<KII>
KKC 28 \2800
(1)セヴラック:ミニョネッタ
(2)同:セレの想い出
(3)同:ロマンティックな歌 世界初録音
(4)同:ペパーミント・ジェット(ピアノ独奏)
(5)同:辻音楽士と落穂拾いの女たち(ピアノ独奏)
(6)同:蹄鉄工の踊り-歌劇「粉屋の心」より(ピアノ独奏) 世界初録音
(7)サラサーテ:ツィゴイネルワイゼン
(8)同:アンダルシアのロマンス
(9)同:バスク奇想曲
(10)同:マラゲーニャ
(11)ラヴェル:ハバネラ形式の小品
(12)ファリャ(コハンスキ編):6つのスペイン民謡
ジェラール・プーレ(ヴァイオリン)、深尾由美子(ピアノ)
[録音:2009年1、3、9月/港南区民文化センターひまわりの郷]
先頃まで日本に在住したフランス・ヴァイオリン界の人間国宝的巨匠ジェラー
ル・プーレ。彼が日本で行った最新録音が登場します。いずれもスペイン風味
の南欧作品で、プーレお得意の曲ばかり。
注目は薫高いピアノ曲に熱心なファンの多いセヴラックのオリジナル・ヴァイ
オリン曲3篇。彼のピアノ曲に惹かれる人なら最愛の曲になること間違いなし
の「良い匂い」に満ちた世界が広がります。日本のセヴラック演奏の第一人者
・深尾由美子による独奏曲3篇も嬉しい限り。緑色のリキュールの名を冠した
「ペパーミント・ジェット」のオシャレな世界や、歌劇の舞台転換用に書き足
された「蹄鉄工の踊り」のセヴラック自身によるピアノ版の世界初録音も興奮
させられます。
さらにサラサーテの「ツィゴイネルワイゼン」ほか4篇でのスペイン的節回し
の巧さ、往年の巨匠たちを彷彿させる自由奔放さなど、ゾクゾクさせられる芸
風を堪能できます。
まさに神業。これほど味のあるヴァイオリン演奏は絶滅寸前で、「洒脱」のひ
とことにつきるオトナの音楽を繰り広げています。
国内仕様盤
[BIS] BIS 1083
輸入盤・日本語解説書付
超絶のショパン-限界の編曲
モシュコフスキ編:小犬のワルツ/ブラームス編:練習曲ヘ短調Op.25の2/ソラ
ブジ:小犬のワルツによるパスティッシュ(1922)/ソラブジ:小犬のワルツによ
るきまぐれなパスティッシュ(1933)/ゴドフスキ編:小犬のワルツ/ミハウォ
フスキ編:小犬のワルツによるパラフレーズ/ロゼンタール編:小犬のワルツ
/フィリップ編:小犬のワルツによる演奏会用練習曲第1番/フィリップ編:
小犬のワルツによる演奏会用練習曲(左手用)/ヨゼフィ編:小犬のワルツによ
る演奏会用練習曲/ヨゼフィ編:黒鍵のエチュードによる演奏会用練習曲/
フェッラータ編:小犬のワルツによる練習曲第2番/ファースト:ショウパン・
ブギ(小犬のワルツによる)/レーガー:ショパンによる5つの特別練習曲/グ
リューエンバーグ:ジャズ・マスクOp.30a(ノクターンOp.9の2とワルツOp.64
の2のジャズ風編曲)/コルトー編:「チェロ・ソナタ」よりラルゴ/ショパン:
小犬のワルツ(オリジナル)
フレドリク・ウレーン(ピアノ)
2001年に国内盤発売され、ピアノ・マニアの間で語り草となったアルバム。
長らく国内盤が廃盤となっていましたが、この度日本語仕様盤として再発売
されます。いずれの曲も人間の限界を超えた身の毛のよだつ技巧が要求され
ますが、そもそも易しいとは言えないショパンの原曲を殺人的なまでに難し
くしているのがブラームスとかレーガーといった大作曲家たちなのだから驚
き。アルバムの大半は「小犬のワルツ」を基にしたもので、13曲収録(最後は
毒消用にオリジナル)されていますが、あの奇人作曲家ソラブジのものなど、
ここまでやるかとあきれる複雑さと猟奇感覚に満ちています。
演奏はスウェーデンの奇才フレドリク・ウレーン。ピアニストでありながら
精神科の医師でもあるという変わり種。これら恐るべき編曲を前に「うん、
易しくはないけど可能だ」と、いともやすやすと実現させてしまいました。
