<helicon>
HEL 029658 2枚組 ¥2780
シェーンベルク:グレの歌
シェーンベルク:淨められた夜Op.4(弦楽合奏版)
ダニエル・キルヒ(T ヴァルデマール王)
ジェニファー・ウィルソン(S トーヴェ) ダニエラ・デンシュラグ(A 山鳩)
アレクサンドル・ツィンバリュク(Bs 農夫)
ニクラス・ビョルリンク・リーゲルト(T クラウス)
イタイ・ティラン(語り)
プラハ・フィルハーモニー合唱団(合唱指揮:ルカーシュ・ ヴァシレク)
ガリー・ベルティーニ・イスラエル合唱団
(合唱指揮:ローネン・ボルシェフスキー)
ズービン・メータ(指揮)
イスラエル・フィルハーモニー管弦楽団
録音:[グレの歌]2011年7月31日
[浄められた夜]2006年4月テルアビブ、マン・オーディトリアム
(ライヴ・デジタル)(ライヴ)
巨匠ズービン・メータが手兵イスラエル・フィルを指揮して、シェーンベルク
初期のふたつの代表作、「グレの歌」と「淨められた夜」をライヴ録音した注
目のアルバムがHelicon Classicsに登場します。
=メータ20年ぶりの「グレの歌」ライヴ再録音=
「グレの歌」は、メータがイスラエル・フィル終身音楽監督に就任して30年目
を迎えた2011年7月のライヴ録音。メータは1991年5月に、13年間に亘り音楽監
督を務めたニューヨーク・フィルとの最終公演で同曲を取り上げた際の模様を
収めたアルバムを発表していたので、20年ぶりの再録音ということになります。
ちなみに、メータは、この翌年2012年6月にもウィーンのムジークフェライン
でウィーン・フィルを指揮して「グレの歌」を演奏していますが、破格に巨大
な編成を擁する作品の性格から実演での上演が稀である現実を踏まえると、む
しろ近年のメータの本作への入れ込みぶりが窺い知れます。なお、この上演で
は、重要な役どころである山鳩のデンシュラグ、農夫役のツィンバリュクがこ
のアルバムと同一のキャスティングとなっていました。
「グレの歌」は声楽陣だけでも、5人の独唱者、3群の男声四部合唱、混声八部
合唱を加えた300人近い人員を要することから、ここでは地元の合唱団のほか、
世界有数の実力派団体として知られるプラハ・フィルハーモニー合唱団をゲス
トに迎えていて、やはりメータの気合の入り具合が伝わってきます。
=イスラエル・フィル弦楽セクションの真価が発揮された「淨められた夜」=
メータの「淨められた夜」については、1967年にロサンジェルス・フィルを指
揮したDECCAのセッション録音と、2003年にバイエルン州立歌劇場管弦楽団を
指揮したFARAOのライヴ録音がリリース済みでしたので、イスラエル・フィル
とのライヴ録音は、前作より3年ぶり、通算3種目の内容ということになります。
ブラームスの第4交響曲(2006年)、マーラーの「夜の歌」(2007年)など、ここ
最近のメータによる充実の指揮ぶりはHELICONのリリースを通じて確かめられ
ますが、ここではイスラエル・フィル看板の弦楽セクションが奏でる「淨めら
れた夜」というポイントだけで、もはや説明不要でしょう。むせかえるような
官能美を期待したいところです。
<IDIS>
IDIS 6655 ¥1650
シューマン:交響曲第4番 ニ短調 Op.120
R.シュトラウス:「死と変容」
ハンス・クナッパーツブッシュ(指)
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
録音:1962年12月16日、ウィーン(ライヴ)
1962年12月16日、ハンス・クナッパーツブッシュがウィーン・フィルを指揮し
た演奏会からシューマンの第4交響曲とR.シュトラウスの「死と変容」を収録。
晩年のクナの雄大な音楽が楽しめます。
IDIS 6649 ¥1650
レスピーギ:
ドリア旋法による弦楽四重奏曲
バリリ四重奏団
録音:1960年
夕暮れ
セーナ・ユリナッチ(S)
バリリ四重奏団
録音:1960年
降誕祭のためのラウダ
リリアーナ・ロッシ(S) リディア・マリンピエトリ(S)
トンマーゾ・フラスカーティ(T)
ニーノ・アノトネッリーニ(指)
ローマ交響楽団員、合唱団
録音:1961年
レスピーギの珍しい作品を3曲収録。ドリア旋法による弦楽四重奏曲と夕暮れは
WESTMINSTER社の録音。どちらもこの録音で知名度が上がったもの。アントネッ
リーニ指揮の降誕祭のためのラウダは、マイナーレーベルのLPで発売されたこ
とがあるものの、かなり珍しい音源です。
<muso>
MU 003 ¥2280
イギリス・ルネサンスのコンソート歌曲&器楽曲集
1.ホルボーン:コンソート「地獄」
2.歌曲「ダフネが美しきアポロから逃がれた時」(作者不詳)
3.歌曲「さらば喜びよ」(作者不詳)
ホルボーン:
4.パヴァーヌ「善き希望」 5.コンソート「ミューズの涙」
6.歌曲「聖母マリアが歌いし歌は愛情にあふれていた」(作者不詳)
7.パーソンズ:コンソート「ド・ラ・クール」
ダウランド:
8.歌曲「さぁもう一度、愛が呼んでいる」
9.コンソート「サー・ヘンリー・アンプソンの葬送」
10.歌曲「私の嘆きで人の心を動かせるものなら」
11.コンソート「ディゴリー・パイパー大佐のガリアルド」
12.コンソート「エセックス伯のガリアルド」
13.歌曲「この喜ばしく心地良い春に」(作者不詳)
14.歌曲「5月が訪れたばかりの頃は」
ダウランド:
15.コンソート「ジョージ・ホワイトヘッド氏のアルマンド」
ホルボーン:
16.クラント「妖精のラウンド」 17.パヴァーヌ
18.ダウランド:歌曲「おお、今こそ別れねばならぬ」
ホルボーン:
19.ララバイ 20.アルマンド「夜警」 21.コンソート「憂鬱の影像」
22.歌曲「楽園で」(作者不詳)
ユジェニー・ワルニエ(S)、ミュジカル・ユモール
録音:2010年10月27-30日、ノートルダム・ド・ボンスクール教会(パリ)
フランス若手世代注目の古楽団体「ミュジカル・ユモール」が、musoレーベル
より2ndアルバムとなる最新盤をリリース!デビュー・アルバムでは、得意のA.
