鎌倉の東慶寺に伝わる重要文化財の
『初音蒔絵火取母(はつね まきえ ひとりも)』と、
『葡萄蒔絵螺鈿聖餅箱』のフレーム切手がありましたので、
購入しました。
上の段が、『初音蒔絵火取母(はつね まきえ ひとりも)』の切手です。
源氏物語・初音の帖に由来する香炉を描いています。
切手が小さくて見にくいので、東慶寺のホームページから、
図をお借りしてアップします。
こちらが、、『初音蒔絵火取母(はつね まきえ ひとりも)』です。
うぐいすの下に「はつね」の文字が見えます。
「えっ?どれが?」と思われる方もおありかと思います。
ねくねとした梅の枝のように描かれている変体仮名、
は つね の文字が、
横に連綿体で、書かれているのが、見えますか。
源氏物語・初音の帖は、
明石の君が、源氏と紫の上に預けた姫君に贈った歌、
「年月を まつにひかれて 経る人に
けふ うぐひすの 初音きかせよ」に因んでいます。
この香炉は、室町時代の作といわれています。
江戸時代にも、千代姫の『初音の調度』があります。
「初音の帖」は、源氏の最盛期を描く帖で、
新年などのお目出度い時に読まれたそうですから、
この様な、婚礼調度にもなっているのでしょう。
源氏物語は先行するあらゆる文学・歴史を取り込んで
書かれました。
そして、後世の文学・工芸・美術に影響を及ばしています。