飯島一孝ブログ「ゆうらしあ!」

ロシアを中心に旧ソ連・東欧に関するニュースや時事ネタを分かりやすく解説します。国際ニュースは意外と面白い!

モスクワ・赤の広場で新年を祝う花火打ち上げも中止か?

2009年12月16日 10時10分44秒 | Weblog
 ロシア中部ペルミでの火災の原因となった花火への規制が強化され、新年恒例のモスクワの赤の広場での花火打ち上げも中止になる可能性が出てきた。

 ペルミのナイトクラブでの火災による死者はこれまでに148人にのぼった。そのほか、いまだに入院している人が数百人いるという。被害が予想以上に多かったため、当局はナイトクラブやライブハウスを対象に防火設備の緊急点検を行い、違反施設に対して閉鎖を含む厳しい処分を検討している。

 それにとどまらず、当局は火災原因の花火の取り締まりまで強化する方策を検討している。モスクワ市にはすでに花火を規制する法律があり、無許可で公共の場で花火を打ち上げると罰金を課せられるが、その罰金の額を増額するなどの強化策などが検討されている模様だ。
 
 これに対し、「それでは生ぬるい」として下院では、花火の販売や使用を制限する法案を成立させる動きまで出ている。インタファクス通信によると、法案提出議員は未成年者への花火販売を禁止し、強力な花火を購入する者には許可を義務付けるべきだと主張している。

 一方、独立新聞は、年内は花火打ち上げなどの行事は自粛すべきとの意見が出ていると伝え、赤の広場で新年を祝う年中行事の花火打ち上げを取りやめることもありうるとしている。

 ロシア人は日本人に負けず劣らず花火好きである。ソ連時代も記念日ごとに花火を打ち上げていた。花火にまで目くじらを立て、いたずらに国民から楽しみを奪っては政府の人気が落ちるだけだ。ここは一番、マロース(厳寒)に頭を冷やして対策を考えるべきと思うのだが。

 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする