クラシック輸入盤・新譜情報/グッディーズ

コメントはメーカー案内書より抜粋です。お問い合わせ:goodies2@pc.highway.ne.jp

10-04 No.3

2010年04月04日 13時21分29秒 | Weblog
<harmonia mundi>
HMC 902051 \2450
オスヴァルト・フォン・ヴォルケンシュタイン
(1376頃―1445):歌曲集
「事は起こった」、「心、精神、身体、魂」、「汝おそるべし天使よ」、
「いとしい人よ、来ておくれ」他
アンドレアス・ショル(カウンターテナー)
シールド・オブ・ハーモニー【キャスリーン・ディネーン(S, Hrp)、マルク
・レヴォン(G, Lute他)、
マルギット・ユーベルラッカー(ダルシマー)、
クロフォード・ヤング(指、Lute, G)】
録音:2009年6月
ショルの新譜は、西洋音楽史上もっとも謎めいた人物の一人、ヴォルケンシュ
タインの作品集。ドイツ文学のキーパーソンでもある彼は、15世紀のヨーロッ
パ中を旅し、様々なアンソロジーに自分の作品を掲載しました。ショルとその
仲間たちは、旅と歌をこよなく愛した遍歴騎士のテクストを読み込み、鮮やか
によみがえらせています。器楽パートはノスタルジック味満点で魅力的。ショ
ルの歌声はますます磨きがかかって透明度を増しており、ドイツ語の語感も大
変美しい秀逸の一枚です。

HMU 907548 \2450
マルコ・ダッラクイラ(ca.1480-1544):リュート作品集
リチェルカーレ、ファンタジア、サルタレッロ、ジョスカン・デ・プレの多声
部声楽作品のリュート編曲ほか
ポール・オデット(リュート)
録音:2009年8月
リュートの神様が今回の新譜で焦点を当てたのは、マルコ・ダッラクイラ
(1480頃-1544)。ダッラクイラは、ヴェネツィアで活躍したリュート奏者、作
曲家。中世の終り頃から、ルネッサンスの円熟した様式への過渡期に、リュ
ートに適した音型や響きを探求し広めたという重要な役割を果たし、その後
続くリュートの隆盛200年ほどの礎を築いたと言われています。どちらかとい
うとアグレッシヴな印象の作品が多く、楽器が豊かに鳴り響きます。
ちなみに、この録音は当初アクイラの町で行われる予定でした。しかし、
2009年4月に、アクイラの町を大きな地震が襲い、場所の変更を余儀なくされ、
アクイラの町から南へ45キロほど下ったところで行われました。ブックレッ
トには地震の被災者の方々へのメッセージも載せられています。

HMC 902039 2枚組 \3780
※通常仕様のご案内
ハイドン:「天地創造」
ユリア・クライター(S ガブリエル,エファ)
マキシミリアン・シュミット(T ウリエル)
ヨハネス・ヴァイサー(Br ラファエル,アダム)
ルネ・ヤーコプス(指)
フライブルク・バロックオーケストラ,RIAS 室内合唱団
録音:2009年1 月
2009年10月に発売されました、ヤーコプスの「天地創造」の限定バージョン
(品番:HMC 992039/2CD+ボーナスDVD付)が廃盤となりました。今後は、この
ご案内の品番の、ボーナスDVDなしの2CD商品として流通します。なお、限定
盤の廃盤に伴い、現在承っているご注文はすべてキャンセルとさせていただ
きます。ご迷惑をおかけしてしまい申し訳ありませんが、よろしくお願い致
します。




<EGEA>
brunello series
SCA 156 3枚組 \2980
J.S.バッハ:無伴奏チェロ組曲(全曲)
CD1: 第3番ハ長調 BWV.1009、第1番ト長調 BWV.1007
CD2: 第4番変ホ長調 BWV.1010、第5番ハ短調 BWV.1011
CD3: 第2番ニ短調 BWV.1008、第6番ニ長調 BWV.1012
マリオ・ブルネロ(Vc:1600年代製作の「マッジーニ」使用)
録音:2009年サンタ・チェチリア礼拝堂(ペルージャ)
イタリアの名匠マリオ・ブルネロ。溢れ出る音楽への意欲が、2008年イタリア
のジャズ・レーベルEGEAから新しくブルネロ・シリーズを立ち上げ、オデュシ
ア(SCA 138)とヴィヴァルディ:チェロ協奏曲集(SCA 147/KKC 5081)の2タイト
ルをリリース。そして2010年遂に待望のバッハ無伴奏を発売。
これまでブルネロは自然を愛するチェリストならではの発想で、富士山の山頂
やサハラ砂漠、ドロミテ山塊で演奏。完璧な静寂の中で演奏する事により自身
の内面からわき上がる音楽が表出するのであると語っています。そういった経
験によりブルネロは、バッハの無伴奏を再構築、再考しあらたな音楽作り上げ
ました。溌剌とした快活な音楽で話題を呼んだAGOLA盤(1993年ライヴ録音)と
は異なる顔を見せてくれます。
録音されたのは、ペルージャの歴史地区にあるサンタ・チェチリア礼拝堂で
行われました。5つのコンデンサー式パノラマイクを配置し、礼拝堂の響きを
生かしたナチュラル・サウンド。ブルネロの音楽観と同じく、楽器の音が明瞭
かつ自然な音で捉えられています。




<LABORIE>
LC 06 \2200
シューベルト:
(1)弦楽四重奏曲 ト短調 D173
(2)弦楽四重奏曲 ニ短調 D810「死と乙女」
モザイク四重奏団(エーリッヒ・ヘーバルト(Vn1)、
アンドレア・ビショフ(Vn2)、
アニタ・ミッテラー(Vla)、クリストフ・コワン(Vc))
録音:2009年
「死と乙女」の4人で奏でられる冒頭のdの音から、他とはちょっと違うな、と
思わされる演奏。美しく甘いハーモニーの場面でも、常に一定に保たれた厳し
い緊張が流れており、「死」というものが、恐ろしいものであると同時に、こ
の世の苦しみを見ることなく永遠の眠りにつけるという慰めでもある、という
両面を持ち合わせていて、シューベルト自身この「死」と格闘していることが
強く打ち出された演奏です。第2楽章の有名な歌曲「死と乙女」の旋律は、ほ
ぼノン・ヴィブラートで演奏されており、ものすごい説得力。年齢を重ねて深
みと味わいを増したメンバーによる、他に望みようのないくらいに高水準の
シューベルトとなっています。




<AMBROISIE>
AM 197 \2450
ショパン:作品集
3つの新しいエチュードより
(1)アンダンティーノ ヘ短調
(2)アレグレット 変イ長調
(3)アレグレット 変ニ長調
(4)バラード第2番 ヘ長調 op.38
(5)ピアノ・ソナタ第2 番 変ロ短調 op.35
(6)ワルツ第5番 変イ長調 op.42
(7)プレリュード 嬰ハ短調 op.45
(8)ワルツ第12番 ヘ短調 op.70-2
(9)バラード第3番 変イ長調 op.47
(10)ワルツ第7番 嬰ハ短調 op.64-2
(11)プレリュード第20番 ハ短調 op.28
エドナ・スターン(ピアノ/1842年プレイエル)
録音:2009年12月
イスラエル出身のピアニスト、エドナ・スターンが、詩情豊かな音色のプレイ
エルで紡ぐ魅力のショパン作品集。半音階が多用されているプレリュード
嬰ハ短調の夢のような美しさは見事です。ソナタ第1楽章のたっぷりとした歌
わせ方はスターンのセンスとプレイエルの音色の完璧な調和の賜物です。ショ
パン・イヤーに魅力的な1枚が加わりました。



<BIS>
BISDVD 1750(DVD-Video) \2500
ブラームス:ドイツ・レクイエム Op.45
ソールヴェイ・クリンゲルボルン(Sop)、マリウシュ・クフィエチェン(Br)、
スウェーデン放送Cho、
ワレリー・ゲルギエフ(指)
ロッテルダム・フィル
[2008年5月25日/ロッテルダム、ドーレン・コンサート・ホールでのライヴ]
ついにゲルギエフがBIS登場です。それもDVDというこのレーベルの新機軸。
2008年5月25日に彼が13年務めたロッテルダム・フィル首席指揮者として最後
に行ったコンサートのライヴで、曲も彼としては珍しいブラームスの「ドイツ
・レクイエム」なのが非常に期待させられます。合唱が重要なこの作品のため
に、かのエリク・エリクソンが育てたスウェーデン放送合唱団が招かれ、水晶
のように清純な響きを聴かせてくれるのも魅力。ノルウェーのクリンゲルボル
ン、ポーランドのクフィエチェンも好演。合唱主体の宗教曲とはいえ、ゲルギ
エフならではの大きくて深い音楽を満喫させてくれます。

