<dB Productions>
DBCD 131 \2300
ダヴィット・ケルナー(1670-1748):
シャコンヌ イ長調、ロンド イ長調、ジーグ イ長調、
ファンタジア ニ短調
シルヴィウス・レオポルト・ヴァイス(1686-1750):
ソナタ ト短調、カプリッチョ ニ長調
ケルナー:
クーラント ニ長調、ジーグ ニ長調、ファンタジア イ短調、
ファンタジア イ長調、パストラール イ長調、パスピエ イ長調
カール・ニューリーン(リュート[11弦バロック・リュート(A=392hz)])
録音:2009年4月26-29日、リーダ教会
ケルナーはリーベルトボルク(現在ではライプツィヒ郊外)に生まれ、ヴァイス
はブレスラウの近くグロットカウで生まれました。ほぼ同時代を生きたドイツ
の作曲家ケルナーとヴァイスはともに文化的に発展した小さな都市で育ちまし
た。ケルナーは第一に鍵盤奏者(オルガニストかつキャリオン奏者)で、おそら
く彼にとってリュートは第二の楽器と思われます。一方、ヴァイスは早くから
リュート奏者として成功をおさめ、当時最高の王室の裕福で有名な室内楽奏者
としての地位を築いておりました。ケルナーのリュート作品は純粋な音楽で特
にシャコンヌ イ長調は、バッハのゴルドベルク変奏曲‘アリア’が影に隠れ
ているような気品あふれる旋律です。一方、ヴァイスの作品、特に最後のソナ
タは優美かつ壮麗です。両者の社会的地位の違いがある程度音楽にも反映され
ているということでしょうか。聴いているだけで心が浄化されるようなリュー
トの音色。演奏者の息づかいが聴こえてくる、温かみある生きた音楽を聴くこ
とができましょう。
DBCD 126 \2300
ユルヴァ・スクーグ(1963-):
(1)テラ・フォーマ(1998)
(2)ヴィブラセル(2003)
(3)インスパイアード・インテグレーション(1997)
(4)4つのボードレール歌集
(5)オン・グランド・タワー(2005)
(6)谷水(2000)
(7)あいた空間の恐怖(1999)
(1)アンサンブル[P?rlor f?r svin]
(2)竹原美歌(マリンバ)、ルートヴィヒ・ニルソン(ヴィブラフォン)
(3)モッテン・ランドストルム(ピアノ)
(4)モッテン・ファルク(ギター)、イングリッド・フォーク(ソプラノ)
(5)マッツ・ベルグストロム&モッテン・ファルク(ギター)
(6)ダン・オロフ・ステンルント(指揮)、マルメ室内合唱団
(7)ヨアキム・ウナンデル(指揮)、RCM交響楽団
録音(1)-(5)2008年6月17-18日、ストックホルム
(6)2008年11月21日、マルメ (7)1999年3月26日、ストックホルム(ライヴ)
スウェーデン・グラミーにノミネート作品!スクーグの音楽は、実際の音と聴
き手に与えた感情と印象よりも寧ろ、構成、題材に焦点をあてる伝統的な近代
主義から離れて、音調を楽しむ表現と言えましょうか。また彼女の音楽は北ヨ
ーロッパの現代音楽では珍しく、明るさ・面白さで満ちています。時にはユー
モアでリズミカル、また時には詩的で繊細…ストレートな表現が魅力です。
それらは、彼女が若い時代強く影響を受けたジャズ、ラテンアメリカのポピュ
ラー、ストラヴィンスキー、モーツァルトなど、ジャンルをこえた様々な要素
からなるものです。それは主旋律の美しさだけでなく寧ろ副次的な要素(伴奏)
に注力し、独特の世界を表現しております。またモティーフを何度も繰り返す
ことにより聴き手に内なる美徳を発見させ、表現の可能性を体験させます。
<C Major>
70 1708(DVD-Video) \3500
70 1804(Blu-Ray) \5200
字幕:英独仏
プロコフィエフ:「賭博者」
ミッシャ・ディディク(T アレクセイ)
クリスティーネ・オポライス(S ポリーナ)
ウラディーミ・オグノヴェンコ(Bs 将軍)
ステファニア・トツィスカ(Ms お婆様)