アムラン以上のテクニックの持ち主と申せましょう。
KKC 5085
[ONDINE] ODE 903
輸入盤・日本語解説書付
ショパン(タレガ編曲):
ノクターン第9番ロ長調Op.32の1/ノクターン第2番変ホ長調Op.9の2/ワルツ
第3番イ短調Op.34の2/前奏曲第7番イ長調/前奏曲第15番変ニ長調「雨だれ」
/前奏曲第20番ハ短調/マズルカ第22番嬰ト短調Op.33の1/マズルカ第16番
変イ長調Op.24の3/マズルカ第25番ロ短調Op.33の4
リョベート:10のカタロニア民謡
ティモ・コルホネン(ギター)
今日タレガ編曲のギターによるショパン作品集はかなりポピュラーになりまし
たが、このアルバムが第1号で、当時日本でもヨーロッパでもかなり話題とな
りました。「アルハンブラの思い出」で有名なフランシスコ・タレガがギター
の魅力と機能を最大限に発揮させた編曲で、詩情も増し、オリジナル以上とい
う声さえ聞かれます。世にも稀な美編曲をお楽しみ下さい。
<ATMA>
ACD2 2597 \1850
ショパン:ピアノ作品集
ポロネーズ第1番 嬰ハ短調 Op.26-1、ワルツ第2番 変イ長調
「華麗なるワルツ」 Op.34-1、第12番 ヘ短調 Op.70-2、
第4番 ヘ長調 Op.34-3、第7番 嬰ハ短調 Op. 64-2、舟歌 嬰ヘ長調 Op.60、
24の前奏曲Op.28より第8番嬰ヘ短調、第17番変イ長調、
夜想曲第17番 ロ長調 Op.62-1、マズルカ第27番 ホ短調 Op.41- 2、
第23番 ニ長調 Op.33- 2、第36番 イ短調 Op.59-1、
バラード第3番 変イ長調 Op.47、スケルツォ第1番 ロ短調 Op.20
ジャニーナ・フィアルコフスカ(P) 録音:2008年9月17-19日
ジャニーナ・フィアルコフスカはモントリオール大学とジュリアード音楽院で
学び、1974年にアルトゥール・ルービンシュタイン国際ピアノ・コンクールで
3位に入賞、その後世界的なオーケストラ、指揮者と共演を重ねるカナダを代
表するピアニストです。一時左腕の腫瘍のため両手での演奏活動を中断してい
ましたが見事に克服し、2004年1月のドイツで行われた復帰リサイタルで両手
での演奏活動を再開しています。また1994年にはピアノ・シックスを創設しカ
ナダのピアノ教育へ大きな影響を与えています。
ATMAからはモーツァルト(ACD2 2531)、ショパン(ACD2 2291)の協奏曲(室内楽
版)をリリース。今回はショパン生誕200年を記念し、フィアルコフスカ自身が
好きなショパンの作品を選曲。ロマンティックで気品溢れるフィアルコフスカ
の演奏はまさに正統派。ショパンの音楽の代弁者の一人となって、静かに優し
くそして美しい演奏を届けてくれます。
ACD2 2568 \1850
ソナタと協奏曲集
ヴィヴァルディ:
チェロ・ソナタ変ロ長調 RV45、
スターバト・マーテルRV621より(ヴァンサン・ブシェール編)、
チェロ・ソナタ ト短調RV42、
グローリア ニ長調RV589よりドミネ・デウス(ヴァンサン・ブシェール編)、
ヴァイオリンとオルガンのための協奏曲ニ短調RV541
(ヴァンサン・ブシェール編)
J.S.バッハ:
協奏曲ヘ長調BWV978(原曲/ヴィヴァルディ:ヴァイオリン協奏曲ト長調RV310)、
オルガン協奏曲イ短調BWV593
(原曲/ヴィヴァルディ:ヴァイオリン協奏曲イ短調RV522)
ベノワ・ロワゼル(Vc)
ヴァンサン・ブシェ(Org:1973年カール・ヴィルヘルム製)
録音:2008年1月6-8日 聖マッテヤ教会(ウェストマウント、ケベック)
チェロ奏者のベノワ・ロワゼルとオルガン奏者のヴァンサン・ブシェによる
ヴィヴァルディの室内楽作品集。ヴィヴァルディの作品の中でチェロとオル
ガンは通奏低音として使用されることは多いですが、ソロ楽器として取り上
