルはドビュッシーと並ぶフランス印象派の重鎮ですが、しばしば古
典的な音楽様式に立ち戻り、そうした古典様式とジャズや舞曲と結合し、新境
地を開きました。有名な「ラ・ヴァルス」もその一つであり、ラヴェル自身が
管弦楽によるオリジナルからこの2台ピアノ版を編曲しました。
若く才能あるピアノ・デュオによるセンス溢れる演奏をお楽しみ下さい。
CC72382 \2080
ブラームス:
ヴァイオリン・ソナタ 第1番 ト長調 作品78
「雨の歌」
ヴァイオリン・ソナタ 第2番 イ長調 作品100
ヴァイオリン・ソナタ 第3番 ニ短調 作品108
F.A.E.ソナタのためのスケルツォ
リナス・ロス(ヴァイオリン)
ホセ・ガラルド(ピアノ)
リナス・ロスは幼少の頃からその才能を注目され、ドイツ国内の青少年コンク
ールながらその実績が国際的に評価されるJugend Musiziert で優勝。その後
もザハール・ブロン(リューベック音楽大学)、アナ・チュマチェンコ(チュ
ーリヒ音楽大学、ミュンヘン音楽大学)各氏に師事し、在学中にはアンネ=ゾ
フィー・ムターとその財団から支援を受けた注目すべき才能です。
ソリストとしても、シュトゥットガルト国立歌劇場管弦楽団、ヴュルテンベル
ク室内管弦楽団、ベルン交響楽団、SWR放送交響楽団、ベルリン放送交響楽団、
ロイヤル・リバプール管弦楽団、ウィーン及びケルン室内管弦楽団、アルブレ
ヒト、ブロムシュテット、ボレイコ、ガフィガン、ヘンヒェン、ホーネック、
アヌ・タリ、ヴィットなどの著名な指揮者・オーケストラと共演。2006年のデ
ビューCDはドイツ国内を中心に高く評価されています。
CC72514 2枚組 \2700
ベルリオーズ:劇的物語「ファウストの劫罰」
オランダ放送フィルハーモニー管弦楽団
オランダ放送合唱団
ベルナルト・ハイティンク(指揮)
シャルロット・マルジョーノ(ソプラノ)
ヴィンソン・コール(テノール)
トーマス・クヴァストホフ(バリトン)
ヤコ・フイペン(バス)
*ライナーノートはオランダ語のみ。
本音源は1999年にライブ録音された、オランダ放送フィル、放送合唱団、そし
てオランダが誇る世界的指揮者ハイティンクが、4人の強力なソリスト陣を迎
えて行ったベルリオーズの傑作の演奏の初CD化です。
現在、オランダは新政府の緊縮財政によって、国内のオーケストラはそれぞれ
、大幅な予算カットやその存続が危ぶまれている状況です。国営放送傘下のオ
ランダ放送フィルもその例外ではなく、様々な方法で状況の改善を訴えていま
す。オランダのクラシック音楽文化発展の重要なプラットホームであるオーケ
ストラを守るべく、オランダ出身の指揮者陣も協力を惜しまず、本CDもハイ
ティンク氏の協力のもと、CD化が実現しました。オランダ放送フィルは、ハイ
ティンクが音楽家として、又指揮者としてそのキャリアをスタートした重要な
オーケストラであり、その愛情や信頼関係が充実した音楽的成果としてここに
結実しています。
ヨーロッパ内では、現在ハイティンクだけでなく、アシュケナージをはじめ著
名なアーティストたちが、この状況を打開し、オランダのクラシック音楽文化
を守るために様々な広報活動を行っています。
CC72362 2枚組 \3450
ベートーヴェン:
Disc1
弦楽四重奏曲 ヘ長調 作品59-1
弦楽四重奏曲 ホ短調 作品59-2
Disc2
弦楽四重奏曲 ハ長調 作品59-3「ラズモフスキー」
弦楽四重奏曲 ハ長調 作品29
ヴェロニカ・クイケン(第1ヴァイオリン)
シギスヴァルト・クイケン(第2ヴァイオリン)
サラ・クイケン(ヴィオラ)、ヴィーラント・クイケン(チェロ)
マルレーン・ティエルス(ヴィオラ)*Op.29のみ
古楽器界の巨匠の一人であり、ラ・プティットバンドを率いるシギスヴァルト、
世界屈指のビオラ・ダ・ガンバ奏者でありチェリストのヴィーラントという世
界的名声を誇るオールド・ジェネレーションと、ヴェロニカやサラなどのヤン
グ・ジェネレーションの活躍も目覚しい世界有数の音楽一家、クイケン・ファ
ミリー。通常は古楽器を使用しての演奏が多い彼らですが、今回は、「円熟期
のベートーヴェンによるこれらの作品では、必ずしも古楽器で演奏する必然性