シュテファン・リューガマー(T 侯爵)
シルヴィア・デ・ラ・ムエラ(Ms ブランシュ)
ほか
ダニエル・バレンボイム(指)
ベルリン国立歌劇場管弦楽団,合唱団
演出:ディミトリ・チェルニャコフ
プロコフィエフの「賭博者」は、ドストエフスキーの同名作を原作としたオ
ペラ。大金持ちのお婆様が賭博に熱中し全財産をすってしまい、財産を期待し
ていた彼女の甥の退役将軍、その娘ポリーナ、彼女と婚約している侯爵、そし
てポリーナを愛しているアレクセイが巻き込まれる物語。現実的な話が昨今の
ご時勢に合っているのか、ここのところロシア以外でもよく上演されます。
ここに収録されているのは、2008年にベルリン国立歌劇場で新製作された舞
台。音楽監督バレンボイムの指揮に、若手、中堅、ベテランを巧みに配した
配役で充実した演奏になっています。演出は、2009年にボリショイ歌劇場来
日公演のチャイコフスキー「エフゲニー・オネーギン」がたいへんな評判と
なったチェルニャコフ。現代化にまったく無理のない話しですので、チェル
ニャコフならではのクールで視点の鋭い舞台が絶妙の効果をあげています。
ハイディフィニション収録で、ことにBlu-Rayでは美しい映像が楽しめます。
<HOMA DREAM>
HR 1188 \2730
ギフト
山田耕筰[佐藤弘和・編曲]:この道
横尾幸弘:さくらの主題による変奏曲
壺井一歩:新12の歌
アメージング・グレイス(スコットランド民謡)
おぼろ月夜(岡野貞一)
城ヶ島の雨(梁田 貞)
竹田の子守歌(京都民謡)
五木の子守歌(熊本民謡)
グリーンスリーヴス(イギリス民謡)
すみれの花咲く頃(F.デーレ)
I Loves You, Porgy(ガーシュウイン)
みどりのそよ風(草川 信)
ペチカ(山田耕筰)
仰げば尊し(スコットランド民謡)
この道(山田耕筰)
宮下祥子(Gt)
宮下祥子の「パッション」(HR1063レコ芸特選!!)「ヴィルトゥオーゾ」
(HR1141)に続く3枚目のアルバム。これまでとは趣向を変えて、広く知られて
いる名旋律の数々を集めたもの。この聴きやすいアルバムは音楽好きの皆さ
まへの贈り物です。新進作曲家・壺井一歩が編んだ《新12の歌》は、武満徹
《12の歌》に倣った自由な編曲集ですが、きっと新たなギターのレパートリ
ーとなることでしょう
<CSO・RESOUND>
CSOR 9011004(SACD-Hybrid) \3250
CSOR 9011002 \2700
R.シュトラウス:交響詩「英雄の生涯」Op.40
録音:2008年12月4、5 & 6日
シカゴ、シンフォニーセンター、オーケストラ・ホール(ライヴ)
ヴェーベルン:夏風のなかで(1904)
録音:2009年4月23、24、25 & 28日
シカゴ、シンフォニーセンター、オーケストラ・ホール(ライヴ)
ロバート・チェン(独奏Vn)
シカゴ交響楽団
ベルナルド・ハイティンク(指)
プロデューサー:ジェイムズ・マリンソン
エンジニア:クリストファー・ウィリス
巨匠ハイティンクが最強の手兵CSOを率いて、楽団の看板レパートリーである
シュトラウスの「英雄の生涯」をレコーディング。カップリングはCSO楽団初
演にして初録音となるヴェーベルンの「夏風のなかで」という対照的なプログ
ラムです。
ハイティンクは、「英雄の生涯」を献呈された名門ロイヤル・コンセルトへボ
ウ管(RCO)の首席指揮者在任中に、1970年の「英雄の生涯」を皮切りに、シュ
トラウスの主要な管弦楽作品をセッションでレコーディングしています。
ハイティンクのシュトラウスに対する取り組みといえば先頃も、本録音より半
年前の2008年6月ライヴで、LSOとの「アルプス交響曲」における充実の内容が
記憶にあたらしいところです。この「アルプス交響曲」より1週間後、ハイティ
ンクはLSOとの顔合わせでも「英雄の生涯」を、2008年6月15日と17日にバービ
カンで指揮していましたし、よほど自信のあるプログラムということなので