げられることはヴィヴァルディの全作品でもほとんどありません。スターバ
ト・マーテル、ヴィヴァルディ原曲によるバッハの協奏曲、ヴァンサン・ブ
シェ編曲によるニ短調など、ベノワ・ロワゼルとヴァンサン・ブシェは選曲
するにあたり、ヴィヴァルディの有名な作品をチェロとオルガンのために編
曲したものも収録しています。
ベノワ・ロワゼルはレ・ヴィオロン・ドゥ・ロワの首席チェロ奏者として、
またカナダの主要なオーケストラのソリストとして活躍しています。ヴァン
サン・ブシェはオルガニストとしては36年ぶりにケベック音楽院のコンクー
ルで2002年のヨーロッパ賞を獲得しています。
ACD2 2629 \1850
ポンセ:ギター作品集
南のソナチネ、(ショット版)、
カベソンの主題による変奏曲 - 変奏曲(補遺) I
主題、変奏と終曲(ショット版)
カベソンの主題による変奏曲 - 変奏曲(補遺) II
ギター・ソナタ第3番(ショット版)
カベソンの主題による変奏曲 - 変奏曲(補遺) III
組曲イ短調(トランザトゥランティック版)
カベソンの主題による変奏曲(テクラ版)
パトリック・カーニー(G) 録音:2008年
セゴビアの卓越した表現力によって数多くのギター作品を生んだマニュエル
・ポンセ。
南国の空気をたっぷり含んだ「南のソナチネ」は粋で明るい雰囲気のメキシ
コ色の強い作品。複雑な和声と豊かな色彩感に溢れた「ギター・ソナタ第3
番」。ポンセが亡くなる直前に作曲された「カベソンの主題による変奏曲」。
モントリオール生まれのギタリスト、パトリック・カーニーの味わい深い音
色で、伝統的なクラシックの様式にメキシコ的要素がミックスされた魅力的
なポンセの音楽を楽しむことができます。
ACD2 2588 \1850
奇跡の航海
1 .Complainte du coureur des bois/Estampie du coureur des bois
2 .Reels ? bouche(Turluttes Acadiennes)
3 .La traverse miraculeuse
4 .Le navire de Bayonne
5 .Petite Galiote
6 .Valse d’?mile Beno?t
7 .Le combat de La Dana? / The Battle of Quebec
8 .Le 10 d'avril
9 .Turluttes, reels et gigues
10. Dans les prisons de Nantes
11. Les Haubans
12. Dans Paris y'a t'une brune
13. Le trou puant
ラ・ヌフ シルヴァイン・ベルジェロン(指) メレディス・ホール(S)
地獄の炭坑夫(Les Charbonniers de l’Enfer)
このアルバムは嵐、大航海、海賊、イギリス船など船乗りと移民が直面した
危機的状況を歌にしたものを集めています。演奏はカナダの伝統的男声ア・
カペラのグループ“地獄の炭坑夫”と古楽アンサンブル“ラ・ヌフ”。“地
獄の炭坑夫”は口碑のレパートリーの研究と解釈を専門にケベックとアカディ
アの伝統的音楽を刺激的に蘇らせるグループ。17-18世紀の音楽を得意とする
”ラ・ヌフ”と共に荒波を渡っていく様を描いています。
<ORFEO>
ORFEO 804101 \2450
ストラヴィンスキー:
バレエ「火の鳥」全曲(1910年版)
詩篇交響曲(1930)
バーミンガム市交響合唱団
サイモン・ハルジー(合唱指揮)
バーミンガム市交響楽団
アンドリス・ネルソンス(指)
録音:2009年7月21、22日[詩篇交響曲] &7月26、 27日[火の鳥]バーミンガム、
シンフォニー・ホール(セッション・ステレオ)
ORFEOより快調にリリースを続けるネルソンス&手兵バーミンガム市響の第3弾
はストラヴィンスキー。同月28日のプロムスでも取り上げられた「火の鳥」は、