フォルクレのヴィオラ・ダ・ガンバ曲集(MU 001)で爽やかなアンサンブルを聴
かせてくれたミュジカル・ユモールですが、今回は時代をさかのぼり、イギリ
ス・ルネサンスの歌曲と器楽曲を中心としたプログラムで魅せてくれます。
“コンソート”とは、主にイギリス・ルネサンス期に流行した小編成の器楽合
奏曲を指す言葉。本アルバムでは特にエリザベス1世の時代に焦点を当て、この
ジャンルを語るに欠かせないJ.ダウランド、A.ホルボーンといった大家たちの
作品が多く収録されています。素朴で柔らかなソプラノの歌声と古楽器の“コ
ンソート”・ハーモニーは絶品。哀愁漂う曲あり、春の到来を喜ぶ朗らかな曲
あり、夜にしっとりと聴き入りたくなる曲あり……繊細かつ温もりあふれるイ
ギリス・ルネサンスならではの響きに酔いしれるアルバムに仕上がっています。
ソプラノを担当するのは、ユジェニー・ワルニエ。2000年より本格的に活動を
開始した若手歌手ではありますが、巨匠C.ルセから注目され、早くもル・パル
ルマン・ド・ミュジークやポエム・アルモニークといったフランス屈指の古楽
団体らと共演を重ねる実力派です。ミュジカル・ユモールはジュリアン・レオ
ナールらフランスの若手音楽家たちによって2005年に結成されたアンサンブル。
今回はヴィオラ・ダ・ガンバだけでなく、リュートやヴァージナル、オルガン
といった楽器を含めた多彩なハーモニーを披露してくれます。
MU 004 ¥2280
ルイ=ガブリエル・ギユマン:アミュズマン集
(1)グラティオーゾ「ミュゼット」、アレグレット、ミニュエット、アルトロ、
アレグロ「狩」、「フュルスタンベール」
(独奏ヴァイオリンのためのアミュズマンop.18より)
(2)ソナタニ短調(独奏ヴァイオリン・ソナタ集第3巻op.11より)
(3)流行のアミュズマン第1番op.8(2台のヴァイオリンあるいはフルートと通奏
低音のための)
(4)ソナタ第1番より「ラルゴ」 (ソナタ集第1巻op.1より)
(5)ソナタト短調 (ヴァイオリン伴奏つきのクラヴサン・ソナタ曲集op.13より)
(6)トリオ・ディヴェルティスマン第2番
(ポンパドゥール侯爵夫人のためのディヴェルティスマン集op.15より)
アリクァンド{ステファニー・ポーレ(Solo&1stVn)、
ベランジェール・マイヤール(2nd Vn)、
ルシル・ブランジェ(バス・ド・ヴィオル)、
フランソワ・ラザレヴィチ(Fl、ミュゼット)、クレール・グラットン(Vc)、
モード・グラットン(クラヴサン)
世界的ヴァイオリニスト、ステファニー・ポーレを中心とするアンサンブル団
体「アリクァンド」が、musoレーベルよりデビュー・アルバムをリリースしま
した!何よりも注目されるのは、18世紀のフランスに活躍した音楽家ルイ=ガ
ブリエル・ギユマン(1705-1770)の作品のみを収録したという超希少な収録内
容!ギユマンの作品は名手G.コリャールによるいくつかの録音で知られるもの
の、まだまだ演奏・収録される機会に恵まれないだけに、ファン注目必至の
アルバムです。何よりの聴きどころはS.ポーレの洗練されたヴァイオリン・ソ
ロ!ルイ15世の宮廷ヴァイオリニストとして名を馳せたギユマンの作品には、
ソリストの妙技を見せつける技巧的な旋律が随所に散りばめられています。当
時のフランスでは無伴奏のソナタは珍しく、本アルバムに収録されているソナ
タの多くもチェンバロなどの通奏低音付ソナタとなっています。典雅な装飾や
美しいアルペジオなどはもちろんのこと、内面の葛藤を喚起するような深い短
調の響きは絶品!高音までも伸びやかなポーレの透明感あふれるソロの音色に
酔いしれます。また、本アルバムには多くのアンサンブル曲も収録。ミュゼッ
トやバクパイプといった牧歌的な楽器の響きも愉しめるほか、ロココ芸術を思
わせるギャラントな旋律は聴き応え十分です。「娯楽Amusement」という言葉
の意味に違わぬ、開放的で明るい曲調にあふれたアルバムといえましょう!
<Paradizo>
PA 0011 ¥2280
M.プレトーリウス&W.ブレイドのテレプシコール(舞曲集)
ドロン・シャーウィン(コルネット)、ジュリアン・マルタン(リコーダー)、
スキップ・センペ(指揮)、
カプリッチョ・ストラヴァガンテ・ルネサンス・オーケストラ
録音:2011年
スキップ・センペ率いるカプリッチョ・ストラヴァガンテ・ルネサンス・オー
ケストラによるルネサンス舞曲集。M.プレトーリウスとブレイドの作品を中心
に、ルネサンス期の珠玉の舞曲の数々を4つの組曲にまとめたプログラムとなっ
ています。演奏される機会の少ないブレイドの舞曲が多く収録されているのは
嬉しい限り。プレトーリウスとブレイドはドイツ圏を中心に活躍した音楽家で
すが、舞曲集には当時のフランス、アンリ4世の宮廷で流行していた舞曲が多く
含まれています。ブレイドの舞曲には故郷イギリスの作風が色濃く表れており、
ダウランドやホルボーンといったイギリス・ルネサンスの舞曲を思わせる素朴
な響きが垣間見えます。舞曲によって楽器の編成も様々で、金管、木管、弦楽
器などの多彩なハーモニーを愉しむことが出来るのも本アルバムの魅力のひと
つ。やがて本格的に訪れるバロック時代へと受け継がれていく、ルネサンス舞
曲の真髄をたっぷりと堪能できる組曲集に仕上がっています。
2011年に結成25周年を迎え、ますます円熟しているセンペ&カプリッチョ・ス
トラヴァガンテ・ルネサンス・オーケストラは今回も素晴らしい演奏を披露。
古楽器ならではの棘のないまろやかなハーモニーが素晴らしく、溌剌としたア
ンサンブルで舞曲のリズムを存分に聴かせてくれます。ドロン・シャーウィン、
ジュリアン・マルタン、ソフィー・ジェントといった古楽界期待の若手実力派
たちの妙技にも注目です!