BIS SA 1788(SACD-Hybrid) \2500
ハイドン:
(1)ピアノソナタ第47番ロ短調Hob.XVI:32/(2)同第60番ハ長調Hob.XVI:50
(3)同第53番ホ短調Hob.XVI:34/(4)幻想曲ハ長調Hob.XVII:4
(5)アンダンテと変奏曲ヘ短調Hob.XVII:6
エフゲニー・スドビン(Pf)
BISが現在もっとも力を入れているピアニスト、エフゲニー・スドビン。これ
までメトネルやラフマニノフなど、ピアニズムを追及した作品をリリースして
きましたが、今回は意外な古典派ハイドン。これが実に端正で清潔の極みなの
に驚かされます。またユーモアの感覚も抜群で、スドビンが単なる剛腕ピアニ
ストではないことを示してくれます。恐るべし。

BIS SA 1719(SACD-Hybrid) \2500
マクミラン:
(1)幻日(2006)-無伴奏合唱のための
(2)墓参り(1992/3)-合唱と室内管弦楽のための
セルソ・アントゥネス(1)、ジェイムズ・マクミラン(2)(指)
オランダ放送Cho、オランダ放送室内PO.
宗教的、瞑想的な情緒と現代的リズムの融合が特徴のマクミラン。「墓参り」
は新約聖書でキリストが磔になった後、墓参りした3人の女性のエピソードを
描いた作品で45分の大作。幻日は現代作家マイケル・シモンズ・ロバーツの詩
に基づき、全編アカペラ合唱のみで演じられます。どちらもチベット仏教の
発声や奇声等、面白い声楽の技法を駆使していて興味津々です。

BIS 1623 \2450
C.P.E.バッハ:鍵盤独奏曲全集 Vol.20
1760-66年のソナタ
(1)ソナタ変ロ長調 Wq65/34(H152)/(2)同ニ長調Wq65/40(H177)
(3)同ト短調Wq62/23(H210)/(4)同ハ長調Wq65/41(H178)
(5)同変ロ長調Wq65/45(H212)/(6)同曲異版
ミクローシュ・シュパーニ(クラヴィコード)
シリーズ第20集は円熟期の作品。当時C.P.E.バッハはフリードリヒ大王のもと
を離れた頃で、さまざまなストレスから解放され、新しい試みも盛込むなど筆
致にますますの冴えを見せています。シュパーニの演奏も神業的と申せましょ
う。

BIS 1607/9 7枚組 \7080
グリーグ:歌曲全集
4つのドイツ語の歌 Op.2/6つのドイツ語の歌 Op.4/4つのデンマーク語の歌
Op.5/ロマンスとバラード Op.9/4つのデンマーク語のロマンス Op.10/4つ
のロマンス Op.15/9つのロマンスと歌 Op.18/4つの詩 Op.21/ペール・ギュ
ントからの3つの歌 Op.23/6つの詩 Op.25/5つの詩 Op.26/山の精にとらわ
れし者 Op.32/12の歌Op.33/6つのロマンス Op.39/山とフィヨルドの旅の思
い出 Op.44/6つのドイツ語の歌 Op.48/6つの詩 Op.49/ノルウェー Op.58
/悲歌的な詩 Op.59/5つの詩 Op.60/子供の歌 Op.61/山の妖精 Op.67/5つ
の詩 Op.69/5つの詩 Op.70/私の愛する君! EG127/兵士 EG125/涙 EG128
/ブロンドの少女 EG130&138(2種)/ため息 EG134/素朴な歌/狩人 EG157/
私は愛した EG153/クリスマスの子守歌 EG155/めでたし、海の星よ EG150
/王女様 EG133/オダリスクの歌 EG131/トンスベリの総領事へ EG136/復活
祭の歌 EG146/わたしの小さな鳥 EG126/ハマルの廃墟にて EG140/歌う会衆
EG122/教会へ彼女は歩いて行った EG123/少年EG129/クララの歌 EG124/
オールドミス EG142/クリスマス・ツリーの下で EG144/こけもも EG145/
L.M.リンデマンの銀婚式に EG135/白と赤のバラ EG137/学校での朝の祈り
EG139/ラインヒルド EG181/選挙の歌 EG149/悪魔へ EG154/イェンタ
EG141/祖国讃歌 EG151/ふつうの殿方 EG156/あなたは海を見ている EG121
/山の娘より6曲(雀/干草の山で/ヴェスレモイの旅/不運/ヴェスレモイ
の憧れ/牛を呼ぶ声)
モニカ・グロープ(Ms)、
ロジャー・ヴィニョールズ、イーモ・ランタ、ルーヴェ・デルヴィンエル(Pf)
グリーグにはオーケストラ曲やピアノ曲の人気に及ばないものの、宝石のよう
に美しい歌曲がたくさんあります。160曲に及ぶそれらをすべて網羅した夢の
セットが登場します。グリーグの歌曲の多くは歌手だった愛妻のためにつくら
れていて、彼ならではの優しく親密な雰囲気に満ちています。「君を愛す」
や「春」さらに「ソルヴェイグの歌」など代表作もしっかり収められていて
ぬかりなし。フィンランドの実力派グロープの落ち着いた声も作品の魅力を
あますことなく表現しています。各ご家庭に1セットは常備したい逸品です。




<Profil>
PH 09064 \2180
ヴィータウタス・ラウルシャス:
(1)ディスコルソ・コンチタート(2003)-チェロと管弦楽のための
(2)コンチェルト・ディ・コルデ(2005)-2本のチェロのための
(3)マドリガーレ・ストルメンターレ(2009)-
クラリネット、チェロ、ピアノのための
(4)コンチェルト・ダ・カメラ(2007)-チェロとチェロアンサンブルのための
ダヴィド・ゲリンガス(Vc)、
ギンタラス・リンキャヴィチュス(指)
リトアニア国立響(1)、ヴィータウタス・ソンデツキス(Vc)(2)、
アルギルダス・ブドリース(Cl)(3)、ピャトラス・ゲニューシャス(Pf)(3)、
ロベルタス・シャルヴェニカス(指)アルモナス・チェロアンサンブル(4)
リトアニア出身のゲリンガスは、同時代の故郷の作曲家たちに新作を多数委
嘱するなど積極的に紹介しています。ヴィータウタス・ラウルシャス(1930-)
はリトアニア作曲家同盟の議長を務める長老作曲家。ソ連時代にはカンディ
ンスキーの絵画を思わす強烈な色彩の急進的作風でならしましたが、近年は
ロマンティックな要素も感じさせる温和かつ感情的へと変化しました。これ
ら最近作をゲリンガスの至芸で聴けるのは本当に贅沢と申せましょう。