バーミンガム市響にとって1987年のラトルとのセッション録音以来となるもの。
ここでネルソンスはラトル盤と同じく1910年版を選択してじっくりと幻想的な
ドラマを描いてゆきます。かなり早めのテンポ設定が個性的な「序奏」以下、
「王女たちのロンド」までは各パートをよく歌わせて美しさを目いっぱい引き
出して酔わせると、こんどは「夜明け」を境になだれ込むように「カスチェイ
王一味の凶悪な踊り」へ突入、絢爛たる「フィナーレ」までグイグイと引っ張
る若々しい音楽づくりがたまらなく新鮮です。
カップリングの「詩篇交響曲」は、ヴァイオリン、ヴィオラとクラリネットが
含まれない実験的ともいえる楽器編成がユニークな作品で、なかでも混声合唱
の存在感は際立っています。その意味では、世界的な合唱指揮者ハルジーによ
って、1983年より25年以上にわたり鍛え上げられたバーミンガム市響合唱団の
雄弁な表現力を確かめる絶好の内容となっています。
ORFEO 751101 \2450
ペーター・フォン・ヴィンター(1754-1825):
七重奏曲op.10-2つのヴァイオリン、クラリネット、2つのホルン、
ヴィオラとチェロのための
四重奏曲o.op.-クラリネット、ヴァイオリン、ヴィオラとチェロのための
八重奏曲o.op.-ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、フルート、クラリネット、
ファゴット、2つのホルンと任意指定のコントラバスのための
コンソルティウム・クラシクム
ディーター・クレッカー(Cl)
録音:2006年9月10-15日ドイチュラント放送、室内楽ホール
(セッション・ステレオ)[ドイチュラント放送の制作]
クレッカーがふたたびヴィンターのめずらしい作品を発掘。「交響曲集、クラ
リネット協奏曲&アリア」(ORFEO.192031)以来、本作では円熟期に書かれた室
内楽曲の数々を取り上げています。
今やすっかり忘れ去られてしまったヴィンターですが、マンハイム宮廷のオー
ケストラで神童とうたわれ、同世代のヴェーバーやシュポアにも一目置かれる
ほどの存在でした。かのベートーヴェンの七重奏曲が“弦と木管の組み合わせ
の理想的なサンプル”とみなされるようになっていた当時、ヴィンターがメロ
ディと楽器の扱いで天賦の才能をみせていたのが、まさにこのジャンルでした。
いずれのナンバーでも美しいカンタービレが光るヴィンターの室内楽。長年の
経験で抜群の腕前を聞かせるクレッカーらの演奏で聴くといっそう、巧みな器
楽法がよくわかる仕組みとなっています。
<PROFIL>
PH 07020 2枚組 \4250
ハイドン:「四季」
ルース・ジーザク(S ハンネ)
ロバート・ギャンビル(T ルーカス)
アルフレート・ムフ(Bs ジーモン)
ヴォルフガング・サヴァリッシュ(指)
バイエルン放送交響楽団,バイエルン放送合唱団
録音:1994年7月31日,ディーセン・アム・アンマーゼー,マリー修道院
サヴァリッシュの貴重なライヴが初登場!1994年に、バイエルン州最南部の
湖畔の町、ディーセン・アム・アンマーゼーの修道院で行われたハイドンの
「四季」です。70歳のサヴァリッシュは円熟の極みにあり、しかも相手が優
秀なバイエルン放送交響楽団、合唱団ということから、大変に充実していま
す。加えて湖畔の美しい町ディーセン・アム・アンマーゼーに18世紀に建築
されたバロック様式の修道院での演奏とあって、コンサートホールとは違っ
た雰囲気が音からも伝わってきます。当時国際的名声を急速に高めていたジ
ーザク、ヘルデンテノールに転向する直前のギャンビル、そして当時45歳の
ムフの手ごたえのある歌と、歌手も充実。サヴァリッシュとハイドンはいか
にも合いそうなのに、録音は少なく、ことに巨匠になってからの録音はほぼ
皆無。その点でも貴重な録音の登場です。