しょう。2008年12月に行なわれたシカゴでの本公演を経て、ハイティンクは
CSOと2009年2月の来日公演でも「英雄の生涯」を取り上げていました。
カップリングは、シェーンベルクに師事する以前の1904年に、ヴェーベルンが
作曲した大管弦楽のための牧歌「夏風のなかで」。ヴェーベルン初期の平易な
作風からレパートリーに取り入れるオーケストラが多いなか、また、CSOは新
ウィーン楽派の実演ならびに録音を幾度も経験してきたにもかかわらず、意外
にもこのたびが初のレパートリーとなります。
いっぽうで、「夏風のなかで」はハイティンクが実演で好んで取り上げてきた
作品として知られ、録音が行なわれた2009年4月同様、マーラーの「復活」に
も起用されていたメッツォ、ストーティンがリュッケルト歌曲集を歌った200
5年9月のRCOの公演でも、偶然にもハイティンクは本作をプログラムに組んで
いました。
<WAON RECORDS>
WAONCD 160 \2080
ネオ・バロック-融け合う時空
J.S.バッハ:
ファンタジーと未完のフーガ ハ短調 BWV 906(パブロ・エスカンデにより完成)
P.エスカンデ:
パルティータ1番(序曲/間奏曲I/カプリッチョ/間奏曲II/グラウンド/
間奏曲III/ジーグ)
W.A.モーツァルト、パブロ・エスカンデ*:
組曲KV 399(序曲/アルマンド/クーラント/サラバンド*、ガヴォット*、
ジーグ*)
P.エスカンデ:
パルティータ2番(前奏曲/間奏曲I/ブルレスカ/間奏曲II/フーガ/
間奏曲III/ジーグ)
三橋桜子(チェンバロ/フレンチ タスカンモデル 堀栄蔵製作(1992年))
録音:2009年9月
古楽に精通し、アルゼンチンの香りのする新しい音楽を創出するパブロ・エス
カンデと、チェンバリスト三橋桜子の二人が協力して作り上げる新しいチェン
バロ作品集です。ギリシャ旋法を用い、ネオバロックスタイルでエスカンデが
作曲したパルティータ1番(2006)とパルティータ2番(2008)に加え、J.S.バッハ
の新しい試みを感じさせるハ短調のファンタジーとフーガの未完フーガをエス
カンデがバッハの書法で完成、さらにめったに演奏されることのないモーツァ
ルトの組曲KV 399の不完全な形式を、エスカンデがモーツァルトの書法に則り、
補完。偉大な天才の残した曲の新しい姿とともに、現代に新生した新しいバロ
ックをお楽しみいただけるアルバムです。
WAONCD 150 \2080
「お気に召すまま」
(1)ジロラモ・フレスコバルディ(1583-1643):戦いのカプリッチォ
(2)フレスコバルディ:フランドルの旋律に基づくカプリッチォ
4アレッサンドロ・ポリエッティ(?-1683):カッコウのカウリッチェット
5ポリエッティ:ロッシニョーロのカプリッチォ
6ディートリヒ・ブクステフーデ(c1637-1707):
ラ・カプリッチオーザ(BuxWV 250)
7ニコラウス・アダム・シュトルンク(1640-1700):第一旋法のカプリッチォ
8ゲオルク・ベーム(1661-1733):カプリッチォ ニ長調
9ヨハン・ヨゼフ・フックス(1660-1741):カプリッチォ ト長調
10W.F.バッハ(1710-1784):カプリッチォ ニ短調
11J.S.バッハ(1685-1750):カプリッチォ 最愛の兄の旅立ちに寄せて(BWV 992)
寺村朋子(チェンバロ) 録音:2009年5月
「カプリッチォ」と称するからには、楽曲構成であれ、書法や技法であれ、
円杉術であれ、何か意表をつく点がみられなければなりません。このCDに収
めれられた作品は、いかにも気楽そうに感じさせながら、徐々に核心に迫っ
ていく奥深さをもた作品ばかりです。8人の作曲家は、いずれも当時は非常に
高く評価されており、今日真価が問われてもよい音楽家ばかりです。彼らの
ように優れた音楽家が持つ着想の妙を紹介してくれる1枚です。