<SUPRAPHON>
SU 4020 \1480
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第1番ハ長調Op.15
録音:1956年6月2日プラハ、
市庁舎スメタナ・ホール(プラハの春音楽祭ライヴ・モノラル)
ディレクター:アントニーン・シャトラ / エンジニア:アンナ・ポルステロ
ヴァー
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第3番ハ短調Op.37
録音:1962年6月21日プラハ、市庁舎スメタナ・ホール(ライヴ・モノラル)
ディレクター:イルジー・ヨナーク / エンジニア:イヴァン・ヴェセリー
リマスタリング・エンジニア:ヤン・ルジチャーシュ
スヴィヤトスラフ・リヒテル(P)
チェコ・フィルハーモニー管弦楽団
カレル・アンチェル(指)
1950年の「プラハの春音楽祭」におけるモーツァルトのピアノ協奏曲第20番
に始まり、1993年のグリーグのピアノ協奏曲に至るまで、プラハでの演奏活
動はリヒテルの音楽人生の重要な部分を彩ってきました。
1956年と1962年に、いずれもアンチェル&チェコ・フィルとの顔合わせによ
りプラハで行われたベートーヴェンの協奏曲ライヴは、以前にも別のレーベ
ルでリリースされたことがありますが、すでに廃盤で長らく入手難となって
いたものです。
ベートーヴェンのピアノ協奏曲のなかでも第1番と第3番のみを、リヒテルは
好んで取り上げて録音も数多く残されていることから、これらは練り上げら
れた極上のレパートリーといってよいでしょう。リヒテルは第1番を、ほかに
1956年のバカラ指揮ブルノ国立管、1960年のミュンシュ指揮ボストン響(日付
違いでセッションとライヴの2種あり)、1962年のコンドラシン指揮モスクワ
・フィル、そして1988年のエッシェンバッハ指揮シュレースヴィヒ=ホルシュ
タイン音楽祭管と録音しています。
さらに第3番は当録音を含めて8種におよび、ほかに1954年のアーベントロー
ト指揮ソビエト国立響、1954年のロヴィツキ指揮ワルシャワ・フィル、1956
年のバカラ指揮ブルノ国立管、1962年のザンデルリンク指揮ウィーン響、
1962年のペドロッティ指揮RAI響(未発)、1963年のコンドラシン指揮モスクワ
・フィル、1977年のムーティ指揮フィルハーモニア管との録音が知られていま
す。
このたびチェコ放送局収蔵のオリジナル・マスターテープより、あらたにリ
マスタリングが施されたことも相俟って、アンチェルとの熱のこもったやり
とりが楽しめる演奏内容がより身近になりました。

SU 3983 2枚組 \2960
ズデニェク・フィビヒ:オペラ「シャールカ」(全曲)
ヴァーツラフ・ベドナールシュ(Br 王子プシェミスル)
ルボミール・ハヴラーク(T ツチラト)
ヤロスラフ・ヴェヴェルカ(司祭ヴィトラツ)
マリー・ポドヴァロヴァー(S シャールカ)
マルタ・クラーソヴァー(A ヴラスタ)
ミラダ・シュブルトヴァー(S リビュナ)
ミロスラヴァ・フィドゥレロヴァー(S スヴァタヴァ)
ヤロスラヴァ・ヴィマザロヴァー(S ムラダ)
ルドミラ・ハンザリーコヴァー(Ms ラドカ)/
ズデンカ・フルンチロヴァー(Ms ラドカ*3幕のみ)
マリー・ザラバーコヴァー(Aホスタ)
ヤロスラヴァ・ドブラー(A チャスタヴァ)
プラハ国立劇場合唱団
ヤルミル・ブルグハウザー(合唱指揮)
プラハ国立劇場管弦楽団
ズデェニェク・ハラバラ(指揮)
録音:1953年3月18-27日プラハ、
ドモヴィナ・スタジオ(セッション・モノラル)
[2010年オリジナル・マスターテープよりリマスタリング
(ミロスラフ・マレシュ)]
フィビヒがチェコの神話に登場する女傑を題材に書き上げた「シャールカ」
は、彼の作品のなかでももっとも人気を博したオペラ。台本を手掛けた作家
アネシュカ・シュルツォヴァーはフィビヒのピアノの弟子で、フィビヒの代
表作であるピアノ曲集「気分、印象、思い出」は、彼女に対する愛の“日記”
として知られています。
「シャールカ」は、これらのピアノ曲からの主題素材の流用があることも特
徴的で、ちょうどスメタナにおける「リブシェ」にも関連する、神話を題材
に取りながらも、結果としてツチラトとシャールカによる憎悪から濃密な愛
へと転じる二重唱がドラマのおおきな中心となっているのも注目に値するポ
イントです。
自国のルーツをテーマにしたオペラだけに、表題役ポドヴァロヴァーほかハ
ラバラのチームによる演奏は強い説得力があり、名録音がこうしてお求めや
すい価格で入手できるようになったのは朗報といえます。



<Brilliant Classics>
BRL 9168 2枚組 \1080
ブリテン:弦楽四重奏曲全集
弦楽四重奏曲 ニ長調、シンプル・シンフォニーOp.4
ブリテン四重奏団

BRL 9173 \540
エルガー:ヴァイオリン協奏曲
ウォルトン:ヴァイオリン協奏曲
ルヴァトーレ・アッカルド(Vln)
リチャード・ヒコックス指揮、ロンドン交響楽団

BRL 9174 \540
ロスラヴェツ:室内楽曲集
三重奏曲第3番、アルトとピアノのためのソナタ第1番、第2番、
ピアノソナタ第5番、チェロソナタ第1番
モスクワ三重奏団

BRL 9175 \540
アルテュール・ルリエ:声楽曲集
ナタリア・ゲラシモバ(Sop)ロシア室内合唱団、他

BRL 9184 \540
J.S.バッハ:ゴールドベルク変奏曲(弦楽三重奏版)
アマティ弦楽三重奏団

BRL 94030 \540
ヴィヴァルディ:歌劇序曲集
忠実なニンフ、ポントの女王アルシルダ、バヤゼット、グリセルダ、
館のオットーネ、ファルナーチェ、ダリウスの戴冠、
エジプト戦場のアルミーダ、テンペのドリッラ より
モード・アンティクォ

BRL 94038 \540
チャイコフスキー:劇付随音楽「雪娘」
アンドレイ・チスチャコフ指揮
ロシア国立管弦楽団

BRL 94039 \540
メンデルスゾーン:ピアノ三重奏曲第1番、第2番
アムステルダム・ピアノ三重奏団

BRL 94042 \540
C.P.E.バッハ:4つのシンフォニア集Wq183
Wq43-4
ディディア・タルパイン指揮、ソラメンテ・ナトゥラリ

BRL 94064 3枚組 \1550
ベートーヴェン:後期弦楽四重奏曲集
弦楽四重奏曲第12番-第16番、大フーガOp.133
ラサール弦楽四重奏団

BRL 94065 2枚組 \1080
シューマン:オラトリオ「楽園とペリ」
ジュゼッペ・シノーポリ指揮
シュターツカペレ・ドレスデン
ジュリア・フォークナー、ハイディ・グラント・マーフィー(Sop)
フローレンス・クイヴァー、エリーザベト・ヴィルケ(MSop)
キース・ルイス、ロバート・スウェンセン(Ten)
ロバート・ヘイル(Br)




<Opus Arte DVD>
OA 1028(DVD-Video) \4550
OA 7061BD(Blu-ray) \5480
うたかたの恋 エドワード・ワトソン、マーラ・ガレアッツィ、他
振り付け:ケネス・マクラミラン
英国ロイヤルバレエ団2009

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10-04 No.4-1

2010年04月04日 13時21分04秒 | Weblog
<NAXOS> 各1枚 \1000
8.572296
ドビュッシー:管弦楽作品集第3集
1-5.管弦楽のための映像
6.ピアノのために-第2番「サラバンド」
7.ダンス(スティリー風タランテッラ)
(M.ラヴェルによる管弦楽編曲版)
8.スコットランド行進曲(管弦楽編曲版)
9.レントよりも遅く
演奏:フランス国立リヨン管弦楽団
準・メルクル(指揮)
準・メルクルとリヨン管弦楽団によるドビュッシー(1862-1918)の第3集です。
第1集(8.570759)と第2集(8.570993)も大絶賛。今回も色彩感と和声をとこと
ん追求した美しい演奏です。第3集に収録されている「管弦楽のための映像」
はドビュッシーが心身ともに疲れていたスランプの時期の作品。もともと2台
ピアノと管弦楽のために書かれていて、曲順も違っていました。曲が完成す
るまでに6年半を要し、最終的に現在の形に落ち着いたという苦心作です。
とは言え、イギリス、フランス、スペイン民謡から素材を取ったわかりやす
いメロディと、印象派特有の神秘的な響きが交錯、そして脈打つリズムは多
分に南国的要素も備えています。特に「イベリア」は単独でも演奏されるほ
どの人気曲です。