はない」として、モダン楽器を使用しての演奏になります。
CC72311 2枚組 \3450
モンテヴェルディ:「聖母マリアの夕べの祈り」
シギスヴァルト・クイケン
ラ・プティット・バンド
ソリスト:ゲルリンデ・ゼーマン、マリー・クイケン、
アレッサンドロ・カルミニャーニ、ジャン・フランソワ・ロンバール、
ファビオ・フルナーリ、ジョゼッペ・マレット、フルヴィオ・ベッティーニ、
マルコ・スカヴァッツァ、パオロ・コスタ、ヴァルター・テストリン
モンテヴェルディの「聖母マリアの夕べの祈り」はミサ曲「イエスが話してい
るちょうどその時」と共に1610年に出版されました。この版はモンテヴェルディ
がカトリックの礼拝のために作曲した音楽で最初の重要なものです。この「祈
り」の作曲経緯については不確かなことがたくさんあります。実際に、この作
品は、一つの完結・一貫した作品を作るという目的であれば、おそらく一緒に
構成しないような多種多様な作品を集めているものといえます。例えば、2つの
マニフィカトが並列しており、どちらか一つを演奏者が選択しなければならな
いのです。
この種の音楽の演奏方法は、たとえ一般的な慣習の範囲内であったとしても、
その時代の中で様々に異なっていました。しかし、この1610年版の中でモンテ
ヴェルディは声楽と楽器の編成について具体的な指示をたくさんしており、そ
の場合、選択の余地は制限されることになります。この録音で、私はそれらの
指示に完全に従うことにしました。その結果いくつかの楽器はほとんど使用し
なかったとしても、むしろそれによって各部分毎に、相当な独立性を示唆して
いるように思われます。声楽部分はそれ故に一つのパートに対して一人のソリ
ストという独唱による編成となり、10人のソリストがそれぞれに、一定の個々
の役を担います。対位法的な部分で各パートを二重や三重にした合唱による演
奏ももちろん可能でしょう。ただ、楽譜上モンテヴェルディは独唱による編成
を指示しており、私の考えでは、よりはっきりとした個別の表現が可能となる
のです。
楽器編成について作曲家の指示に従うと、多くの部分がオルガンのみによる伴
奏になります。中には正確な楽器の組み合わせを指示する部分もありますが、
それ以外はただ、「楽器で」又は「お好みの楽器で」と大まかに指示している
だけで、このように指示されることで、演奏家が自分で決断しなければならず、
その決断は各時代の精神を完全に反映するものであるのです。
(シギスヴァルト・クイケン、ライナーノートより)
<KAIROS>
13112KAI \2250
「アルベルト・ポサダス(b.1967):作品集」
(1)「涙と優しさの暗い深淵」-アンサンブルのための(2005)
(2)「ネブマート」-五重奏のための(2008)
(3)「クリプシス」-アンサンブルのための(2007)
(4)「グロッソポエイア」-3人のダンサー、4人の音楽家とヴィデオ、
ライブ・エレクトロニクスのための(2009)
(1)-(4)アンサンブル・コンテンポラン、
(1)-(3)フランソワ=クサヴィエ・ロート(指揮)
IRCAMポンピドゥ・センター
録音:2007-2009年
ポサダス(b.1967)はスペインの作曲家で当KAIROSレーベルでは既にリリースさ
れた「フラクタルの典礼」(12932KAI)が話題となった現代スペインを代表する
作曲家である。彼はフランシス・ゲレーロに師事した後、パリのIRCAMで電子音
響についての研究、創作に取り組む一方、クセナキスのように最新の数学理論
にも関心を寄せ、感性と科学の両面から新しい音楽を開拓しようとしている。
作品はコンピュータ音楽やスペクトル楽派からの影響を感じさせ、持続する音
の帯の色彩とテクスチュアの変化で作品を構成している。《涙と優しさの暗い
深淵》では雅楽の笙を思わせる響き、間の感覚、一音に込める気合いのような
凄みが1970年代の武満(ウィンター、マージナリア、ジェモー第1部あたり)を思
わせ、ライオン・ローアの悩ましい呻きが聴き手の生命力を喚起する。《クリ
プシス》の低音の凄みと高音域のきらめく美しさ、最新作《グロッソポエイア》
のライブ・エレクトロニクスとアンサンブルのコンビネーションも見事なもの
である。現代音楽ファン必聴!