<C-major>
72 0704(Blu-ray) ¥4950
72 0608(DVD-Video) ¥3100
字幕:伊英独仏西中韓日
ヴェルディ:「第一回十字軍のロンバルディア人」
ディミトラ・テオドッシュウ(S ジゼルダ)
フランチェスコ・メーリ(T オロンテ)
ミケーレ・ペルトゥージ(Bs パガーノ)
ロベルト・デ・ビアージョ(T アルヴィーノ)
クリスティーナ・ジャンネッリ(S ヴィクリンダ)
ロベルト・タリアヴィーニ(Bs ピッロ)
グレゴリー・ボンファッティ(T ミラノ市長)
ヴァルディス・ヤンソンス(Br アッチャーノ)
ダニエラ・ピーニ(Ms ソフィア)
ダニエレ・カッレガーリ(指)パルマ・レージョ劇場管弦楽団、合唱団
ランベルト・プッジェッリ(演出)
パオロ・ブレーニ(舞台装置)
サントゥッツァ・カリ(衣装)
アンドレア・ボレッリ(照明)
収録:2009年1月15、21日、パルマ
+ボーナス 「第一回十字軍のロンバルディア人」について
「第一回十字軍のロンバルディア人」、略して「ロンバルディ」は、ヴェル
ディが「ナブッコ」の成功に続いて作曲したオペラ。「ナブッコ」で称賛され
た良さを継承しつつ、宗教オペラだった「ナブッコ」に比べるとずっと娯楽活
劇風になっており、これまた大成功を収めました。ヴェルディの音楽も、激し
い熱血っぷりも多々ありつつ、有名なオロンテのアリア「私の喜びで彼女を包
みたい」のような優美さもあり、一歩進んだ感があります。ただ見所を盛り込
みすぎた台本があまりに話がすっ飛ぶので、オペラのドラマ性が重視される時
代になると人気は下火になってしまいました。人気が再浮上するのは1970年代
に入ってからです。
ここに収録されている2009年1月のパルマの上演は、近年の「ロンバルディ」
の中でも特に注目されるものでした。このオペラは、可憐なヒロインでありな
がらド迫力で歌い倒す必要もある難役ジゼルダを歌いこなせるソプラノが鍵に
なります。これにはディミトラ・テオドッシュウは打ってつけ、第2幕の幕切
れでは素晴らしい歌を聞かせてくれます。物語の軸となるパガーノは、ベテラ
ンのバス=バリトン、ミケーレ・ペルトゥージ。風格を漂わせつつ、父殺しの
罪に苦悶する渋い歌唱演技は素晴らしいの一言。オロンテは、近年ヴェルディ
・テノールとしてますます人気が高まっているフランチェスコ・メーリ。情熱
的かつ気品ある歌いっぷりは気持ちの良いものです。もう一人のテノール、
アルヴィーノのロベルト・デ・ビアージョは、カターニャ出身。ここ数年注目
度が上がっているテノールで、2011年にはメトロポリタン歌劇場にもデビュー。
シチリア人らしい情熱的な歌が魅力です。ダニエレ・カッレガーリは、正統な
ヴェルディを作れる指揮者として、パルマの口うるさい聴衆からも支持の強い
人。ランベルト・プッジェッリは極めて堅実なもので、初めてこのオペラを見
る人でも安心です。
日本語字幕つきです。
72 1104(Blu-Ray) ¥4950
72 1008(DVD-Video) ¥3100
字幕:伊英独仏西中韓日
ヴェルディ:「二人のフォスカリ」
レオ・ヌッチ(Br フランチェスコ・フォスカリ)
ロベルト・デ・ビアージョ(T ヤコポ・フォスカリ)
タチアナ・セルジャン(S ルクレツィア・コンタリーニ)
ロベルト・タリアヴィーニ(Bs ヤコポ・ロレダーノ)
グレゴリー・ボンファッティ(T バルバリーゴ)
マルチェッラ・ポリドーリ(S ピザーナ)
マウーロ・ブッフォリ(T 十人委員会の使用人)
アレッサンドロ・ビアンキーニ(Bs 総督の従僕)
ドナート・レンゼッティ(指)パルマ・レージョ劇場管弦楽団、合唱団
ジョゼフ・フランコーニ・リー(演出)
ウィリアム・オルランディ(装置、衣装)
ヴァレリオ・アルフィエーリ(照明)
マルタ・フェリ(振付)
収録:2009年10月8、16日、パルマ
+ボーナス 「二人のフォスカリ」について
「二人のフォスカリ」は、1840年代の若きヴェルディが、それまでの熱血路線
とは違った新たな道、つまり「渋く重厚な」作風を探ったことで重要な作品。
ヴェネツィアでの政治抗争とそれによって引き起こされたフォスカリ親子の悲
劇を描いたもので、原作はバイロンの戯曲。後の「シモン・ボッカネグラ」を
先駆したような音楽は、1844年の初演当時はかなり実験的だったことでしょう。
総督には強い説得力のあるバリトンが要求され、歴代の名バリトンが挑んでき
ました。このパルマの上演では、大ベテラン、レオ・ヌッチが、職責のために
息子を見殺しにせざるを得ない悲劇の父親をこの上なく見事に歌い演じていま
す。息子ヤコポには、シチリア、カターニャ出身のテノール、ロベルト・デ・
ビアージョ。フルート奏者から転身したという遅咲きの歌手ですが、デビュー
して数年で高い評価を得ています。その妻、ルクレツィアのタチアナ・セル
ジャンは、ロシア、サンクトペテルブルク生まれ。ヴェルディやプッチーニの
ドラマティックなソプラノ役を得意としており、ドイツ語圏での劇場での活躍
が目立ちます。総督の政敵、ヤコポ・ロレダーノはロベルト・タリアヴィーニ、
1976年、地元パルマ生まれのバス。知る人ぞ知るパルマの名歌唱指導ピアニス
トでミケーレ・ペルトゥージを育て上げた田中久子に学んでおり、今後が期待
される逸材です。指揮は様式感確かなドナート・レンゼッティ。
ジョゼフ・フランコーニ・リーの演出は、装置などをわりと簡素にし、個々の
人物の心情を細かく描きこむことを重視しています。
日本語字幕付です。
72 0904(Blu-Ray) ¥4950
72 0808(DVD-Video) ¥3100
字幕:伊英独仏西中韓日
ヴェルディ:「エルナーニ」
マルコ・ベルティ(T エルナーニ)
カルロ・グエルフィ(Br ドン・カルロ)