8.572135
ルーセル:交響曲第4番他
交響曲第4番イ長調 Op.53
交響詩「フランドル狂詩曲」 Op.56
小組曲 Op.39(オーバード/パストラール/仮面舞踏会)
小管弦楽のためのコンセール Op.34
シンフォニエッタ Op.52
演奏:ロイヤル・スコティッシュ・ナショナル管弦楽団
ステファン・ドヌーヴ(指揮)
フランスの作曲家ルーセル(1869-1937)は海軍での活躍も有名です。1889年と
1890年にフリゲート艦イフジェニー号でインドシナ近海を航海したことは、
後の作曲家人生に大きな発展をもたらしたことは間違いありません。この
第4番の交響曲は1934年に作曲され、1935年にアルベール・ヴォルフ指揮コ
ンセール・パドルーによりパリにて初演されました。リズミカルで明瞭な形
式を持っていた第3番の作風を継承し、さらにより多くの楽想を加えた厳粛な
美が感じられる音楽です。第1楽章の冒頭の柔らかな弦のメロディと活発なテ
ーマの対比、そして第2楽章の多彩な木管楽器の使い方はルーセルの音楽の特
徴とも言えるものでしょう。「フランドル狂詩曲」は1936年に作曲され、そ
の年の 12月12日にエーリッヒ・クライバーに初演されています。ルーセルの
フランドルの祖先への敬意が表された作品で16世紀から17世紀に採取された
5つのベルギー民謡をもとにした快活な音楽です。

8.572170
アミーロフ:管弦楽作品集
交響的ムガーム「シュール」(1948)
アゼルバイジャン・ムガーム(1948)
グリスタンのバヤティ・シラーズ(1971)
アゼルバイジャン・カプリッチョ(1961)
演奏:ロシア・フィルハーモニー管弦楽団
ドミートリー・ヤブロンスキー(指揮)
アゼルバイジャンの作曲家、アミーロフ(1922-1984)の作品集です。父親は有
名な「ハナンデ」(ムガーム歌手)で、タールの作曲家・演奏家であり、彼も
幼少の時から民謡を聴いて育ち、成長してからは民俗音楽の研究家としても
名を成しました。多くの作品を残し、中でもここに収録されている「シュー
ル」は彼の特質をよく表した作品として知られています。即興的で豊富なメ
ロディは、まるで目の前でカラフルな踊りと歌が展開されているかのように、
生き生きとしていて、聴く者に底知れぬ力を与えてくれます。とりわけ1973
年にモスクワで行われた演奏会では、彼の第3交響曲と、「グリスタン」が
演奏され、聴衆から大喝采を浴びたといいます。アゼルバイジャン特有の言
語と、クラシック音楽の語法が巧みに融合された音楽は、満場の聴衆を興奮
させたことでしょう。

8.578143-44 2枚組
早朝に
CD1:
1.シベリウス (1865-1957):フィンランディア Op.26/2.マデトーヤ(1887-
1947):交響的組曲より「弦楽のためのエレジー」/ 3.O.メリカント(1868-
1924):ロマンス Op.12/4.O.メリカント:ゆるやかなワルツ Op.33/5.シベ
リウス:悲しきワルツ Op.44-1/6.アールトイラ(1905-1992):アクセリとエリ
ナのウェディング・ワルツ(映画「北極星の下で」より/7.カスキ(1885-
1957):前奏曲変ト長調 Op.7/8-12.ラウタヴァーラ(1928-):組曲「村の音楽
師」Op.1/13.クーラ (1883-1918):結婚行進曲 Op.3-2/14.メラルティン
(1875-1937):祝典行進曲 (「眠れる森の美女」Op.22より)/15.シベリウス:
トゥオネラの白鳥 Op.22-2/16.ヤルネフェルト(1869-1958):管弦楽のための
前奏曲/17.ヤルネフェルト:子守歌/18.シベリウス:アンダンテ・フェスティ
ーヴォ/19.クーシスト(1905-1988):フィンランドの祈る人
CD2:
1.ルオラヤン=ミッコラ(1911-2005):結婚式の踊り/2.ソールストレム(1870
-1934):エレジー/3.O.メリカント:民謡/ 4.カスキ:トロルの円舞/5.シベ
リウス:鶴のいる風景 Op.44-2/6.クーラ:羊たちのポルカ/7.ユルハ(1910-
1984):コンスタのよりよいワルツ/8.フィンランド民謡:早朝に/9.シベリウ
ス:わが心の歌 Op.18-6/10.パチウス(1809-1891):フィンランドの歌/11.
フィンランド民謡:オルファンの嘆き/12.メラルティン:蝶々のワルツ
Op.22-17/13.O.メリカント:夏の夜の牧歌 Op.16-2/14.シベリウス:即興曲
/15.クーラ:オストロボスニアの民謡/16.メラルティン:子守歌/17.パルム
グレン(1878-1951):幻惑 Op.1-2/18.シベリウス:クリスチャン2世よりエレ
ジー
演奏:
CD1:トゥルク・フィルハーモニー管弦楽団/ヨルマ・パヌラ(指揮)/CD2:カ
メラータ・フィンランディア/ヨルマ・パヌラ(指揮)…5.14.15.17.18-管弦
楽版編曲
フィンランドと聞いて何を思い出しますか?きんきんに冷えた空気、朝もや
がたちこめる湖、白夜、フィヨルド、トロール、屹立する針葉樹の合間をぬ
って駆け抜ける少女、オーロラたなびく星空・・・そんな静かで雄大な世界
をこの2枚組に閉じ込めました。知られざる作曲家たちの、宝石のような小品
です。朝のすがすがしいひと時に聴くもよし、夜のしじまに流すもよし、も
ちろん仕事をしながら、食事をしながらのBGMにも最適です。

8.572190
クレツキ:
ピアノ協奏曲ニ短調 Op.22(1930)(J.ノリス,Jrによるオーケストラ補筆版)
3つの前奏曲 Op.4(1923)
3つの出版されなかったピアノ小品
幻想曲ハ短調 Op.9(1924)
演奏 :ジョセフ・バノウェツ(ピアノ)/ロシア・フィルハーモニー管弦楽団
トーマス・ザンデルリンク(指揮)
フルトヴェングラーには「息子のように」扱われて、作曲家と指揮者として
はトスカニーニに称賛された才能ある音楽家、パウル・クレツキ(1900-1973)
の作曲家としての真価を問う1枚です。ここに収録された作品は、全てピアニ
ストに技術的限界を突き付けるような困難さを有しています。冒険的で即興
的、時として調性をも逸脱せんばかりの創造性は、20世紀の最も素晴らしい
ピアノ協奏曲の一つとして数えられることでしょう。本来は正式なスコアと
しててBreitkopf社から出版されるはずでしたが、出版されることなく破棄さ
れてしまいました。この録音は、もともと2台ピアノ版として出版されたもの
に新たなオーケストレーションを施し、華やかな協奏曲として再構築したも
のが演奏されています。他にも個性的なピアノ・ソロ作品が聴ける興味深い
アルバムです。

8.572400
ボリス・チャイコフスキー:
1-4.室内オーケストラのための4つの前奏曲/ 5-14.組曲「ぶた飼いの王子
さま」(イントロダクション/庭で/メヌエット/バラの花/ナイチンゲール/鈴
の音/魔法のやかん/ワルツ/ポルカ/ラチェット)15-24.組曲「アンデルセン
のおとぎ話」(バラの木/掛け時計/兵士の航海/織り手/かがり針の旅行/踊る
針/ファンファーレ/皇帝行進曲/小さな踊り子/おもちゃの舞踏会)25-43.組曲
「幸福の長靴」
演奏 :ルースカヤ音楽院チェンバー・クワイア・ソロイスツ
/ムジカ・ヴィーヴァ室内管弦楽団
キリル・エルショフ(指揮)
ボリス・アレクサンドロヴィッチ・チャイコフスキー(1925-1996)は、ロシア
の作曲家ですが、あのピョートル・イリイチ・チャイコフスキーとの親戚関
係はありません。彼はロストロポーヴィチとも親しい交友関係があり、多く
のチェロ用作品をロストロポーヴィチに献呈しています。またロシアでは今
でも人気のある作曲家で、このNAXOSからも交響曲(8.557727)とピアノ作品集
(8.570195)がリリースされています。彼は1954年から1958年の間に、アンデ
ルセンの話に基づいた5つのラジオ・ドラマ用付随音楽を作曲しました。しか
し、このスコアは作曲家が急死した7年後に失われてしまい、それは2003年ま
で発見されることがありませんでした。ここではその中から3組を取り上げ、
もう一度音として蘇らせています。管弦楽作品ではかなり晦渋な作風を見せ
る人ですが、このおとぎ話のための音楽はとてもわかりやすいもので、とり
わけ今回の演奏では歌の部分を全て削除して音楽のみを再現、この無垢な世
界を再現することに成功しました。