KKC 28 \2800
(1)セヴラック:ミニョネッタ
(2)同:セレの想い出
(3)同:ロマンティックな歌 世界初録音
(4)同:ペパーミント・ジェット(ピアノ独奏)
(5)同:辻音楽士と落穂拾いの女たち(ピアノ独奏)
(6)同:蹄鉄工の踊り-歌劇「粉屋の心」より(ピアノ独奏) 世界初録音
(7)サラサーテ:ツィゴイネルワイゼン
(8)同:アンダルシアのロマンス
(9)同:バスク奇想曲
(10)同:マラゲーニャ
(11)ラヴェル:ハバネラ形式の小品
(12)ファリャ(コハンスキ編):6つのスペイン民謡
ジェラール・プーレ(ヴァイオリン)、深尾由美子(ピアノ)
[録音:2009年1、3、9月/港南区民文化センターひまわりの郷]
先頃まで日本に在住したフランス・ヴァイオリン界の人間国宝的巨匠ジェラー
ル・プーレ。彼が日本で行った最新録音が登場します。いずれもスペイン風味
の南欧作品で、プーレお得意の曲ばかり。
注目は薫高いピアノ曲に熱心なファンの多いセヴラックのオリジナル・ヴァイ
オリン曲3篇。彼のピアノ曲に惹かれる人なら最愛の曲になること間違いなし
の「良い匂い」に満ちた世界が広がります。日本のセヴラック演奏の第一人者
・深尾由美子による独奏曲3篇も嬉しい限り。緑色のリキュールの名を冠した
「ペパーミント・ジェット」のオシャレな世界や、歌劇の舞台転換用に書き足
された「蹄鉄工の踊り」のセヴラック自身によるピアノ版の世界初録音も興奮
させられます。
さらにサラサーテの「ツィゴイネルワイゼン」ほか4篇でのスペイン的節回し
の巧さ、往年の巨匠たちを彷彿させる自由奔放さなど、ゾクゾクさせられる芸
風を堪能できます。
まさに神業。これほど味のあるヴァイオリン演奏は絶滅寸前で、「洒脱」のひ
とことにつきるオトナの音楽を繰り広げています。
国内仕様盤
[BIS] BIS 1083
輸入盤・日本語解説書付
超絶のショパン-限界の編曲
モシュコフスキ編:小犬のワルツ/ブラームス編:練習曲ヘ短調Op.25の2/ソラ
ブジ:小犬のワルツによるパスティッシュ(1922)/ソラブジ:小犬のワルツによ
るきまぐれなパスティッシュ(1933)/ゴドフスキ編:小犬のワルツ/ミハウォ
フスキ編:小犬のワルツによるパラフレーズ/ロゼンタール編:小犬のワルツ
/フィリップ編:小犬のワルツによる演奏会用練習曲第1番/フィリップ編:
小犬のワルツによる演奏会用練習曲(左手用)/ヨゼフィ編:小犬のワルツによ
る演奏会用練習曲/ヨゼフィ編:黒鍵のエチュードによる演奏会用練習曲/
フェッラータ編:小犬のワルツによる練習曲第2番/ファースト:ショウパン・
ブギ(小犬のワルツによる)/レーガー:ショパンによる5つの特別練習曲/グ
リューエンバーグ:ジャズ・マスクOp.30a(ノクターンOp.9の2とワルツOp.64
の2のジャズ風編曲)/コルトー編:「チェロ・ソナタ」よりラルゴ/ショパン:
小犬のワルツ(オリジナル)
フレドリク・ウレーン(ピアノ)
2001年に国内盤発売され、ピアノ・マニアの間で語り草となったアルバム。
長らく国内盤が廃盤となっていましたが、この度日本語仕様盤として再発売
されます。いずれの曲も人間の限界を超えた身の毛のよだつ技巧が要求され
ますが、そもそも易しいとは言えないショパンの原曲を殺人的なまでに難し
くしているのがブラームスとかレーガーといった大作曲家たちなのだから驚
き。アルバムの大半は「小犬のワルツ」を基にしたもので、13曲収録(最後は
毒消用にオリジナル)されていますが、あの奇人作曲家ソラブジのものなど、
ここまでやるかとあきれる複雑さと猟奇感覚に満ちています。
演奏はスウェーデンの奇才フレドリク・ウレーン。ピアニストでありながら
精神科の医師でもあるという変わり種。これら恐るべき編曲を前に「うん、
易しくはないけど可能だ」と、いともやすやすと実現させてしまいました。