ジャコモ・プレスティア(Bs シルヴァ)
スーザン・ネヴィス(S エルヴィーラ)
ニコレッタ・ザニーニ(S ジョヴァンナ)
サムエレ・シモンチーニ(T ドン・リッカルド)
アレッサンドロ・スヴァブ(Bs ヤーゴ)
アントネッロ・アッレマンディ(指)
パルマ・レージョ劇場管弦楽団、合唱団
ピエラッリ(演出、衣装、照明)
収録:2005年5月3、6、8、11、19日、パルマ
+ボーナス 「エルナーニ」について
パルマのヴェルディ・フェスティヴァルは、今でこそ10月の名物ですが、2004
年から2006年までは4月から6月頃に行われていました。ここに収録されている
のは2005年5月に上演された「エルナーニ」。これはDynamic社が収録しており、
DVD(とCD)で発売していたものですが、C-major社がライセンスを得てTutto
Verdiのシリーズに組み込んでいます。
タイトルロールのマルコ・ベルティは、今やヴェルディ・テノールとして世界
中で引っ張りだこの人。コモの生まれ。2008年3月の新国立劇場でのヴェルディ
「アイーダ」のラダメスが評判になったのはまだ記憶に新しいところ。エル
ヴィーラのスーザン・ネヴィスは、ニューヨーク生まれのソプラノ。ドラマ
ティックな役を得意とする一方、コロラトゥーラもできるので、ヴェルディの
初期作品のヒロインには打ってつけの人。ドン・カルロのカルロ・グエルフィ
は、ローマ出身のバリトン。ヴェルディからヴェリズモオペラの、特に悪役を
得意としています。シルヴァのジャコモ・プレスティアは、1960年、フィレン
ツェ生まれのバス。東欧勢に押されがちなバスにあって、イタリア人バスの伝
統を担っている逸材です。指揮のアントネッロ・アッレマンディは、安心して
聞くことのできるイタリアオペラのベテラン。ピエラッリの演出は、傾いた背
景を効果的に用いつつ、全体としては見やすくまとめたものです。
「エルナーニ」は、比較的上演される演目にしては映像が少なく、Blu-ray
Discはこれが初めて。日本語字幕付きです。
<Alba>
ABCD 344(SACD-Hybrid) ¥1980
郷愁-弦楽のためのフィンランド抒情曲集
カヤヌス:貧しい娘の子守歌(1896)
ジャン・シベリウス:抒情的なアンダンテOp.5-5/6
同:ロマンス Op.42/ヤルネフェルト:ある朝早く(却下された訴え)(1900)
シベリウス:プレスト(スケルツォ)Op.4の3/メラルティン:カンツォーネ
アーレ・メリカント:カンツォーナ(1934)/ライティオ:ロマンス(1940)
同:セレナード(1940)(ヴァイオリンと弦楽オーケストラのための)
クラミ:子守歌(1930)/同:ソナチネ(1934)/カスキ:無言歌
マデトヤ:エレジーOp. 4の1/クーラ:無言歌Op.22の1
クーラ編曲:民謡 Op.9の2/ハーパライネン編曲:あなたが忘れられない(1929)
ユハ・カンガス(指)
オストロボスニア室内管弦楽団、レイヨ・トゥンカリ(Vn)
《カレリア》組曲と同じ1893年に出版されたピアノのための《6つの即興曲》
からロ短調とホ長調の2曲をシベリウス自身が、交響曲第7番の作曲とほぼ同時
期に弦楽オーケストラのために改訂したとされ、《抒情的なアンダンテ》の名
でも知られる《即興曲》。交響曲をはじめとする大作で名高いメラルティンと
クラミの書いた小品。マデトヤの《交響組曲》の第1曲〈エレジー(悲歌)〉。
フィンランド音楽きっての人気曲のひとつ《結婚行進曲》のクーラの《クリス
マスキャロル》の別名をもつ《無言歌》と、彼がポホヤンマー(オストロボスニ
ア)の民謡を編曲した《南ポホヤンマー組曲 第1集》の第2曲〈民謡〉。「フィ
ンランド・ロマンティックス」の音楽を集めた『郷愁』は、ユハ・カンガス
(1945-)が1972年に設立したオストロボスニア室内管弦楽団の40周年を記念し
てリリースされます。
NCD 47(SACD-Hybrid) ¥1980
闇から光へ
コムライネン:冬の夜(2010)/プーランク:小室内カンタータ《雪の夕暮れ》
マーラー(クリュトゥス・ゴットヴァルト編曲:恋人の青い眼(《さすらう若人
の歌》 から)(1896 arr.2001)
クーラ:舟歌Op.21-2a/モンテヴェルディ:おお春よ
ヘイニオ:二重混声合唱のための3つの民謡Op.28
パルムグレン:聖ヨハネの日(夏至祭)/マデトヤ:幸福Op.13の2
イェアシル:私の大好きな谷/ラウタヴァーラ:さあ楽しい踊りだ
シェーンベルク:照らせ、いとしい太陽よ
ダニ・ユリス(指)
カーモス室内合唱団
カーモス室内合唱団は、ヘルシンキを中心とする地域に生まれたもっとも新し
いアンサンブルのひとつです。合唱を経験した歌手を集め2007年に創設されま
した。2010年にはフィンランド放送交響楽団と共演、初めての国内ツアーも行
いました。2011年6月、タンペレのフェスティヴァルではグランプリを獲得し
ました。芸術監督はダニ・ユリス(1984-)。ヘルシンキ・メトロポリア大学で
合唱指揮を学び、2009年3月、スロヴェニアで行われた若い合唱指揮者の国際
コンペティションで第1位に選ばれました。現在、シベリウス・アカデミーの
マッティ・ヒュオッキの下でディプロマ取得の準備を行っています。『闇から
光へ』はカーモスのデビューアルバムです。モンテヴェルティ、マーラー、
プーランク、デンマークのイェアシル、フィンランドの作品と、彼らのレパー
トリーの中心となる曲が選ばれています。
HEL 029658 2枚組 ¥2780
シェーンベルク:グレの歌
シェーンベルク:淨められた夜Op.4(弦楽合奏版)
ダニエル・キルヒ(T ヴァルデマール王)
ジェニファー・ウィルソン(S トーヴェ) ダニエラ・デンシュラグ(A 山鳩)