DBCD 131 \2300
ダヴィット・ケルナー(1670-1748):
シャコンヌ イ長調、ロンド イ長調、ジーグ イ長調、
ファンタジア ニ短調
シルヴィウス・レオポルト・ヴァイス(1686-1750):
ソナタ ト短調、カプリッチョ ニ長調
ケルナー:
クーラント ニ長調、ジーグ ニ長調、ファンタジア イ短調、
ファンタジア イ長調、パストラール イ長調、パスピエ イ長調
カール・ニューリーン(リュート[11弦バロック・リュート(A=392hz)])
録音:2009年4月26-29日、リーダ教会
ケルナーはリーベルトボルク(現在ではライプツィヒ郊外)に生まれ、ヴァイス
はブレスラウの近くグロットカウで生まれました。ほぼ同時代を生きたドイツ
の作曲家ケルナーとヴァイスはともに文化的に発展した小さな都市で育ちまし
た。ケルナーは第一に鍵盤奏者(オルガニストかつキャリオン奏者)で、おそら
く彼にとってリュートは第二の楽器と思われます。一方、ヴァイスは早くから
リュート奏者として成功をおさめ、当時最高の王室の裕福で有名な室内楽奏者
としての地位を築いておりました。ケルナーのリュート作品は純粋な音楽で特
にシャコンヌ イ長調は、バッハのゴルドベルク変奏曲‘アリア’が影に隠れ
ているような気品あふれる旋律です。一方、ヴァイスの作品、特に最後のソナ
タは優美かつ壮麗です。両者の社会的地位の違いがある程度音楽にも反映され
ているということでしょうか。聴いているだけで心が浄化されるようなリュー
トの音色。演奏者の息づかいが聴こえてくる、温かみある生きた音楽を聴くこ
とができましょう。
DBCD 126 \2300
ユルヴァ・スクーグ(1963-):
(1)テラ・フォーマ(1998)
(2)ヴィブラセル(2003)
(3)インスパイアード・インテグレーション(1997)
(4)4つのボードレール歌集
(5)オン・グランド・タワー(2005)
(6)谷水(2000)
(7)あいた空間の恐怖(1999)
(1)アンサンブル[P?rlor f?r svin]
(2)竹原美歌(マリンバ)、ルートヴィヒ・ニルソン(ヴィブラフォン)
(3)モッテン・ランドストルム(ピアノ)
(4)モッテン・ファルク(ギター)、イングリッド・フォーク(ソプラノ)
(5)マッツ・ベルグストロム&モッテン・ファルク(ギター)
(6)ダン・オロフ・ステンルント(指揮)、マルメ室内合唱団
(7)ヨアキム・ウナンデル(指揮)、RCM交響楽団
録音(1)-(5)2008年6月17-18日、ストックホルム
(6)2008年11月21日、マルメ (7)1999年3月26日、ストックホルム(ライヴ)
スウェーデン・グラミーにノミネート作品!スクーグの音楽は、実際の音と聴
き手に与えた感情と印象よりも寧ろ、構成、題材に焦点をあてる伝統的な近代
主義から離れて、音調を楽しむ表現と言えましょうか。また彼女の音楽は北ヨ
ーロッパの現代音楽では珍しく、明るさ・面白さで満ちています。時にはユー
モアでリズミカル、また時には詩的で繊細…ストレートな表現が魅力です。
それらは、彼女が若い時代強く影響を受けたジャズ、ラテンアメリカのポピュ
ラー、ストラヴィンスキー、モーツァルトなど、ジャンルをこえた様々な要素
からなるものです。それは主旋律の美しさだけでなく寧ろ副次的な要素(伴奏)
に注力し、独特の世界を表現しております。またモティーフを何度も繰り返す
ことにより聴き手に内なる美徳を発見させ、表現の可能性を体験させます。
<C Major>
70 1708(DVD-Video) \3500
70 1804(Blu-Ray) \5200
字幕:英独仏
プロコフィエフ:「賭博者」
ミッシャ・ディディク(T アレクセイ)
クリスティーネ・オポライス(S ポリーナ)
ウラディーミ・オグノヴェンコ(Bs 将軍)
ステファニア・トツィスカ(Ms お婆様)
シュテファン・リューガマー(T 侯爵)
