フォレスタの散歩道(パート4へ) 東日本大震災の20日前、2011年2月にスタートしたこのブログも1000回を超えた

概ね2~3日毎の更新、1回に3題の記事をめどとして来たが、以後間隔や記事の数などに捉われずに更新することとしたい。

年中行事

2011-02-26 11:10:39 | 日記

 今日の新聞に、読者のアンケートによる特集シリーズとして『伝統的な年中行事を大事にしている?』という記事が載っていた。
 結果は9割近い87%の人が「はい」と答えたという。
 「伝統というものは廃れるものだと思っていたら、意外な結果になった」と新聞は伝えている。

 私はこの記事を関心を持って読んだ。
 関心を持って、というのは自分が伝統を尊重しているから、という理由ではない。
 中国で日本語を教える傍ら、日本の伝統・文化を伝えるべく自分で教材を編集・作成し、授業として講義をしたからである。
 講義の内容として「暦と干支」「伝統的な遊び」「食文化」「着もの」「芸術・芸能」「武道」などとともに「年中行事と風物」という項を盛り込んだ。
 正月を皮切りに、節分や桃の節句、花見、七夕、お盆、七五三から大晦日に至る行事とそれにまつわる風物についてざっと紹介をしたのである。
 
 さて、では新聞の読者が選んだ好きな年中行事は何か?それは次の通りだったという。
 1位は初詣、2位がおせち料理、3位が雑煮、以下年越しそば、ひな祭り、お盆、お彼岸、徐夜の鐘、門松・しめ飾り、お月見、端午の節句、初日の出、七夕、冬至、土用丑の日、七草粥、おとそ、菖蒲湯・・・と続いている。
 これで見ると正月(大晦日を含めて)に係るものが圧倒的に多いことが分かる。それくらい正月は日本人にとって重要な行事であり、こればかりは廃れずに伝統が根強く残っているということなのだろう。
 逆に言うとやはりほかの行事が廃れて来て、影が薄くなっているという言い方もできるのかもしれない。

 ところで日本の行事は中国から伝来したものが少なくないが、中国のお祝いの行事は日本より多彩である。
 日本の旧正月にあたる「春節」は中国人にとって最大の行事・祝事であることは日本でも知られている通りで、日本の正月よりも盛大にお祝いをする。
 その代わり1月1日の「元旦」の方は学校が1日休むくらいで、行事らしきものはない。
 「春節」のように中国の祝日は「節」の字がついた呼び方がされる。
 「労働節」(メーデー)や「国慶節」(建国記念日)などは现在の中国が建国されてからのものであるが、盛大な祝賀行事が行われ大型連休になる。
 伝統的なものとしては「元宵節」(旧暦1月15日)、清明節(春分の15日後)、端午節(旧暦5月5日)、中秋節(同8月15日)、重陽節(同9月9日)など、それぞれの独特のお祝いの食べ物を食べたり、墓参りをしたりする。
 近年では「情人節」(バレンタインデー)や「聖誕節」(クリスマス)などの欧米から入った行事も定番化している。
 面白いのは9月10日は「老師節」といって先生を敬う日になっていて、中国に居合わせた昨年は学生から祝いのメールが届いた。
 これに限らず、中国人はこれらの行事の時は必ず「~節快楽」(おめでとう)という祝辞を交わすらしく、必ず学生からメッセージが届く。
 変わったところでは、「情人節」にもおめでとうの祝辞が来た。そんな時は「日本ではバレンタインデーは女性から好きな男性に愛を告白する日であって、おめでとうは言わない。現在では女性がチョコレートをプレゼントする習慣になっています」と返事をあげている。

 締めくくりに私の年頭の行事の写真を貼付する。

   
 2011年の初日の出(井の頭公園)         同、初詣(深大寺) 

 

 

 

 
   

 

 

 

 

 

 

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