CC72383 7枚組 \4450
ザ・オリジナル・レコーディング1951-1966
(Disc1)
スメタナ:「売られた花嫁」序曲、ポルカ、フリアント、喜劇役者の踊り(1)
フランク:交響詩「アイオリスの人々」(2)、交響曲 ニ短調(2)
(Disc2)
ベートーヴェン:交響曲第5番ハ短調作品67「運命」(3)、フィデリオ序曲(1)
シューベルト:交響曲 第5番 変ロ長調 D485(1)
ブラームス:大学祝典序曲作品80(1)
(Disc3)
ブルックナー:交響曲 第7番 ホ長調(3)
(Disc4)
ワーグナー:ジークフリート牧歌(4)
サン=サーンス:交響曲 第3番 ハ短調 作品78(1)
ラフマニノフ:ピアノ協奏曲 第1番 嬰へ短調 作品1(1)
(Disc5)
ラフマニノフ:ピアノ協奏曲 第2番 ハ短調 作品18(1)
フランク:プシュケ(1)
(Disc6)
ベートーヴェン:交響曲 第6番 へ長調 作品68 「田園」(3)
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲 第3番 ハ短調 作品37(3)
(Disc7)
ベートーヴェン:トルコ行進曲 作品113(1)
ベートーヴェン:ヴァイオリンのためのロマンス 第1番、第2番(1)
シューベルト:ロザムンデ序曲 D644(1)
ベルリオーズ:ラコッツィ行進曲(1)
ウェーバー:交響曲 第2番 ハ長調(1)
マイアベーア:戴冠式行進曲(1)
ウェーバー:魔弾の射手 序曲(1)
グリーグ:弦楽のための2つの悲しい旋律(1)
プロコフィエフ:行進曲 作品33 bis(1)
演奏:
ウィレム・ヴァン・オッテルロー(指揮)
*オーケストラ
(1)ハーグ管弦楽団
(2)ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団
(3)ウィーン交響楽団
(4)ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
*ピアノ:コル・デ・フロート(Disc4,5)
*ヴァイオリン:テオ・オロフ、
ヘルマン・クレバース
(Disc7)
ウィレム・ヴァン・オッテルロー(1907-1978)はオランダを代表する巨匠的指
揮者であり、ハーグ・レジデンティ管弦楽団の首席指揮者を長きにわたってつ
とめ、メルボルン交響楽団、シドニー交響楽団などの首席指揮者を歴任。数多
くの名盤といわれる録音も残しています。今回は、オッテルローがDGGやフィ
リップスなどに録音したLP音源にデジタル・リマスタリングを施し、CDとして
は初出となります。決して独裁的でもショー・マン的でもなかった巨匠にとっ
て、最も重要だったのは常に「音楽」そのものでした。オッテルローのあらゆ
る作品に対する徹底した知識、さらにほとんどの大規模な作品を暗譜で指揮を
していたことはまさに伝説として有名ですが、それ以上に、オッテルローはオ
ーケストラにとっての真の指導者でした。
本新譜は、ハーグ管との録音から構成した前作(チャレンジ)よりもっと幅広い
視野で、ベルリン・フィル、ロイヤル・コンセルトヘボウ管など、オッテルロ
ーが指揮・録音を行った超一流のオーケストラとの貴重な音源を収録していま
す。
CC72501 \2080
ヴォーン・ウィリアムズ:合唱作品集
Come away, death (来たれ、死よ)、
Ring out your bells (リング・アウト・ユア・ベルズ)、
Love is a sickness(恋は病), Rest(休息)、
The unquiet grave(アンクワイエット・グレイブ),
Heart’s Music(心の音楽), Linden Lea(リンデン・リー),
Fain would I change that note(楽譜を変えようか)、
Alister Mc.Alpines Lament(アリスター・マッカルパインの哀歌)、
Silence and music (沈黙と音楽)
ジェラルド・フィンジ:
Three short Eligies 3つの短いエレジー