8.572208
イギリスのヴィオラ・ソナタ集
ジェイコブ(1895-1984):ヴィオラ・ソナタ
アイアランド(1879-1962):
チェロ・ソナタ(L.ターティスによるヴィオラとピアノ編)
アーノルド(1921-2006):ヴィオラ・ソナタ Op.17
ディーリアス(1862-1934):
チェロ・ソナタ(M.アウトラムによるヴィオラとピアノ編)
バークリー(1903-1989):ヴィオラ・ソナタ Op.22
演奏:マーティン・アウトラム(ヴィオラ)
ジュリアン・ロルトン(ピアノ)
このアルバムには、20世紀イギリスのヴィオラ・ソナタが5曲収録されていま
す。その内の2曲はチェロ・ソナタからの編曲ですが、これもまた味わい深い
ものです。90年近くの長き生涯を生き抜いたジェイコブのソナタは、1978年
に作曲されています。活動的な第1楽章と諧謔的な第2楽章を経て、現れる第3
楽章の何と美しい事。現代では失われてしまった「平穏な世界」へのオマー
ジュとも言える音楽です。宗教と自然に触発されたアイアランドのソナタ、
映画音楽の分野でもおなじみのアーノルドの移り気なソナタ、単一楽章で書
かれ、恐ろしいまでの完成度を見せるディーリアスのソナタ、ナディア・ブ
ーランジェから強く影響を受けたバークリーのソナタと、各々多彩な表情を
見せてくれます。

8.557529
シェーンベルク:
弦楽三重奏曲 Op.45
混声合唱のための4つの小品 Op.27(逃れ去らずに/あなたは望まぬ/月と人間
/恋する者の願い/3つの諷刺 Op.28)
別れ道で/11.多芸多才/12.新古典主義
七重奏のための組曲 Op.29
映画の一場面への伴奏音楽 Op.34
演奏:ロルフ・シュルテ(ヴァイオリン)…1-5/リチャード・オニール(ヴィオ
ラ)…1-5/フレッド・シェリー(チェロ)…1-5/サイモン・ジョリー合唱団
…6-12/ロンドン・シンフォニエッタのメンバー…6-12/チャールズ・ナイ
ディック(クラリネット)…13-16/アラン・R・ケイ(クラリネット)…13-16
/マイケル・ローウェンスターン(バス・クラリネット)…13-16/ロルフ・
シュルテ(ヴァイオリン)…13-16/トビー・アペル(ヴィオラ)…13-16/フレッ
ド・シェリー(チェロ)…13-16/クリストファー・オールドファーザー(ピア
ノ)…13-16/ロンドン交響楽団…17/ロバート・クラフト(指揮)…6-12.17
NAXOSの人気シリーズである、ロバート・クラフトのシェーンベルク(1874-
1951)作品集です。今回は合唱作品を中心に室内楽曲を含む興味深いアルバム
となっています。弦楽三重奏曲は、アメリカに亡命した後の1946年に、ハー
バード大学から作品の委嘱を受け作曲されたもの。作曲の動機は彼の持病で
ある喘息の発作を起こした時のエピソードが基になっていて、十二音で書かれ
ていながらも、時としてユーモラスな場面も持ち合わせています。2つの合唱
作品はモーゼとアロンの無機質な世界に共通する素晴らしい音楽。7つの楽器
による「組曲」も緊張感溢れる豊かな作品です。

8.570333
ワインベルク:チェロ・ソナタ集
チェロ・ソナタ第1番 Op.21
チェロ・ソナタ第2番 Op.63
無伴奏チェロ・ソナタ第1番 Op.72
無伴奏チェロ・ソナタ第3番 Op.106
演奏:ドミトリ・ヤブロンスキー(チェロ)
リュウ・シン=ニ(ピアノ)
ワルシャワのユダヤ人家庭に生まれたワインベルク(1919-1996)は、最初ワル
シャワ音楽院で学びますが、1939年、ナチス・ドイツのポーランド侵攻のた
めにソヴィエト連邦へ亡命することとなります。ミンスクからタシュケント、
そして最後はモスクワに定住し、亡くなる直前にロシア正教会に改宗しまし
た。彼のチェロ・ソナタ(第2番はロストロポーヴィチのために作曲された)は、
チェロの表現能力の限界までを使用しており、憂鬱さと抒情性、そして激し
さを兼ね備えたもので、しばしばショスタコーヴィチの作品と比較されます。
また無伴奏ソナタの第1番と第3番もやはりロストロポーヴィチに捧げられて
います。第1番は比較的コンパクトな作品ですが、第3番は規模、楽想ともに
大きく、これは確かにJ.S.バッハの作品に比肩するものと言えるでしょう。

8.570605
馬思聡(マー・スツォン):
ヴァイオリンとピアノのための音楽集第2集
1.春の踊り(1953)/2.ロンド第2番(1950)/3.メロディ(1952)/4.秋の収穫祭
の踊り(1944)/5-6.ヴァイオリン・ソナタ第3番(1984)/7-12.高山組曲(1973)
(祭祀/飲酒/蘆萩/戦いの舞/招魂/豊年の舞)/13.ロンド第3番(1983)/14.バ
ラード(1952)/15.ロンド第4番(1983)
演奏:顧小梅・・・シャオ=メイ・クー(ヴァイオリン)
魯寧・・・ニン・ルー(ピアノ)
第1集(8.570600)でその才能をまざまざと見せつけた中国の作曲家、馬思聡
(1912-1987)の作品集第2集です。このアルバムにも興味深い作品ばかりが収
録されています。1912年に広東省海豊県で生まれ、最初はフランスへ留学、
パリ音楽院で学びます。その後、文化大革命で迫害を受けアメリカに亡命し
ました。1983年に「ロンド第4番」を作曲した直後、彼は日記の中で「私はい
つ、この追放から解放されるのか誰もしりません」と胸が張り裂けんばかり
のコメントを残しています。ここで聴ける彼の作品も、フランス風な流麗で
移ろう和声と、中国音楽独特の五音階が入り混じっているものばかりで、そ
の独特な味わいは聴くほどに深みを増すものばかりです。

8.572277
アンデルセン:練習曲とサロン音楽集
1.チャルディ(1818-1877):「ロシアの謝肉祭」のためのカデンツァ/2-3.ダ
ンストレム(1812-1897):スウェーデン・ポルスカ歌曲集より Op.50(アンデル
セン編)/4-6.8つの講義の小品 Op.55より(第4番水車小屋 /第5番伝説 /第8番
タランテラ )/7-8.フルートのための 24の練習曲 Op.15より(第3番ト長調 /
第24番ニ短調 )/9.オペラ・トランスクリプション集 Op.14より第5番モー
ツァルト「ドン・ジョヴァンニ」/10.フルートのためのコンチェルトシュ
テュック第2番 Op.61(フルートとピアノ編)
演奏:カイル・ツァッポ(フルート)
A・マシュー・マッツォーニ(ピアノ)
「フルートのショパン」と異名をとるデンマーク生まれのヨアヒム・アンデ
ルセン(1847-1909)はフルートを吹く人ならば知らない人はいないと言っても
よいでしょう。様々な逸話の持ち主ですが、彼の残したフルートのためのエ
チュード Op.15は今でもフルートを学ぶ人にとっての宝物です。しかし、彼
の名前が忘れられてしまったのは、一重に作品が残っていないからなのかも
知れません。1847年に生まれた彼はオーボエ奏者の父親から音楽の手ほどき
を受け、13歳の時に公開演奏会を開き、22歳の時にデンマーク王立管弦楽団
のフルート奏者になりました。その後世界中で研鑽を積み、 1882年にビルゼ
がベルリン・フィルハーモニーを創立した時にはフルーティストの一人とし
て名前を連ねています(当時のベルリン・フィルのプログラムでも彼の名前が
ソリストとして挙げられています)。ここで聴ける様々の作品は、それぞれに
技巧をこらしつつも、耳当たりのよいものばかり。演奏しているツァッポは、
作曲家の伝記付き作品目録の著者で、ピオリア交響楽団の首席フルート奏者
です。