アレクサンドル・ツィンバリュク(Bs 農夫)
ニクラス・ビョルリンク・リーゲルト(T クラウス)
イタイ・ティラン(語り)
プラハ・フィルハーモニー合唱団(合唱指揮:ルカーシュ・ ヴァシレク)
ガリー・ベルティーニ・イスラエル合唱団
(合唱指揮:ローネン・ボルシェフスキー)
ズービン・メータ(指揮)
イスラエル・フィルハーモニー管弦楽団
録音:[グレの歌]2011年7月31日
[浄められた夜]2006年4月テルアビブ、マン・オーディトリアム
(ライヴ・デジタル)(ライヴ)
巨匠ズービン・メータが手兵イスラエル・フィルを指揮して、シェーンベルク
初期のふたつの代表作、「グレの歌」と「淨められた夜」をライヴ録音した注
目のアルバムがHelicon Classicsに登場します。
=メータ20年ぶりの「グレの歌」ライヴ再録音=
「グレの歌」は、メータがイスラエル・フィル終身音楽監督に就任して30年目
を迎えた2011年7月のライヴ録音。メータは1991年5月に、13年間に亘り音楽監
督を務めたニューヨーク・フィルとの最終公演で同曲を取り上げた際の模様を
収めたアルバムを発表していたので、20年ぶりの再録音ということになります。
ちなみに、メータは、この翌年2012年6月にもウィーンのムジークフェライン
でウィーン・フィルを指揮して「グレの歌」を演奏していますが、破格に巨大
な編成を擁する作品の性格から実演での上演が稀である現実を踏まえると、む
しろ近年のメータの本作への入れ込みぶりが窺い知れます。なお、この上演で
は、重要な役どころである山鳩のデンシュラグ、農夫役のツィンバリュクがこ
のアルバムと同一のキャスティングとなっていました。
「グレの歌」は声楽陣だけでも、5人の独唱者、3群の男声四部合唱、混声八部
合唱を加えた300人近い人員を要することから、ここでは地元の合唱団のほか、
世界有数の実力派団体として知られるプラハ・フィルハーモニー合唱団をゲス
トに迎えていて、やはりメータの気合の入り具合が伝わってきます。
=イスラエル・フィル弦楽セクションの真価が発揮された「淨められた夜」=
メータの「淨められた夜」については、1967年にロサンジェルス・フィルを指
揮したDECCAのセッション録音と、2003年にバイエルン州立歌劇場管弦楽団を
指揮したFARAOのライヴ録音がリリース済みでしたので、イスラエル・フィル
とのライヴ録音は、前作より3年ぶり、通算3種目の内容ということになります。
ブラームスの第4交響曲(2006年)、マーラーの「夜の歌」(2007年)など、ここ
最近のメータによる充実の指揮ぶりはHELICONのリリースを通じて確かめられ
ますが、ここではイスラエル・フィル看板の弦楽セクションが奏でる「淨めら
れた夜」というポイントだけで、もはや説明不要でしょう。むせかえるような
官能美を期待したいところです。
<IDIS>
IDIS 6655 ¥1650
シューマン:交響曲第4番 ニ短調 Op.120
R.シュトラウス:「死と変容」
ハンス・クナッパーツブッシュ(指)
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
録音:1962年12月16日、ウィーン(ライヴ)
1962年12月16日、ハンス・クナッパーツブッシュがウィーン・フィルを指揮し
た演奏会からシューマンの第4交響曲とR.シュトラウスの「死と変容」を収録。
晩年のクナの雄大な音楽が楽しめます。
IDIS 6649 ¥1650
レスピーギ:
ドリア旋法による弦楽四重奏曲
バリリ四重奏団
録音:1960年
夕暮れ
セーナ・ユリナッチ(S)
バリリ四重奏団
録音:1960年
降誕祭のためのラウダ
リリアーナ・ロッシ(S) リディア・マリンピエトリ(S)
トンマーゾ・フラスカーティ(T)
ニーノ・アノトネッリーニ(指)
ローマ交響楽団員、合唱団
録音:1961年
レスピーギの珍しい作品を3曲収録。ドリア旋法による弦楽四重奏曲と夕暮れは
WESTMINSTER社の録音。どちらもこの録音で知名度が上がったもの。アントネッ
リーニ指揮の降誕祭のためのラウダは、マイナーレーベルのLPで発売されたこ
とがあるものの、かなり珍しい音源です。
<muso>
MU 003 ¥2280
イギリス・ルネサンスのコンソート歌曲&器楽曲集
1.ホルボーン:コンソート「地獄」
2.歌曲「ダフネが美しきアポロから逃がれた時」(作者不詳)
3.歌曲「さらば喜びよ」(作者不詳)
ホルボーン:
4.パヴァーヌ「善き希望」 5.コンソート「ミューズの涙」
6.歌曲「聖母マリアが歌いし歌は愛情にあふれていた」(作者不詳)
7.パーソンズ:コンソート「ド・ラ・クール」
ダウランド:
8.歌曲「さぁもう一度、愛が呼んでいる」
9.コンソート「サー・ヘンリー・アンプソンの葬送」
10.歌曲「私の嘆きで人の心を動かせるものなら」
11.コンソート「ディゴリー・パイパー大佐のガリアルド」
12.コンソート「エセックス伯のガリアルド」
13.歌曲「この喜ばしく心地良い春に」(作者不詳)
14.歌曲「5月が訪れたばかりの頃は」
ダウランド:
15.コンソート「ジョージ・ホワイトヘッド氏のアルマンド」
ホルボーン:
16.クラント「妖精のラウンド」 17.パヴァーヌ
18.ダウランド:歌曲「おお、今こそ別れねばならぬ」
ホルボーン:
19.ララバイ 20.アルマンド「夜警」 21.コンソート「憂鬱の影像」
22.歌曲「楽園で」(作者不詳)
ユジェニー・ワルニエ(S)、ミュジカル・ユモール
録音:2010年10月27-30日、ノートルダム・ド・ボンスクール教会(パリ)
フランス若手世代注目の古楽団体「ミュジカル・ユモール」が、musoレーベル
より2ndアルバムとなる最新盤をリリース!デビュー・アルバムでは、得意のA.
