今週火曜日(9月6日)、車を半年点検に持って行こうと予定していた。畑仕事が遅れ気味なので午前中は畑仕事をし、午後に自動車整備工場へという予定。
その日、前夜涼しかったのでぐっすり眠れて朝5時前には起きて、ラジオを聴きながら朝の支度をする。「えっ!台風ぅ~?いつ?今日ぅ~?何で?」と疑問の多い独り言を発したのは、「宮古島近海にある熱帯低気圧はまもなく台風に発達し、夕方から夜には沖縄島に最接近するでしょう」というラジオの天気予報を聞いたからだ。
で、半年点検を延期し、台風対策のために小雨降る中、畑へ出勤する。急な話なのでどの程度の対策をするかラジオの情報を聴きながらあれこれ台風対策を進める。台風13号はその日の朝9時に宮古島近海で発生したとのこと。どうりで急な話なわけだ。
生まれたばかりの台風だ、沖縄島最接近という12時間後でもまだ幼稚園児になった程度の勢力に違いないと予想し、畑の台風対策は中程度の対策で済ませた。
畑の台風対策を済ませ、家に帰ってベランダの台風対策も済ませ、ラジオを聴きながらパソコン作業をする。4時頃から何度かあったラジオの台風情報は、天気については素人の私だが、方向と時間についての常識は心得ている私が理解できないものであった。
「気象台の午後3時の発表によると、台風13号は那覇の北西120キロ(正確には覚えていないがだいたいそんなもんであった)にあり、時速25キロの早さで北東に向かっている。沖縄島はこれから夜遅くにかけて風が強まる」といった内容。
「午後3時に北西120キロの位置にあって、時速25キロで北東に向かっているんだろ?沖縄島から離れつつあるんじゃないの?今6時だから、今頃は辺戸岬(沖縄島の最北端)の北西120キロにいるんじゃないの?何で、これから風が強くなるの?」と、私は頭の中で地図を描き、ラジオからの情報と一致しないので「???」となった。
そんな疑問を持ちつつ午後6時、窓の外を見ると風はだいぶ弱まっている。3時頃には掛けてあった遮光シートや簾、物干し竿を外しており、風が強かったので窓も閉めていたのだが、5時頃からは雨風共に弱まり、窓を開けている。私の頭の中の地図による台風の位置であれば、その時間、風が弱まるのは当然のこと。その後7時半頃、風が少々強まったが3時頃程では無かった。ラジオの「これから強くなる」は当らなかった。
かつては、沖縄の遥か南の海上で発生した台風が、発達しながら北上して沖縄に接近する頃に勢力がピークになっていて、沖縄は台風銀座と呼ばれていたことがある。今度の13号は宮古島近海で発生したが、今年は確か日本近海の、緯度の高い位置で発生した台風が他にも2~3個あった。地球温暖化の噂は本当のようで、亜熱帯であった沖縄周辺が熱帯化し、温帯であった倭国が亜熱帯化し、沖縄の近くで台風が発生し、発達しながら北上して倭国に接近する頃に勢力がピークになるということになるのではないか。
地球環境が不自然に変わって、天候がこれまで通りコントロールできない。「どうなってるんだよー!」と天気の神様は腹を立て、自暴自棄の不良少年みたいになってはいないだろうか?「もうどうなってもいいや」と思って好き勝手に暴れ放題していないか?