8.570949
オーストラリアのギター音楽集
1-2.エドワーズ(1943-):ブラックワトル・カプリース/3-6.ホートン(1954-):
石碑/7-10.スカルソープ(1929-):フロム・カカドゥ/ 11-13.エドサーズ:ギ
ター・ダンス(A. ウォルターによるギター編)/14.クーネ(1956-):素晴らし
い感情および壮大なデザインの閉じた世界/15-17.ディーン(1961-):ゴヤか
らの3つのカプリチョス/18.スカルソープ:夢の中へ(ギター編)/19.スカル
ソープ:ジリル(S.ウィングフィールドによるギター編)
演奏:アレクサンドル・チボルスキー(ギター)
ようやく最近になって、オーストラリアのクラシック・ギター界が世界的に
重要な存在になってきました。これには、名ギタリスト、ジョン・ウィリア
ムズ(1941年生まれ)が自国の作曲家に「ギターの曲を書いてほしい」と委嘱
したことが大きな要因でしょうか。また、同国の著名な弦楽器奏者、スモー
ルマンがギター制作に乗り出したことも特筆すべき事項でしょう。現在では、
彼の制作した楽器は世界中のギタリストの羨望の的となっています。そんな
オーストラリアのギター作品を演奏するのは、2006年の東京国際ギター・コ
ンクールで優勝、高い評価を受けたチボルスキー。彼の美しく透明で、リュ
ートにも似たギターの音はこれらの作品の本質と聴きどころを聴き手に確実
に届けています。

8.570956
モンポウ:ピアノ作品集第5集
1-14.ドン・ペリンプリン(モンサルヴァーチェとの共作)(1955)/15-26.バレ
エ(1946)/27.「月の光」によるグロッサ(1946)/28.ロマンス(1944)/29.モ
デラート・エスプレッシーヴォ(1946)/30.「月の光」による幻想曲(1946)/
31.ヴァイオリンとピアノによる「標高」/32.チェロとピアノによる「橋」
/33-35.4手による「3つの子守歌」※全て世界初録音
演奏:ホルディ・マソ(ピアノ)
マルク・オリウ(ヴァイオリン)…31/ホアン=アントニ・ピッチ(チェロ)…32
/マリザ・ルイス・マガルディ(ピアノ)…33-35
このアルバムは、パリに20年近く滞在したモンポウ(1893-1987)が、バルセロ
ナへ帰国した後の1944年から1955年の間に書かれたピアノ曲を収録していま
す。これらは出版されなかった作品で、このマソの演奏が世界初録音となり
ます。バレエ音楽「ドン・ペリンプリン」のピアノ版は2007年に公表された
もので、12曲からなる短い小品からなっています。ロルカの戯曲「庭のドン
とベリーサの恋」を下敷きにしたこのバレエは、舞台美術家シャヴィエル・
コルの発案で、マーキス・デ・クエヴァスのバレエ団によって依頼されたも
のです。このバレエは 1956年5月8日にリセウ劇場で初演されました。しか
し、実のところモンポウは、初演までにオーケストレーションを間に合わせ
ることが出来ず、友人であるモンサルバーチェに助けを求める他ありません
でした。モンサルヴァーチェはオーケストレーションを施した上で、2曲の
ダンスを追加し、初演に間に合わせることができたのです。時としてプーラ
ンクやワーグナーを思わせるロマンティックな個所もありますが、やはりモ
ンポウらしい音楽で、スペイン風でエキゾチックな味わいです。

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10-04 No.2-2

2010年04月04日 13時20分24秒 | Weblog

8.572197
ヘンデル:鍵盤楽器のための組曲集第1集
1-4.組曲第1番イ長調 HWV426(プレリュード/アルマンド/クーラント/ジグ)
/5-8.組曲第2番ヘ長調 HWV427(アダージョ/アレグロ/アダージョ/フーガ-
アレグロ)/9-15.組曲第3番ニ短調 HWV428(プレリュード/フーガ-アレグロ/
アルマンド/クーラント/エア/ドゥブレ1-5(変奏曲)/プレスト)/16-20.組曲
第4番ホ短調 HWV429(フーガ-アレグロ/アルマンド/クーラント/サラバンド
/ジグ)
演奏:フィリップ・エドワード・フィッシャー(ピアノ)
ヘンデル(1685-1759)の鍵盤楽器のための組曲は、多数の曲があるにも拘わら
ず、残念なことに現代ではあまり知られてはいません。しかし、ここに収録
した1720年作のいわゆる「 8つの大きな組曲」はヘンデルによる紛れもない
傑作です。恐らく、組曲第5番 HWV.430の終曲が「調子のよい鍛冶屋」として
知っている人はいるでしょうが、他の曲も素晴らしいものばかり。精緻極ま
る対位法、伝統を打ち破る新しい形式の中に、イタリア風の気取った楽想を
盛り込んだ聴き応えたっぷりの1枚です。このアルバムは第1組曲の1番から
4番までを収録しています。ピアノで演奏するヘンデルには異論もあるでしょ
うが、この瀟洒な響きは一聴の価値があります。

8.660245-47 3枚組
マイアベーア:歌劇「エジプトの十字軍」
アルマンド (ロードス島騎士、エルミレーノ)…マイケル・マニアチ(ソプラ
ニスタ)/パルミーデ(スルタンの娘)…パトリツィア・チョーフィ(S)/アラ
ディーノ(ドミヤートのスルタン)…マルコ・ヴィンコ(B)/オスミーノ(ドミ
ヤート宰相)…イオリオ・ゼンナーロ(T)/アルマ…シルヴィア・パジーニ(Ms)
/アドリアーノ(ロードス島領主)…フェルナンド・ポルターリ(T)/フェリシ
ア(アルマンドの元恋人)…ラウラ・ポルヴェレッリ(Ms)/ルカ・ファヴァロ
ン(T)/エマヌエレ・ペドリーニ(B)/フェニーチェ劇場管弦楽団&合唱団/
エマニュエル・ヴィヨーム(指揮)
名前は知られているのに、その作品をほとんど聴くことがない作曲家は数多
くいますが、マイアベーア(1791-1864)もそんな一人。この「エジプトの十字
軍」は彼がフランスで成功する足掛かりを作ったオペラで、1824年にフェニ
ーチェ劇場で初演された時は大好評でしたが、1835年に再演されてからは、
およそ 170年も放置。すっかり忘れられた演目となってしまいました。今回
の上演はアメリカの男声ソプラノ、マニアチの活躍と、人気沸騰のソプラノ、
チョーフィ、そして名バス、ヴィンコらによる充実の歌手陣を得て、最高の
盛り上がりを見せたそうです。4時間近くもの長丁場ですが、ヴィョームの緊
迫感溢れる指揮のおかげもあり、一瞬足りとも気をそらすことはできません。

8.559607
ジュリアン・ワクナー:合唱作品集第1集
1-3.時々私は生きているように感じる(1998)(月が足の裏にある/海の驚異で
あるように/私は旅行したことがない)/4-9.リルケ歌曲集(かもしか/豹/フラ
ミンゴ/白鳥/白いネコ/一角獣)/10.御公現の祝日の時期のための入祭唱/
11.私の愛が生まれる/12.来てください、あなたこそ恵みの泉/13.幸いあれ、
いと優しきマリアよ/14-17.ミサ・ブレヴィス/18.アロンの祝祷/19.神の
御身体を見たまえ
演奏 :エローラ・フェスティバル・シンガーズ/マイケル・ブロス(オルガン)
…11.12.19/ノエル・エジソン(指揮)
ハリウッド生まれのジュリアン・ワクナー(1969-)の合唱作品集です。彼は4歳
からチェロとピアノを始め、聖トマス聖歌隊の少年聖歌隊員としても活躍しま
した。1990年にはボストン大学の礼拝堂聖歌隊の指揮者として、バッハから
現代音楽までを演奏、ボストンで最も有名な音楽家の一人として称賛される
までになりました。彼の作品は「大胆で、空気のようだ」とニューヨーク・
タイムズで大絶賛。他のメディアでもひっぱりだこです。「多様化した現代
音楽に新たな秩序を見出し、調性を与え、自由な創造性を持って音をパレッ
トに載せる」と語るワクナーの作品。どうぞじっくり聴いてみてください。