フォルクレのヴィオラ・ダ・ガンバ曲集(MU 001)で爽やかなアンサンブルを聴
かせてくれたミュジカル・ユモールですが、今回は時代をさかのぼり、イギリ
ス・ルネサンスの歌曲と器楽曲を中心としたプログラムで魅せてくれます。
“コンソート”とは、主にイギリス・ルネサンス期に流行した小編成の器楽合
奏曲を指す言葉。本アルバムでは特にエリザベス1世の時代に焦点を当て、この
ジャンルを語るに欠かせないJ.ダウランド、A.ホルボーンといった大家たちの
作品が多く収録されています。素朴で柔らかなソプラノの歌声と古楽器の“コ
ンソート”・ハーモニーは絶品。哀愁漂う曲あり、春の到来を喜ぶ朗らかな曲
あり、夜にしっとりと聴き入りたくなる曲あり……繊細かつ温もりあふれるイ
ギリス・ルネサンスならではの響きに酔いしれるアルバムに仕上がっています。
ソプラノを担当するのは、ユジェニー・ワルニエ。2000年より本格的に活動を
開始した若手歌手ではありますが、巨匠C.ルセから注目され、早くもル・パル
ルマン・ド・ミュジークやポエム・アルモニークといったフランス屈指の古楽
団体らと共演を重ねる実力派です。ミュジカル・ユモールはジュリアン・レオ
ナールらフランスの若手音楽家たちによって2005年に結成されたアンサンブル。
今回はヴィオラ・ダ・ガンバだけでなく、リュートやヴァージナル、オルガン
といった楽器を含めた多彩なハーモニーを披露してくれます。
MU 004 ¥2280
ルイ=ガブリエル・ギユマン:アミュズマン集
(1)グラティオーゾ「ミュゼット」、アレグレット、ミニュエット、アルトロ、
アレグロ「狩」、「フュルスタンベール」
(独奏ヴァイオリンのためのアミュズマンop.18より)
(2)ソナタニ短調(独奏ヴァイオリン・ソナタ集第3巻op.11より)
(3)流行のアミュズマン第1番op.8(2台のヴァイオリンあるいはフルートと通奏
低音のための)
(4)ソナタ第1番より「ラルゴ」 (ソナタ集第1巻op.1より)
(5)ソナタト短調 (ヴァイオリン伴奏つきのクラヴサン・ソナタ曲集op.13より)
(6)トリオ・ディヴェルティスマン第2番
(ポンパドゥール侯爵夫人のためのディヴェルティスマン集op.15より)
アリクァンド{ステファニー・ポーレ(Solo&1stVn)、
ベランジェール・マイヤール(2nd Vn)、
ルシル・ブランジェ(バス・ド・ヴィオル)、
フランソワ・ラザレヴィチ(Fl、ミュゼット)、クレール・グラットン(Vc)、
モード・グラットン(クラヴサン)
世界的ヴァイオリニスト、ステファニー・ポーレを中心とするアンサンブル団
体「アリクァンド」が、musoレーベルよりデビュー・アルバムをリリースしま
した!何よりも注目されるのは、18世紀のフランスに活躍した音楽家ルイ=ガ
ブリエル・ギユマン(1705-1770)の作品のみを収録したという超希少な収録内
容!ギユマンの作品は名手G.コリャールによるいくつかの録音で知られるもの
の、まだまだ演奏・収録される機会に恵まれないだけに、ファン注目必至の
アルバムです。何よりの聴きどころはS.ポーレの洗練されたヴァイオリン・ソ
ロ!ルイ15世の宮廷ヴァイオリニストとして名を馳せたギユマンの作品には、
ソリストの妙技を見せつける技巧的な旋律が随所に散りばめられています。当
時のフランスでは無伴奏のソナタは珍しく、本アルバムに収録されているソナ
タの多くもチェンバロなどの通奏低音付ソナタとなっています。典雅な装飾や
美しいアルペジオなどはもちろんのこと、内面の葛藤を喚起するような深い短
調の響きは絶品!高音までも伸びやかなポーレの透明感あふれるソロの音色に
酔いしれます。また、本アルバムには多くのアンサンブル曲も収録。ミュゼッ
トやバクパイプといった牧歌的な楽器の響きも愉しめるほか、ロココ芸術を思
わせるギャラントな旋律は聴き応え十分です。「娯楽Amusement」という言葉
の意味に違わぬ、開放的で明るい曲調にあふれたアルバムといえましょう!
<Paradizo>
PA 0011 ¥2280
M.プレトーリウス&W.ブレイドのテレプシコール(舞曲集)
ドロン・シャーウィン(コルネット)、ジュリアン・マルタン(リコーダー)、
スキップ・センペ(指揮)、
カプリッチョ・ストラヴァガンテ・ルネサンス・オーケストラ
録音:2011年
スキップ・センペ率いるカプリッチョ・ストラヴァガンテ・ルネサンス・オー
ケストラによるルネサンス舞曲集。M.プレトーリウスとブレイドの作品を中心
に、ルネサンス期の珠玉の舞曲の数々を4つの組曲にまとめたプログラムとなっ
ています。演奏される機会の少ないブレイドの舞曲が多く収録されているのは
嬉しい限り。プレトーリウスとブレイドはドイツ圏を中心に活躍した音楽家で
すが、舞曲集には当時のフランス、アンリ4世の宮廷で流行していた舞曲が多く
含まれています。ブレイドの舞曲には故郷イギリスの作風が色濃く表れており、
ダウランドやホルボーンといったイギリス・ルネサンスの舞曲を思わせる素朴
な響きが垣間見えます。舞曲によって楽器の編成も様々で、金管、木管、弦楽
器などの多彩なハーモニーを愉しむことが出来るのも本アルバムの魅力のひと
つ。やがて本格的に訪れるバロック時代へと受け継がれていく、ルネサンス舞
曲の真髄をたっぷりと堪能できる組曲集に仕上がっています。
2011年に結成25周年を迎え、ますます円熟しているセンペ&カプリッチョ・ス
トラヴァガンテ・ルネサンス・オーケストラは今回も素晴らしい演奏を披露。
古楽器ならではの棘のないまろやかなハーモニーが素晴らしく、溌剌としたア
ンサンブルで舞曲のリズムを存分に聴かせてくれます。ドロン・シャーウィン、
ジュリアン・マルタン、ソフィー・ジェントといった古楽界期待の若手実力派
たちの妙技にも注目です!