シルヴィア・デ・ラ・ムエラ(Ms ブランシュ)
ほか
ダニエル・バレンボイム(指)
ベルリン国立歌劇場管弦楽団,合唱団
演出:ディミトリ・チェルニャコフ
プロコフィエフの「賭博者」は、ドストエフスキーの同名作を原作としたオ
ペラ。大金持ちのお婆様が賭博に熱中し全財産をすってしまい、財産を期待し
ていた彼女の甥の退役将軍、その娘ポリーナ、彼女と婚約している侯爵、そし
てポリーナを愛しているアレクセイが巻き込まれる物語。現実的な話が昨今の
ご時勢に合っているのか、ここのところロシア以外でもよく上演されます。
ここに収録されているのは、2008年にベルリン国立歌劇場で新製作された舞
台。音楽監督バレンボイムの指揮に、若手、中堅、ベテランを巧みに配した
配役で充実した演奏になっています。演出は、2009年にボリショイ歌劇場来
日公演のチャイコフスキー「エフゲニー・オネーギン」がたいへんな評判と
なったチェルニャコフ。現代化にまったく無理のない話しですので、チェル
ニャコフならではのクールで視点の鋭い舞台が絶妙の効果をあげています。
ハイディフィニション収録で、ことにBlu-Rayでは美しい映像が楽しめます。
<HOMA DREAM>
HR 1188 \2730
ギフト
山田耕筰[佐藤弘和・編曲]:この道
横尾幸弘:さくらの主題による変奏曲
壺井一歩:新12の歌
アメージング・グレイス(スコットランド民謡)
おぼろ月夜(岡野貞一)
城ヶ島の雨(梁田 貞)
竹田の子守歌(京都民謡)
五木の子守歌(熊本民謡)
グリーンスリーヴス(イギリス民謡)
すみれの花咲く頃(F.デーレ)
I Loves You, Porgy(ガーシュウイン)
みどりのそよ風(草川 信)
ペチカ(山田耕筰)
仰げば尊し(スコットランド民謡)
この道(山田耕筰)
宮下祥子(Gt)
宮下祥子の「パッション」(HR1063レコ芸特選!!)「ヴィルトゥオーゾ」
(HR1141)に続く3枚目のアルバム。これまでとは趣向を変えて、広く知られて
いる名旋律の数々を集めたもの。この聴きやすいアルバムは音楽好きの皆さ
まへの贈り物です。新進作曲家・壺井一歩が編んだ《新12の歌》は、武満徹
《12の歌》に倣った自由な編曲集ですが、きっと新たなギターのレパートリ
ーとなることでしょう
<CSO・RESOUND>
CSOR 9011004(SACD-Hybrid) \3250
CSOR 9011002 \2700
R.シュトラウス:交響詩「英雄の生涯」Op.40
録音:2008年12月4、5 & 6日
シカゴ、シンフォニーセンター、オーケストラ・ホール(ライヴ)
ヴェーベルン:夏風のなかで(1904)
録音:2009年4月23、24、25 & 28日
シカゴ、シンフォニーセンター、オーケストラ・ホール(ライヴ)
ロバート・チェン(独奏Vn)
シカゴ交響楽団
ベルナルド・ハイティンク(指)
プロデューサー:ジェイムズ・マリンソン
エンジニア:クリストファー・ウィリス
巨匠ハイティンクが最強の手兵CSOを率いて、楽団の看板レパートリーである
シュトラウスの「英雄の生涯」をレコーディング。カップリングはCSO楽団初
演にして初録音となるヴェーベルンの「夏風のなかで」という対照的なプログ
ラムです。
ハイティンクは、「英雄の生涯」を献呈された名門ロイヤル・コンセルトへボ
ウ管(RCO)の首席指揮者在任中に、1970年の「英雄の生涯」を皮切りに、シュ
トラウスの主要な管弦楽作品をセッションでレコーディングしています。
ハイティンクのシュトラウスに対する取り組みといえば先頃も、本録音より半
年前の2008年6月ライヴで、LSOとの「アルプス交響曲」における充実の内容が
記憶にあたらしいところです。この「アルプス交響曲」より1週間後、ハイティ
ンクはLSOとの顔合わせでも「英雄の生涯」を、2008年6月15日と17日にバービ
カンで指揮していましたし、よほど自信のあるプログラムということなので