8.559668
ロクンベ:ミセス・パークス様へ
1.世界の祈る人:溢れる魂を私たちへ/2.世界の祈る人/3.四万の強い人のた
めに私たちはバビロンの通りを歩きました/4.犠牲の中で/5.未来のために
/6.世界の種/7.堕天からの歌/8.イシスの娘の上の輝く雨のように/9.彼
らの子どもたちに継続する意志を与えること/10.世界の魂に祈りを歌うこと
演奏:ジャニス・チャンドラー(S)/ジェヴェッタ・スティール(Ms)/ケヴィ
ン・デース(B)/テイラー・ギー・ガードナー(S)/ラクハム交響合唱団/ブ
ラジル・デンナード・コラーレ
デトロイト交響楽団/トーマス・ウィルキンス(指揮)
この作品は、米国連邦議会から「公民権運動の母」と呼ばれたローザ・パーク
ス夫人に敬意を表して書かれています。1955年にアラバマ州のバスの中で白
人に席を譲るのを拒み、人種分離法違反で逮捕され有名になった彼女。この
事件をきっかけにモンゴメリー・バス・ボイコット事件が勃発したのです。
ロクンベ(1948-)は彼女を含む全ての人々のための祈りの音楽を書きました。
これは2組の合唱団、4人のソリスト、そしてフルオーケストラを必要とする
大作です。ブルース、ジャズ、アフリカ音楽、そしてゴスペルが随所に使わ
れており、ソリストたちにはそれぞれ役割が与えられています。この録音に
は曲毎に感じられる聴衆たちの熱い吐息と拍手も洩れなく収録されています。

8.572121
ハイドン:ミサ曲第1集
スターバト・マーテル Hob.XXbis
1.御母は悲しみに暮れ/2.おお、神のひとり子の/ 3.かくも責め苦を負う/
4.かくも御子とともに苦しめる/5.人々の罪のために/6.愛しい御子が/7.
さあ、御母、愛の泉よ/8.聖母よ、十字架にかかりし/9.私の命ある限り/
10.乙女の中のいと清き乙女よ/11.地獄の業火で焼かれても/12.十字架によ
りて私を守り/13.肉体が死するとき/14.天国の栄光を
演奏:アン・ホイット(ソプラノ)/ルーシエン・ブラケット(アルト)/スティ
ーヴン・サンズ(テノール)/リチャード・リポルド(バス)/ニューヨーク・
トリニティ教会合唱団
レーベル・バロック管弦楽団/オーウェン・バーディック(指揮)
1761年、西部ハンガリー有数の大貴族、エステルハージ家の副楽長という仕
事を得たハイドン(1732-1809)ですが、当時老齢だった楽長のグレゴール・
ヴェルナーが 1766年に死去した後、ようやく楽長へと昇進することができま
した。その最初の大きな仕事として作曲されたのが、有名な第3番のチェレン
シス・ミサと、この「スターバト・マーテル」でした。これは、ハイドンの
前任者であるヴェルナーが確立した、聖金曜日にGrabmusik(「重大な音楽」)
を演奏するという伝統を継承したためで、ハイドンは入念な準備をして素晴
らしい作品を作り上げました。当時はペルゴレージやスカルラッティの同名
作品が書かれており、この作品もそれらに肩を並べる壮麗で美しい曲となっ
ています。

8.572322
シューベルト:ドイツ語歌曲全集 35
希少作品、断章、違稿版集
1.異国から来た乙女 D117/2.ピアノを弾くラウラ D388(第1稿)/3.ラウラへ
の歓喜 D577/4.バスのための歌曲のスケッチ D1a/5.アンドレアス・シラー
氏の命名日に D83/6.ドイツの勝利に寄せて D81/7.人生の夢 D39/8.子供
の歌 D596(断章)/ 9.私の父の墓で D496/10.ゆりかごの中の男の子 D579
(第2稿)/11.愛を知る者だけが D513a/12.タルタロスの群れ D396(未完)/
13.ミニョン「このままの姿でいさせて下さい」D469(未完の断章)/14.リー
トのスケッチイ短調 D555/15.大ハレルヤ D442(バージョン A)/16.ヨハネ
福音書 D607/17.戦の歌 D443(独唱版)/18.水の上の精霊の歌(第1作)D484
演奏:シビラ・ルーベンス(ソプラノ)…1.8-11.13/デトレフ・ロート(バリト
ン )…2-3.5-7.12.15-18/レト・クッペル(ヴァイオリン)…5.6/ペーター・
リーム(ヴァイオリン)…6/ダニエル・グロギュラン(チェロ)…4.6.14/ウー
タ・ユングヴィルト(ハープ)…5/ウルリッヒ・アイゼンロール(ピアノ)
…1-4.7-18
「歌曲の王」シューベルトの全リート作品を録音するという偉大なるプロジェ
クトの完結編です。全てに渡って高水準の演奏を収録するというコンセプト
はこのアルバムでも変わることはありません。完全版を目指す NAXOSレーベ
ルとしては、スケッチも洩らさず収録します。歌詞がなければチェロで歌わ
せ、途中で楽譜が終われば、歌もそこで終わり。そんな潔さの中に思いもか
けぬ美しいものが見え隠れしています。ルーベンスとロートの2人の歌唱も万
全。おなじみのアイゼンロールの他、ハープやヴァイオリンが最終巻に華を
添えます。

8.112034-35 2枚組
R・シュトラウス(1864-1949):歌劇「カプリッチョ」
演奏:伯爵夫人マドレーヌ(若き未亡人)…エリーザベト・シュヴァルツコップ
(ソプラノ)/伯爵(マドレーヌの兄)エベルハルト・ヴェヒター(バリトン)/
作曲家フラマン…ニコライ・ゲッダ(テノール)/詩人オリヴィエ…ディート
リヒ・フィッシャー=ディースカウ(バリトン)/劇場支配人ラ・ローシュ…
ハンス・ホッター(バリトン)/女優クローレン…クリスタ・ルートヴィヒ(メ
ゾ・ソプラノ)/3人の舞台上の音楽家/マヌーグ・パリキアン(ヴァイオリン)
/レイモンド・クラーク(チェロ)/レイモンド・レッパード(ハープシコード)

フィルハーモニア管弦楽団
ウォルフガング・サヴァリッシュ(指揮者)
録音 1957年9月2-7.9.11日、1958年3月28日ロンドンキングスウェイ・ホール
言葉を司る詩人と、音を操る音楽家。この2人から求愛される若き未亡人・・。
生活感よりも感性が物を言う美しい時代の小さな葛藤を描いたこの叙情劇に、
作者のクレメンス・クラウスは「音楽と文学はどちらが人の心を動かすか」と
いう命題を織り込みました。若きシュヴァルツコップの穢れなき歌声、彼女を
取り巻く素晴らしい歌手たち、R.シュトラウスのエキスパート、サヴァリッ
シュが混然一体となって眩いばかりの世界を作り上げています。とりわけ、
CD2のトラック 15「月光の音楽」からの幻惑的な音楽の素晴らしさは筆舌に
尽くしがたいものです。

8.111346
グレート・ピアニスト・シリーズ/ルービンシュタイン
ショパン(1810-1849):ポロネーズ集
1.ポロネーズ第1番嬰ハ短調 Op.26-1(録音 1951年5月21日)/2.ポロネーズ
第2番変ホ短調 Op.26-2(録音 1950年9月27日)/3.ポロネーズ第3番イ長調
「軍隊ポロネーズ」 Op.40-1(録音1950年9月28日)/4.ポロネーズ第4番ハ短調
Op.40-2(録音1950年9月27日)/5.ポロネーズ第5番嬰ヘ短調 Op.44(録音1951
年5月23日)/6.ポロネーズ第6番変イ長調「英雄ポロネーズ」Op.53(録音 1950
年9月28日)/7.ポロネーズ第7番変イ長調 Op.61「幻想ポロネーズ」(録音
1950年12月13日)/8-9.アンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネ-ズ
Op.22(録音1950年12月14日…8, 1951年5月25日…9)
演奏:アルトゥール・ルービンシュタイン(ピアノ)
アメリカハリウッド・ RCAスタジオにて録音
マーク・オーバート=ソーン復刻
柔和なイメージが強いショパンですが、ポロネーズだけは別格。ぐいぐい引
っ張ってくれるような演奏で聴きたい作品群です。さて、今でも「最高のショ
パン弾き」として讃えられているアルトゥール・ルービンシュタイン。中で
も彼の演奏するポロネーズは、その逞しい筋肉美が大層愛されています。
ルービンシュタインはその生涯に、7番までのポロネーズを3回録音しました
が、この演奏はその2回目のもので、1950年代前半の円熟味を加えながらも体
力たっぷりという、最上のルービンシュタインを楽しめるものです。まずは
「英雄ポロネーズ」からいかがでしょう?次は「軍隊」、第5番の骨太な演奏
もたまりません。