Seven poems of Robert Bridgesブリッジズによる7つの詩
クインク・ボーカル・アンサンブル
ヨーロッパを拠点として世界規模で活動するクインク・ボーカル・アンサンブ
ルは、世界のアカペラ合唱団のトップ・クラスに君臨するアンサンブルです。
そのレパートリーは多岐にわたり、ルネッサンス・バロック期の作品はもとよ
り、ロマン派、印象派そして近現代に至る幅広い作品群を演奏しています。
ヴォーン・ウィリアムズ(1872-1958)がパーセル以来のイギリス音楽史上、重
要な作曲家の一人であることは疑問の余地もありません。エルガーの登場によ
り、イギリス音楽が見直され、もてはやされる中、ヴォーン・ウィリアムズも
その主要な人物であり、この作曲家がイギリスの民族音楽をこよなく愛し、研
究したことから、ブラームスやドビュッシー、シェーンベルク、ストラヴィン
スキーといった同時代のヨーロッパの作曲家たちが「新機軸」を志向したのに
対し、ヴォーン・ウィリアムズはイギリス音楽文化の本質に忠実であり続けよ
うとしました。ヴォーン・ウィリアムズの真骨頂は新しく且つ他と異なる音楽
語法を作り上げることよりもむしろ、なじみ深い周知の要素を新しい方法で用
いることにあり、その好奇心、明晰な頭脳、音楽への献身、そしてエネルギー
によって、英国音楽史上確固たる軌跡を刻み付けました。宗教作品と共にその
合唱作品も広く愛されている作曲家です。
ヴォーン・ウィリアムズの作品と組み合わせるのは、この作曲家の友人であ
り、彼を敬愛してやまなかったジェラルド・フィンジ(1901-1956)。ヴォーン
・ウィリアムズ、エルガー、パリーを含むイギリス人作曲家の多大な影響を
受ける一方、その誰よりも「言葉」の扱いに長けていました。ヴォーン・ウィ
リアムズがより規模の大きな交響的作品を得意とした一方、フィンジはより
歌曲の作曲家といえましょう。
本ディスクは、クインクの代表作であるCDの再発売です。イギリスを代表する
作曲家による合唱作品を優れたボーカル・アンサンブルによる演奏で存分に
味わえる一枚です。
QL201002 \2080
ラフマニノフ:ピアノ連弾のための6つの小品 作品11(4手連弾)
ドビュッシー:白と黒で(2台ピアノ)
ラヴェル:ラ・ヴァルス(2台ピアノ)
スホルテス&ヤンセンス ピアノ・デュオ
レスタリ・スホルテス
グウィリム・ヤンセンス
スホルテス&ヤンセンス ピアノ・デュオは、2003年結成以来オランダ国内外
のピアノ・デュオ・コンクールで華々しい受賞暦を重ねる若き注目のアーティ
ストです。オランダ・クリスティーナ王女コンクール優勝、イスラエル・テル
・ハイ国際ピアノ・マスタークラス最優秀デュオ賞、ポーランド・ビアリスト
ック音楽院国際ピアノ・デュオ・コンクール特別賞、イタリア・IBLAグランプ
リ国際音楽コンクールラヴェル賞などを受賞。2009年カーネギーホールでデ
ビューし、「まるで指が25本か30本あるような充分なボリュームと統一感のあ
るサウンド」と絶賛されました。特に自国オランダでの活躍は著しく、アムス
テルダム・コンセルトヘボウでの権威あるフリエンデンクランス・コンクール
に優勝し、現在若く優れた才能として注目を集めています。
本CDは、オランダ放送が主催するクワトロ・ライブ・レーベルでのデビュー
盤、ラフマニノフ、ドビュッシー、ラヴェルによる珠玉のデュオ作品集です。
ラフマニノフの「ピアノ連弾のための6つの小品」は技巧的にも高いレベルを
要求する難曲のため、演奏機会は少ないものの、ピアノ連弾作品として重要な
ものの一つです。ドビュッシーの「白と黒で」は、文字通り白鍵のみ又は黒鍵
のみで演奏するパッセージを含み、一方で、このタイトルは楽章間の性格的対
比を暗示したものでもあります。エネルギッシュで輝かしい第1、第3楽章(ス
トラヴィンスキーに献呈)が「白」であるとすれば、暗鬱な第2楽章は「黒」
であり、作曲家は戦死した友人ジャック・シャルローにこの楽章を捧げていま
す。ラヴェルはドビュッシーと並ぶフランス印象派の重鎮ですが、しばしば古
典的な音楽様式に立ち戻り、そうした古典様式とジャズや舞曲と結合し、新境