アムラン以上のテクニックの持ち主と申せましょう。
KKC 5085
[ONDINE] ODE 903
輸入盤・日本語解説書付
ショパン(タレガ編曲):
ノクターン第9番ロ長調Op.32の1/ノクターン第2番変ホ長調Op.9の2/ワルツ
第3番イ短調Op.34の2/前奏曲第7番イ長調/前奏曲第15番変ニ長調「雨だれ」
/前奏曲第20番ハ短調/マズルカ第22番嬰ト短調Op.33の1/マズルカ第16番
変イ長調Op.24の3/マズルカ第25番ロ短調Op.33の4
リョベート:10のカタロニア民謡
ティモ・コルホネン(ギター)
今日タレガ編曲のギターによるショパン作品集はかなりポピュラーになりまし
たが、このアルバムが第1号で、当時日本でもヨーロッパでもかなり話題とな
りました。「アルハンブラの思い出」で有名なフランシスコ・タレガがギター
の魅力と機能を最大限に発揮させた編曲で、詩情も増し、オリジナル以上とい
う声さえ聞かれます。世にも稀な美編曲をお楽しみ下さい。
<ATMA>
ACD2 2597 \1850
ショパン:ピアノ作品集
ポロネーズ第1番 嬰ハ短調 Op.26-1、ワルツ第2番 変イ長調
「華麗なるワルツ」 Op.34-1、第12番 ヘ短調 Op.70-2、
第4番 ヘ長調 Op.34-3、第7番 嬰ハ短調 Op. 64-2、舟歌 嬰ヘ長調 Op.60、
24の前奏曲Op.28より第8番嬰ヘ短調、第17番変イ長調、
夜想曲第17番 ロ長調 Op.62-1、マズルカ第27番 ホ短調 Op.41- 2、
第23番 ニ長調 Op.33- 2、第36番 イ短調 Op.59-1、
バラード第3番 変イ長調 Op.47、スケルツォ第1番 ロ短調 Op.20
ジャニーナ・フィアルコフスカ(P) 録音:2008年9月17-19日
ジャニーナ・フィアルコフスカはモントリオール大学とジュリアード音楽院で
学び、1974年にアルトゥール・ルービンシュタイン国際ピアノ・コンクールで
3位に入賞、その後世界的なオーケストラ、指揮者と共演を重ねるカナダを代
表するピアニストです。一時左腕の腫瘍のため両手での演奏活動を中断してい
ましたが見事に克服し、2004年1月のドイツで行われた復帰リサイタルで両手
での演奏活動を再開しています。また1994年にはピアノ・シックスを創設しカ
ナダのピアノ教育へ大きな影響を与えています。
ATMAからはモーツァルト(ACD2 2531)、ショパン(ACD2 2291)の協奏曲(室内楽
版)をリリース。今回はショパン生誕200年を記念し、フィアルコフスカ自身が
好きなショパンの作品を選曲。ロマンティックで気品溢れるフィアルコフスカ
の演奏はまさに正統派。ショパンの音楽の代弁者の一人となって、静かに優し
くそして美しい演奏を届けてくれます。
ACD2 2568 \1850
ソナタと協奏曲集
ヴィヴァルディ:
チェロ・ソナタ変ロ長調 RV45、
スターバト・マーテルRV621より(ヴァンサン・ブシェール編)、
チェロ・ソナタ ト短調RV42、
グローリア ニ長調RV589よりドミネ・デウス(ヴァンサン・ブシェール編)、
ヴァイオリンとオルガンのための協奏曲ニ短調RV541
(ヴァンサン・ブシェール編)
J.S.バッハ:
協奏曲ヘ長調BWV978(原曲/ヴィヴァルディ:ヴァイオリン協奏曲ト長調RV310)、
オルガン協奏曲イ短調BWV593
(原曲/ヴィヴァルディ:ヴァイオリン協奏曲イ短調RV522)
ベノワ・ロワゼル(Vc)
ヴァンサン・ブシェ(Org:1973年カール・ヴィルヘルム製)
録音:2008年1月6-8日 聖マッテヤ教会(ウェストマウント、ケベック)
チェロ奏者のベノワ・ロワゼルとオルガン奏者のヴァンサン・ブシェによる
ヴィヴァルディの室内楽作品集。ヴィヴァルディの作品の中でチェロとオル
ガンは通奏低音として使用されることは多いですが、ソロ楽器として取り上