8.111348
ワーグナー(1813-1883):
1.歌劇「タンホイザー」より「序曲」
(録音 1952年12月2-3日ウィーンムジークフェラインザール )
2.楽劇「ローエングリン」より第1幕への前奏曲
(録音 1954年3月4日ウィーンムジークフェラインザール )
3-5.楽劇「神々の黄昏」より(3.夜明けとジークフリートのラインの旅
(録音1954年3月8日ウィーンムジークフェラインザール )
ジークフリートの葬送行進曲
(録音 1954年3月2日ウィーンムジークフェラインザール )
ブリュンヒルデの自己犠牲
(録音 1952年6月23日ロンドンキングスウェイ・ホール)
マーク・オーバート=ソーン復刻
演奏:ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団… 1-4/フィルハーモニア管弦楽
団… 5/キルステン・フラグスタート(ソプラノ)…5
ヴィルヘルム・フルトヴェングラー(指揮)
フルトヴェングラーの圧倒的名演と言われるワーグナー管弦楽集です。なか
でも最後の年の録音である、「ローエングリン」と「指環」からの2曲の求心
力の凄まじさは、聴く人全てを圧倒します。また1952年録音のフラグスター
トとの「ブリュンヒルデの自己犠牲」も名演として知られているものです。
フルトヴェングラーとフラグスタートは1950年にも同じ曲を録音したものが
残っていますが、練られた表現を望むのなら、やはりこちらの演奏がベター
です。由緒正しきワーグナーがここにあります。

8.120873-74 2枚組
ベスト・オブ・ブロードウェイ
CD1:
1-4.R.ロジャース(1902-1979):オクラホマ!より(オリジナル・キャスト)
(おお、何と美しい朝/飾りのついた四輪馬車/農夫と牧童/オクラホマ!)/
5-8.R.ロジャース:回転木馬より(オリジナル・キャスト)(回転木馬のワルツ/
もし私があなたを愛していたら/6月は一斉に花開く /あなたはたった一人で
歩いて行くでしょう)/9-12.R.ロジャース:南太平洋より(オリジナル・キャ
スト)(魅惑の宵/Bali Ha'i/あの人を忘れたい /ほとんど私のものだった)/
13-15.R.ロジャース:王様と私より(オリジナル・キャスト )(口笛で楽しい
メロディを吹く/あなたを知っている/シャル・ウィ・ダンス)/16-17.ジュロ
ーム・カーン(1885-1945):ショウ・ボートより(1946年ブロードウェイ・リ
バイバル録音 )(Ol' Man River/Can't Help Lovin' Dat Man)/18-19.フォレ
スト&ライト:キスメットより(オリジナル・キャスト)(Baubles, Bangles
And Beads/ストレンジャー・イン・パラダイス )/20-22.ガーシュウィン
(1898-1937):ポーギーとベスより(オリジナル・キャスト)(サマータイム/な
んにもない/必ずしもそうじゃないぜ)
CD2:
1.ガーシュウィン:ガール・クレージーより "アイ・ゴット・リズム "/2-4.
バーリン(1888-1989):コール・ミー・マダムより(ホステスとマスター/今日
は何と愛しい日/あなたは今恋に落ちる)/5-8.バーリン:アニーよ銃をとれよ
り(オリジナル・キャスト)(当たり前のことさ/あなたは銃を持つ男を得られ
ない/ショーほどステキな商売はない/私は何でもうまくできる)/9.ジュール
・スタイン(1905-1994):ハイ・バトン・シューズより "パパ、あなたは私と
踊りたいの?"/10-11.ジュール・スタイン:紳士は金髪がお好きより(オリジ
ナル・キャスト)(ダイヤモンドは少女たちの一番のお友だち/紳士は金髪がお
好き)/12-13.フレデリック・ロウ(1901-1988):ブリガドーンより(オリジナ
ル・キャスト)(ヘザーの丘で/恋しているみたい)/14.バーンスタイン(1918
-1990):オン・ザ・タウンより"サム・アザー・タイム"/15.バーンスタイン:
ワンダフル・タウンより(オリジナル・キャスト)"クヮイエット・ガール"/
16-17.コール・ポーター(1891-1964):キス・ミー・ケイトより(オリジナル・
キャスト)(ソー・イン・ラヴ/いつもあなたに真実を)/18-19.サンディ・ウィ
ルソン(1924-):ボーイフレンドより(オリジナル・キャスト )(私はあなたに
満足していた/ブルームズバリーの部屋で)/20.レッサー(1910-1969):チャー
リーはどこだ?より "エイミーに恋したら"/21-26.レッサー:野郎どもと女
たちより(オリジナル・キャスト )(古い繋がり/私は知るだろう/ブッシェル
とペック/野郎どもと女たち/ご婦人の夜に幸運を!/すわって、あなたのボー
トは揺れている)
オリジナル・キャストで聴くブロードウェイの名曲集。今こうして聴いてみ
るとどれも懐かしくて新しいものばかり。とことん甘くてちょっぴり切ない
夢の世界へご案内いたします。

8.120891
ラブ!
マリリンマリリン・モンロー・オリジナル・レコーディング集 1953-1958
1.リトルロックから来た娘/2.ダイヤモンドは少女たちの一番のお友だち/
3.恋に失敗したら/4.バイバイ・ベイビー/ 5.もう一度!/6.キス/7.請
求書につけておくわ/8.帰らざる河/9.通りの情景/10.驚かないでね/11.
ヒート・ウェイヴ/12.レイジー/13.気ままなあなた/14.女のお手本/15.
素晴らしいロマンス/16.2階の少女/17.ランニン・ワイルド/18.あなたに
愛されたいのに/19.恋はおしまい/20.お熱いのがお好き
演奏:マリリン・モンロー(ヴォーカル)
永遠のアイドル、マリリン・モンローの歌声を。女優としてのマリリンは広
く知られているのに、彼女が「歌手であった」事を記憶している人がどれく
らいいるのでしょうか?このアルバムを聴いてみてください。なんとステキ
な歌声でしょう?セクシーでコケティッシュ。どこを聴いてもマリリンです。




<MARCO POLO>
8.225276 \1780
ゴドフスキー(1870-1938):ピアノ作品集第10集
1-24.24の性格的小品「ワルツの仮面劇」(謝肉祭/パステル(フランツ・シュ
ーベルト風)/スキッツェ(ヨハネス・ブラームス風)/モーメント・カプリチョ
ーソ/子守歌/コントラスト /プロフィール(フレデリック・ショパン風)/シル
エット(フランツ・リスト風)/風刺/カリカチュア/ティル・オイレンシュピ
ーゲル/伝説/フモレスケ(4つの音符による)/フランス語/悲歌/無窮動/メヌ
エット/靴を跳ね上げる踊り/葬送ワルツ/夜の鐘/オリエンタル/ウィーン訛り
/一つのお話/肖像(ヨハン・シュトラウス ))/25.ヨハン・シュトラウスの
主題による3つの交響的変容より第1楽章芸術家の生涯
演奏:コンスタンティン・シチェルバコフ(ピアノ)
名ピアニスト、および作曲家であるゴドフスキーの作品集第10集です。この
作品は1912年、ウィーン音楽院で教鞭をとっていた時期の作品で、ヴィルヘ
ルム・シュテケル博士へ献呈されています。24の小さいワルツからなる曲集
で、各々の曲は、明らかに19世紀の作曲家たちの作品を示唆しています。そ
れは、副題にあからさまな作曲家名が記されているものもあれば、曲中に少
しだけ「あっ」と思わせる引用があったりと様々な手法が凝らされています
が、とにかく面白いものばかりです。技術的な演奏難易度は他の曲に比べる
と、若干低いかもしれませんが、表現力には最大級のものが求められます。
超絶技巧が好きな方はトラック25の「芸術家の生涯」をどうぞ。

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