地を開きました。有名な「ラ・ヴァルス」もその一つであり、ラヴェル自身が
管弦楽によるオリジナルからこの2台ピアノ版を編曲しました。
若く才能あるピアノ・デュオによるセンス溢れる演奏をお楽しみ下さい。
CC72382 \2080
ブラームス:
ヴァイオリン・ソナタ 第1番 ト長調 作品78
「雨の歌」
ヴァイオリン・ソナタ 第2番 イ長調 作品100
ヴァイオリン・ソナタ 第3番 ニ短調 作品108
F.A.E.ソナタのためのスケルツォ
リナス・ロス(ヴァイオリン)
ホセ・ガラルド(ピアノ)
リナス・ロスは幼少の頃からその才能を注目され、ドイツ国内の青少年コンク
ールながらその実績が国際的に評価されるJugend Musiziert で優勝。その後
もザハール・ブロン(リューベック音楽大学)、アナ・チュマチェンコ(チュ
ーリヒ音楽大学、ミュンヘン音楽大学)各氏に師事し、在学中にはアンネ=ゾ
フィー・ムターとその財団から支援を受けた注目すべき才能です。
ソリストとしても、シュトゥットガルト国立歌劇場管弦楽団、ヴュルテンベル
ク室内管弦楽団、ベルン交響楽団、SWR放送交響楽団、ベルリン放送交響楽団、
ロイヤル・リバプール管弦楽団、ウィーン及びケルン室内管弦楽団、アルブレ
ヒト、ブロムシュテット、ボレイコ、ガフィガン、ヘンヒェン、ホーネック、
アヌ・タリ、ヴィットなどの著名な指揮者・オーケストラと共演。2006年のデ
ビューCDはドイツ国内を中心に高く評価されています。
CC72514 2枚組 \2700
ベルリオーズ:劇的物語「ファウストの劫罰」
オランダ放送フィルハーモニー管弦楽団
オランダ放送合唱団
ベルナルト・ハイティンク(指揮)
シャルロット・マルジョーノ(ソプラノ)
ヴィンソン・コール(テノール)
トーマス・クヴァストホフ(バリトン)
ヤコ・フイペン(バス)
*ライナーノートはオランダ語のみ。
本音源は1999年にライブ録音された、オランダ放送フィル、放送合唱団、そし
てオランダが誇る世界的指揮者ハイティンクが、4人の強力なソリスト陣を迎
えて行ったベルリオーズの傑作の演奏の初CD化です。
現在、オランダは新政府の緊縮財政によって、国内のオーケストラはそれぞれ
、大幅な予算カットやその存続が危ぶまれている状況です。国営放送傘下のオ
ランダ放送フィルもその例外ではなく、様々な方法で状況の改善を訴えていま
す。オランダのクラシック音楽文化発展の重要なプラットホームであるオーケ
ストラを守るべく、オランダ出身の指揮者陣も協力を惜しまず、本CDもハイ
ティンク氏の協力のもと、CD化が実現しました。オランダ放送フィルは、ハイ
ティンクが音楽家として、又指揮者としてそのキャリアをスタートした重要な
オーケストラであり、その愛情や信頼関係が充実した音楽的成果としてここに
結実しています。
ヨーロッパ内では、現在ハイティンクだけでなく、アシュケナージをはじめ著
名なアーティストたちが、この状況を打開し、オランダのクラシック音楽文化
を守るために様々な広報活動を行っています。
CC72362 2枚組 \3450
ベートーヴェン:
Disc1
弦楽四重奏曲 ヘ長調 作品59-1
弦楽四重奏曲 ホ短調 作品59-2
Disc2
弦楽四重奏曲 ハ長調 作品59-3「ラズモフスキー」
弦楽四重奏曲 ハ長調 作品29
ヴェロニカ・クイケン(第1ヴァイオリン)
シギスヴァルト・クイケン(第2ヴァイオリン)
サラ・クイケン(ヴィオラ)、ヴィーラント・クイケン(チェロ)
マルレーン・ティエルス(ヴィオラ)*Op.29のみ
古楽器界の巨匠の一人であり、ラ・プティットバンドを率いるシギスヴァルト、
世界屈指のビオラ・ダ・ガンバ奏者でありチェリストのヴィーラントという世
界的名声を誇るオールド・ジェネレーションと、ヴェロニカやサラなどのヤン
グ・ジェネレーションの活躍も目覚しい世界有数の音楽一家、クイケン・ファ
ミリー。通常は古楽器を使用しての演奏が多い彼らですが、今回は、「円熟期
のベートーヴェンによるこれらの作品では、必ずしも古楽器で演奏する必然性
はない」として、モダン楽器を使用しての演奏になります。
CC72311 2枚組 \3450