9月5日、冬鳥のキセキレイが畑を訪れた。その訪問、私の暦では早いので「早く無ぇか?」と訊いた。「うーん、最近の気候がよく判らないんだ」と彼は首を傾げた。
記:2016.9.9 島乃ガジ丸
自作液糖
自給自足芋生活を目指している私は、これはかなり困難なことと想像されるが、できれば調味料類も自給自足したいと希望している。
若い頃はコッテリ味も食っていたが、オジサンと呼ばれる歳になってからはアッサリ味を好むようになり、使う調味料も減った。冷蔵庫からケチャップ、マヨネーズ、トンカツソースなどが消え、調味料棚からはコーレーグス(トウガラシ)など各種のスパイスが消え、私の台所に今ある調味料は味噌、醤油、チューブ入りのワサビとカラシ、塩、コショウ、砂糖、粉末の昆布だし、鰹だしなどとなっている。
ワサビとカラシ、昆布だし、鰹だしなどの自作は無理だろうと諦めている。味噌、醤油も自作は困難だと思うが、大豆はできるので、いつかは味噌作りに挑戦したい。実家にあった味噌壺、たぶん、母が味噌作りに使っていたものをその為に捨てないでいる。
コショウは沖縄で育つヒハツで代用できないか、塩は、畑から海は車で10分もかからない、沖縄のきれいな海水を使って何とかならないかと考えている。
残る1つの調味料の砂糖、これは目処がついている。「砂の糖」ではなくて「液の糖」ではあるが、先日作ってみたら、その味は上出来(自画自賛)であった。
さて、今週、別項で紹介している『ウージ汁』の続き、
ウージ汁としてなら約6リットルの、そのまま使った後の残りはどうしたかというと、残りは約2500ミリリットルの液糖となって今冷蔵庫に収められている。
ウージ汁と液糖、何が違うのかというと、ミキサーにかけ、それを搾ったそのままがウージ汁で、ウージ汁を煮詰め糖分を濃くしたものが液糖。これはしかし、社会に認められた由緒正しき分類では無い。南の島の呑気なオジサンが勝手に考えた分類。
液糖は糖分が濃いということと、熱処理をして雑菌が死滅していることから日持ちがするであろうと呑気なオジサンは考えたのである。熱処理したので身体に良い菌も死んでいるかもというデメリットもあるが、砂糖替わりにあれこれ使ってみようという魂胆があるので、長持ちを選んだ。水で薄めれば美味しい清涼飲料水にもなるし。
記:2016.9.7 ガジ丸 →沖縄の飲食目次
熱中症予防飲料
2013年11月、近所の大先輩農夫N爺様からウージ(サトウキビ)を分けて貰い、その挿し方も教わって、畑の道路沿いに数本を挿した。旧盆の仏壇飾りの1つにグーサンウージなるものがある。グーサンとは杖という意の沖縄語、ご先祖様がこれを使って安全に歩行できるようにという配慮らしい。盆飾りの果物は全て畑で作ったものだが、このグーサンウージも自前で用意しようという貧乏農夫の魂胆なのである。
そのウージ、2015年夏には十分成長した。ウージから砂糖も得たいと企てている私はその内の数本を収穫し、それを使ってウージ汁(一般的名称だとサトウキビジュース)を作った。ウージ汁を作るためにミキサーを買っていた。ウージはとても堅いのでそのままではミキサーが回らない、なので、ウージを細かく切り刻み、それと同量程度の水と一緒にミキサーにかける。それを布濾ししてウージ汁の完成。ウージ汁はそのまま飲んでも美味しかったが、企て通り砂糖の代わりとして使い、十分その用を果たした。
2013年11月に挿した数本のウージ、2016年冬には数ヶ所でまあまあの株(5~6本立ち位)になった。春になってその内の数本を収穫し、その時は約2リットルできた。私はその2リットルのほとんどを砂糖代わりとし、料理と酒造りに使った。
先日(9月初め)もウージ汁を作り、その時はウージ汁としてなら約6リットルもできた。その内500ミリリットルは泡盛の水割りに混ぜたりそのまま飲んだりして消費。そのまま飲んだ時「ウージの生搾り、黒糖がミネラル豊富なのでこれもそうに違いない。ミネラルは熱中症予防に効果がある。そうか、糞暑い時にはこれを飲めば良かったんだ」と気付いた。しかし、時既に遅く、その約5リットル半はさらに加工してしまった。
ということで、この続きは別項『ウージ液糖』に続く。
記:2016.9.7 ガジ丸 →沖縄の飲食目次