げられることはヴィヴァルディの全作品でもほとんどありません。スターバ
ト・マーテル、ヴィヴァルディ原曲によるバッハの協奏曲、ヴァンサン・ブ
シェ編曲によるニ短調など、ベノワ・ロワゼルとヴァンサン・ブシェは選曲
するにあたり、ヴィヴァルディの有名な作品をチェロとオルガンのために編
曲したものも収録しています。
ベノワ・ロワゼルはレ・ヴィオロン・ドゥ・ロワの首席チェロ奏者として、
またカナダの主要なオーケストラのソリストとして活躍しています。ヴァン
サン・ブシェはオルガニストとしては36年ぶりにケベック音楽院のコンクー
ルで2002年のヨーロッパ賞を獲得しています。
ACD2 2629 \1850
ポンセ:ギター作品集
南のソナチネ、(ショット版)、
カベソンの主題による変奏曲 - 変奏曲(補遺) I
主題、変奏と終曲(ショット版)
カベソンの主題による変奏曲 - 変奏曲(補遺) II
ギター・ソナタ第3番(ショット版)
カベソンの主題による変奏曲 - 変奏曲(補遺) III
組曲イ短調(トランザトゥランティック版)
カベソンの主題による変奏曲(テクラ版)
パトリック・カーニー(G) 録音:2008年
セゴビアの卓越した表現力によって数多くのギター作品を生んだマニュエル
・ポンセ。
南国の空気をたっぷり含んだ「南のソナチネ」は粋で明るい雰囲気のメキシ
コ色の強い作品。複雑な和声と豊かな色彩感に溢れた「ギター・ソナタ第3
番」。ポンセが亡くなる直前に作曲された「カベソンの主題による変奏曲」。
モントリオール生まれのギタリスト、パトリック・カーニーの味わい深い音
色で、伝統的なクラシックの様式にメキシコ的要素がミックスされた魅力的
なポンセの音楽を楽しむことができます。
ACD2 2588 \1850
奇跡の航海
1 .Complainte du coureur des bois/Estampie du coureur des bois
2 .Reels ? bouche(Turluttes Acadiennes)
3 .La traverse miraculeuse
4 .Le navire de Bayonne
5 .Petite Galiote
6 .Valse d’?mile Beno?t
7 .Le combat de La Dana? / The Battle of Quebec
8 .Le 10 d'avril
9 .Turluttes, reels et gigues
10. Dans les prisons de Nantes
11. Les Haubans
12. Dans Paris y'a t'une brune
13. Le trou puant
ラ・ヌフ シルヴァイン・ベルジェロン(指) メレディス・ホール(S)
地獄の炭坑夫(Les Charbonniers de l’Enfer)
このアルバムは嵐、大航海、海賊、イギリス船など船乗りと移民が直面した
危機的状況を歌にしたものを集めています。演奏はカナダの伝統的男声ア・
カペラのグループ“地獄の炭坑夫”と古楽アンサンブル“ラ・ヌフ”。“地
獄の炭坑夫”は口碑のレパートリーの研究と解釈を専門にケベックとアカディ
アの伝統的音楽を刺激的に蘇らせるグループ。17-18世紀の音楽を得意とする
”ラ・ヌフ”と共に荒波を渡っていく様を描いています。
<ORFEO>
ORFEO 804101 \2450
ストラヴィンスキー:
バレエ「火の鳥」全曲(1910年版)
詩篇交響曲(1930)
バーミンガム市交響合唱団
サイモン・ハルジー(合唱指揮)
バーミンガム市交響楽団
アンドリス・ネルソンス(指)
録音:2009年7月21、22日[詩篇交響曲] &7月26、 27日[火の鳥]バーミンガム、
シンフォニー・ホール(セッション・ステレオ)
ORFEOより快調にリリースを続けるネルソンス&手兵バーミンガム市響の第3弾
はストラヴィンスキー。同月28日のプロムスでも取り上げられた「火の鳥」は、