しょう。2008年12月に行なわれたシカゴでの本公演を経て、ハイティンクは
CSOと2009年2月の来日公演でも「英雄の生涯」を取り上げていました。
カップリングは、シェーンベルクに師事する以前の1904年に、ヴェーベルンが
作曲した大管弦楽のための牧歌「夏風のなかで」。ヴェーベルン初期の平易な
作風からレパートリーに取り入れるオーケストラが多いなか、また、CSOは新
ウィーン楽派の実演ならびに録音を幾度も経験してきたにもかかわらず、意外
にもこのたびが初のレパートリーとなります。
いっぽうで、「夏風のなかで」はハイティンクが実演で好んで取り上げてきた
作品として知られ、録音が行なわれた2009年4月同様、マーラーの「復活」に
も起用されていたメッツォ、ストーティンがリュッケルト歌曲集を歌った200
5年9月のRCOの公演でも、偶然にもハイティンクは本作をプログラムに組んで
いました。
<WAON RECORDS>
WAONCD 160 \2080
ネオ・バロック-融け合う時空
J.S.バッハ:
ファンタジーと未完のフーガ ハ短調 BWV 906(パブロ・エスカンデにより完成)
P.エスカンデ:
パルティータ1番(序曲/間奏曲I/カプリッチョ/間奏曲II/グラウンド/
間奏曲III/ジーグ)
W.A.モーツァルト、パブロ・エスカンデ*:
組曲KV 399(序曲/アルマンド/クーラント/サラバンド*、ガヴォット*、
ジーグ*)
P.エスカンデ:
パルティータ2番(前奏曲/間奏曲I/ブルレスカ/間奏曲II/フーガ/
間奏曲III/ジーグ)
三橋桜子(チェンバロ/フレンチ タスカンモデル 堀栄蔵製作(1992年))
録音:2009年9月
古楽に精通し、アルゼンチンの香りのする新しい音楽を創出するパブロ・エス
カンデと、チェンバリスト三橋桜子の二人が協力して作り上げる新しいチェン
バロ作品集です。ギリシャ旋法を用い、ネオバロックスタイルでエスカンデが
作曲したパルティータ1番(2006)とパルティータ2番(2008)に加え、J.S.バッハ
の新しい試みを感じさせるハ短調のファンタジーとフーガの未完フーガをエス
カンデがバッハの書法で完成、さらにめったに演奏されることのないモーツァ
ルトの組曲KV 399の不完全な形式を、エスカンデがモーツァルトの書法に則り、
補完。偉大な天才の残した曲の新しい姿とともに、現代に新生した新しいバロ
ックをお楽しみいただけるアルバムです。
WAONCD 150 \2080
「お気に召すまま」
(1)ジロラモ・フレスコバルディ(1583-1643):戦いのカプリッチォ
(2)フレスコバルディ:フランドルの旋律に基づくカプリッチォ
4アレッサンドロ・ポリエッティ(?-1683):カッコウのカウリッチェット
5ポリエッティ:ロッシニョーロのカプリッチォ
6ディートリヒ・ブクステフーデ(c1637-1707):
ラ・カプリッチオーザ(BuxWV 250)
7ニコラウス・アダム・シュトルンク(1640-1700):第一旋法のカプリッチォ
8ゲオルク・ベーム(1661-1733):カプリッチォ ニ長調
9ヨハン・ヨゼフ・フックス(1660-1741):カプリッチォ ト長調
10W.F.バッハ(1710-1784):カプリッチォ ニ短調
11J.S.バッハ(1685-1750):カプリッチォ 最愛の兄の旅立ちに寄せて(BWV 992)
寺村朋子(チェンバロ) 録音:2009年5月
「カプリッチォ」と称するからには、楽曲構成であれ、書法や技法であれ、
円杉術であれ、何か意表をつく点がみられなければなりません。このCDに収
めれられた作品は、いかにも気楽そうに感じさせながら、徐々に核心に迫っ
ていく奥深さをもた作品ばかりです。8人の作曲家は、いずれも当時は非常に
高く評価されており、今日真価が問われてもよい音楽家ばかりです。彼らの
ように優れた音楽家が持つ着想の妙を紹介してくれる1枚です。