モンテヴェルディ:「聖母マリアの夕べの祈り」
シギスヴァルト・クイケン
ラ・プティット・バンド
ソリスト:ゲルリンデ・ゼーマン、マリー・クイケン、
アレッサンドロ・カルミニャーニ、ジャン・フランソワ・ロンバール、
ファビオ・フルナーリ、ジョゼッペ・マレット、フルヴィオ・ベッティーニ、
マルコ・スカヴァッツァ、パオロ・コスタ、ヴァルター・テストリン
モンテヴェルディの「聖母マリアの夕べの祈り」はミサ曲「イエスが話してい
るちょうどその時」と共に1610年に出版されました。この版はモンテヴェルディ
がカトリックの礼拝のために作曲した音楽で最初の重要なものです。この「祈
り」の作曲経緯については不確かなことがたくさんあります。実際に、この作
品は、一つの完結・一貫した作品を作るという目的であれば、おそらく一緒に
構成しないような多種多様な作品を集めているものといえます。例えば、2つの
マニフィカトが並列しており、どちらか一つを演奏者が選択しなければならな
いのです。
この種の音楽の演奏方法は、たとえ一般的な慣習の範囲内であったとしても、
その時代の中で様々に異なっていました。しかし、この1610年版の中でモンテ
ヴェルディは声楽と楽器の編成について具体的な指示をたくさんしており、そ
の場合、選択の余地は制限されることになります。この録音で、私はそれらの
指示に完全に従うことにしました。その結果いくつかの楽器はほとんど使用し
なかったとしても、むしろそれによって各部分毎に、相当な独立性を示唆して
いるように思われます。声楽部分はそれ故に一つのパートに対して一人のソリ
ストという独唱による編成となり、10人のソリストがそれぞれに、一定の個々
の役を担います。対位法的な部分で各パートを二重や三重にした合唱による演
奏ももちろん可能でしょう。ただ、楽譜上モンテヴェルディは独唱による編成
を指示しており、私の考えでは、よりはっきりとした個別の表現が可能となる
のです。
楽器編成について作曲家の指示に従うと、多くの部分がオルガンのみによる伴
奏になります。中には正確な楽器の組み合わせを指示する部分もありますが、
それ以外はただ、「楽器で」又は「お好みの楽器で」と大まかに指示している
だけで、このように指示されることで、演奏家が自分で決断しなければならず、
その決断は各時代の精神を完全に反映するものであるのです。
(シギスヴァルト・クイケン、ライナーノートより)
<KAIROS>
13112KAI \2250
「アルベルト・ポサダス(b.1967):作品集」
(1)「涙と優しさの暗い深淵」-アンサンブルのための(2005)
(2)「ネブマート」-五重奏のための(2008)
(3)「クリプシス」-アンサンブルのための(2007)
(4)「グロッソポエイア」-3人のダンサー、4人の音楽家とヴィデオ、
ライブ・エレクトロニクスのための(2009)
(1)-(4)アンサンブル・コンテンポラン、
(1)-(3)フランソワ=クサヴィエ・ロート(指揮)
IRCAMポンピドゥ・センター
録音:2007-2009年
ポサダス(b.1967)はスペインの作曲家で当KAIROSレーベルでは既にリリースさ
れた「フラクタルの典礼」(12932KAI)が話題となった現代スペインを代表する
作曲家である。彼はフランシス・ゲレーロに師事した後、パリのIRCAMで電子音
響についての研究、創作に取り組む一方、クセナキスのように最新の数学理論
にも関心を寄せ、感性と科学の両面から新しい音楽を開拓しようとしている。
作品はコンピュータ音楽やスペクトル楽派からの影響を感じさせ、持続する音
の帯の色彩とテクスチュアの変化で作品を構成している。《涙と優しさの暗い
深淵》では雅楽の笙を思わせる響き、間の感覚、一音に込める気合いのような
凄みが1970年代の武満(ウィンター、マージナリア、ジェモー第1部あたり)を思
わせ、ライオン・ローアの悩ましい呻きが聴き手の生命力を喚起する。《クリ
プシス》の低音の凄みと高音域のきらめく美しさ、最新作《グロッソポエイア》
のライブ・エレクトロニクスとアンサンブルのコンビネーションも見事なもの
である。現代音楽ファン必聴!