<C-major>
72 0704(Blu-ray) ¥4950
72 0608(DVD-Video) ¥3100
字幕:伊英独仏西中韓日
ヴェルディ:「第一回十字軍のロンバルディア人」
ディミトラ・テオドッシュウ(S ジゼルダ)
フランチェスコ・メーリ(T オロンテ)
ミケーレ・ペルトゥージ(Bs パガーノ)
ロベルト・デ・ビアージョ(T アルヴィーノ)
クリスティーナ・ジャンネッリ(S ヴィクリンダ)
ロベルト・タリアヴィーニ(Bs ピッロ)
グレゴリー・ボンファッティ(T ミラノ市長)
ヴァルディス・ヤンソンス(Br アッチャーノ)
ダニエラ・ピーニ(Ms ソフィア)
ダニエレ・カッレガーリ(指)パルマ・レージョ劇場管弦楽団、合唱団
ランベルト・プッジェッリ(演出)
パオロ・ブレーニ(舞台装置)
サントゥッツァ・カリ(衣装)
アンドレア・ボレッリ(照明)
収録:2009年1月15、21日、パルマ
+ボーナス 「第一回十字軍のロンバルディア人」について
「第一回十字軍のロンバルディア人」、略して「ロンバルディ」は、ヴェル
ディが「ナブッコ」の成功に続いて作曲したオペラ。「ナブッコ」で称賛され
た良さを継承しつつ、宗教オペラだった「ナブッコ」に比べるとずっと娯楽活
劇風になっており、これまた大成功を収めました。ヴェルディの音楽も、激し
い熱血っぷりも多々ありつつ、有名なオロンテのアリア「私の喜びで彼女を包
みたい」のような優美さもあり、一歩進んだ感があります。ただ見所を盛り込
みすぎた台本があまりに話がすっ飛ぶので、オペラのドラマ性が重視される時
代になると人気は下火になってしまいました。人気が再浮上するのは1970年代
に入ってからです。
ここに収録されている2009年1月のパルマの上演は、近年の「ロンバルディ」
の中でも特に注目されるものでした。このオペラは、可憐なヒロインでありな
がらド迫力で歌い倒す必要もある難役ジゼルダを歌いこなせるソプラノが鍵に
なります。これにはディミトラ・テオドッシュウは打ってつけ、第2幕の幕切
れでは素晴らしい歌を聞かせてくれます。物語の軸となるパガーノは、ベテラ
ンのバス=バリトン、ミケーレ・ペルトゥージ。風格を漂わせつつ、父殺しの
罪に苦悶する渋い歌唱演技は素晴らしいの一言。オロンテは、近年ヴェルディ
・テノールとしてますます人気が高まっているフランチェスコ・メーリ。情熱
的かつ気品ある歌いっぷりは気持ちの良いものです。もう一人のテノール、
アルヴィーノのロベルト・デ・ビアージョは、カターニャ出身。ここ数年注目
度が上がっているテノールで、2011年にはメトロポリタン歌劇場にもデビュー。
シチリア人らしい情熱的な歌が魅力です。ダニエレ・カッレガーリは、正統な
ヴェルディを作れる指揮者として、パルマの口うるさい聴衆からも支持の強い
人。ランベルト・プッジェッリは極めて堅実なもので、初めてこのオペラを見
る人でも安心です。
日本語字幕つきです。
72 1104(Blu-Ray) ¥4950
72 1008(DVD-Video) ¥3100
字幕:伊英独仏西中韓日
ヴェルディ:「二人のフォスカリ」
レオ・ヌッチ(Br フランチェスコ・フォスカリ)
ロベルト・デ・ビアージョ(T ヤコポ・フォスカリ)
タチアナ・セルジャン(S ルクレツィア・コンタリーニ)
ロベルト・タリアヴィーニ(Bs ヤコポ・ロレダーノ)
グレゴリー・ボンファッティ(T バルバリーゴ)
マルチェッラ・ポリドーリ(S ピザーナ)
マウーロ・ブッフォリ(T 十人委員会の使用人)
アレッサンドロ・ビアンキーニ(Bs 総督の従僕)
ドナート・レンゼッティ(指)パルマ・レージョ劇場管弦楽団、合唱団
ジョゼフ・フランコーニ・リー(演出)
ウィリアム・オルランディ(装置、衣装)
ヴァレリオ・アルフィエーリ(照明)
マルタ・フェリ(振付)
収録:2009年10月8、16日、パルマ
+ボーナス 「二人のフォスカリ」について
「二人のフォスカリ」は、1840年代の若きヴェルディが、それまでの熱血路線
とは違った新たな道、つまり「渋く重厚な」作風を探ったことで重要な作品。
ヴェネツィアでの政治抗争とそれによって引き起こされたフォスカリ親子の悲
劇を描いたもので、原作はバイロンの戯曲。後の「シモン・ボッカネグラ」を
先駆したような音楽は、1844年の初演当時はかなり実験的だったことでしょう。
総督には強い説得力のあるバリトンが要求され、歴代の名バリトンが挑んでき
ました。このパルマの上演では、大ベテラン、レオ・ヌッチが、職責のために
息子を見殺しにせざるを得ない悲劇の父親をこの上なく見事に歌い演じていま
す。息子ヤコポには、シチリア、カターニャ出身のテノール、ロベルト・デ・
ビアージョ。フルート奏者から転身したという遅咲きの歌手ですが、デビュー
して数年で高い評価を得ています。その妻、ルクレツィアのタチアナ・セル
ジャンは、ロシア、サンクトペテルブルク生まれ。ヴェルディやプッチーニの
ドラマティックなソプラノ役を得意としており、ドイツ語圏での劇場での活躍
が目立ちます。総督の政敵、ヤコポ・ロレダーノはロベルト・タリアヴィーニ、
1976年、地元パルマ生まれのバス。知る人ぞ知るパルマの名歌唱指導ピアニス
トでミケーレ・ペルトゥージを育て上げた田中久子に学んでおり、今後が期待
される逸材です。指揮は様式感確かなドナート・レンゼッティ。
ジョゼフ・フランコーニ・リーの演出は、装置などをわりと簡素にし、個々の
人物の心情を細かく描きこむことを重視しています。
日本語字幕付です。
72 0904(Blu-Ray) ¥4950
72 0808(DVD-Video) ¥3100