バーミンガム市響にとって1987年のラトルとのセッション録音以来となるもの。
ここでネルソンスはラトル盤と同じく1910年版を選択してじっくりと幻想的な
ドラマを描いてゆきます。かなり早めのテンポ設定が個性的な「序奏」以下、
「王女たちのロンド」までは各パートをよく歌わせて美しさを目いっぱい引き
出して酔わせると、こんどは「夜明け」を境になだれ込むように「カスチェイ
王一味の凶悪な踊り」へ突入、絢爛たる「フィナーレ」までグイグイと引っ張
る若々しい音楽づくりがたまらなく新鮮です。
カップリングの「詩篇交響曲」は、ヴァイオリン、ヴィオラとクラリネットが
含まれない実験的ともいえる楽器編成がユニークな作品で、なかでも混声合唱
の存在感は際立っています。その意味では、世界的な合唱指揮者ハルジーによ
って、1983年より25年以上にわたり鍛え上げられたバーミンガム市響合唱団の
雄弁な表現力を確かめる絶好の内容となっています。
ORFEO 751101 \2450
ペーター・フォン・ヴィンター(1754-1825):
七重奏曲op.10-2つのヴァイオリン、クラリネット、2つのホルン、
ヴィオラとチェロのための
四重奏曲o.op.-クラリネット、ヴァイオリン、ヴィオラとチェロのための
八重奏曲o.op.-ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、フルート、クラリネット、
ファゴット、2つのホルンと任意指定のコントラバスのための
コンソルティウム・クラシクム
ディーター・クレッカー(Cl)
録音:2006年9月10-15日ドイチュラント放送、室内楽ホール
(セッション・ステレオ)[ドイチュラント放送の制作]
クレッカーがふたたびヴィンターのめずらしい作品を発掘。「交響曲集、クラ
リネット協奏曲&アリア」(ORFEO.192031)以来、本作では円熟期に書かれた室
内楽曲の数々を取り上げています。
今やすっかり忘れ去られてしまったヴィンターですが、マンハイム宮廷のオー
ケストラで神童とうたわれ、同世代のヴェーバーやシュポアにも一目置かれる
ほどの存在でした。かのベートーヴェンの七重奏曲が“弦と木管の組み合わせ
の理想的なサンプル”とみなされるようになっていた当時、ヴィンターがメロ
ディと楽器の扱いで天賦の才能をみせていたのが、まさにこのジャンルでした。
いずれのナンバーでも美しいカンタービレが光るヴィンターの室内楽。長年の
経験で抜群の腕前を聞かせるクレッカーらの演奏で聴くといっそう、巧みな器
楽法がよくわかる仕組みとなっています。
<PROFIL>
PH 07020 2枚組 \4250
ハイドン:「四季」
ルース・ジーザク(S ハンネ)
ロバート・ギャンビル(T ルーカス)
アルフレート・ムフ(Bs ジーモン)
ヴォルフガング・サヴァリッシュ(指)
バイエルン放送交響楽団,バイエルン放送合唱団
録音:1994年7月31日,ディーセン・アム・アンマーゼー,マリー修道院
サヴァリッシュの貴重なライヴが初登場!1994年に、バイエルン州最南部の
湖畔の町、ディーセン・アム・アンマーゼーの修道院で行われたハイドンの
「四季」です。70歳のサヴァリッシュは円熟の極みにあり、しかも相手が優
秀なバイエルン放送交響楽団、合唱団ということから、大変に充実していま
す。加えて湖畔の美しい町ディーセン・アム・アンマーゼーに18世紀に建築
されたバロック様式の修道院での演奏とあって、コンサートホールとは違っ
た雰囲気が音からも伝わってきます。当時国際的名声を急速に高めていたジ
ーザク、ヘルデンテノールに転向する直前のギャンビル、そして当時45歳の
ムフの手ごたえのある歌と、歌手も充実。サヴァリッシュとハイドンはいか
にも合いそうなのに、録音は少なく、ことに巨匠になってからの録音はほぼ
皆無。その点でも貴重な録音の登場です。