字幕:伊英独仏西中韓日
ヴェルディ:「エルナーニ」
マルコ・ベルティ(T エルナーニ)
カルロ・グエルフィ(Br ドン・カルロ)
ジャコモ・プレスティア(Bs シルヴァ)
スーザン・ネヴィス(S エルヴィーラ)
ニコレッタ・ザニーニ(S ジョヴァンナ)
サムエレ・シモンチーニ(T ドン・リッカルド)
アレッサンドロ・スヴァブ(Bs ヤーゴ)
アントネッロ・アッレマンディ(指)
パルマ・レージョ劇場管弦楽団、合唱団
ピエラッリ(演出、衣装、照明)
収録:2005年5月3、6、8、11、19日、パルマ
+ボーナス 「エルナーニ」について
パルマのヴェルディ・フェスティヴァルは、今でこそ10月の名物ですが、2004
年から2006年までは4月から6月頃に行われていました。ここに収録されている
のは2005年5月に上演された「エルナーニ」。これはDynamic社が収録しており、
DVD(とCD)で発売していたものですが、C-major社がライセンスを得てTutto
Verdiのシリーズに組み込んでいます。
タイトルロールのマルコ・ベルティは、今やヴェルディ・テノールとして世界
中で引っ張りだこの人。コモの生まれ。2008年3月の新国立劇場でのヴェルディ
「アイーダ」のラダメスが評判になったのはまだ記憶に新しいところ。エル
ヴィーラのスーザン・ネヴィスは、ニューヨーク生まれのソプラノ。ドラマ
ティックな役を得意とする一方、コロラトゥーラもできるので、ヴェルディの
初期作品のヒロインには打ってつけの人。ドン・カルロのカルロ・グエルフィ
は、ローマ出身のバリトン。ヴェルディからヴェリズモオペラの、特に悪役を
得意としています。シルヴァのジャコモ・プレスティアは、1960年、フィレン
ツェ生まれのバス。東欧勢に押されがちなバスにあって、イタリア人バスの伝
統を担っている逸材です。指揮のアントネッロ・アッレマンディは、安心して
聞くことのできるイタリアオペラのベテラン。ピエラッリの演出は、傾いた背
景を効果的に用いつつ、全体としては見やすくまとめたものです。
「エルナーニ」は、比較的上演される演目にしては映像が少なく、Blu-ray
Discはこれが初めて。日本語字幕付きです。
<Alba>
ABCD 344(SACD-Hybrid) ¥1980
郷愁-弦楽のためのフィンランド抒情曲集
カヤヌス:貧しい娘の子守歌(1896)
ジャン・シベリウス:抒情的なアンダンテOp.5-5/6
同:ロマンス Op.42/ヤルネフェルト:ある朝早く(却下された訴え)(1900)
シベリウス:プレスト(スケルツォ)Op.4の3/メラルティン:カンツォーネ
アーレ・メリカント:カンツォーナ(1934)/ライティオ:ロマンス(1940)
同:セレナード(1940)(ヴァイオリンと弦楽オーケストラのための)
クラミ:子守歌(1930)/同:ソナチネ(1934)/カスキ:無言歌
マデトヤ:エレジーOp. 4の1/クーラ:無言歌Op.22の1
クーラ編曲:民謡 Op.9の2/ハーパライネン編曲:あなたが忘れられない(1929)
ユハ・カンガス(指)
オストロボスニア室内管弦楽団、レイヨ・トゥンカリ(Vn)
《カレリア》組曲と同じ1893年に出版されたピアノのための《6つの即興曲》
からロ短調とホ長調の2曲をシベリウス自身が、交響曲第7番の作曲とほぼ同時
期に弦楽オーケストラのために改訂したとされ、《抒情的なアンダンテ》の名
でも知られる《即興曲》。交響曲をはじめとする大作で名高いメラルティンと
クラミの書いた小品。マデトヤの《交響組曲》の第1曲〈エレジー(悲歌)〉。
フィンランド音楽きっての人気曲のひとつ《結婚行進曲》のクーラの《クリス
マスキャロル》の別名をもつ《無言歌》と、彼がポホヤンマー(オストロボスニ
ア)の民謡を編曲した《南ポホヤンマー組曲 第1集》の第2曲〈民謡〉。「フィ
ンランド・ロマンティックス」の音楽を集めた『郷愁』は、ユハ・カンガス
(1945-)が1972年に設立したオストロボスニア室内管弦楽団の40周年を記念し
てリリースされます。
NCD 47(SACD-Hybrid) ¥1980
闇から光へ
コムライネン:冬の夜(2010)/プーランク:小室内カンタータ《雪の夕暮れ》
マーラー(クリュトゥス・ゴットヴァルト編曲:恋人の青い眼(《さすらう若人
の歌》 から)(1896 arr.2001)
クーラ:舟歌Op.21-2a/モンテヴェルディ:おお春よ
ヘイニオ:二重混声合唱のための3つの民謡Op.28
パルムグレン:聖ヨハネの日(夏至祭)/マデトヤ:幸福Op.13の2
イェアシル:私の大好きな谷/ラウタヴァーラ:さあ楽しい踊りだ
シェーンベルク:照らせ、いとしい太陽よ
ダニ・ユリス(指)
カーモス室内合唱団
カーモス室内合唱団は、ヘルシンキを中心とする地域に生まれたもっとも新し
いアンサンブルのひとつです。合唱を経験した歌手を集め2007年に創設されま
した。2010年にはフィンランド放送交響楽団と共演、初めての国内ツアーも行
いました。2011年6月、タンペレのフェスティヴァルではグランプリを獲得し
ました。芸術監督はダニ・ユリス(1984-)。ヘルシンキ・メトロポリア大学で
合唱指揮を学び、2009年3月、スロヴェニアで行われた若い合唱指揮者の国際
コンペティションで第1位に選ばれました。現在、シベリウス・アカデミーの
マッティ・ヒュオッキの下でディプロマ取得の準備を行っています。『闇から
光へ』はカーモスのデビューアルバムです。モンテヴェルティ、マーラー、
プーランク、デンマークのイェアシル、フィンランドの作品と、彼らのレパー
トリーの中心となる曲が選ばれています。